※この作品はR-18です。

Ith-Videoは観測する   作:灰の熊猫

31 / 70
*剥離する素顔

「――ん。ココ、すごいコトになってるね」

「やっ……!?ま、真魚ちゃ――ひあっ!」

 

 射精を終えた男達が離れ、解放された真魚は背を床に預けて呆けたままのユーリヤへ四つん這いで近寄り、白濁を漏らす秘部を左手で包む。

 水気を帯びるどころではない程に熱く溶けている事を指先で感じ取ると、その人差し指と中指を一気に根本まで挿し込み、大きく内側を掻き回す事で淫らな水音を鳴らし始める。

 行為を終えたばかりで未だ熱の引いていない膣と襞を擦る指先が、再びユーリヤの情欲を呼び戻していった。

 

「ふふっ。シスター、腰ういてるよ?」

「――あッ、ち、ちがっ……み、みないでっ……!くぅ、ンッ」

 

 真魚の指に秘肉を掻き鳴らされ、無意識の内にユーリヤは両脚に力を入れて腰を僅かに床から浮かせ、股を突き出して掌へと近付けてしまっていた。

 ユーリヤが身体を自ら委ねさせ愛撫を受け入れるその姿に、周りからの視線が突き刺さる。晒してしまった自分の痴態と視線に耐えれず、腕を戻してそこに巻かれた衣服で顔を覆い隠すも、指が動く度に漏れ出す嬌声までは隠せない。

 

「顔、隠しちゃだめだよ。みーんな、見たがってるんだから」

「やあっ、だめっ、だめえっ……!」

 

 なんとか視線を遮ろうとするユーリヤの両腕を、真魚が取る。そのままただ乱暴に巻き付けられただけの赤い修道服の端を掴み、逆に回して剥がし遠くへ放り捨てる。

 なされるがままに服が奪われ、顔が露わになると同時に燭台からの幽光に照らされた男達の影が見える。皆、ユーリヤの表情と身体を眺め、股間にあるモノへ手を添えていた。

 見られている。自らの痴態が、男達に熱を注いでいる。それを確かに理解すると同時に、ユーリヤは羞恥から秘部に力を込めてしまい、挿れられた指をより強く感じ取ってしまう。

 

「ん、今きゅってなったね。見られるの、スキ?」

「やめ、て……!真魚ちゃ――あっ、んぅっ」

「ココ、かな。クリもしたげるね」

「やんっ!あっ、そこッ、やぁあっ!」

 

 顔を背けて身体を捩り弱々しく抵抗するユーリヤを、真魚がさらに追い詰めていく。

 奥に散々注ぎ込まれた、もはや誰のものともわからぬ精液を細い指が音を鳴らして掻き出していく。途中で人差し指が折れ曲がり、特にユーリヤが強く性感を覚えてしまう内側の一点へと的確に添えられ、振動を送り込むように小刻みに手は動いていく。

 言葉とは裏腹に快楽に身を委ねるだけのユーリヤの陰核を、真魚が右手で摘んで擦る。外と中、特に敏感になっている二点を苛む刺激に、ユーリヤはただ身体を震わせる事しか出来なかった。

 

「……イヤじゃ、ないよね?」

「な、何、をっ――」

「だって、止める気ないじゃん」

 

 指先をその二点で留め、撫でる様な緩い責めを続けながら、真魚が声を降らせる。その問い詰めによって、ユーリヤは自分自身の姿を理解した。

 腕に絡んでいた服は既に剥ぎ取られている。両腕は既に自由であり、誰かに抑え付けられている訳でも無い。今自分を責めているのは逆らう事を許さない屈強な男達ではなく、華奢な真魚だ。

 いかに続けての行為によって疲弊しているといってもそれは真魚も同様であり、体格から考えてその気になればいつでも引き剥がせる。しかし、本来真魚を止めるべく使われなければならない両腕は自分の顔や口元を隠すためだけに使われている。

 受け入れている。嫌だと言いながら、弄ぶ指先によって悦んでいる。傍から見れば、そうにしか見えないだろう。

 誰から見ても、そうにしか見えない。

 

「仕方ない、でしょ?」

 

 燭台の光によって顔に濃く影を落としながらも、その表情がはっきりとわかる程の距離で真魚が目を合わせてくる。

 離れなければならない。こんな馬鹿な事を、止めなくてはならない。そう理性がどこかで叫んでいる、しかしそれはあまりに遠い所から残響としてしか届いていない。

 真魚の指は止められていた。今なら抜け出せる、今(・)し(・)か(・)無(・)い(・)。そう直観が告げてくるも、真っ直ぐに見据えてくる昏い瞳に身体と心が吸い寄せられ、金縛りにあった様に動くことが出来ない。

 聞(・)い(・)て(・)は(・)い(・)け(・)な(・)い(・)。理性からの警鐘が再び遠くから届くも、ユーリヤは真魚の言葉の続きを息を呑んで待ってしまった。

 

「おカネ出してもらってるから。その分、ほーししてって言われてるから。いっぱいいっぱい、気持ちよくしてあげなきゃいけないから」

 

 目の前の瞳に、ユーリヤの眼が映り込む。小さく囁きかけられる言葉が、心に染み込んでいく。

 事実だった。誰にも知られたくない、真魚には知られたくなかった、自らの境遇・心境・真実。独りで背負い、隠し、耐えてきた。そうしなければ、いけなかったから。

 それまで頑なに心の内に仕舞い込んできた事(きもち)が、外から教え込まれていく。

 

「――ココが、きもちよくなっちゃうから」

「ひ、ぁっ……!」

 

 真魚の左手の指先が、膣内で小さく動く。ほんの数ミリ、爪先で擦られただけ。それだけで頭に靄がかかり、腰が震え、声が出た。

 それこそが答えだった。否定しようにも、言葉が出なかった。静かに見詰めてくるだけのその瞳から目を逸らす、ただそれだけ。

 真魚の言葉は、ユーリヤの心そのものを表していた。

 

「……仕方ないよね。シなきゃいけない、シてあげなきゃいけない。そ(・)う(・)思わないと、やってられないんだから。しょうがないから、ね――」

 

 真魚が語り続ける。自分自身の心を、自分以上に詳(つまび)らかにしていく。誰にも言えず、心のどこかで感じていながらも、ずっと目を背けていた事(きもち)。

 求められたからだ。本心ではなくとも、そうしなければいけなかったからだ。そ(・)う(・)ならなければ、辛さを忘れられなかったからだ。心の底から様々な気持ちが浮かんでは消えていく。

 そうして静かに聞き入るユーリヤへ、真魚が微笑みながら口を開いた。

 

「――いっしょに、きもちよくなろ……?」

「はッ――んぅぅぅッ!!」

 

 その言葉と共に尖った陰核が真魚の右手、親指と人差し指の間で潰す様に強く擦り上げられる。

 同時に左手の人差し指がそれまで当てていた一点を押し上げ、指の腹で指圧する。たったそれだけの事で、ユーリヤは足先までを伸ばし切りながら全身を震わせた。

 

「はッ、あッ、あッ……ハ、ぁんっ……!」

「……ふふっ」

 

 誰の目から見ても明らかな絶頂を迎え、ユーリヤは短い呼吸を繰り返す。下半身が弛緩すると共に、奥に溜まった精液と共に大量の愛液が内側から零れ出した。

 今晩、最も深い感覚で果ててしまった。それも、自らが保護すべき真魚の手によって。息が戻ると共にそれを実感し、遅れて恥辱が湧き上がってくる。

 なぜ、どうして、なんで。自らを辱めた真魚へか、或いは快楽を享受した自分に対してか。それすらもわからない、形の無い疑問が頭の中で渦巻いていく。

 

「ん、おにーさん、おまたせ。準備できてるから、ね。このまま、シて?」

「言われるまでも無ぇっつの、こっちゃもうバッキバキなんだ」

「……あっ!いやっ、だめっ――」

「脚。とじちゃだめだよ」

 

 ユーリヤの思考がそれだけに支配されていると、真魚は秘部から手を離した後に自らの秘部を重ね、先程まで手で奉仕をしていた青年を呼びつける。

 真魚の後ろから近寄ってくる青年の影に身を竦ませ、思わず股を閉じようとする。が、その間に真魚が太腿を割り込ませ、自らの股と共に開かせた。

 

「じゃ、おにーさん。どーぞ」

「ったく……そんなに欲しけりゃ、くれてやる、よッ!」

「んぅっ!ぁ、んっ!」

「あッ、ひ、ぁっ!」

 

 重ね合わされたユーリヤと真魚の秘部の隙間に、青年の肉棒が挿し込まれる。

 興奮と性感によって十分に尖った二人の陰核が、亀頭に弾かれて茎で押し込まれる。精が混じった二人の股の間の潤滑油が青年の抽送を助け、秘裂のレールを肉棒が何度となく行き来する。

 ただ表面に沿わせるだけの擬似的な性交ではあったが、それだけでも何度となく行為によって昂っていた二人――特にユーリヤはそこを責められたばかりで、過敏となっていた――はそれだけで嬌声を上げて震える。

 

「うわ、シスタートッロトロじゃん。どんどん出てくんぞ」

「あ、ぁっ!いや、いやぁっ……!」

「ちがう、ンッ、よね?気持ちいい、よねっ――んっ」

「ひゃぅ、ンッ!」

 

 肉棒が秘部の上を走る毎に声は漏れ、脚が小さく震える。その事実は抽送している青年以上に、身体と脚を重ねている真魚に伝わってしまっている。

 動かれる度に愛液は音を立てて漏れ出し、青年の肉棒を濡らし続けている。自分自身の確かな官能から逃れようと頭を横に振れば、今度は真魚が胸の頂点に吸い付き始めた。

 下半身は行き来する肉棒から齎される快感に、上体は乳首を挟む唇の内で舐ってくる舌先の感覚に痺れさせられ、それまでの疲弊もあって身体は思考を受け付けず成すがままとされてしまう。

 動けない。動かす事が、出来ない。

 

「わたしも、イイッ、きもちいいッ、のッ。カタくなったここ、ココッ。こすられて、ひっかかって、はじかれ、てぇっ!おにーさんのでっ、きもちよく、なってるのっ……!」

「ッ――ぁ、ハッ!あっ、く、ぅぅっ……!」

 

 ユーリヤの胸に顔を埋める真魚が、時に感情が無いのではないかとすら思わせる泰然とした態度をかなぐり捨て、甘く蕩けた声色で悦びを訴え続けている。

 言葉の僅かな間隙にも真魚の唇がユーリヤの乳房や乳首に刻むように落とされ、弾く様な刺激が無作為に齎される。股の上を律動的に行き来する男の熱棒から来る性感の中に混じる、胸を吸っては離れるもどかしい感触は、ユーリヤの秘部の感覚を際立てて鋭くしていく。

 何よりも、真魚の話す内容から耳が離せずにいた。同様の立場にあり、同様に男から責められている真魚から発せられるその言葉が、耳から頭へ、頭から心へと、少しずつ染みていく。

 秘部を擦られ、陰核を圧され、弾かれ。男のモノで、気持ち良く感じさせられている。

 こ(・)の(・)行(・)為(・)が(・)、(・)気(・)持(・)ち(・)い(・)い(・)。

 

「あ゛ー、たまんね。じゃ、挿れんぞシスター」

「あっ、ま、待ってっ!ダメですっ、だめ――」

 

 二人分の陰唇の感触を堪能し、十分に潤滑油を塗りたくった肉棒の尖端が下へとずれ、ぴたりとユーリヤの入口へと合わせられる。その瞬間、ユーリヤの背筋にぞわりとしたものが走った。

 何かがまずい。これまでになかった悪寒を覚え、頭を起こして男へと制止の声を投げかける。

 男へ顔を向けた時に、胸の上の真魚と視線が合った。

 

「今回はじっくりやりますか、ねっ」

「ンッ――ん、ぅぅうっ……!!?」

 

 乱暴に、一気に奥まで犯された先程の行為とは対照的に、青年はじっくりとユーリヤの膣の感触を味わうべく、時間を書けて少しずつ自らの分身を秘部へと埋めていった。

 多くの男達の残留する精液と分泌する愛液により、隅々まで粘性の水気に満ちた柔肉の沼の中を肉棒が征服していく。楕円に広がる雁首が閉じようとする肉壷を割り開き、ユーリヤの陰部が男の張り詰めた硬い感触に満たされていく。

 大きさも形も、何度となく交わったこれまでと同じ。しかし、それまでとは違う事があった。

 

「――あ゛ッ、やっ、だめ、これッ……、ィッ――う、ぅぅんっ……!」

「う、おおッ……!?んだ、こりゃっ……!?」

 

 尖端がゆっくりと行き止まりへこつんと辿り着き、たったそれだけで膣内が大きく胎動し、咥え込んだ肉棒の全体を数々の襞が絡め取ろうと強く吸い付き始めた。

 青年がいきなりの内部の変化に対し、まさかと思い真魚の背中の下にいるユーリヤの様子を見る。眉を強く寄せながら目を瞑り、口元を覆っていた手は固く握り込まれていた。

 

「ははっ、なんだよ、イったの?挿れられただけで?」

「ッ――くぅっ、んっ……!」

 

 今やユーリヤの身体は、信じられない程に堪えが効かなくなってしまっていた。壮年の手によって焦らされていた時の様な過度な愛撫も無く、内側を掻かれて奥を押される、その一度で達した。

 勢いを付けずにゆっくりと挿入されたのも相俟って、過敏となった秘部は肉棒を隙間無く締め上げる事で中を型取り、内側を押し上げるカタチと脈動をハッキリとユーリヤへ理解させてしまう。

 臍の下からぞわぞわと湧き上がる感覚が、背筋を伝って脳にまで届いていく。好きに犯されてしまっている、それにも関わらず、覚える感覚には苦痛や嫌悪感は何一つ混じっていない。

 今までの”奉仕活動”の中でもこれほどは無かったという程に敏感になっている身体と、拒絶感の無い自らの感覚にユーリヤが困惑している中、目前の真魚が口を開いた。

 

「シスター。今の自分のカオ、わかる?」

「えっ――」

「すっごい、キモチイイってカオ。目、とろーんってなっちゃってるよ」

「――あ、ぁっ……!?」

 

 言われて口元に当てた手の指を広げ、頬に当てて自らの表情を探る。

 自分でもわかる程に、目尻が下がっている。顔の表面から力は抜け切り、引き締めるという機能が抜け落ちてしまっていた。

 口は自然と開き熱された吐息を零し、眉はハの字に上げられ、瞳は与えられた感覚に悦び潤んでいる。そんな自分の表情を自覚し、ユーリヤは今自身を支配している感覚をようやく正しい形で理解した。

 気持ちいい。秘部に挿れられ、中を押し上げられ、男で満たされて。ただそれだけの事が、真魚の前であっても嬌声を抑えきれない程に、気持ち良くなってしまっている。

 

「く、ぅぅ、ンッ……!ちがうっ、違うんですっ……!」

「あ゛ー、スッゲ締まる……動くぞー?」

「あ、あッ!だ、だめッ、ぇぇっ……ァンッ!ンッ、ふぅぅっ……はんっ!!」

 

 心の底から乱れてしまっている姿を、真魚に見られている。わかられてしまっている。その羞恥が男を受け入れている蜜壺の動きをより一層煽り、蠢く襞が肉棒へと吸い付いていく。

 その状態で、青年が動き始める。既に一度味わったものとは別物と言える程に苛烈に絡んでくるユーリヤの蜜壺を、腰を引く事で亀頭の縁で絡む襞をドロドロに溶けた分泌液ごと掻き出し、入口の付近に辿り着いた所で強く押し込んで奥へと戻す。

 緩く引き、強く押し込む。最小限の力で秘部の具合を確かめる為に行われている緩やかなピストンに対し、どれだけユーリヤが強い反応で肉棒を引き止めても、奥から渾々(こんこん)と湧いて流れ出す愛液と襞に染みている精により、行き来する為の滑りは絶えず男に齎され続けている。

 どれだけ締め付けても、止められない。肉棒の感触を脳と身体に直接打ち込まれている様な感覚の奔流に、明らかにペースを加減されているにも関わらず、ユーリヤは奥を押される度に気を遣りそうな程にまで追い込まれていた。

 

「あッ!あッ!ぁ、ハ――んぁッ!!……ハッ、ハッ……あっ!?ひ、やッ、あぁっ!」

「くぅぅっ……!くっそ、マジッ、出そッ……!」

 

 往復の度に押し寄せて身体の制御を奪おうとする肉欲に耐えきれず、再びユーリヤが一線を超えて膣内を大きく収縮させる。が、青年は歯を食いしばりながらも腰の動きを止めず、蜜壺が狭まっている最中であっても自らを送り込み続けた。

 一時の休憩も取れないまま内側を刺激され続け、ユーリヤの感覚は頂点に近い鋭さを保ち続ける。その状態で再び数回肉棒が膣を行き来しただけで、また身体は限界の淵にまで昂っていく。

 理性ではどうする事も出来ない本能的な快楽だけが、全身を支配して震わせていく。頼むから止めて欲しい、止まって欲しいと自身に祈る様に念じるも、浮かべただけの思考は押し寄せる感覚の波濤によって攫われて体には届かない。

 おかしく、なる。身体を染め上げ続ける制御出来ない自らの熱に、ユーリヤは恐怖すら抱いた。

 

「むー。おにーさん、わたしの事、わすれてない?」

「……っと、そうだったな。このまま出すのも勿体無ぇし、シスターも休んでいいぜ」

「ぁ゛ッ、ハッ、ハッ――ぁ、ンッ……!」

 

 達するかどうかの間際でユーリヤが抽送を受け続けていると、真魚が右手を秘部付近に下ろして横へと拡げながら青年へ声をかけた。

 肉棒を誘う様に向けられた小さすぎる唇は青年の前で真魚の手により露わにされ、挿れられる事を乞う様に震え続けている。それを見た青年は締め続けるユーリヤの内から自らを引き抜き、すぐ上に鎮座している真魚の入口へと尖端を添えた。

 

「おにーさんのおっきいの、ちょーだい……?」

「あい、よっと!」

「んふぅぁあっ!……あッ、はぁぁっ……!」

「お゛っ……!?」

 

 躊躇一つ無く青年が腰を前へと突き出せば、体格故に目一杯に絞られていたユーリヤよりも狭い真魚の膣が出迎える。

 比較すれば絡む襞こそ少ないものの、その差を補う程に真魚の中は小さく狭まっており、奥に届くと同時に膣口と膣奥は殊更に強い締まりを見せ、青年の肉棒を収めた所で抑え込んだ。

 

「はぁっ、あぁっ……!……んぅっ、イイ、っよぉ……!」

「くぉっ、の……!エロい顔、しやがって……!」

 

 男の形そのもので固まった様な激しい締まりを見せる膣に対し、当の真魚は顔を斜め後ろの青年へと傾け安堵すら混じったふやけた顔を見せた。

 脚は内側へ肉棒を出迎えた瞬間から小刻みに震え続け、上体はユーリヤの胸に沈む。全身の力が秘部に集められたかの様に腰のみが青年へ向けて掲げられ続け、狭い膣は精を媚び続けている。

 先程ユーリヤから受けていた感触の記憶すら上書きする様な強烈な締め付けにより、青年の思考は一瞬にして求めに対して腰を振る事だけに染まった。

 

「フッ、ぐっ、おっ、おっ!」

「ん゛ッ!あ゛ッ、ふあ、ぁんっ!きもち、いいっ!おくっ、もっとおくッ、ついてぇッ!」

 

 青年が腰を尻に打ち付ける度に、軽い身体全体が前後へ揺すられ、膣は締まる。

 ユーリヤの内側は男達の手によって極上にまで熟された”女”のモノだったが、真魚の内側は情欲と期待によって精を吐かせる機能だけが突出した”雌”のモノだった。

 ユーリヤとは対照的に快楽に堪えようとせず、蕩けた嬌声の通りに真魚の内側は常に絶頂しているかの様に肉棒に反応を見せ続ける。絶対に離さないとでも言うように吸い付く膣は、腰を引けば中まで引っ張り出されているのではないかと思う程に肉棒へ縋り続けている。

 そんな内側へ自らを押し付ける内に、青年の思考はこの幼くも淫らな蜜壺を征服してやろうという凶暴な欲求で満たされていった。

 

「はぁっ、はぁっ……あっ!ダ、ダメッ、やめてっ――」

「あ゛ッ、あ゛ッ!……あは、ぁっ――ん゛ぅぅッ!」

「がッ――ぉああっ!」

 

 目の前で明らかに精を送り込むべく苛烈に動かされている真魚を見て、息を整えたユーリヤが遅れて気を取り戻す。

 咄嗟に青年を止めようとユーリヤが声を上げたのを見た真魚は虚ろに笑い、青年に奥を突かれるタイミングに合わせて腰を後ろへ動かし、同時に膣全体を意識的に締め上げて達した。

 自ら子宮を押し付ける動きに加え、根本から亀頭まで全てを抑え込まれながら吸い付かれる感覚により、青年は不意に溜め込んだ精を求められるがまま吐き出していった。

 

「あ゛ッ、はぁぁ……っ!でてるっ、いっぱいにっ、されてっ、るぅっ……!」

「あ、ああっ……!ま、真魚、ちゃんっ……!」

 

 胸に頭を預ける真魚の体の震えから、今まさに目の前で青年の精を内側に浴びている事をユーリヤが理解してしまう。

 今度は、目の前で。本(・)来(・)な(・)ら(・)ば(・)自(・)分(・)が(・)受(・)け(・)る(・)筈(・)だ(・)っ(・)た(・)ものを、真魚が代わりに受けている。

 後悔、喪失、自責。様々な感情が渦巻き、思いはまとまらない。吐精によってぴくぴくと震えている真魚の体の揺れに合わせ、新たに注がれずに済んだ秘部が疼くのを感じる。

 ――私が、受けて、いれば。

 

「……えへっ。シスター、ダメって言ったから、もらっちゃった、ぁ……っ」

「うっ……」

 

 次第に青年の吐精が弱まり、真魚の震えも収まる。ユーリヤへ向けられたその顔には非難の色は無く、熱に浮かされた悦びだけがあった。

 愉しんでいる。男が欲しい、そんな性欲に従っただけ。ことここに至って、ユーリヤは真魚の心をようやく知った。

 

「おじさん達、まだできる?わたし、もっとシてほしいなぁ」

「勿論。付き合ってくれるならあと一、二回はいけるとも」

「ふふっ、うれしい。いーっぱい、わたしで気持ちよくなって……?」

 

 ユーリヤの上から体を起こした真魚は、青年が下がり肉棒が抜けてすぐ横へと倒れて仰向けになり、精液を流し込まれたばかりの股を開き、立てた膝に自分の手を乗せて固定した。

 幾度も男達の精を流し込まれた小さな口が、まだ知らぬ男を求めてそれまでの跡を吐き出し、再び誰かの手によって埋められるのを待っている。それを見て、少し引いた場所で三人を眺めていた男達がにじり寄ってくる。

 

「……ふふっ」

「……あ、あっ……」

 

 その時、真魚がユーリヤへ微笑みかけた。不安も拒絶も無く、心の底から犯される事を望んでいる。それを示す、混じり気のない喜悦の顔。

 ダメだ。いくら望んでの行為であったとしても、残りの男達の数を考えれば一人で最後まで受けられるようなものではない。気絶するまで、あるいは気絶したとしても犯されてしまう。その事を、ユーリヤは知っている。

 これまでの”奉仕活動”の記憶が、ふと視線の先の真魚に被さる。助けを求める声は誰にも届かず、口に強引に突き込まれ、穴という穴を男達の好きに使われる。男達が満足するまで、決して終わる事は無い。

 そんな事は、あってはならない。それは、自(・)分(・)が(・)受(・)け(・)な(・)け(・)れ(・)ば(・)な(・)ら(・)な(・)い(・)事だ。

 

「――み、皆さん……っ」

 

 力の入らない身体に、命令を下す。度重なる絶頂によりもはや立つ事も満足に出来ない、しかし手足の姿勢を変えるだけならば出来る。

 それならば。例え真魚が性交を望もうが望むまいが、自分がするべき事に変わりはない。悩む事も迷う事も無い、最初からこの場でするべき事は同じだった。

 傍の真魚の体勢を真似る様に膝を立て、股を開く。そのまま、今度は閉じる事などないように膝の上に掌を置き、自らの脚を外へ開く様な形で留める。

 ――仕方ないのだ。

 

「ほ、欲しいっ、んですっ……!わたしも……わたしのナカに、いっぱい……皆さんのモノを、ぜんぶ、出してくださいっ……!」

 

 疼く秘部を真魚へ近寄る男達へ向けて晒し、刺す様な視線が逸れて向けられるのを感じ取る。

 そうだ。元々、自分がされるべき事だから。真魚を助ける為だから。自分で満足してもらえなければ、その分が真魚に注がれてしまうから。

 そうしなければいけないから。仕方ないから。自(・)分(・)が(・)気(・)持(・)ち(・)よ(・)く(・)な(・)ら(・)な(・)け(・)れ(・)ば(・)、(・)い(・)け(・)な(・)い(・)の(・)だ(・)。

 疲弊と快楽によって思考が混濁する中、ユーリヤは真魚と同様に自らを男達へと差し出した。

 

  ◆  ◆  ◆

 

「あぁぁっ!んんッ、ふあっ!イクッ、また、イってしまい、ますっ!」

「あッ、あッ、ああんッ!そこっ、ソコッ!ぐりぐりって、もっとしてぇっ!」

「ぐ……うっ、くっ、うっ」

「ハッ、ハッ、ハァッ!」

 

 横へ並んで脚を開き続けるユーリヤと真魚を、壮年二人が言葉も無くひたすら腰を振って犯し続ける。

 もはや男達の誰も行為を焦らしたり、休もうなどとは思わなかった。それを忘れさせる程にユーリヤと真魚の膣は苛烈に絡んで吸い付き、あられもない嬌声と共に一度捉えたモノを離すまいと秘肉は常に蠢き続けている。

 壮年達は今にも射精しそうな程に追い詰められてこそいたが、ユーリヤと真魚はそれ以前に何度も達してしまっていた。むしろ、二人の幾重もの絶頂に男達の感覚が引っ張られている、というのが今の行為の実態だった。

 

「んっ、んぅぅッ、は!ああッ、はッ、あぁッ!奥ッ、おくっ、強くして、えッ!」

「だしてッ、だしてぇッ!ナカで、いっぱい、びゅーってしてえっ!!」

 

 男達の欲望を受け止め続ける、その性交の形にこそ変わりはない。が、ユーリヤの姿勢は先程から大きく異なっていた。

 真魚が近くに居る事を意識し、いくらかは抑えようとしていた声は、全て自身の感情と責めて欲しい場所を男達に伝える為に使われ、甘い懇願は交わる男の熱量を上げていく。

 股は抽送しやすいように広く開けられながらも、脚は男の腰を抑えるように絡み、精を吐き出すまで離さないと無言で主張をし続けている。

 我を忘れた様に男を求め続ける、その浅ましくも蠱惑的な女を並んで犯し続け、自制などという理性的な判断はとうの昔に男達からは失われていた。

 

「……ぐううッ!出しますよ、シスターッ!」

「ハッ、ハッ――うくッ!!」

「あぁぁッ!あッ、ああぁ……ッ!」

「んぅぅッ!!……あはッ……びくびくっ、してるぅ……!」

 

 絶え間なく精を強請(ねだ)ってくる二人の膣に咥え込まれた男根が、男達の思うよりも遥かに早い限界を迎える。ユーリヤ達の腰を掴んだまま覆い被さる様な形で、壮年達は射精を始めた。

 要求通りに奥を突かれた状態で精を流し込まれる感覚により、ユーリヤは重ねて深く達し、顎を反らして白い首を伸ばした状態で快楽に震えた。

 真魚もまた達しながらも秘部に視線をやりながら内側で跳ねる感覚に集中し、壮年の尖端が収まっている臍の下を左掌で押さえてより吐精を促してみせた。

 反応はそれぞれ異なっている。しかし両者共に男を自ら受け入れ、内を精で満たされる事に対して悦びで迎えている事は同じだった。

 

「……終わりましたな、早く代わりなさい」

「ワシはシスターをもらうぞ。先程そっちが前だったからのう」

「やれやれ、もう少し余韻に浸りたいですが、仕方ない」

 

 息を整え始めるのを見て、後ろから覗き込んでいた中年二人が壮年達の肩に手を置いてくる。それを受け、壮年達は弛緩しながらも心地良い膣から渋々腰を引き、横へと動く。

 中年達は再びそそり勃ったモノを、それぞれユーリヤと真魚の股の上に乗せる。それだけでお互いの腰は僅かに浮き、流し込まれたばかりの精が塊になって下の口から吐き出された。

 

「……どう、ぞっ……好きな様に、してくださいっ……」

「もっと、もっとほしい、よぉっ……はやくっ、はやくぅ……っ」

 

 並ぶ二人の顔は、共に淫欲に蕩けて中年達への期待に満ちていた。早く挿れて欲しい、犯して欲しい。真魚のみならず、ユーリヤの表情にも今や嫌悪や忍苦は見られない。

 目の前にいるのは、もはや男を誘うだけの二人の雌でしか無かった。ここまで来れば、もはや我慢は毒にしかならない。中年達は導かれるがままに、ぽっかりと開いた秘唇へ向けて亀頭で秘裂をなぞり下ろした。

 

「あ――ぁぁっ、ふ……!はいって、きて、ますっ……!」

「んんぅぅっ!は、あっ――いっぱいに、されるの、すきいっ……!」

「く、おおおっ……!成程、これは……っ」

「くぁっ……う……!」

 

 ユーリヤの内へ向けて挿れ始めれば、密に敷き詰められた肉襞が奥へ奥へと送り込ませる様に手前から奥へ蠢き、膣内を埋めるそれに包まれながらも肉棒はスムーズに入って行く。

 真魚の内へ肉棒を埋めれば、少しでも深く埋める度に細かな締め付けが起こり、挿れる事を受け入れはするもそこから抜く事を許しはしないと言わんばかりに膣全体が緊縮する。

 それらの感触に脂汗すら浮かべて耐え、ゆっくりと中年達が一番奥にまで自らを収め終える。しかしそれでも尚、二人の膣内は奥を突く事を求める様に蠢き、締まり続けていた。

 

「あっ、ぁぁ、はっ……!う、うごい、て、くださ――うぅんっ……!」

「ぐりぐり、して、ぇっ……!そこっ、ここぉっ……!」

「ぐ、ううっ……!」

 

 その言葉とは裏腹に、奥に挿れられた状態のまま固める様に締め付け内側を震わせる二人の膣に対し、中年達は両脚を引き締めて射精感を留める事しか出来ずにいた。

 下手に動けば、快楽を受け取る為に張り詰めている怒張から精が抜け出てしまう。そんな確信に加え、動きを止めた事を切欠に、これまで激しく二人を責め立ててきた事による疲労が身体に表れ、気力で押し留めて腰を振る事も出来ずにいた。

 動きたいのに動けない、そんなジレンマの中で中年達が動けずにいる間も、さらなる刺激を求めてユーリヤと真魚は腰をくねらせ、自ら作った刺激で更に身体を震わせている。それがまた、中年の動きを留める。

 そんな悪循環の膠着は、唐突に破られた。

 

「――ン、ふぅッ!は、ああ、ぅッ……!」

「シ、シスター!?お、っく……!?」

 

 奥まで挿れて動きを留めていた中年の肩をユーリヤが掴み、頭をゆすり上げた勢いで背を床より浮かせる。繋がったままに体を起こした事で、中年は押された様に背を床に付けて転がされる。

 ユーリヤの動きによってそれまで中年がユーリヤを組み伏せる様な体勢は、寝そべる中年の股の上にユーリヤが乗り上げる形へと逆転された。

 

「あぁっ、あっ……!う、うごきます、ねっ――あっ、はッ、ふぅっ!!」

「お、おおっ、う……!?」

「あッ、う、んんっ、ふ、ぁっ!あ、はあっ、あぁッ……!」

 

 自身の体重によってさらに深く突き刺さった肉棒に身悶えしながら、ユーリヤは中年の肩をしっかりと掴んだまま腰を上下に激しく揺すり始めた。

 上げた腰が落ち、その勢いによって奥に肉棒が刺さる。熱い吐息混じりの色声が跳ねては、何処でもない虚空を見る瞳が揺れ、上体が前へと沈む。

 動きたくとも動けない中年の代わりに、自らが動く。提案すらしていない”奉仕”が繰り返される内に、上体を降ろし切ったユーリヤは中年の首筋へ頭を埋め、胸板に柔らかな身体を擦り付けながら腰だけを大きく上下させ、肉棒を最奥へ打ち付け続けた。

 

「んぁッ――おじさん、わたしも上になりたいから、おこして……?」

「……あ、ああ……」

 

 豹変と言ってもいいユーリヤの変化に目を奪われていた隣の中年に、繋がっている真魚が両腕を伸ばして視線を戻させる。

 言われた通りに真魚の手を取って体を引っ張り起こした中年は、ユーリヤに絡み付かれている男と同様に自ら仰向けに倒れ込む。上から見下ろしてくる幼い顔の口端が吊り上がったのが、暗い中でも薄らと見えた。

 

「ン、ふっ……あッ!ぅ、や、んんぁっ!おくっ、んぅっ、あぅッ!」

「ぬ、おッ、が……!」

 

 馬乗りになった真魚は床に後ろ手をついて胸を反り、脚を開いて繋がった部分を見せつけながら腰を揺らし始める。自らの肉体を自ら叩きつけて内側を擦らせるユーリヤとは対照的に、深くまで咥え込んだ肉棒を奥で感じたまま、腰と膣だけを捻って押し付けていく。

 見た目の動きの小ささに反比例して激しくうねる真魚の内に翻弄され、中年は思わず動きを止めようと真魚の尻を両の掌で鷲掴んだ。

 

「ジャマしちゃ、やぁっ――あんッ!ん、ぅっ!あッ、ハ、ンッ!」

「くおおっ!い、いか、んっ……!」

 

 掌を振り切るように、真魚は腰から下の動きを一層激しくし、既に子宮に届いて余っている肉棒を自分から押し付け続ける。強く締められながら揺さぶりを受ける中年はあまりの快楽に呻くも、実際にそれを行っている真魚はそれ以上の感覚が跳ね返っている。

 その上で、真魚は身体をくねらせ続ける。腰を押し付けるだけの動きが体全体へ伝播する様に、次第に真魚の動きは胴を、胸を、頭を合わせて波打たせるものとなり、体に浮かぶ汗は次々と周囲へ振り飛ばされていった。

 

「あッ!あッ!あ、っはぁ、んぅッ!」

「シ、シスター、出っ、イきます、よッ……!」

「はッ、はいッ、わたし、もッ、イって!イって、るんですッ!」

 

 身体に胸を擦り付けて掻き抱きながら腰を振るユーリヤの奉仕に、中年の忍耐も限界だった。が、それはユーリヤも同じであり、その膣は既に何度となく絶頂に打ち震えていた。

 絶頂を覚えながらも、ユーリヤの腰は振られていた。突き刺さり屹立し続けている限り男を貪る、いつもの淑やかさも神への祈りも捨て、深部を差し出し身体を震わせ続ける。もはやその行為は、男を満足させる為の”奉仕”からは離れてしまっていた。

 そんな自らの痴態を自覚せず、或いはその考えを振り切ろうとしてなのか、腰を打ち付ける事だけに染まり切った思考は曖昧なままに空転を続け、それに伴い身体も動き続けていた。

 どうかしている。し(・)か(・)し(・)、(・)仕(・)方(・)な(・)い(・)。それだけが、浮かんだ全ての言葉だった。

 

「あッ、ぅっ、ハ――ンッ、ぅううッ!!」

「くぉ――うッ!」

「あッ、あーっ!!あッ、はぁッ……!!」

 

 そんな中真魚の内側全体が一気に緊縮し、茎部を咥える膣口が強く絞られる。腰の動きも止めて真魚が高みに至った自身の悦楽に浸り、その反応を切欠に中年の精も自制の堰を切って打ち放たれた。

 ただ耐えて押し留め続けてきた精は次々に湧いては駆け上り、押し付けられた子宮へ流し込まれていく。二度、三度と爆発的とも言える脈動が繰り返され、狭まった真魚の膣内で衝突しては溢れ出していく。

 耐えていた分を出し切った、その確信を覚えても尚射精は続けられる。自制という受け口が壊された欲の蛇口は、真魚の身体が求めるままに内側へ際限なく白濁を送り出していった。

 

「出……るッ!」

「イッ――ん゛、ぅぁあッ!ひあ゛ッ、んぁぁッ!!」

 

 続けてユーリヤと交わる中年が射精を始め、精液を吐き出す為に中で肉棒が跳ねる感覚によってユーリヤも重ねて深い絶頂へと至った。

 本能的な感覚が思考の全てを塗り潰し、内側で跳ねる肉棒の感触と形だけに意識が集中する。自分の手によって射精させた、紛れもなく自分自身が求めた感覚が膣内で暴れ回る。

 心配も、羞恥も、不安も。全てを押し流すただ一時の快楽の津波に心を委ね、ユーリヤは自身を長く震わせた。

 

「はーッ、はーッ……あッ……んう、ぅっ……」

 

 ユーリヤの内側で跳ねていた熱が衰え、抜け落ちる。開いた膣口から流し込まれた精が漏れ落ちる毎に喪失感が訪れ、中年にしがみついていた腕から力が抜けていった。

 横に、倒れ込まなくては。下にいる中年にこれ以上負担をかけない為に、最初に戻った思考でユーリヤは自分の体に横へと動く事を命じ、傍の床へと転がり込む。

 熱に浮かされていた身体を、行為の残滓が染み付き湿った絨毯が冷やしていった。

 

「はぁっ……シスター、だいじょぶ?」

「……はい……」

 

 倒れ込むユーリヤの傍に寄り添う様に、真魚も息を整えながら体を横にする。

 既に動こうとする者はいなかった。ユーリヤ達と同じく、男達もまた疲労のままに肩を上下しながら項垂れ、或いは天を仰いで、吐き出し切った欲の余熱の残る体を外気で冷やしている。

 

「ちょっと、つかれたよね」

「……はい……」

「……でも、きもちよかったよね」

「……は、い……」

 

 傍で真魚が話しかけてくるも、ユーリヤはその内容を頭で理解するという事も出来ず、曖昧な生返事しか返せなかった。

 男達の動く気配が無い事だけを察し、ようやく終わったという安堵と伸し掛かる様な疲労だけが今のユーリヤが感じる全てだった。呼吸が緩やかになるのにつれて目蓋は重くなり、あらゆる音が意識から遠ざかっていく。

 終わった。男達も満足したし、真魚も無事だ。今はもう、それだけでいい。

 

「――ま(・)た(・)、よろしくね?」

「……は、い……」

 

 意識が眠りに落ちる直前、霞む視界の先で真魚が微笑んでいた気がした。

 




ユーリヤさん・真魚ちゃん編でした。
真魚ちゃんがユーリヤさんの所に一時引き取られてる、というゲーム中会話からいくらか考えていた絡みです。
似たような考えに至る人は多いだろうシチュなので、何かしら変化をつけようと色々悩んで書いてました。でも何やってもユーリヤさんかわいそうでした(小並)
次週以降も楽しみだねユーリヤさん!ちょっとした言葉には気をつけよう!

そしてすんごく遅れてごめんなさい。リアル事情で精神的に死にかけてました。
趣味の為に動く気力すら薄い状況で、メンタルが落ち着くまで続きはお待ち下さい。
……ただただ、申し訳ありません……。

当小説でもっと見たいヒロインは誰ですか?

  • 蓮ちゃん
  • ユーリヤさん
  • 真魚ちゃん
  • 蜜柑さん
  • 夢ちゃん
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。