※この作品はR-18です。

異世界で出会いを求めるのは間違っているだろうか   作:もっち~!

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オーユゴック姉妹*

---シュウ---

 

物資の買い出しは、僕と白音、リザ、セーラで行っている。ゼナは、アイズが『ゼナたん』呼びをして懐いてしまった。親離れ…少し寂しい。ミーアとリヴェリアは種族的な問題で、神殿内にいる。この世界ではエルフ、ハイエルフは珍しいらしいので。

 

街のことを知り尽くしたセーラが、必要な物がある店に案内してくれた。巫女として、この街の有名人であるセーラ相手にぼったくりも起きず、フェアトレードで物資を買い込んでいった。

 

「ねえ、ミコのお姉ちゃん」

 

セーラに知らない子供達が話し掛けてきた。

 

「どうしたの?」

 

セーラが話を訊くと、

 

「大人の人が、マオーが復活するとか」

 

「セイキマツーだ。みんなシヌンダーとか言ってるの」

 

「みんな死んじゃうの?」

 

って、言い出した。

 

「大丈夫よ、そんな事無いわ、きっと勇者様が退治してくれますよ」

 

勇者ってサトゥーかな?って、アイツのことを思い出したのだが、目の前にアイツがいた。

 

「よぉ、ヤリ逃げ商人様♪」

 

サトゥーに声を掛けた。

 

「え?シュウ…どうして、ここに?」

 

驚き狼狽えているサトゥー。

 

「物資の補給中だよ。僕達も旅をしているんでね。また、違う女性をハントか?」

 

僕のストライクゾーンに入る黒髪の少女を連れていた。

 

「ハントじゃないよ。俺の旅の仲間だよ」

 

「属性が奴隷なのは、どうしてだ?」

 

サトゥーの耳元で小声で囁いた。狼狽えるサトゥー。

 

「諸事情でだよ。で、なんて、俺がヤリ逃げなんだよ!」

 

おぉ、否定する気か?証人を押さえているのになぁ~♪

 

「ゼナが怒っているけど…」

 

「え?ゼナさん…」

 

顔面から血の気が失せていくサトゥー。

 

「今、一緒に旅をしているんだよ。サトゥーって言うヤリ逃げ男を捜す為ににね。ははは♪」

 

旅の目的では無いけど、ゼナ的には捜しているのは事実である。ヤリ逃げの理由を訊きたいみたいだ。

 

「この街にいるのか…」

 

「もしかして、ゼナさんの…」

 

セーラが訊いて来た。

 

「そうだよ。ゼナと交わって、何も言わずに街を出たヘタレだよ♪」

 

「いや、言ったよ。旅に出るけど、一緒に連れて行けないって…」

 

「そういうことにしてあげる。で、口止め料は?高いよ~♪」

 

「あぅ~、善処する。だから、ゼナさんには…」

 

「わかった。じゃ、またな♪」

 

サトゥーと別れた。からかいがいがあるなぁ♪

 

「ゼナさんに、教えるのですか?」

 

セーラが心配そうに訊いてきた。

 

「言わないよ。思い出したくもないだろ?あの件で、死ぬ寸前まで行ったんだから」

 

「そうでしたね」

 

セーラにはゼナが抱えている問題を話してある。セーラも一緒に旅する仲間であるから。

 

神殿に戻り、巫女長と会った。

 

「街で子供達に言われたんだけど…魔王ってまだいるのか?」

 

「えぇ、まだいるみたいです。あと、最悪最低最凶なる者が降臨したようで…」

 

「後者は気にしないでくれ。たぶん、それって、僕のことだから」

 

「えっ!どういうことでしょうか?」

 

「まぁ、そういう存在ってことで、お願いしますよ」

 

巫女長には詳しくは語れない。ストライクゾーンの女性からみて、最低最悪な男だとは…性癖が破綻していて、ドエスプレイ好きとは語れない。神殿で話す話題では無いし。

 

「あぁ~、そういうことですか。はいはい♪訳有りなんですね。わかりました。シュウ様の仰せの通りにします」

 

巫女長が訳知り顔で笑顔を返してきた。まさか、白音がチクったのか…

 

「セーラで良ければ、シュウ様のお好きにして良いですわ♪」

 

あぁ~、チクったのは確定だな…

 

「聖職者にはちょっと…気が引けます」

 

「巫女籍から外します。その方が、一緒に旅をしやすいでしょ?」

 

それは願ったり…いやいや…ダメでしょ?

 

「それよりも、最強の戦士を決める競技会が、開催しております。観戦されたらいかがですか?この世界のレベルがわかるかと思います」

 

この世界のレベル?チートなサトゥーだけ要注意で、あとは雑魚の予感である。

 

「人混みは苦手です。腹黒いオーラは屠りたくなりますから♪」

 

「なるほど…」

 

サトゥーは参戦しているのかな?情報を仕入れるかな。

 

って、今日が決勝戦のようである。セーラからその情報を訊いた瞬間、公都が震撼した。地震とかでは無く、空気が振動している。オーラが鳴動している。何かが降臨したようだ。

 

「セーラ、神殿に巫女を集めろ。街中には出すな」

 

「はい!」

 

「司祭長、祈りを捧げろ!」

 

「わかりました!」

 

「白音、リヴェリア、神殿に結界を張れ!」

 

「「了解です!」」

 

「ナナ!ゼナ!娘達の傍にいろ!神殿から出すな!」

 

「了解です。マイマスター」

 

「わかりました」

 

指示を出し、僕は震源地へと向かった。

 

-------

 

競技場の上空に魔族がいた。これ一体で、あの振動は無いはずだ。競技場には力自慢が揃っている。

 

魔族が召喚術を使い、魔物を多数呼び出した。その時になって、警報の鐘の音が公都に響き渡った。遅い気がするんだけど…逃げられないだろうに。

 

「シュウ!」

 

仮面を被ったサトゥーが現れた。

 

「仮面武道会か?」

 

「この姿の時は、勇者ナナシと名乗っている」

 

「で、アイツの能力は何だ?」

 

「召喚魔法、精神魔法、火炎魔法だよ」

 

「ふ~ん、火力は無さそうだな」

 

「お前がチートすぎるだけだろ?」

 

「ゲームプレイヤー気取りのお前には言われたくない。援護頼む」

 

「わかった」

 

競技会場には戦士タイプのスケルトン、グールが大量に呼び出されている。人間がジャマなんだけど…。『地獄の業火』で焼き払うのが楽だけど、人間も死んじゃうしなぁ。『天からの狙撃』を発動し、神聖属性の針を撃ち込んでいく。人間にも痛みは伴うが、死ぬほどでは無い。

 

「おい!転げ廻っているぞ。あれって、毒か?」

 

サトゥーに訊かれた。

 

「腹黒さに激痛が正比例しているだけだよ。あの女戦士は、けろっとしているだろ?」

 

「リーングランデ嬢だ…」

 

サトゥーの女のようだ。

 

「おい!競技場内にいる人間を退かせてくれ!殲滅魔法が撃ち込めない」

 

「わかった。少し時間をくれ!」

 

サトゥーが見えざる手で、人間を排除しだした。コイツ、魔女因子持っているのかな?

 

「偉大なるパリオンよ、我が魂を糧に勇者召喚を叶えよ!我は従者、勇者ハヤトの従者リーングランデ!」

 

女性の供物宣言が聞こえた。そんなことで、供物になるなよ。その女性の命の灯火が消える前に、彼女を『強奪』した。僕以外に女性を供物にするのは許せないから!僕の中で怒りが渦巻いている。この世界での僕の不遇さに、怒りを覚え始めた。許せない!僕には魂を供物にしておいて、魔王、勇者は女性を供物にだと!!

 

強奪した女性の命の灯火は、今にも消えそうだ。でも、いま対処している時間は無い。時間経過ゼロの僕専用フィールドに強制転移しておく。これで死なないはずだ。後で、対処しよう。

 

大元の上級魔族を灰にしようと近づくと、空間が割れて、流線型をした銀色の宇宙船のようなモノが現れた。はぁ?何?敵かな?彼女の祈りで召喚されたのかな?そうなると勇者の乗り物か?

 

船首には、青い鎧の男が立っていた。

 

『俺様、見参!』

 

この勇者は、何様なんだろうか?『エアスタンプ』で競技場の地面に、宇宙船ごと叩き落とした。ジャマだし♪では、瞬動術で魔族の目の前に踊りでて、タッチしまくって灰にしていく。ふと、下を見ると宇宙船から美女軍団が現れた。あの何様勇者はハーレム持ちなのか…この世界での僕の不遇さに、更に怒りを覚え始めた。許せない!魔王も勇者も、僕の敵だぁぁぁぁ~!

 

魔族達が灰になっていく。僕からオーラが漏れ出した。僕は僕である為に、本当の姿、鬼と天使のハーフな化け物になった。

 

「何…神殺し…」

 

黄色い魔族が呟いた。僕を知っているってことは、こいつがボスかな?

 

「ふふふ♪」

 

僕の姿を見て、黄色い魔族が怯んだ。躊躇せず、飛ぶ斬撃で、ソイツを灰にした。

 

『シュウ、ムカデタイプを頼む!』

 

サトゥーから念話が届いた。『ファイヤーフォール』で、火の玉で狙撃して焼いていく。

 

『シュウ!上!空飛ぶ鯨だ!』

 

あぁ、いるねぇ。全長300メートルを超える巨大な魔物だ。竜田揚げにするとおいしいかな?先程の女性を強制転移させた僕専用フィールドへ、こいつも強制転移させた。後で解体しようっと♪

 

『お前、チート過ぎだろ?って、何?その姿は…鬼なのに天使の翼って…』

 

『元々、鬼と天使のハーフだから。これが本当の姿だよ♪』

 

『おいおい…』

 

『サトゥー、後、残っているのは?』

 

全マップ表示できるアイツの索敵能力の方が上なので、アイツを頼る。その間に、勇者達が僕を攻撃対象にしてきた。ウザいので空気と同化して身を隠した。

 

『おい、勇者の攻撃にさらされている。速く索敵をしてくれ!』

 

『大丈夫だ!撤収でいいよ』

 

『そうか、手柄はお前にやる♪じゃなぁ~、ヤリ逃げ君♪』

 

僕はその場から僕専用フィールドへ転移して、女性の延命と鯨の解体を始めた。

 

 

 

---リーングランデ・オーユゴック---

 

ここはどこだ…薄暗い場所に手首足首を拘束されていた。魔族に捕まったのか?唇に何かが重なった。口の中に何かが入って来た。舌で確認すると、誰かの舌のようである。男共に回されるのか…この上は舌を噛んで…うっ!顎が動かない。口元から唾液が流れ出している。それを啜る何者かがいる。

 

胸の谷間に何かが挟まれた。口元に先端が来ている。ソレを舐める。美味しい…積極的に舐める。マズい中毒になりそうだ。乳首から何かが入って来た。有り得ない。でもそんな感覚が有り、乳房の皮膚の内側で、気持ちの良くなる刺激が産まれている。体内に何かが寄生したのか…

 

股間には何かがいる。押し広げられる感覚。二本の腕らしき物が私の中に入ろうとしている。有り得ない刺激で、パニックを起こしながら、愉しんでいる自分がいた。

 

-------

 

「お姉様…」

 

有り得ない声…妹の声だ。神託の巫女として、テニオン神殿にいる筈だ。

 

「お姉様、大丈夫ですか?」

 

私の手を握る妹…夢ではないようだ。

 

「セーラ、ここは?」

 

「テニオン神殿ですよ。私の主様が、お姉様を供物として受け取ってきたそうです」

 

うん?妹の主様?私を供物に?

 

「お姉様も、私達と一緒に旅するのですよ♪」

 

妹の笑顔。意味が分からない。私はどうなったのだ?

 

「お前は、あのクソ勇者を召喚する為に、命を落とし掛けたんだよ。だから、僕がお前を供物にして、お前の命を助けたって感じたよ」

 

見知らぬ男が現れ、妹と口付けを交わしている。

 

「お前!巫女になんてマネをするんだ?」

 

「お姉様、私は巫女籍から外れて、今はセーラ・オーユゴックです♪」

 

はぁい?何で、巫女籍から外れたんだ?

 

「そう思うだろ?僕も同感だよ」

 

って、苦笑い気味の男性が、私に同意した。

 

「だって巫女だと、シュウ様と、こういう関係になれないじゃないですか」

 

妹の方から、男性に口づけをしている。それも嬉しそうに…えっ?!

 

「セーラの彼氏か?」

 

「まさか…私では釣り合いが取れませんよ。シュウ様は私の恩人です。ですから、お側で仕えることにしたのですよ、お姉様♪」

 

彼と一緒に居られることが楽しそうな妹。

 

「あぁ、リーンよ。お前も世間的には、死んだことになっているからな」

 

死んだこと?お前も?どういうことだ?妹が新聞を見せてくれた。そこには私の葬式の記事が載っていた。どういうことだ?

 

「そういうことだよ。リーン、頼むよ」

 

私を取り巻く状況を理解するのに、数日を要した。要するに、私は死んだらしい。いや、死にかかったらしい。私のした行為は自殺行為に当たり、完全に死ぬと蘇生は出来無いそうで、死ぬ寸前にシュウ様に助け出されたそうだ。ちなみにセーラは死んでから蘇生されたそうで、それは巫女長、司祭長の目の前で起きた御業だそうだ。御業ってことは…

 

「神様と呼べば良いですか?」

 

私は奇跡に立ち会っているのか…

 

「リーンよ。僕は僕が神であることを否定して生きている。だから、シュウでいいよ♪セーラも様付けは要らないからね」

 

それって、神ってことだよね?否定して生きているって…

 

「はい、シュウ様♪」

 

妹に様付けで呼ばれると、困った顔になるシュウ様。彼の妹さんによると、女性が大好きなのに、女性に惚れられることが苦手らしい。一種の愛情障害だと言う。

 

「白音、買い付けは終わったか?」

 

「えぇ、お兄様のゼロタイムの専用フィールドを倉庫代わりにしていただいたので、たぶん、この後は、補給無しで、行けるのではないかと思います」

 

彼の妹さんだそうだけど、種族が違う義兄妹だそうだ。

 

「じゃ、エルフの里を目指すか♪御者は白音、ナナ、リザ、リーンで交代で頼むよ」

 

「「はい!」」

 

妹との旅…夢のようだ。勇者の連れと神託の巫女という関係では、有り得なかった現実が、今ここにある。難点は、シュウ様のご乱行か…どうも気に入られたらしい…シュウ様曰く、『やっと、ドストライクの女性に巡り会えた』だそうな…

 

 




サトゥー視点ではないので出て来ませんが、サトゥーはアリサ、ルルと旅をしています(^^;
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