※この作品はR-18です。

異世界で出会いを求めるのは間違っているだろうか   作:もっち~!

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食材探し

 

---シュウ---

 

リリーの状態は安定している。魂が新しい器に定着したようだ。

 

「ミト、明日以降に出発可能だぞ」

 

「わかった。準備をするよ」

 

ミトが部屋を出て行った。

 

「旅立ちだね」

 

リリーに訊かれた。彼女の顔は寂しそうだ。後ろ髪を引かれる…でも…

 

「そうだな。また会いに来るよ」

 

「大事に扱うから…だから…」

 

「もういいって。その身体はリリーの物だよ」

 

リリーの部屋を後にした。部屋の外ではセーラ、リーン、ゼナ、カリナが待っていた。

 

「どうしたんだ?」

 

「娘とのしばしの別れで、泣き始めたお前をセーラとゼナが、慰めるってシナリオ♪」

 

リーンが嬉しそうに言う。リーンに僕の習性が読まれているとは…だから、早めに切り上げて部屋を出たのだ。あのまま、いたら…名前を出されたセーラとゼナは真っ赤な顔で俯いている。

 

「ミトに伝えた通りだよ。出発の準備をしてくれ」

 

感情がバレないように、動揺を押し殺して、指示を出した。

 

「私達は特に準備はいらないと思うが…」

 

「爵位持ちの家系なんだろ?旅立ち前の挨拶回りはしておけよな」

 

はっとしたリーン。

 

「一応、外交担当なんだからね。僕はそういうのはしないから」

 

挨拶回りは苦手だ。いや、別れが嫌いと言うか…

 

--------

 

そして、今日はアリサ、ミト、ヴァイオレット、チセとあの世界へ…狩り目的では無いので、割りと普通の感覚持ちだけで来てみた。

 

「味噌は準備してきた?」

 

アリサに訊かれた。今日は、料理人がいないんだけど…

 

「まだ…エチゴヤにもどきは無いのか?」

 

「無いみたい…クマ相手だからパンチのある味噌じゃないと、臭みが気になるよね?」

 

「だろうな…」

 

この世界の通貨を得る為に、兎さんの毛皮を使ったコートを数着、売ってみた。まぁ、そこそこで売れるようだ。この先、人気が出れば、高く売れるらしい。

 

で、手にした通貨で買い物に行く。

 

「チセ、妖精、精霊の類いが居たら、教えてくれ」

 

「わかりました」

 

チセにはそういう能力がある。僕でも探知出来ない程の、微弱なオーラすら読み取れるようだ。

 

「アリサは食い倒れ禁止だからな」

 

「むっ」

 

ミーアのマネのアリサ。

 

「サトゥーに、餌付け禁止って言われたんだよ。ダイエット中なんだろ?」

 

その歳で、成人病予備軍はマズいと思う。

 

「ねぇ、成人病になったら、治してよ、シュウ♪」

 

お気楽女だな。

 

「成人病っていう正式名称の病気は無い。だから無理だよ。死んだら蘇生は出来ると思うけど」

 

「いや…殺さないで…」

 

「じゃ、甘味は禁止だ。ミトが試食担当だ」

 

「うっ…それって、私が屍姦対象だから?」

 

苦笑いしているミト。申し訳無いが、その通り

 

「だ♪」

 

店の品物を見て廻るが、装備品で掘り出し物は、これといって無いようだ。始まりの街だものな。食い物も、携帯食がメインか。ここで暮らしている冒険者は少ないようだ。

 

「どうする?」

 

「街を変えないとダメだな」

 

ツヴァイに相談をしてみたら、妖精の国を薦められた。そこにアトラクションタイプのダンジョンがあるらしい。おもしろそうだけど…壊したらどうしよう…

 

-------

 

翌日、公都を出て、鍛冶の街、ボルエハルト自治領を目指すミツクニ卿一行。何かあったら、ミトがいないと対処できないので、僕だけであの世界へ向かった。妖精の国って言うのがネックなのだ。トラブルを避けたいので、ハーフ精霊のアイズ、精霊に狙われやすいチセは、どんな妖精かを見極めないと危ない。リヴェリアだけど、ツヴァイにハイエルフには注意しろって言われたので、コイツも連れて行けない。あの世界のハイエルフって、どんな存在かを知らないと危険である。

 

妖精の国に向かう途中で、あの魔法使いの女に再会してしまった。

 

「あの時の…あの怪しげな術は何よ~」

 

「どんな術?」

 

惚けてみる。

 

「どんなって…」

 

顔が真っ赤になっていく女。

 

「言え無いんじゃ、わからないや」

 

スルーして先を急ごうとすると、

 

「待ちなさいよ~」

 

追ってきた女。

 

「私はミリー。アナタの名前は?」

 

「ツヴァイ」

 

「嘘吐くな!ツヴァイは私のいるギルドのマスターよ~

 

こいつもブルーカラーのメンバーなのか?

 

「ブルーカラーなのに赤い顔なのか?」

 

更に赤くなっているミリー。

 

「お前…許さない…」

 

では『催淫』1分モード♪1分持たないで達したミリー。抵抗力がなさ過ぎだな。今日もツヴァイの元で強制転移しておく。

 

う~ん…魔物らしい魔物が出ないまま、妖精の国に着いた。だけど、問題があった。関所があり、身分証明書がいるらしい。ゲーマーでは無い僕には、そんな物は無い。どうするかな。関所破り?おっ…『結界無効』スキルにより、関所では無い場所から妖精の国に入国できたようだ。ラッキーだ♪

 

で、妖精の国…う~ん…お城がある。お店もある。品揃えはたいしたことが無い…

 

「シュウ…」

 

呼ばれて振り返るとツヴァイとミリーと知らない男がいた。

 

「ミリーに何をしたんのかな?」

 

って、興味深そうに訊いてきたツヴァイ。

 

「お前…何をしたのよ~」

 

ミリーは激怒している。

 

「何もしていないよ。どうなったんだ?」

 

惚けておく。

 

「何って…」

 

モジモジし始めるミリー。人には言えないことだよね♪

 

「言え無いなら、えん罪だよ」

 

「言え無いようなことをしたんでしょ!」

 

「だから、どうなったんだよ」

 

更に惚ける僕。

 

「まぁまぁ」

 

仲裁に入るツヴァイ。知らない男性は僕をロックオンしている。何かの能力持ちか?

 

「今日は、仲間は連れていないのか?」

 

「アイツらは、今日はリアルに忙しいんだよ」

 

「そうなのか…そうだ。シュウ、レイジを知っているか?」

 

アイツもブルーカラーなのか?

 

「連れの女が、食事している目の前で嘔吐してくれたよ」

 

「やはり、あれはシュウ達なんだな。ダンジョンの近くで、焼き肉パーティーをしていた集団って」

 

「どこで食おうと勝手だろ?それより、ソイツは何者だ?値踏みするように僕を見ているんだけど」

 

ツヴァイに訊いてみた。

 

「あぁ、彼はアースだ。この世界では英雄級の有名人だよ」

 

英雄?生きている英雄なんか、嘘くさいなぁ。

 

「強いのか?」

 

「あぁ、強いぞ♪」

 

では、遠隔からの心臓を一舐め♪その場に崩れるように倒れたアース。

 

「何?アースをノーモーションで…シュウ、君は一体何者なんだ?」

 

ツヴァイに訊かれた。

 

「僕は何もしていないよ。貧血じゃないのか?」

 

『野営の準備、手伝って』って念話が届いた。

 

「そろそろ帰るよ」

 

座標点を採取して、あっちの世界へ転移した。

 

------

 

「シュウ…その子は誰?」

 

ミトに訊かれた。うん?ミトの指差した場所にはミリーがいた。あれ?なんで?

 

「ここはどこ?」

 

「クマさんの世界のミリーって子だよ」

 

「連れて来たの?」

 

「服でも掴まれたのかな?」

 

「そう…」

 

ミト達はミリーをロックオンしている。

 

「警戒しないでも大丈夫だよ。30秒保たないから」

 

「あぁ、おこちゃまなのね♪」

 

ミトが挑発している。

 

「おこちゃまって何よ。あなたは何様なの?」

 

「ミリー、一応、ソイツがこの旅団のリーダーだ。リンチされたくなかったら、大人しくしておけよ」

 

「ちょっと…シュウ。私はリンチなんかしないよ」

 

困った顔をするミト。抱き締めて、軽く唇を重ねて、安堵のオーラを流し込んでいく。そんなシーンを目の当たりに見て固まっているミリー。

 

「主様、彼女はどうされますか?」

 

ヴァイオレットに訊かれた。手には剣を持ち、ミリーを牽制している。

 

「暴れると危険だな。ミト、奴隷の首輪を嵌めて置いて」

 

魔法具である『奴隷の首輪』を嵌めたミリー。この首輪を嵌めると、僕の指示でしか動けなくなる。

 

「ミリー、飯は食わせてやる、明日、ツヴァイ達の傍で解放してやるまで、そうしていろ」

 

命令待ちの奴隷のように、立ちすくんでいるミリー。魔法使いはどんなレベルであれ、油断すると危険だからな。

 

そして、僕も野営の準備に加わった。テントに泊まるのは女性陣だけだ。なので、大きめなテント2張りで足りる。

 

食事の準備は、人数が多いので、分業制である。僕、セーラ、ゼナ、チセが調理をする。後の者は配膳が中心になる。サトゥー達が街に着いたら、ルルとリザを借りてこようっと。

 

-------

 

翌日、テントを撤収して、馬車が走り始めると、僕とミリーで妖精の国へ転移した。そして、転移した後、ミリーの首輪を外した。

 

「あの世界は何?」

 

ミリーに訊かれた。

 

「知らないのも幸せの1つだよ」

 

「おい、どこに行っていたんだ?」

 

ツヴァイとアースと言う男が近づいて来た。

 

「仲間のセーブポイントだよ」

 

「そうなのか、ミリー?」

 

ミリーに確認するツヴァイ。

 

「うん…」

 

ミリーの顔は強張っている。僕が何かをすると警戒しているのか?

 

「まぁ、そういうことにしてやる。シュウ、これから、どうするんだ?」

 

「アトラクションのダンジョンに行きたい」

 

「一緒に行くぞ。お前の実力を見せてもらおうか♪」

 

--------

 

で、結果なのだが、ここでも出入り禁止になった。弱すぎる…ダンジョンのボスを瞬殺してしまった。その為、アトラクションの主催者に泣かれてしまった。最悪である。倒しちゃいけないモンスターがいるとは…主催者によると、アトラクションなんだからだと言う。確かにそうなんだが、反射的に素手で殴ってしまったのだ。灰になって消えていく目玉のボス。

 

唖然とするミリー、ツヴァイ、アース。僕の場合、素手が一番危険なんだよな…凹む僕。

 

「お前の実力が恐い…」

 

ツヴァイの顔が強張っている。

 

「張り手一発でロストって何?」

 

ミリーは呆然としている。

 

「お前は何者だ?」

 

アースに訊かれた。

 

「まぁ、そんな訳で…何かラスボスになるモンスターを、連れて来ないとダメだよな」

 

そうだ♪アレを置いていくか。アインズのコピー体を、目玉のラスボスとして設置した。コイツは強いぞ♪リッチだし。死なないし。

 

「これ、なんか凶暴そうなんですが…」

 

主催者の女性すらビビる、恐怖のオーラを纏っているアインズ様のコピー体♪魔法は効果無い。物理攻撃も入れることが難しい。倒すとしたら、体内に見える赤黒い珠を『強奪』すれば、動かなくなる。対処さえわかれば、割りと簡単に屠れるんだけどね♪

 

だけど…ツヴァイ、アース、ミリーの三人掛かりで挑むも惨敗…

 

「こんな無双なラスボスはダメです。難易度が高すぎます」

 

と、主催者から苦情が出た。あと、手持ちだと…これなら、どうだろうか?見た目は最弱なネギ太郎のコピー体に差し替えた。

 

「今度のは弱々しいですね」

 

って、主催者の掴みはオーケーなようだ。

 

「弱すぎるのもダメらしいぞ」

 

と、先程の三人がテストプレイを始めた。凶悪度はアインズよりネギの方が上なのだが…評価は如何に?

 

「何?」

 

フルカウンター持ち相手に苦戦する三人。ネギ太郎のコピー体は防御に徹するようにさせてあるので、怪我はしないだろう。

 

「あぁ、これはいいですね。勝てそうな気にしてくれますし」

 

って、主催者は許してくれた。

 

「で、どうすれば、ダメージが入るんですか?」

 

主催者の言葉に固まる僕…フルカウンター持ちにダメージなんか、入る訳が無い…ダメっぽいかな。いや、方法はある。

 

「1分程、呼吸をできなくすれば、ダメージは入ります。ポイントは間接的な攻撃です。例えば、アイツの周囲に炎膜を張り、酸素を無くせば、ダウンを奪えます。それに気づくかですね」

 

「なるほど、奥の深いボスですね」

 

って、納得してくれた。問題は、瞬動術を持つアイツの周囲を補足仕切れるかだな。まぁ、納品完了ってことで、帰宅した。

 

-------

 

サトゥーの元に寄って、リザとルルを回収しようと思ったら、女性陣が皆付いて来てしまった…ダメだと思うのだが…

 

「だって、サトゥーとモモンガがつるむと、私達は留守番なのよ!」

 

と、アリサがご立腹。気心の知れた野郎2匹だから、女子供の前で話せないことを話しているのだろう。後は、飲んだくれたり。サトゥーのストレス発散には良いのだが…

 

「みんな来ちゃったの?」

 

ミトが案の定、難色を示した。表向き、サトゥーと行動をしているはすの女子供部門が全員来てしまったから。

 

「人の目が気になる昼間は、狩り場に行く様にする」

 

「そうだね…そうしてください。イチロー兄ぃとサトルさんが迷惑をお掛けします」

 

って、ミトが頭を下げた。どっちの女房気取りなんだ?まぁ、いいか。

 

「目的地に着いたら、私達も狩り場に連れて行ってくれるの?」

 

って、リーン。

 

「まぁ、それも有りだな。ただ、今のところ、強い魔物がいないのが難点だ。なので、兎さんクマさんを狩ることになるかな」

 

「あの兎はうまいよな」

 

って、カリナ。

 

「他の食材も探さないと。牛とか馬がいるといいなぁ。あと恐竜系かな」

 

鯨さんのお肉もだいぶ消費されてきている。アリサ、ゼナが気に入ったようだし。

 

------

 

目的地まで後2日くらいらしい。今日辺りに、新しい狩り場を見つけたい僕は、次の国を目指していた。次の国は、龍の国らしい。今回も入国に辺り関所があったので、『結界無効』スキルで、密入国を果たした。

 

で、この国は日本の文化そのものであった…日本の食材が多数ある。米もあるし、竈もある。アリサとミトが喜びそうだな。ただ、魔物がいない…狩りが出来ない。う~ん…ここを拠点にして、狩り場を探すか。龍の国の座標を取り込み、フィールドへ出ると、空には大量のドラゴンが飛んでいた。方向的には妖精の国へのようだけど。攻め込むのか?

 

そんな時、『助けてくれ』とツヴァイからのメッセージが念話として届いた。どんなシステムだ?ゲームと僕のスキルが融合したのか?まぁ、いいか。ツヴァイの元へと転移した。

 

「よく来てくれた。なぁ、ドラゴンの大群が妖精の国に侵攻してきたんだ。アースだけでは手が回らないんだ」

 

攻め込んできたドラゴンは妖精達をついばんでいた。妖精がエサなのか。それは危険だな。アイズが食われたら大変である。

 

「殲滅していいのか?」

 

「出来るのか?」

 

アイツらの肉って、美味しいのかな?まぁ、マズかったら、廃棄すれば良いか。ドラゴンキラー系の剣を手にして、瞬動術を駆使して、地面に降り立っているドラゴンを活き締めして、専用フィールドへ転送していく。大漁だな。空にいるのはどうするかな…あぁ、そうだ。『ダイヤモンドダスト』でミンチ状態にして、専用フィールドへ転送していく。ハンバーグにでもするかな。味は香辛料でごまかせるし♪

 

ほんの10分程度でお掃除は完了。

 

「え…もう殲滅したの?」

 

狐人の女性が呆気に取られている。誰だ?

 

「ツヴァイ、大漁だ。そろそろ帰るよ」

 

仲間の待つ世界へと転移した。

 

 

 

 

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