※この作品はR-18です。

異世界で出会いを求めるのは間違っているだろうか   作:もっち~!

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SS魔王に関しての考察

---ミト---

 

シュウは凹んでいる。正体がバレかけた影響らしい。って、言うか、正体はバレているんだけど…アイズちゃんは正直なので、訊くと素直に答えてくれたというか。

 

エロ神ってことにしているエライ神様。父なる存在に魂を貰い、地上へと落とされた殲滅兵器の成れの果て。複数ある宇宙の第13番目の宇宙の統べる神様。

 

称号が丸見え状態で、『女性の敵』『エロ神』『女難の相持ち』と散々な称号が大量に並ぶ中で、『天国、地獄の二国の王』『バンパイアの王』『ドラゴンの王』と並び、最後に『神殺し』『存在してはいけない者』と表示されていた。

 

一方ヤマトさんの称号は、『災厄なる者』『救世主の弟』『存在してはいけない者』とある。

 

存在してはいけない者…イレギュラーと呼ばれる存在である。そういう者達は存在だけでなく、能力も存在してはいけないレベルらしい。

 

これらの情報は、イチロー兄ぃにも見えていたそうだ。だけど、敢えて触れてこなかった事柄のようだ。

 

親衛隊のファルコンさんに訊いてみたのだが、

 

「騎士団の戦力ですか?それは知らない方が良いレベルですよ。この世界にいる戦力だけで、この世界を制圧可能なレベルですから」

 

と、笑顔で言われた。どんだけの戦力を持っているんだ?

 

「レベルは?」

 

兄ぃが訊いた。

 

「レベルは無意味ですよ。戦闘はゲームでは無いんです。遊びでもないんです。命を賭けた戦闘ですよ」

 

「最強なのか?」

 

サトルさんが訊いた。

 

「最強では無いです。随分前の戦闘時に、多くの仲間の命を失いました。団長の娘さんも…護りたい者を護り切れない、悔しさがわかりますか?」

 

ファルコンさんの問いに、私達は答えられなかった。そういう戦いを経験していないから。子供を護れずに失う悔しさなんかも、わからないし。

 

「仲間を全員護りきれるようになるまで、団長の鍛錬は終わりません。レベルとか、ステイタスとか関係ないんです。いくら高くても、カンストしていても、護れないのでは意味が無いからです」

 

だから、レベルの上がらないオラリオでの鍛錬。レベルに頼らず、身体に覚え込ます鍛錬なんだろう。リアルで考えた場合、級や段はあっても、レベルなんて物は存在しない。つまりは、そういうことなんだろう。

 

「いいですか?死なないことを第一に考えてください。団長にこれ以上、悔しい思いをさせたくないですから」

 

ファルコンさんはそう言って、兄ぃ達、先遣隊を送り出した。

 

 

 

---シュウ---

 

ヤマトとリザ、タマ、ポチを連れて、あの世界へ。馬車の中で暇そうだったので、今夜の宿につくまで、僕と過ごすらしい。

 

「この世界のお肉は食べられるらしいぞ」

 

「おぁ~?」

 

「嬉しいです♪」

 

「では、血抜きをしないとダメですね」

 

ヤマトにはシステムから情報を得て貰う。『ヴィジョネイル』というハッキング系の能力を持っている。なので、僕の騎士団の電脳戦チームのリーダーである。

 

「周辺にダンジョンが3つ。近場の草むらに、一角兎がいそうです」

 

草むらに向かうと、気配を感じる。

 

「一定数を維持するようなので、狩りまくっても問題は無いようです」

 

「はいはいさー?」

 

「まかせてなのです」

 

「二人には負けません」

 

と、意気込みを語った肉食娘達は、狩りを開始した。うん?

 

「な…クマもいるみたいだけど」

 

「あぁ、いますね」

 

ヤマトが遠隔で狩っているし。10分ほどで一角兎が1000匹程度とれたようだ。取れた獲物を、手早く捌いていくリザ。ヤマトはクマさんを捌いている。

 

「毛皮はどうしますか?」

 

「売れる物は持ち帰る。内臓は捨てて行く。袋の中が生臭くなるから」

 

 僕の持つ不思議な袋は、ミト達のストレージのように、無制限にはいるのだ。時には人間だって…

 

「専用フィールドは?」

 

 異次元にある僕の専用フィールドは、リアル時間に対して、時間がほぼ停止している。なので、腐敗物の保存などに、利用できる。

 

「巨大は鯨が収納されているんだよ。クマより、利用価値があるだろ?」

 

「ですね~♪」

 

って、一角兎を草むらで捌いていたら、血の臭いに反応してクマが寄って来ている。手の空いている僕が、それらを瞬殺していく。

 

「なぁ…君達はギルドに所属していないのか?」

 

知らない男性に声を掛けられた。草むらで肉を捌いているのが珍しいのかな?

 

「所属していませんけど」

 

会話中にもクマさんが現れて、瞬殺して、ヤマトの前に置いていく。

 

「良かったら、うちのギルドに入らないか?見ていたんだが、一角兎を難なく倒し、グリズリーを瞬殺って…凄腕だと思ってね」

 

『このゲームはギルド単位でチーム戦をするんですよ』

 

って、ヤマトから念話が入った。

 

「いや、辞めておくよ。時間が合わないと、迷惑をかけるからね」

 

って、お断りをした。

 

「そうか…もし気が変わったら、連絡をくれるかな」

 

って、『ツヴァイ』って男性プレイヤーのメアドが送られて来た。

 

「で、君のキャラネームは?」

 

「シュウです」

 

「わかった。シュウ、気が変わったり、困ったことがあれば、気軽に連絡をくれ♪」

 

『あのギルドはブルーカラーで、このゲームではトップギルドの1つです』

 

並行世界を経験済みのヤマトは、情報が豊富のようだ。

 

--------

 

狩りが飽きたので、サトゥー達の馬車に転移した。僕の不思議な袋から、サトゥーのストレージへ肉を移動していく。

 

「一体、何匹捌いたんですか?」

 

「うさぎさん1000匹くらい?」

 

「クマさんは15匹なのです♪」

 

ポチタマコンビが嬉しそうにサトゥーに報告した。

 

「で、その世界はレベルアップできそうなのか?」

 

モモンガに訊かれた。

 

「レベルアップは出来ない。ただ、スキルとか称号の追加はあるようだよ」

 

サトゥーがリザのステイタスを見ているようだ。

 

「確かに…『うさぎ捌き名人』ってあるなぁ」

 

頬を赤らめたリザ。尻尾が嬉しそうに踊っている。

 

「肉の在庫が枯渇しそうになったら、呼んでくれ。また、仕入れに行ってくるから」

 

肉捌きに参加しなかったポチタマは、植物の採取をしてくれていた。これは、持ち帰って、植物図鑑でも作るかな。

 

王都の屋敷に転移した僕達。

 

 

 

---ミト---

 

王様から迷宮都市の土地を頂いた。それも3区画も…私と兄ぃとシュウの分なのだろうな。シュウと兄ぃは屋敷を既に持っているらしいのだが。

 

「いや、貰えるものは貰っておこう♪」

 

馬車は4台編成になるようだ。1台目には、チセ、ヴァイオレットなどの眷属、2台目には私とシュウーとセーラ達爵位家の者達、3台目には荷物、4台目にはメイド達である。周囲を彼の親衛隊で囲み、敵襲に備えるようだ。って、敵襲するバカがいるのか?

 

荷物は転移術で既に運び負えていた。なので、途中で必要になりそうな日用品が、大切そうにダミーとして載せられていた。

 

「ミトには言っておこうかな。実は、もう1チーム作ったんだよ」

 

って…おい…この世界を征服するつもりか?

 

「どんなメンバー?」

 

一応訊いておく。

 

「司令塔は養女の一人に任せた。違う世界の魔王の血筋だ」

 

魔王の血筋の養女?

 

「あとは、悪魔が主体で、ヴァンパイアとアサシンだな」

 

って、ダークサイド系じゃないのか?何をやらかすんだ?現状のチームだって、女神、リッチがいる異常なチームなんですが…

 

いやいや、私達を守護している親衛隊も、異常なレベルなんでしょ?

 

「ファルコン達?そうだな…神殺しが3名、フルカウンター持ちが1名程度だよ」

 

神殺し…危険な戦力だ。魔王なんか赤子では無いのか?

 

「うん?この世界の魔王がよくわからないんだよ。悪魔王では無く、魔物王っぽいんだけど、配下は悪魔って言うのが、ちぐはぐって言うか。そもそも、悪魔も魔王も、巫女の身体に降臨しないと思うんだよ」

 

彼はセーラを見つめている。それに気づいたセーラは顔を赤らめて、顔を伏せた。

 

「だって、聖属性なんだよ巫女ってさぁ…なんで、身体の中に降臨するんだろう?まるで、聖属性の何かが変化して悪魔とか、魔王になるって感じだよ」

 

それは、言われて見るとそうだな。降臨してから、巫女の肉を喰うなり、血を飲むなりすれば良いはずだ。わざわざ体内に降臨して、身体を突き破って出てくるって…

 

「敵は神かもしれないよ」

 

神?

 

「神々が国盗りゲームをしている感覚ってことだよ」

 

ゲームの駒として、異世界の日本人を召喚するってことか?

 

「転生者は理不尽な死を迎えた者…アリサとかがそうだ。一方、デスマーチな世界で過労死をして転移した者…サトゥー、ミト、モモンガとかがそうだ。その2つのせめぎ合いってことはないのか?」

 

う~ん、どうだろうか?

 

「後、アーゼの話…創造神により、送り出された世界樹と神達、そしてハイエルフ、たぶん、ハイエルフの世話をするエルフもだけど、おかしくないか?既に、生物がいる世界に、異世界から生物を送り込むって」

 

神々が降臨した時には、竜神アコンカグラ様がいたはず。そのことからドラゴン族もいたと推測される。

 

「送り出されたのではなく、種族データをアップロードしたんじゃないのか?」

 

ドラゴンだけの国盗りゲームではつまらないから、神というデータを新たに作ったってこと?

 

「エルフは天使の代わりなのかもな」

 

「どうして?」

 

「天使はドラゴンが嫌いだよ。神もだけど…」

 

へ?

 

「いいか、エヴァに禁断の果実を食わせた蛇って、ドラゴンのことだ。天に住まいし者はドラゴンが嫌いんだよ。神の玩具であった、人間に知恵を持たせた大罪種族だから」

 

あ…

 

「で、竜神から神に転移召喚の術を教えたっていう下り…人間同士による代理戦争をさせようとしていたのでは?」

 

それは思ってもいない仮説だよ。神と天使に、ドラゴンでは全面戦争になり、この世界の存続は危ぶまれる。でも魔王と勇者の戦いなら、この世界の存続にまで響かないってことか。

 

「問題は神楽だな…手がかりが少なすぎる」

 

 

 

 

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