※この作品はR-18です。

創造戦士ガンプラダイバーズ Side:JOKER   作:JNEXEL

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episode 8 破壊者再び

怜はベッドから降り、そのまま一回へ向かった。頭がふらつく。どうやら体調も崩していたようだ。母親たる美智留がしばらく帰って来ないと言うので、怜は自分の好きな物を食べておきたい気分になったが、いざコンビニやスーパーに行っても余り考えられなかった。やはり、自分の幸せな瞬間を突き崩された衝撃は計り知れないものだったのだ。冷蔵庫からヨーグルトを1カップ取り、唯一買ったブルーベリーをそれに散りばめた。そのついでに体温計で自身の体温を図ろうと薬箱を開けた。確かに体温計はあったが、箱が未開封のまま置かれていた。美智留がもはや怜を家族と見ていないと思っても差し支えのない様子だと、これだけでも分かってしまうものだった。

「持って行っても分からないでしょ...どうせ何とも思われてないんだから...」

独りごちり体温計を口に咥えようとした矢先、涙がポロポロと零れ落ちた。自分で分かったような事を言おうが、心が痛む。地獄に突き落とされる事はなくとも、言いようの無い孤独感もまた辛かった。だが今の有様で美彩達に会うことはできない。彼女らにまた余計な心配をさせてしまうだけなのだから。怜は無理に感情を押さえつけ、ヨーグルトを自室に持ち込んだ。ここで泣いたとしても、押し殺してきた感情が雪崩の如く押し寄せて狂ってしまうのは分かっていた。過去にも同じ事があったのだ。ヨーグルトを食べ終えると、意識をダイバーズへダイブさせる準備を始めた。無意識に恐怖を感じていたが、それすらも無視してダイブに移行した。

「GAデータ...セット、ゴー...!」

 

レイが目を開くと、SF風なロビーの光景が広がる。先の戦闘でまたしてもJOKERに敗れたせいもあってなのか、ステータス欄を見るとダイバーランクも1段階下がっていた。ランクは気にしなかったが、JOKERに対して2度の敗走はかなり重く受け止めなければならなかった。

(どうにかしてもっと強くならないと...ブルームーンにだって居場所がなくなる...)

今の自分がブルームーンに必要とされているのは、単に戦力として申し分ないからだと考えていた。それが余計に自分自身を追い込んでしまうのだが、自覚はない。ただひたすら強くなれば、きっと何かが見えてくるに違いないと思うばかりである。マッチングを開いた瞬間、レイの体を粒子が覆いつくした。瞬時にルミナクェーサーのコクピットの中に転移していた。対戦エリアはCGS跡地だ。「鉄血のオルフェンズ」に登場する民間警備会社CGS(クリュセ・ガード・セキュリティ)が置かれていた場所である。ゆっくりと機体を降下させつつ、レイは火星の大地を眺めた。見渡す限りの赤い荒野が広がっている。

「早速反応?見つからないようにしないと...」

レーダーに1つ目の反応が映し出された。しかしこの反応は見覚えがあった。マーカーの上に表示された型式番号とダイバーネームが何よりの証拠であった。

(ミサが来てるんだ...尚更見つかるわけにも...)

学校を休んでいる理由がダイバーズだと思われるのが嫌だったレイは、機体の位置取りを更に変えた。戦闘が集中するのをCGS施設だと予測、そこから数キロ離れた鉱山の竪穴にルミナクェーサーを隠した。今回はフリーズバスターではなく、新たに用意したスナイパーライフル"カスケード・ビームボウガン"を装備している。となれば立ち回りも必然的に変えなければならないので、この選択が悪手となることはない。ドレッドノートイータがルミナクェーサーに気づかぬままCGSの本部施設目掛け飛行しているのが見えた。レイは迷わずエイムをスナイプモードに切り替え、ズームを上げた。狙撃に最適化された照準モードで、ズームの調節やエイムアイコンの縮小化に加え標的との距離を表示する機能を備える。

「あれ?他にも来ているはずなんだけどな~...?」

一方、ドレッドノートイータのミサは自分以外に誰もいないことに目をぱちくりさせた。レーダーにはやや遠い場所に一点だけマーカーがあるだけだ。一先ず見つけておかないことには、状況は動き出すことはない。ミサはレーダーの示すマーカーへ機体を走らせた。

「そこにいるんだろ?叩き出すぞ~!!」

イータユニットをビームキャノン形態に変形、有効射程距離のぎりぎりから最大出力で発射した。重たい衝撃音は、当然レイにも聞こえる。

(竪穴の下には...坑道がある!...だったら大丈夫ね)

装甲の表面で岩盤を滑らせ、地下坑道の中へ進入した。ドレッドノートイータの粒子の奔湍が竪穴のゲートを完全に消し去った。そのお陰でルミナクェーサーが捕捉されるまでの時間稼ぎが達成された。

「...ミサの他に反応が...来た!」

突如、レーダーが熱源反応を感知しアラートを鳴らした。暗がりでよく見えないが、細いバイザーの光が薄らぼんやりと浮かび上がっている。

「シェイル!」

レイが声を上げると、カスケードの弓のように広がったパーツが閉じられ、フリーズバスターによく似た形を取った。同時にエイムもシェイルモードに切り替わり、弾道予測並びに爆風範囲表示がなされた。レイは機体を交代させながらトリガーを引いた。銃口に粒子が集まり、青い光球を形成するとドォンと言う爆発音と共に暗闇を裂いた。冷機を伴った白い爆風が辺り一帯を覆い尽くす。

「凍らされた...俺のバイアランが!?どうなってやがる...!」

インカム越しに声が聞こえた。間違いなく相対している機体のダイバーだと分かった。程なくしてダイバーネームと機体名がルミナクェーサーのモニタに表示された。

 

ダイバーネーム:レオン・シュルツ

ランク:A+4

機体名:バイアラン・シュヴァール

所属:The Knights of Vorquel

 

「ランクが近い...て事は潰せば私のランクも取り戻せる....!」

ダイバーの情報を見るなり、レイはレバーを握る力を強めた。「スナイプ」と宣言し、エイムの切り替えとカスケードの変形を行った。一方、バイアラン・シュヴァールのレオンも冷凍現象にたじろぎながらも、反撃の糸口はつかんでいた。

「こうすればいいんだろうが!」

凍結させられていたメガ拡散粒子砲にエネルギーを充填させ一気に内部温度を上昇、氷を溶解させつつ放射状にビームを放った。レイは舌打ちしながらルミナクェーサーを滑らせるようにホバー移動しながら回避、カスケードの照準をバイアランの頭に固定した。

「消えろっ!」

細長い光がバイアランのバイザーめがけ突き進む。だが、バイアランは右手のメガ拡散粒子砲を閉じてビームシールド発生器を起動させた。その間、1秒足らず。カスケードから放たれた氷の矢がビームシールドに弾かれ消失した。

「俺とお前とではキャリアが違うんだよ!」

「厄介すぎる...!」

バイアランがバレルロールしつつ、メガ拡散粒子砲を連射しながら急速接近をしかける。ルミナクェーサーもシールドで防ぎ、ステップで敵の飛行角度から大きく逸れるように立ち回る。しかし、レオンはそこまで読んでいた。

「それがセオリーだってんだろ?思った通りに動いてくれるぜ!」

バイアランが急にグルリと向きを変え、ルミナクェーサーの僅か上を陣取った。右腕クローのメガ拡散粒子砲は既に格納されており、ビームシールド発生器が迫り出していた。だがレイはすぐに異変に気がついた。発生器端末がこちらに面を向けている。そして端末の形状で何を仕掛けてくるのかも悟った。

「あ、あれは....ブランドマーカー!?」

「よく見抜けたな?だがもう遅いんだよ!!」

槍の穂先のような粒子の刃を発振させ、バイアランは頭上から拳を叩きつけた。だがレイも気圧されず、反撃の機会を勝ち取る。ルミナクェーサーが左手首からビームワイヤーを伸ばし、バイアランの左肩に巻きつけ一気に引き寄せた。右手の拳を突き刺さんとしていたバイアランは大きく体勢を崩したまま地面に叩きつけられた。

「うわぁっ...!?そっちも武器を仕込んでたってのかい!」

レオンは詰めの甘さに苛立ちを隠せずにいたが、状況打破を狙ってビームライフルで天井に穴を穿った。砂礫がバラバラと崩れ落ち、大地に大穴を空けた。

「逃がすかッ!!」

落ちてくる岩石から離れ、レイはモニターを睨む。カスケードでバイアランの行く手を阻むように狙撃し続け、自身も坑道から飛び出した。だが、これが悪手となった。ルミナクェーサーが飛び出した地点は、奇しくも最初に隠れるための場所として選んでいた竪穴と同位置だったのだ。

「出てきたぁ!?...レイ!?」

敵が出てくるのを待ちぼうけていたミサが、突然現れたルミナクェーサーを見て度肝を抜かされ声を上げた。レイも同様に、ドレッドノートイータがそこで待機していたことに驚きを隠せなかった。

「嘘でしょ...このタイミングで出くわすなんて...!」

「こりゃいいぜ!まとめて灰にしてやる!シュヴァーンを両手に使う!」

当惑したのか動かないルミナクェーサーとドレッドノートイータめがけ、バイアランは両手にメガ拡散粒子砲とビームシールド発生器を内蔵した、クロー型複合兵装「シュヴァーン」を装備、最大出力で照射ビームを放射した。先にそれを目撃したミサがパニックに陥り、悲鳴をあげた。

「お、落されるッ!?」

「ちょっとうるさい...あれぐらい防げるから」

ミサのヒステリーじみた叫びをレイは制すと、機体を振り向かせシールドを前面に向けた。シールドの周囲にホログラムのヘックスエフェクトが集まり、メガ拡散粒子砲を反射した。反射角は制御しなければランダムの方向に跳ね返すため、強制的にバイアランを追い返した。

「何なんだよ、コイツは!何でもありじゃないか!」

「そう?まぁ、どうだっていいけど。私はただ...倒すだけ」

ルミナクェーサーのカスケードのパーツが閉じられ、銃身後部からグリップが伸びた。そこにマニュピレータをかけた瞬間、銃身から光の刃を発した。「スラッシュモード」と呼称するこの形態を使うには早い気もしていたが、いずれにせよランクを上げてしまいたいのだから気にしなかった。バイアランが背中のブースターを逆方向に噴かして着地へ移行する瞬間、猛烈な勢いでルミナクェーサーが接近した。

「何を考えているのかは知らないが、こっちだって負けられないんでね!」

バイアランが左手のシュヴァーンを解除、マニュピレーターからビームサーベルを伸ばし首を貫かんと突き出した。しかし、ルミナクェーサーはクルリと華麗に避け、カスケード振り上げてバイアランの胴を右下から斬り裂いた。

「しまった...俺としたことが抜かったというのか...!?」

真っ二つにされたバイアランが地面に転がるのと同時に消滅した。レイは若干の手ごたえを感じたのか安堵の息をついた。4機目の反応は忽然と消えたらしく、この場にはレイのルミナクェーサーとミサのドレッドノートイータだけとなった。

「レイ?」

ミサに声をかけられ、振り向くといつの間にか交流広場に転移していた。オンラインマッチングの対戦時間が切れたのだ。結果としてはドローだが、レイは撃墜数が規定ラインを超えたのでランクがA+9に戻った。一言で言えば昇格である。レイが着ている服もMS搭乗時の青いスーツから、普段のレザージャケットに赤と黒のスカートに切り替わった。

「...ごめん、しばらく学校に来れなくなったって言うのに」

「いいんだよー、ここでレイと話せるならそれでも!」

学校を休んでいるにも関わらずダイバーズには来ている。本来なら責められることもあると思っていたが、ミサは一切気にしていない。レイは彼女の優しさに助けられたような気がした。おもむろにミサが抱きついてきたが、今回ばかりは受け入れることにした。天真爛漫に振舞うミサだが、誰よりもレイを心配してくれている。そう思うと感謝してもしきれない。

「あれ?レイ嫌がらないね?どしたの?」

「今日はいいよ...どっちかっていうと、ミサに救われてるから」

「私何かした?」

きょとんとした顔で見つめるミサ。レイはただ首を横に振り、ミサを撫でた。しばらくしてミサが「用事があるからまたね」とログアウトして姿を消した。レイは普段の調子に戻り、再びオンラインマッチングを開始した。

 

「JOKERに出くわしたら逃げながらでも連絡しろって...よく分からない役割だな...」

黒いストライクガンダム、"ストライクNEXT"のダイバー"エス・ブラックベイ"は憂鬱げだった。ある頼みを受けて無作為にマッチングに参加しては戦い、ある程度の戦果が出れば別の場所へ赴くと言った事をかれこれ半日近くやっていた。自分が所属するクランのメンバーの内、2人程エスと同様の捜索を行っているが、彼らからも報告は来ていない。もちろん、エスもそれらしき物すら見ていなかった。

「あ、もうそろそろ時間か...ん?」

地面を走る黒い影。いきなり会敵することになろうとは思いもよらず、エスは慌てて思考を切り替えた。だが、その影の正体はまったく見えないままであった。周囲をあまねく見回しても、熱帯雨林の景色だけがそこにある。だがエスは否応なしに感じ続ける視線に気分が悪くなった。誰かにずっと見られている。だが明確な気配は無い。その影は、何の前触れもなく牙を剥いた。ストライクNEXTの背中から強い衝撃が加わり、転倒させられた。エスはぎょっとして機体を急いで起こし、空へ飛翔させた。

「一体なんだってんだ!!」

ビームブラスターを構え、意識を周囲に拡張させるかのごとく神経を張り詰めさせた。「そこか!」とエスは叫び、レバーを引いた。ストライクNEXTが素早く左腕のラケルタを発振、一気になぎ払う。エスの予測どおり、ビームサーベルが何かに接触した感覚がした。何も無かった空間の一部が白く変色した。

「ようやく正体を見せてくれたな!」

「この機体のジャマーを見破るなんて...!」

青く輝く鎌を振るう白き死神。デスサイズヘルコープスだ。その乗り手たるラプラス・ライブラは、ストライクNEXTに位置を割り出された事に衝撃を受けた。スラスター音もできる限り消し、攻撃前には透過度まで上げて影も視認できぬようにしていた。だがそれだけの対策を以ってしても見抜かれてしまう。ラプラスは、あの黒いストライクのダイバーがまともな感性を持っているとは思えなくなった。

「だけど見合ってもデスサイズは倒されない!」

デスサイズヘルコープスが青く輝く鎌"ベルセルガ"を振りぬき、ラケルタを弾き返した。ストライクNEXTが足先のアーマーシュナイダーで斬り蹴り上げるが、デスサイズヘルコープスはベルセルガの柄でそれを阻み、左腕に取り付けられた砲身をストライクNEXTの腹部に押し当てた。

「これを味わいなさい、IFバンカー!」

「なっ...にぃい!?」

砲身から緑色の閃光が迸り、ストライクNEXTを電撃が駆け抜けた。モニターに表示される電力過負荷の文字。エスは焦りを感じた。

「このまま落させてもらう!」

ラプラスの叫びと共にデスサイズヘルコープスがストライクNEXTを叩き落した。だが、エスはどうにか機体に受身を取らせて被害を最小限に食い止めた。

「はぁ...はぁ...コイツもJOKERじゃないけど、普通に強い...またかよ!!」

一瞬にして背後に回りこんできたデスサイズヘルコープス。それを再び防ぎ切り、ビームブラスターを放った。しかし、デスサイズヘルコープスは地面を滑るようにホバー移動でこれ避け最上段からベルセルガを振り下ろした。

「あんな大振りな武器を簡単に振り回すって...食らえばもう後が無いみたいだな!」

「これ以上邪魔をすると言うなら消してあげる。命までは取らないんだから、その意味は理解しなさい!」

「何だと!?」

再び振り下ろされるベルセルガの柄を、ストライクNEXTがマニュピレーターで押し上げて突き飛ばした。どこからとも無く何らかのユニットが飛来し、ストライクNEXTのドッキングした。コクピットのコンソールには"ソードストライカー"と名称が表示された。これの主武装たる、"シュベルトゲベール"を手にした姿こそ、ストライクNEXTとエスの本懐である。

 

「俺を呼んだか?ν-Type」

どこからか聞こえる声。エスは背中が凍りつくような感覚に襲われた。無論、その声はラプラスにも聞こえていた。

「何...誰なの?出て来なさい!なっ!?」

真正面から攻撃されたのか機体が激しく揺れた。ベルセルガの刃から火花が散っている。そしてストライクNEXTはMS1機程離れた場所に立っている。つまり乱入してきた機体もまたステルス持ちだとラプラスは判断した。

「ジャマーキャンセラーフィールド作動!」

デスサイズヘルコープスから球体状の力場が発せられ、敵の姿を強引にあぶりだした。だがその正体を見た瞬間、ラプラスもエスも絶句した。黒と赤に彩られたMS。特にエスは同じ特徴を持った機体をよく知っていただけに、ショックを隠せなかった。姿をまともに観察できたのも手伝って、余計に動揺した。

「ロスト...フリーダム...だって言いたいのか....!?」

だが、モニターの表示はエスの想像を即座に否定した。"JOKER"という単語。それが答えなのだから。

「何だコイツは?変だとは思ったけど、お前は違うのか...じゃあいらない」

JOKERのダイバーたる"ジョーカー"は期待はずれを滲ませて独りごちると、デスサイズヘルコープスを蹴り飛ばしてストライクNEXTの方へ振り向いた。

「ああ、そうか。お前が呼んだんだったな?お望みどおり破壊してやるよ、ν-Type」

「何が破壊だ...この前の借りは返させてもらう...JOKER!」

この間にエスは、ハイラックという男に宛ててメッセージを送った。何とかJOKERをやり過ごして離脱しなければ、頼みを果たせなくなる。リベンジはエスの心を奮い立たせる場面だが、この状況が分からない男ではなかった。JOKERが地面を蹴ったのとほぼ同時、ストライクNEXTの至近距離に現れブレイブエッジ・ガンモードの銃口を押し当て何発も接射した。あろうことかエスは反応が間に合わず、機体が大きく仰け反った。強引に体勢を立て直すが、間髪入れずJOKERのブレイブエッジ・ソードモードの刃が胸部を斬りつけた。その勢いのままJOKERの鋭い蹴りがストライクNEXTの腹部に突き刺さり、昏倒させた。

「どうしてだ...どうして読めない...!?どうなっているんだ?!」

狼狽するエスに、ジョーカーは気怠げにため息をついた。JOKERのブレイブエッジの切っ先がストライクNEXTの眉間に向けられる。

「そりゃあ、お前らν-Typeを潰すためにある機体と俺自身だ。これくらいできなくてどうするんだよ?」

JOKERがブレイブエッジでストライクNEXTの頭を潰そうとしたが、突然その刃先を別の方向へ向けた。その先にはベルセルガを薙ぎ払わんとしていたデスサイズヘルコープスが。

「...ったく、邪魔をするならお前も消すぞ...いいのか?」

「JOKERを倒すのが私の使命...それも覚悟の内よ!」

ベルセルガの刃が喰らいつく手前、ブレイブエッジで弾き返しガンモードに切り替え連射する。デスサイズヘルコープスはベルセルガを高速回転させて弾を防ぎ、再度攻撃を仕掛ける。

「倒す、ねぇ...そう意気込むのはいいことなんじゃないのか?まぁ、知ったことじゃあない」

JOKERが再度ブレイブエッジをソードモードに切り替え、流麗な動きでベルセルガの柄を切断した。慣性によってベルセルガの先端部が宙を舞い、ストライクNEXTの頭のすぐ側に突き刺さった。

「ば、馬鹿な....武器が切られたなんて....」

この少しの時間で、ラプラスはJOKERの持つ恐ろしい力の片鱗に触れたと感じ、震えが止まらなくなった。

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