異世界で出会いを求めるのは間違っているだろうか 作:もっち~!
---サトゥー---
システィーナ王女の件を有耶無耶にしてくれたシュウ。ヤリ方が非人道的ではあるが、あれしかなかったんだろうな。まぁ、アイツは人間ではないみたいなので、道義的にどうこうは言え無いだろうな。まして、俺の為にだものな…
アリサからは今後、同じ様な問題を起こすなと釘を刺された。そうだな。娼館に通えなくなるのは、悲しいし。
問題は治外法権エリアの娼館は高いってことだ。迷宮での稼ぎだけでは、きつい。あっちの金貨で支払が出来ると楽なのだが…
「為替交換したい?」
シュウに相談してみた。あっちの金貨は腐る程あるから。
「あの大陸は、分断された世界の気がするんだよ。だから、交易が出来無いようだ」
交易出来無いってことは、為替の交換は、不可能なのか?
「しかし、金貨に含まれる金を、素材として買い入れることは可能だよ」
「頼む…買い入れしてくれないか?」
懇願する俺。
「金1グラム1万ヴァリスでどうだ?」
「ちなみに1ヴァリスは何円?」
「そうだな…10円程度か?」
そう考えると、1グラム10万円はレート的には良い気がする。
「但し、金貨から金を取り出すのは、サトゥーがやってくれよ」
成分分離は、俺のチート能力で出来たはずだ。
「わかった。で、交換の上限はどのくらいだ?」
「無制限だ。この世界で流通しているヴァリスの5倍以上を持っているから」
なんと…俺よりチートでは無いのか?
「異世界を渡り歩く能力持ちなんだよ。複数のオラリオで採掘三昧しているから♪」
俺よりチーターなのはコイツだな!
---シュウ---
銀子とあいをミツクニ卿の屋敷に連れて行くと、偶然ではあるが、システィーナ王女が訪ねて来た。セーラが応対して、屋敷の中に招き入れたようだ。なので、連れて来た二人は、ゼナに頼んで、将棋道場へ連れて行ってもらった。
「ペンドラゴン卿に会いたいのですが、こちらにいらっしゃると聞きました。呼んでいただけますか?」
システィーナの話では、サトゥーはミツクニ卿の元に属することになったらしい。王様の配慮かな?僕が顎で使っているのを知っているし。
「この地にはいません。今、所用で別の大陸へ、行って頂いています」
概ね真実を伝えた。
「どのような所用ですか?」
「それは言えません」
「で、あなたはどなたですか?」
はい?そこですか?初めに、まず訊くべきことではないのか?サトゥーに会うことが第一の目的で、後は二の次、三の次だったのか?苦手な女性に思える。う~ん…
「答えられないのですか?何故、ミツクニ卿の家で、主人面しているのですか?」
「システィーナ叔母様、彼は我々の主様です」
って、セーラ。あぁ、王様の娘のシスティーナは、王様の孫であるセーラにとっては、叔母になるのか…
「セーラ様の?何故、神託の巫女であるセーラ様の主なんですか?」
「おい!失礼だぞ!」
リーンが割って入ってきた。
「リーングランデ様…どうしてですか?勇者のお供を辞めて、この男といるのですか?」
どうするかな?
「申し訳無いが、お帰りください」
イラ立ってきた僕は、システィーナを彼女の部屋へ、強制転移させた。部屋の外で待つお付きの者達には、事実を話して、引き上げてもらった。
「どこへ転移させたのですか?」
セーラが心配そうに訊いてきた。
「彼女の部屋だ」
安心したような表情のセーラとリーン。流石に、砂漠へ放り出す訳にいかない。
「で、メイドはいるよね?」
って、この館に待機してもらって、政治的なお仕事をしてもらっている、セーラ、リーン、カリナ、ゼナに訊いた。後二ヶ月半は王都にいないといけない。4月にならないと、迷宮都市に戻れないから…
「いえ、大丈夫です。料理は炊き出しをしていましたから」
って、セーラ。
「掃除とか家事は、問題ないです」
って、ゼナ。
「力仕事は私とカリナがいるし」
ってリーン。それなりに役割分担が出来ているようだ。
「ヤイチ達が増えたし、お城に出ちゃうと留守番がいた方が良いよね?」
「そう言われると、そうですね」
実務担当をしているゼナが答えた。小隊長をしていただけあって、書類仕事は問題ないらしいが、外交力が乏しいようだ。この家で外交力のあるのはセーラとリーンではあるが、王様の孫ってことで、お城に呼ばれることが多いのが実情である、
「もう少し探してみる。しばらく、これで頼めないか?」
「ですから、問題無いです」
って、ゼナ。でも、僕は君の負担を減らしたいんだよ。
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オラリオの家に戻り、人選を練る。ユズメイをあちらで働いて貰って…ここはどうするかだな。フィアとルルだけでは、少ないよな。サトゥーのチームとミトのチームの2チームが住んでいるし。どうするかな…
ふと、ナナと目が合った。そうか…ナナは7号機だよな。って、あと、6機いるはず…それををメイドにすれば良いのか…戦闘メイドにもなるだろうし♪早速、僕はミトと共に、あの迷宮のあった山へ転移した。
まず、地下と山を探査して、空洞が無いかを探す。ナナ以外に出逢っていないってことは、ミトの神殿のように、仕舞われている可能性があるから。
みつけた♪妖しい空洞を数個探知した。ミトと共に『透過』能力を駆使して、空洞を目指した。3つ目で書類などが散乱している部屋の残骸に出た。
「う~ん…これって、ホムンクルスとかゴーレムの製造に関する研究資料みたい」
って、ミトが書類の束に目を通して言った。
「じゃ、ボッシュートして置こう♪」
ドランにある書庫へ、ここにある書類の類いを総て、強制転移させた。次の空洞へとミトと向かう。8つ目…カプセルが並ぶ部屋らしき場所に出た。これかな?ミトがカプセルを確認していく。
「ビンゴ♪どれで起動するのかな?」
あの爆発で、この施設の動力が途絶えた気がする。カプセルごとドランの倉庫へ強制転移させた。ドランにいる技術スタッフであるハニーへは念話で『書庫へ送った資料を元に、戦闘メイドとして使えるようにして欲しい』と伝えた。
「これで、運が良ければメイドが6名手に入るよ」
「ゴーレムはどうするの?」
ミトが訊いてきた。壁一面にゴーレムらしき石像が並んでいる。
「ゴーレムは使い勝手が悪いからパスだ。そもそもデキないだろ?」
僕の言葉の意味することが分かったミトは、苦笑いしている。
「まったく…私で良ければいつでもどうぞ♪」
「では…」
ミトと熱い抱擁をして、廃墟で交わる…起動前のゴーレムの大群が見つめる前での、暴挙…動く度に埃が舞っていく。
「ここは埃っぽいよ~」
では、ミトの全身を埃で埋めていく。
「おい!何をしているんだよ~」
「埃まみれになれば、埃が気にならないと思って♪」
「なるかよ~!このド変態…」
です♪
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サトゥーから金を買い取ることにした僕。異世界で共通して使えるのは、金と銀くらいだから、願ったり叶ったりである。金はいくらあっても困らないし。
で、今日は、治外法権エリアで行われる、闇オークションに参加をする。闇オークションだけあって、表で取引出来無い物が多々ある。事前に出品物をチェックして、だいたいの価格を予想して、どれを買い付けるかを決めていく。
どこからか、ドナドナの歌声が聞こえて来た。導かれるようにして、歌っている者の方へと歩いて行くと…見知った女神が檻の中におり、首には首輪が嵌められていた。女神なのに奴隷にされたのか?って、パーティーメンバーはどうしたんだ?
出品物のリストに目を通すと、彼女の仲間達も売りに出されていた…
どうやっても死なない根暗女…リッチだからな
鉄壁の防御力しかないドエム女…陵辱願望の防御力自慢の聖戦士だったっけ
戦略級魔法持ちだが、いつも寝ている幼児…1日1発しか魔法が撃て無い爆裂命だからな
って、リーダーはどうした?いやいや、アクセルの街も、この世界にはあるのか…ちょっと待てよ…あいつってアリサパターンの召喚か?う~ん、コイツらを買い取って、事情を訊くかな。
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とんだ散財だ…あのバカ女神が100億ヴァリスだと…女神コレクターって言うのと競り合った結果、高額になってしまった。クソっ!ヤリまくってやる。元をゼッタイに取ってやる!
落とした奴隷達を住処へ持ち帰った。
「今回は大漁だね~」
って、アリサ。
「あぁ、知り合いだったから…」
しかし、全員変である。話し掛けても、反応が無い。
「サトゥー、ステイタスチェックしてくれ。何かがおかしい」
「『強制服従』て状態って出たぞ。えぇっと…持ち主が変わっても、命令出来無いようだ」
奴隷としての身分は無価値にしてある。そうか、『強制服従』のせいか…
「どうやって、解除するんだ?」
服従自体に価値は無いので、無価値で解除は出来無い。
「なんだろう…書き換えできないように、ロックがかかっているよ」
ミトが頭をひねっている。ミトには、この世界のリソースを書き換える能力があるらしいのだが、コイツらは書き換えられないようだ。
「そうなると、重要な情報を知っている可能性があるな」
「そんな感じだね」
暴れると困るので、陵辱願望持ちだけを残して、僕専用のフィールドへ転送した。
「ミト、何属性のコマンドか、解析してくれるか?」
「わかったわ」
一応、手元に残した者は、封印結界の中に閉じ込めておく。仲間に危険が及ぶのは良くないから。ジムに持ち込んだ業者の調査を依頼しておこうか。
まったくこの世界は、ゲーム内召喚が多いなぁ…そうなると、あの世界もここにあるのかな?ちょっと不安になる。
---サトゥー---
変装をして王都に戻って来た。シュウに『強制服従』に関する情報を、調べて来いって言われて…初めてミツクニ卿の屋敷に行くと…将棋教室が大盛況であった。正門の他に、将棋教室へ向かう門が設置してあるし。俺は正門から入り、屋敷に足を踏み入れた。
「サトゥーさん…」
ゼナさんが応対しに来てしまった。気まずい…とっても気まずい…
「あの…」
彼女に声を掛けた。
「ごめんなさい…心の整理は出来ていたはずですけど…」
「いえ…俺の方こそ…」
「ゼナ、代わるよ」
リーングランデ嬢が声を掛けると、俺に頭を下げて、ゼナさんが奥へと消えた。
「主様から話しは訊いた。『強制服従』だってなぁ」
「そう。何か、見付かった?」
リーングランデ嬢とセーラ嬢は王様の孫という立場で、王城の地下にある蔵書庫を閲覧出来るそうだ。
「『強制』で奴隷にならないヤツらに、掛ける術のようだ」
ジョブなんかの影響で、奴隷堕ちしなかったのか?
「呪いに近いなぁ。呪術系のようだ」
呪いか…
「妹が魔法陣を模写した。それを持っていってみてくれ」
魔法陣が描かれた羊皮紙を数枚、リーングランデ嬢から受け取った。用事の済んだ俺は、クロという架空の人物に変装して、エチゴヤへ向かった。
「あぁ、クロ様、お帰りなさいませ」
この商店をまかせいる支配人の女性に声を掛けられた。
「売上はどうだ?」
支配人が売上の帳簿を持って来て、見せてくれた。どの商品も黒字であり、健全経営である。次に要望書に目を通していく。店頭に目安箱を置いて、あったら良い商品の要望を受け付けていた。将棋関連の物が多いなぁ。
「テーブルタイプの将棋盤が、貴族層から要望が出ております」
それは売れるな。正座の文化は無いみたいだし。
「あと、畳が欲しいと要望も出ております」
畳はイグサが必要だよな。あの教室にあるのは、シュウが創造して作った物だからなぁ。再現は難しいか…まぁ、持ち帰って相談するか。
「わかった。検討してみる」
俺の部屋に向かい、そこから、オラリオの住処へ転移した。シュウが仲間となった記念に、転移術を含むいくつかの術を授けてくれたのだ。
---シュウ---
サトゥーの持ち帰ってきた魔法陣を解析している。見た事の無い文字…、ミトとアーゼにも見て貰い、解析をしていく。
「エルフ系の文字では無いです。っていうか、エルフ系の術に呪術は無いです」
って、アーゼ。
「この世界の神格文字かな?」
って、ミト…ミトの話によると、この世界の神は、神を信じない者に対して、塩化させる罰を平気で行うらしい。信じない者もいるだろ?神が何かがわからないんだから。問答無用で塩にするのか…日本的だよな。塩は魔を祓う効果があるのは日本の文化だと思う。西洋の神は聖水だし。
「そうだ。アーゼ、今度、儀式を見せてもらえないかな?」
「喜んで…って、勝手に出来ないです。あぁ、明日、鏡開きがありますけど…」
「じゃ、行こうかな…」
お汁粉…食べられるのかな?
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翌日、ミトと朱乃を伴って、アーゼの儀式場…世界樹の展望室へと転移した。ミトことヒカルも朱乃も、実家は神社なので、二人の意見を訊きたいから。
展望室は神社風の祭壇が置かれており、中央には鏡が置いてあった。まさか…鏡割りって…イヤな予感がする。朱乃とミトも気づいて、苦笑いしているし。
展望室の証明が落ち、、100名近くの巫女姿のエルフ達が舞を始めた。一糸乱れぬ、動作がシンクロしている。中央ではアーゼが皆とは違う舞を踊っている。時折り鈴の音が聞こえる。神楽鈴だろうか?巫覡のエルフ達は雅楽らしき曲を奏でている。静かな横笛の音色と風琴の音色…心が洗われる感じがする。
どうして、エルフ達は和を意識した儀式をするのだろうだか?
儀式の最後にアーゼが鏡を手にして、鏡を割った…お汁粉の夢は消えた…その瞬間、薄暗かった展望室は、明るくなった。儀式が終わったのだろう。
「どう思う?」
「今回の祭神は何ですか?」
朱乃がアーゼに訊いた。
「竜神アコンカグラ様です」
アーゼが即答した。
「鏡を割ったのは、なんで?」
これは僕が訊いた。
「鏡は魔を閉じ込めます。ですから、割ることで魔を封じるのです」
ここの鏡は銅鏡では無い。普通の鏡を神器にかぁ…
「シュウの言う通り、その竜神が怪しいわね」
って、朱乃。
「そうなると神楽関係の者だよね?」
「でも、そこまでしかわからないよ」
って、ミト。そうなんだよ。
「アゴンカグラ…神楽で使う琴を『和琴(わごん)』って言うんだけど、関係あるかな?」
って、朱乃。なるほど、音が似ているなぁ。
「あと、使う笛を『大和笛(やまとふえ)』って、言うのよ」
朱乃はミトを見つめながら、説明を続けた。王祖ヤマトかぁ…そうなるとサトゥーの役割はなんだ?神楽はアーゼか?
神楽、和琴、大和笛…それらは竜神の為にある。サトゥーは竜神か?竜神に対して、創造神が送り込んだんだよな。たしか、この世界へ、7つの世界樹と7柱の神とハイエルフ達を…いや、エルフもか…それらは竜神への供物ってことになるのか?
ヒントが足り無いなぁ…背中に柔らかい物が押し当てられている。
「考えすぎと、知恵熱でちゃうよ~♪」
アーゼが背中に抱きついて、僕の頬に自分の頬を重ねて来た。まるで感触が、つきたてのお餅みたいだね♪お汁粉きぼんぬ…