◆ ◆ ◆
「だ、だめっ!イ、っちゃ――あああッ!!」
「ぐおおっ……!なん、ッと……!」
逞しいモノだった。中年のモノは太く、硬く、熱く。さほどの時間をかける事も無く、ユーリヤはあっさりとその理性を手放し、全身を悦びに震わせてしまった。
身体は天井を向いているが、目は閉じている。それでも、視界を真っ白に感じる。視覚を閉ざした事でかえって下腹部に集中が行き、腹の内側は強く強く収縮して手放さない。
そして、内側で精の暴発を呼ぶ。子宮が求めるモノを、膣全体が吸い上げる様に蠢く。吐き出された種は中を瞬く間に満たし、染み込みきらない分が勢いを付けて外へと逃げる。
「あッ、あッ、あッ……ン、はぁ……」
「くおお……ッ。見かけに頼った売女かと思えば……凄い、な」
「あークソ。そんなんならキッチリ最初からナカ犯りゃ良かったわ」
行為が終わり、温もりが離れていく。内側から漏れ出してくる感覚が、どうしても好きになれなかった。――嘘だ。
やっと終わった。それも一回。中年が堪えの無い男で、助かった。――嘘だ。
横から見物していた、口を散々に犯した男が顔を見つめている。自分の顔を上から覗き込んでいる。表情の意味がわからない。――嘘だ。
「ふふ、順番は順番、ですから。準備を終わらせてくれて感謝すべきかもしれませんな」
「どうせなら二人で犯りますか?この女の口技は見た通りでしょう」
「ううむ……いや、私もコレのエンジンが遅めなのでね。まずはこの立派な物を堪能しますよ、貴方が先に犯してくれて構いません」
中年が去り、新しく男がやってくる。嘘だ。さっきから、ずっと横で見ていた。
肩甲骨と腰が痛い。内側を犯された事による疲労ではない。男根の硬さとは違う、非生物的な堅さと冷たさが背中側全体にずっと押し付けられている。
いや、押し付けられているのでは無い。身体の重みを全てテーブルへと預けている。冷たい硝子に寝そべらされて、両手と両脚を他の男達に抑え込まれたのだ――嘘だ。
まるで、磔にされたみたいだった。しかしその末路は冷たい死などでは無い。どこまでも熱い欲望の火が周りから集い、次々にユーリヤの下腹部を燃やしている。
ああ、なんて、屈辱的な姿――……嘘だ。
嘘だ。嘘だ、嘘だ。
――なにが、嘘、なんでしょう。虫の知らせの様に騒ぎ立てる、脳裏の根拠の無い否定が届き続けて、いやに煩わしい。
「まぁ、たまには柔軟でもしましょうか。よッ、と」
「っ!?」
”先にユーリヤを犯してくれ”と頼んだ中年が、いきなりテーブルを跨いでユーリヤの頭に向けて腰を落とす。当然その先には、真上を見続けているユーリヤの顔がある。
窒息させる気か――嘘だ。そんな心配はしていない――。自分ではない何かが、勝手に分析と答えを出し、ユーリヤの身体に抵抗を許させない。
自分自身の何かに戸惑っている間に、男の腰が前後の位置を調整し、ユーリヤの胸の辺りまで下がって止まる。さすがに中腰で居続けるのは辛いのか、ユーリヤの脇下に空いたテーブルの上に片膝を、両手をユーリヤの頭の斜め上の辺りに置いて支える。
無理に自分に覆い被さってきた狙いは、ただ一つだった。
「この体勢のまま。イカせたら金二枚、という所ですかな」
「あー、まーたパイズリですか。本当好きですねえ、自分は素直に股に挿れますよ?」
「構わんよ、私は動かんから頭突きだけはせんでくれよな」
「……~ッ!」
中年はその態勢のまま、僅かに体を傾けて自らの肉棒を手で導き、ユーリヤの胸に当ててきた。
胸を使って奉仕する事は多かった。誰もがユーリヤの膨らみながらも崩れの無い豊かな双丘に、あらゆるものを擦り付けたがる。だが、大抵は体を起こした状態で、ユーリヤが体を動かせる状況でそれはされる。
この態勢では体は起こせず、寝そべった状態のまま胸で奉仕を強いられる。慣れはない――嘘だ――が、それでもなんとか胸に吐き出させなければ終わる事は無い。
仕方なく――嘘だ、嘘だ――、犯す人間が離れた時に解放された腕を、自分の胸を今も小突いてくる熱に触れさせる。熱い。硬い。中々の大きさだった――困らない――。
「……こ、こう、ですか……?」
「おっほ、う。あぁ、やはり大きいのは良い。この乳を見た時から、こうしたかったのだよ」
「まぁ誰もが思うでしょうけど、そっちの拘りにゃついていけませんて。すぐ飽きるでしょ」
「わかっとらんですな、この顔と感触が良いのですよ。……そこからでは見えないですか」
ユーリヤは右手で胸の中心に中年の肉棒を手繰り、そこへ胸を張って腕を動かす。
両腕で自分の胸を持ち上げ、中央の肉棒ごと上体を抱いて胸を寄せる。谷間の中に収めた熱を確かに感じた。そのまま、手を上下に動かし胸で擦り上げる。
沈んだ肉棒の脈動と跳ねようとするのを感じ、腕の力を増して圧迫を増す。こういう事を何度も求められる内に、自分の胸から逃さないようにする使い方も随分手慣れてしまった、と自嘲する。
上体を動かせないままでもちゃんと気持ち良くしなければならない。肩を締め、胸の動きに変化をつけ始める。
「……っふ、う……ど、どうです、かっ……私の、胸は、ッ……?」
「おぉ、う……!やはり、上手いです、な……!大きさもいいですが、これは……!」
左右の動きを僅かにずらす。締める腕は強くするだけでなく、たまに弱めて緩急を作る。柔らかいだけでは足りない。一度谷間から解放し、そこに
ぞくぞくとしたものが、全身を走った。先程の感覚が、戻ってくる。
自分から押し付けた乳首を弾かれる・胸同士を熱を挟んで擦り合わせる・鼻先に漂う肉棒の臭いを深くにまで受け容れる。その全ての感覚に体が震える。背中のテーブルから受ける寒気では無い。もう、わかっている。
「うわー、だらだら零れてますよ。じゃ、掻き出してあげます、ねッ!」
「ぅぁ、ッハ――あ、あッ!!」
「うおッ!?マジか、コレッ……!」
その間に、大人しくしていた男が挿入してきた。腹の裏、角度を付けて打ち込まれたその一発が、たまたま良い所に当たってしまう――嘘だ、嘘だ、嘘だ――。
イったばかりの上に準備を済ませ終えた体は、その一発で軽く達した。中途半端な高さだった。絶頂ではあったが、最も深い訳ではない。余韻がすぐに訪れ、体が寂しくなる――そうだ――。
脳裏で騒ぐ何かが、少しずつ声を上げていた。自分が何かに犯されていた。身体ではなく、心がおかしくなりかけている、そんな不安。
――違う。おかしくなどない。
「ぁ、はぁっ!ん、ああっ!むねもッ、ナカもッ!いい、です、うっ……!!」
「お、オッ!?きゅ、急に、ペースが――ちょ、い、いかんっ……!」
「うわっ!?ちょ、足絡めて……!?」
両胸を自分の掌で鷲掴み、僅かに痛みすら覚えるほど自ら捏ねくり回して肉棒を味わう。
脚は挿れている男の邪魔にならないよう、脹脛かその下に絡める。獣欲を肌から感じる。胸にも熱が在る。自分の肌と、肉と、男が。その全てが、合わせた所から少しずつ混じってぐちゃぐちゃになっていく。
――そうだった。わかっていた。こんな行為を続けていれば、こうなると。こうならざるを得ないと。
「あッ、あッ!もっと、突いてッ、はげ、しくぅ……っ!おくっ、こすって――あんッ!!」
「お、おぉ、ぁっ」
「ちょ、何ッ、いきなり……!何したんですか!?」
「し、てないッ……!私じゃ無い、ですぞ……!」
身体の内側に直接熱を挿されて、繰り返し蹂躙されて、熱い精液で満たされて。その時だけだ。ユーリヤの身体の中の、切なさと哀しさで開いた穴を埋められるのはそれだけだと、学習させられていた。
本当だ。事実だ。どうしようもない程、現実だった。
自覚が白い意識に、熱を持ち込む。ただの肉体的な官能に、自分の気持ちが混じる。
――乱れたい。忘れたい。気持ちよくなりたい。
心の底から、身体が染まり切っていた。
「あッ、あッ!ほしい、ですッ!アツいの、がぁっ!あ、ッハ!んんん……ッ!!」
「おォッ、あ……!いかん、胸、だけで……ッ」
「お、奥まで、締まッ――引か、れッ……!?」
身体は既に勝手に動く。そうなるように、されてきたからだ。乱れる姿が、何よりも男を煽るからだと。繰り返して、覚えた。
胸は両側の乳首を内側に沈め、その互いがくっつくのではないかと思う程、二つの
自ら絡めた脚に力は無いが、それは身体の揺れを伝える為のアンテナとして機能する。突かれ、潰され、擦られ。その全ての悦びが両脚に震えとして表れ、気持ちと熱を男へ雄弁へ語っていく。
腹の下はただただ精を求め続けていた。膣がうねり、子宮が下り、愛液が噴き出る。その全てがより深く、自分の心の底にまで雄を届かせる為にひたすら動き続け、全てがそのまま快楽になった。
「あ、ァッ!どう、ぞッ!もっと、もっともっと、おっ!!……おつかい、くだ、さッ……出すッ、のに……!きもちよく、なって、ぇっ……!」
「ぐ、う、お、ぉ……!」
「おッ、おッ、おッ」
全部、嘘だった。かつては嘘のつもりで吐いた言葉だった。いつしかそれが嘘になった。
直接射精されなければ体が疼いた。粘り気のあるモノが落ちるだけで、イった事があった。
長く抽送されなければ、イくのを合わせなければ、深くイク事が出来なかった。辛かった。
誰もが
「んんぅっ!だめ、私、イクッ、イきますッ!いっしょに、いっしょに、だしてッ!」
「……次から、次へと……!」
「おぉあ……!本当に、出そッ……!出すッ……!」
テーブルの上で寝転んだのは自分だ。抑え込まれたのでは無く、手を軽く繋いでいただけだ。
寝転んだまま胸で
胸で済むならと、自ら心で乞うた。言われる前から、両腕を動かしていた。予想済みだった。
早くスイッチを入れたくて、挿れられる前から尻を浮かして良い部分へと誘った。
全部、全部。これまでの全部。ずっとずっと、自分そのものが嘘で固められていた。
「
「あ゛ッ、あぁあ゛ーッ!ひ、あッ!フッ、んんぅぅッ!」
膣全体が大きく縮み、子宮の内側へ送り込む為に雄を絞る。気持ち良い。腹の中を直接熱され、その熱が満足感と充足感に繋がる。臍の下の疼きが、満たされていく。
前に注がれた種汁と、今注がれた種汁が混ざり合い、
求めてくれている。自分を求めてくれている。それが、嬉しかった。
「……っぐ……!く、な、なんとか保ったか……!」
目の前で肉棒を胸に沈めてくれている人が、引け腰になって我慢している声が聞こえる。
何故?我慢する必要が、何処にある?男への問いかけを、自分自身へしたモノと錯覚する。
我慢しないで欲しい。私も、我慢していないのだから。あなたが我慢したら、我慢していない私が許されない。許せない。赦してもらえない。
正常さを求めない思考は浮かんだままで、胸から逃れようとする肉棒を震える右手で抑えた。
「……まだ、イってません、よね……?」
「なッ――く、うッ」
身体は絶頂後の脱力にあるが、それなら無理に力を入れなければいい。
引けた腰を、自分の臀部を動かし体で追いかけ、再び肉棒を胸の直前に翳す。ぴくぴくと切なそうに、吐き出しそうな所で止まっているモノを見て、思考の無い瞳が一つの思いを呼び出す。
かわいそう。救わなければ。奉仕、しなければ。
再び胸の頂点を、亀頭の頂点に擦り付ける。胸を上下に揺らし、尖端を細かく弾く。
「あッ、あッ……むねッ、きもちいッ、い……!」
「くお……ぬッ!?まずッ、そこは……!」
何度も擦り付け、その度に少し横へ下へとずらして、反応の大きいポイントを探る。
それだけで胸の先からちくちく、あるいはぴりぴりと小さな官能が来る。自分が気持ちいい事をちゃんと口に、身体に出して奉仕の糧とする。
やがて、裏筋の辺りを乳首が擦る。一瞬肉棒が膨らんだ。もう少しだ。
「んッ、んッ……!どう、ですかッ……イけそう、ですかッ……!?んぅっ」
「おッ、ぉ、ぁ、あッ」
自分の喘ぎに色を付けて飛ばす。胸から来る色だ。快楽の色で、そのまま喉を染め上げる。
その肉棒と同じぐらいに硬く凝らせるつもりで、裏筋の一点に何度も押し付け、擦り、そして尖らせた頂点ごと柔肉に沈ませる。何度も、何度も、繰り返す。
肉棒の反応と脈動、上から振ってくる声から、限界の色を感じた。何故、我慢するのだろう。何が、足りないのだろう。どうしたら、
答えはすぐに思いついた。
口だ。
「――ぜんぶ、飲みます、ので。……いれて、ください……」
「ッ!この、女ッ……!そこまで言うならッ!」
「んむぐゥッ!ンッ、ふぅっ!」
口を開いて、それを
それなら、口の方がいい。身体も汚れない。飲み干せば
完全な善意だった。善意のつもりだった。いきなりに喉奥にまで突き込まれて、怒張したモノを吐息で迎えてやる。自分の身体によって限界まで良くなった肉棒を、優しく呼吸で包み込む。
唇は窄まり、舌で茎の裏側をなぞる。一度だけで男の腰が、大きく震えた。
「――飲めッ!全部、出すッ……!」
「ン――ッ、ン、ッグ、ッ……んっ、ぅっ、ぅっ」
口の中で精が弾けた。自分から迎えた肉棒と精を味わう。最初の口淫によるモノよりも臭く、さらに濃いモノだった。
次々に喉を通ろうとする精を、喉を鳴らして飲み干していく。見えるように、聞こえるように、なるべく大きく喉を動かし、それがわかる様に力が入っていない唇を動かして茎の根本を優しく甘噛む。包む。撫でる。
全てを絞り切るつもりだった。
そうするべきだからだ。
「――っは、あ……ぁっ、はっ、はっ……」
「く……いけませんね、無駄撃ちとは……」
「ぁあー……凄まじい、名器ですな……」
「……ぁっ……まっ、て……」
秘部の男根が抜け、ユーリヤも含めた三人は心地よい余韻に浸る。
良かった。満足させられた。確かな充足感が内へ満ちる。
――いや。終わり際が、最も大事だ。終わったからといって、暇を与えるのは良くない。
ユーリヤは胸から頭を起こし、萎んで大きさを失う寸前の肉棒に口を寄せた。
「ンッ……ふっ、う……えほっ……んんん……ぅ」
「ちょ、やめ、今はっ……ァッ!?そこ、は!」
「あ、仲間外れは良くないでしょう。次はこちらもで」
全体を舐め上げる。疲弊を見せる肉棒を労う様に、ただ口の中で包む。
手をついた中年が背を反る。
左を舐め転がす。右を舐め転がす。最後に中央の筋に舌先で線を引き、後始末が終わる。
終わった直後に、左からも精に汚れたモノが差し出された。自分との行為で汚れたモノだ。
「んッ……ふッ、ん……」
「お、おおう……!イイッ、これは、あッ――そこも、舐めッ……!?」
横へと捧げられたモノを、迷いなく口に含む。差別は良くない。同様だ。
同様にする。愛液で濡れ、精液が残る亀頭と茎を、口に含んで隅々まで舐め回す。
同様にする。下から茎を指で摘んで上げて、精巣を包む袋も綺麗にしていく。
同様に、する。両方のモノを口に含み、最後にその中央から亀頭の先まで、裏側の中心線に沿うように唾液で線を残し、最後に唇で弾き、吸って音を鳴らす。
”ごちそうさまでした”の代わりだ。そう、教えられた。
「……ふ、ぅ……あ――え、えッ……!?」
綺麗に奉仕出来た様だ。男達が満足そうにこちらを見ている。良かった。
……良かった?良かっ、た?これが?自分から進んで淫行に及んだ、この時間が、か?
身体の熱が収まると、ユーリヤの元来所持していた筈の理知さが戻って来る。今まで何をやっていたのか、記憶が曖昧になる程、先程までと意識に差異が生まれる――嘘だ――。
違う、ウソじゃない。嘘だ。
本当は嫌だった。嘘だ。
仕方ないから、そうしないといけないから。嘘だ。
この船に乗ってきたのは、こんな事をする為じゃない。嘘だ。
頭が混乱する。先程まで自分を支配していたモノが、冷静に戻った自分の胸中の嫌悪感を――それだけじゃなく、自分自身の意識全てを否定してくる。
「……いやぁ、気持ち良かったよ。ここまでしてくれるとは思わなかったけど」
「あんな体勢のまま本気でイカせに来るとは……
男から寄せられた何気ない一言。それが、銃爪だった。
どうしようもない、真実という名の弾丸が虚飾ばかりの胸の中央を穿ち抜く。
「――あ……ぁっ……!」
蓮の為に。放っておけない為に。傍に居る為に。それで、此処へ来た。
金だった。金の為だった。一緒の場所に来た所で、蓮が犯される苦痛を和らげられる訳じゃない。傍に居た所で、どんなに強く想おうと、隣のテーブルでは蓮もまた犯されている。
借金が重すぎた。蓮から回ってくる仕事が無ければ、首が回らなかった。日本という僻地で自らの教会の神は、ただ困窮したユーリヤに巡り巡った借金だけを寄越した。
蓮が話を切り出した時、自分も限界寸前だった。少しでも金が要るのだ。
「ぁ、あァッ……!!わ、私っ、は……!なんてっ、なんて事、をッ……!」
「恥ずかしがる所が少々ズレてますな……トリップするタイプでしょうか」
「しかし、これは金二枚では足りませんな。三枚にしましょう、それが望みでしょうし」
綺麗事で塗り潰して、見ない振りをしてきた罪過を自覚し、顔から血の気が引いていく。
隣からは蓮の嗚咽が聞こえてきた。気丈な彼女が、弱さを見せる事を望まない彼女が。犯され、踏み躙られ、諦めて。味方が何処にも居ないこの場所で、独りで泣いている。
最悪、だった。体の熱が一瞬で引いた。冷や水よりも何よりも、その声が胸に突き刺さる。助けを求め、それでも助けを求められない、そんな心の叫びに確かに聴こえた。
横に居る筈のユーリヤも、此処では仲間では無い。ソファーとテーブルを挟んでしまえば、そこは壁の無い個室だった。犯され尽くして気を失うか、終わりのアナウンスが鳴るまで、手出し一つ出来ない。
「オラ、何呆けてんだよ。さっさとさせろ、こっちゃもう準備万端なンだよ」
「あッ、や、やめ!お願い、離してッ!いか、いかなきゃっ!」
その時、あらゆる体液で汚れ切ったソファーへユーリヤの体が突き飛ばされ、上半身が精の臭いのこびり付いたソファーへと柔らかく沈んだ。
順番待ちの若い男だった。背中から覆いかぶさり、尻や筋に自分のモノを擦り付け、愛液を塗りたくってくる。それすらも僅かに心地良い自分に嫌気が差した。
十分にユーリヤで塗れた男のモノが、秘部――の上。菊門へと、その尖端が添えられる。
「――ッ!イヤッ、だめっ!そこだけは、だめッ、だめなんですッ!」
「知るか。イキたきゃイキ狂えよ。……後ろで存分に、なッ!!」
「あ、ぁあぁッ!!――っは、あ……ッ!!――ッハ、はぁ、ハァッ……!」
後ろ側を犯す。そう穴へと告げてくる男の熱槍の力に、恐怖が湧いた。
しかし、抵抗する間は与えられなかった。臀部に付いた肉は鷲掴まれ、横へ拡げられる。
その中央へ向け、腰が打ち付けられた。力任せで、荒々しいモノが捩じ込まれてしまう。
入口を過ぎれば、ユーリヤの後ろ側にもはやそれを留める力は無い。一気に最奥まで男根が収まり、そして止まる。収まり切って、いた。
衝撃。苦痛。それだけで、また再び身体がナニカに染まり始める。いやだ。いや、だ。
「うっへ、汚。何人咥え込んでんだよ……まぁ、穴としちゃ最高だけど、なッ」
「っく、ンぅうッ……!あ、んッ――あんッ!や、んッ!ひ、ア゛ッ!」
大きいモノだった。押し付ける力も強く、突き込みと共に揉まれる尻臀。引かれる度に疼く子宮と膣が大きく揺らされ、下から呑み込んだ濁汁を次々に床へと吐いていく。
荒いピストンで腸内を抉られ、ただの数度でユーリヤの理性と友を想う心は霧散した。どんなに蓮を心配に思おうとしても、身体は既に淫欲に染まり精神を蝕み始めている。
後ろからされるのも、好きにされていた。何度も挿し込まれ、何人も咥え込み、乱れ果てる事が出来るようになっていた。物足りず、自分で弄る夜すらもあった。
何度となく繰り返され、教え込まされた通りに。思い出した身体が、男を求め始めた。
「んぅぐッ、ぁ、ハッ!あ、あぁっ!ひ、ぃ、ゃッ!」
「ぐッ……なんだもうヨガっちまうのか、よッ!ケツ挿されて、オイッ!」
「あッ――!ハ、ぃっ、ぁあ……ッ!」
「”はい”だとよ。とんだ淫乱、だなッ!」
ただの喘ぎすら、無意識にその端々が繋ぎ合わされ肯定の言葉に成り果ててしまう。
なんて浅ましい。気持ちいい。汚らわしい。気持ちいい。卑しい、気持ちいい。
「あッ、ァ゛、あぁぁッ!だめ――ン、あッ!ちが、うゥッ!こんなっ、こんなのぉッ!」
「オ゛ッ――調子、出てきた、じゃんっ!そうそッ、ビッチはビッチらしくケツ振ってろやッ」
”流れ”に従ってしまう。身体が思い出したように、男の抽送に腰を合わせて動かし、自ら尻を振って雄の芯に押し付け始めた。
思い出した理性を保とうと、否定しようとする。しかし、後ろから挿れられたモノが門の手前まで抜かれて。穴付近から一気に最奥まで貫かれて。
それを繰り返され、理性が苦痛になった。快楽を貪る身体を邪魔する、苦痛だった。尻穴を犯され、善がっている自分を、本能は既に受け入れていた。
「オラ、オラッ!」
「ん、ぅうぐッ!違う、ンッ、です……っ!」
「うるせえ、もっと愉しませろやッ!」
「ん゛ッ、ハッ――」
違う、こんなのは自分じゃない。それでも頭を横へ振るう。後ろを突かれる。
呼吸と意識が一瞬飛び、しかし繋ぎ止める。自分は聖職者だ。神に仕える使徒なのだ。
信仰までは、棄てていない。どんな昏い夜でも胸の内には、未だ、神が――
「オラオラ、オラッ!もっと締めろッ!素直に”
「ん、あ、ア゛ッ!!っは、あ……!ぁ、あああッ!あんッ!!」
容易く
気持ちが良かった。内側を力一杯に蹂躙されるのが、どうしようもなく痛く、しかしどうしようも無いほど良かった。
いつの間にか、臍の下から子宮が下りている事に気付く。とっくの昔からだった。どこよりも、自分自身よりも素直に。自分から犯される事を乞うている、自分自身。
少なくとも、この宴の中に見守る神は居なかった。居るのならば、それは邪神だ。邪心だ。
男達の欲望。渦巻く金。女達の哀願と歓喜。蹂躙される心。
善性などどこにも無い。此処にいる誰も彼もが悪だった。
――自分など、まさにその通りの
「あッ、あッあッ!だめ、え……
「良く出来まし……たッ!!」
「ごッ――ンはッ、ァ、あああぁぁッン!!」
男の腰とユーリヤの腰が、お互いにぶつけられて肉が弾ける。全身の汗が跳ぶ。
揺れる陰嚢までもがユーリヤの尻を叩いていた。最初から容赦の無かった抽送に、若者が一層力を入れる。ソファーに沈めた腕で上体を支えないと、何処かへ飛んでいきそうだった。
弾き飛ばされている。今夜触られずに疼いていた
それ程に強く、荒く、そして――気持ちがいい。気持ちの良い、きもちいい、オトコ。
限界だった。ユーリヤは、全身を反らせながら前と後ろを痙攣させた。
「もうちょいだ、イけッ!イったまま、イカせろ!!」
「あ、あ゛ぁーッ!!む、りッ――あぁ゛ッ、イ゛ッ、ハ、あああぁぁッ!!」
それでもオトコは止まらなかった。痙攣しているカラダに、オトコが叩き付けられた。
気持ちが良かった。何もかもを忘れられた。腕を後ろへ伸ばし、オトコがそれを掴んだ。
つかんでくれた。自分から伸ばした腕を引かれ、さらに背が反った。オトコが深くに刺さる。
そのままイった。イキながら、なおオトコが突いてきた。何も、みえない。
在るのは。深くを突かれる快楽、降りない絶頂、
「ッあ゛、ォオアッ!!」
「あッ、あァ゛ンッ!イ゛ッ――ぁぁああアア゛、ッグぅ!!」
何度目かわからない。絶頂に絶頂を重ねられ、尻を締め続け、あらん限りの声で叫んだ。
それを機にようやくオトコが止まった。オトコで満たされた。腸が下から直接、オトコを飲み干し、吸っていく。
イク、イク。心はずっとそれだけを繰り返していたが、それすら実際に形には出来ていなかった。”あ”とか”う”とか、それぐらいしか言えていない。
それに気付いたのも、今になってからだ。終わってから、どうしようもなくなってから。
最も深い場所で芯と穴を繋げたまま、震える身体を弓形に反らし続ける。
ユーリヤは長く、長く後ろからの絶頂に意識を棄て続けた。
「……ッハァ。……ふぅ、まぁまぁだったな。金二にしちゃ良かったわ、じゃな」
「あッ――はァーッ、はァーッ……」
掴まれた手が離され、オトコが抜ける。抜け落ちてからオトコを引き止めようと、本来使われるべき膣が
ユーリヤの体は温度の無いソファーが受け止めた。顔を落とした先には精液と愛液の混ざったモノが――自分自身が産んだ水溜まりがあり、それが鼻と唇の表面に付く。
オトコは追加のチップを払う事も無く、すぐさまに席を立って去く。次はどいつにするかなぁ、そんな声が遠くから聞こえる。
あのオトコにとって、自分はただ早く性欲を処理するだけの穴でしかなかったらしい。拘りも情も無い、ただ見た目と体温を持つだけのモノ。
「ハッ、ハッ、ハッ――う゛っ、ぁ……ぁぁ……ッ」
「さて、やっとだなぁ。いやぁ、こりゃ久々の上玉だ。楽しみだなぁ」
「さすがに疲れてますねぇ。酒でも浴びせて起こしますか?」
「精液入りのグラスでも喜んで啜りそうですな、ははっ」
周りの男達が、自分を遠巻きに取り囲んでいる。全て見られ、見続けている。
ヒトの扱いでは無い。だが、それで良かった。自分の様なヒトが、居てはいけなかった。
友情も、真誠も、信仰も。全て棄てて、此処に来た。カネの為に、その全てを棄てた。
呼吸すれば座部に残る男と女の汁が、口に飛び込む。諦めて、それを舐めた。
「……あ……ッ……つぎの、かた……おねがい、しま、す……」
――……私も、ケモノでしかないのだから。
◆ ◆ ◆
~次回予告のBGM~
やめて!竿役の特殊能力でまたナカに出されたら、エロステータスで
バッド条件と繋がってる一般的なエロゲーのトゥルーエンドまで燃え尽きちゃう!
お願い、まけないでユーリヤさん!ここで倒れたら、蓮ちゃんとの約束はどうなっちゃうの!
借金はまだ残ってる、ここを耐えれば借金取りに勝てるんだから!
当小説でもっと見たいヒロインは誰ですか?
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蓮ちゃん
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ユーリヤさん
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真魚ちゃん
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蜜柑さん
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夢ちゃん