※この作品はR-18です。

Ith-Videoは観測する   作:灰の熊猫

5 / 70
想定:スキル「快楽の虜」習得済。


染まりし花弁(蓮)
*濁り水より出づる


「――はぁ、今日も収穫は無し、かぁ」

 

 街も静まり返る程の深夜、セーフハウスに戻ってきた蓮は自身の荷物を下ろし、大きく溜息をつきながらベッドに腰を下ろした。

 今日も今日とで自身の食い扶持を稼ぐべく、あちこちを巡って事件の情報を集めていた……のだが、今日に関して言えばどこも完全にハズレで、丸一日徒労に走らされた。

 こと蓮が対象とする事件は”怪異・魔術が関わる事件”という狭い範囲の物で、しかも情報の段階で言えばそれを判別するのは難しい。それ故、入念な下調べと複数の観点、確かな証拠と裏付けが無ければ断定にまでは至れない。

 蓮の広いコネクションをもってしても、悪意に隠される事件の尾に触れるには多量の時間と、運が必要だった。

 

「……きっつい」

 

 ごろんとベッドに転がって手足を放り出し、蓮は天井を見つめる。

 つい声に漏れてしまうのは事件が見つからない現状にではなく、体を締め付ける自らの衣服に対してだった。仰向けとなって体が伸ばされた事により、ぴったりに張り詰められたコルセットが力の抜けた体を締める。

 手をコルセットの紐に伸ばし、結び目を解く。どうせこの後は寝るだけだと思い、蓮は体を横にしながら背中に手を伸ばしてコルセットのホックを外していき、体から完全に取り外す。

 外したコルセットはそのままベッドの下に落とし、締め付ける硬い感触から解放された蓮は息を一つついて脱力する。

 

「……次の利息、どうしようかしら……」

 

 天井を見て頭に手をやりながら、迫りつつある目下最大の問題が蓮の思考に浮かぶ。

 蜜柑からは定期的にまとまった額の返済を迫られている事もあり、蓮は仕事で金を手に入れてもその大半を借金の返済に当てている為、報酬の内蓮の手元に残るのは常にその一・二割程の額となっている。

 その残った金も、激しさを増す邪神教団との戦いや遭遇する化物に対抗する為の銃器類、薬品類、魔術品などの用意や、情報を得る為の経費として当てられる。

 最低限の生活費こそ残してはいるが、蓮の財布状況は常に火の車だった。その為、週一で訪れる利息の催促に対する備えはいつも払えるかどうか、ギリギリの状況にある。

 

「……」

 

 蓮は自身の胸に手を当てる。実際、思わぬ急な出費が嵩んだ事で週の利息が払えなかった事は何度かあった。

 その際、蓮は渋々ながら自分の体を売る事でそれに対応した。自身のあられもない姿を自ら男達に晒し、それを余す所なく撮影され、その映像も売り飛ばされる。

 警察や政府、裏社会の重鎮達とも知恵と体一つで渡り合って来た蓮にとって、忘れられない屈辱。

 その時の事を思い出すだけで蓮の顔は険しくなり、手に力が篭る。「絶対に許さない」「もう二度とこんな事にさせない」、そう決意しても中々減らない借金や、何をするにしても付き回る金の問題の前に、蓮は何度も自身の体をカメラの前に晒してしまっていた。

 

「んっ……」

 

 胸に置いた手に力を入れた事で、反射的に悩ましげな声が漏れる。自身のその声を聞き、過去の記憶が蘇る。

 

『おお~、蓮ちゃん、胸すっごい綺麗だねぇ』

『そ、そんなまじまじ見ないでよっ……!』

『そんな事言っても、ねぇ……どれどれ?』

『ちょ、やめッ――ん、やぁっ……』

『お、敏感~♪胸、弱いの?ねぇねぇ』

 

 撮影の際、男達にまじまじと見られ、ねちねちと長い間触られ続けた自身の胸。女慣れしたその手付きに嬲られ、蓮はカメラに撮られているにも関わらずはしたない声を上げてしまった。

 声を漏らした後で、カメラを思い出してさらに蓮は顔を赤くする。見た目に依らず初心な蓮の反応が男達を煽り、大袈裟なリアクションで反応される。

 そんな記憶を思い出し、つられて今の蓮の顔も赤くなる。最初は嫌悪感しか生まれなかった手付きに徐々に反応してしまう感覚がふと思い返されてしまう。

 

「……って、何考えてんのよ、私は」

 

 胸に置いた手を浮かし、その手で頭を軽く小突く。今週も財布に不安が残るからか、どうにも考えがマイナス方向に行っている。

 今週ももうすぐ終わり、財布もこれ以上無駄に出費をしなければ利息分はなんとかギリギリ払える状況だ。わざわざ体を売って、醜態を晒す事は無い。そうならない為になんとか細かいやりくりをしてきたのだから。

 今はもう見慣れた仮住まいの天井が目に入る。天井についた僅かな汚れが目に入る。

 

『んんっ……!ちょ、ちょっと、何すっ――ぁっ!?』

『おおっ、良い反応だねぇ。胸、舐められるの好きなんだ?』

『し、知らないわよっ、そんなのっ!』

『あれ、この反応……もしかして、こういう事された事ないの?ほら』

『ひぅっ!う、ううっ……』

『いい声出すねぇ、色っぽいよー蓮ちゃん。ほら、カメラさんも食い入るように見ちゃってる』

『っ……!』

 

 再び、別の日の撮影の事を思い出す。今の様にベッドに仰向けにされ、胸を隠していた腕を強引に頭の上まで引っ張り上げられ、そのまま胸を舐め回された事。

 思わず跳ね除けたくなる程に好き勝手に体を舐め回され、そうされる度に嫌悪感と、確かな快楽が綯い交ぜになっていく。自分一人では決して得られない感覚に、蓮の体は確かにあの時反応してしまっていた。

 今はこの部屋には自分しかいないのに、ふとその時と似た姿勢になった事で記憶が思い返されてしまう。その時に感じた、体の感覚が戻ってきてしまう。

 ――今は、自分ひとり。

 

「……」

 

 どうせ後は寝るだけ、ほんの少しなら。そう思い、蓮は自身の服のボタンに手をかける。

 服に抑えられていた胸が外気に晒され、少し冷えた空気が肌に触れる。服の全てのボタンを外し終え、首元から腹部まで、蓮の上半身全てが解放される。

 誰もいない部屋内でとはいえ、隠すべき体を自ら隠さず開く事に対し、自分でも気付かぬほどに小さく胸を高鳴らせながら、蓮の右手がブラジャーに覆われた胸へと伸びる。

 

「――んぅ」

 

 先程と同様、小さな声が蓮の口から漏れる。ただ先程と違うのはそれが体の反射ではなく、自身の意志によって漏らされた声である事だった。

 自身の体の疼きに従うまま、蓮は自身の胸を下着越しに撫でていく。下から上へ、上から下へ。掌全体で軽く胸を押す程度のソフトタッチを繰り返し、その度に鼻からくぐもった声が出る。

 やがて全体を撫でる程度の手付きは変わり、指先で円を描くように胸の中央付近を擦るような物になっていく。それは指先で薄い線を引く程度のささやかな刺激だったが、自身の指になぞられる毎に蓮の体の疼きは徐々に大きくなっていく。

 

「んっ、ふぅっ、ぅんっ」

 

 蓮の右掌が自身の左胸を軽く掴み、同時に手持ち無沙汰になっていた左手を自身の下腹部へ当てる。臍の下へ左手を這う様に下ろしながら、蓮の右手が左胸を揉み上げる。

 男達に触られた場所や手付きを思い出し、少しずつ自身の手の動きを記憶の中の男の手へ合わせていく。蓮の豊かな胸に沈む指の力が強くなり、胸の形は波打つように大きく変わり続ける。

 添える程度だった左手は徐々に動きが大きくなり、臍から下半身にかけてをさすり続ける。その奥に秘めている物を引き出す様に、蓮の手と指は確実に込める力を増していく。

 手が臍の下の奥、秘めた場所の疼きが昂り、自身に足りない物を求める様に体がその先を期待する。

 

「……んっ」

 

 体の求めるままに、より強い刺激を求めて蓮は両手で自身のブラジャーを外す。自身の胸を支えると共に他人から隠す為の下着が取り払われ、胸が重力に引かれるままに体の横に流れる。

 両の脇側に流れた胸を寄せ上げる様に、左手で自身の左胸を撫で上げる。脇に近い所を撫で上げる事で、くすぐったさと気持ち良さを同時に感じ、その感覚を忘れない内にもう一度蓮は脇から手を這わせる。

 

「んっ、ぁっ、んんぅ……あ、はっ」

 

 手の指を揃える、人差し指から小指まで少し遅らせて動かす、撫でながら胸に指を沈み込ませる。その度に体は反応し、声が漏れる。どの様にされるのが一番良いのかを、蓮が文字通り手探りで確かめていく。

 左胸のみが過敏になっている事を自覚し、思考を挟まず蓮は右胸にも左手を伸ばす。二の腕が胸の間を押し退け、左胸が強調される様に形を変える。

 疼きのままに右手を下腹部のさらに下へと伸ばし、自身のスカートの中に潜り込ませる。指先が股の中央に当たり、それだけでぴくりと蓮の体が跳ねる。

 

「ん、んぅ、ふっ……ひぅん!?」

 

 自身の右胸を外側から揉み込むように触っている最中、指先が滑り胸の頂点を強く弾く。不意に訪れた強い刺激に、蓮は上体を逸らして上擦った声を張り上げた。

 入念にほぐされ反応していた体に呼応して、胸の頂点は既に硬く直立していた。唐突な強い快感で乱れた息を整え、跳ねた体を下ろす。そうした後、再び蓮は指を右胸の中央へ向けて動かした。

 

「は、ぁっ――んっ、ぁあっ、あんっ!」

 

 先程より弱く、蓮は立ち上がった乳首を指先で撫でる。触れるまでに大きくなった自身の乳首の側面を撫で、軽く摘み、指でその先端を胸に押し込んでいく。

 その度に蓮ははっきりとした声で喘いで反応を示す。自慰を始めた最初の頃のように鼻先から息が漏れる程度の物ではない、確かな声で自分の興奮を形にし、紅潮する顔に合わせて自身を内心から盛り上げる。

 スカートの中に忍ばせた右手も胸を弄る手に合わせ、ショーツの裏に隠された筋道を這うように指がなぞっていく。本能の求めるままにショーツの表面を撫で、秘所の周辺に指で円を描いて愛撫していく。

 そうしていると、右手の先から湿り気を感じる。このまま続けてはいけない。そう思っていても、体の疼きは手を止めるどころか指の速さを少しずつ後押ししていく。

 

「んっ、んっ、ぁあっ……ん、くうぅっ!」

 

 左手の親指を胸の頂点に添え、それ以外の指で下から揉み上げながら、蓮は右手をショーツの中へ侵入させる。

 濡れ始めた自身の秘所の付近へ指を直接這わせ、筋道の付近を撫でる。指が閉じた陰唇をほぐし、指先が僅かに内側に入る度に蓮は体を反らして声を上げる。

 快楽を求めて確かに感じる自分の体が、まるで自分の体じゃない様に思える。理性と行動は乖離し、これまでも少なからず行っていた自慰よりも遥かに強い反応を返す自分に、蓮は困惑していた。

 そんな困惑や、このままではショーツを汚す事になるという理性的な判断をよそに、蓮の手は動き続ける。胸に触れていた左手も下ろし、両手で足の付け根の内腿やショーツの内側に触れていく。

 やがて右手を防ぐ様に張り詰めるショーツの感触すらも抵抗と感じ、蓮は左手の指先をショーツの三角形の先に引っ掛け、横へとずらした。

 

「うぅんっ!ァ、ハッ――あんっ!ん、んぅっ!ぁあッ!」

 

 そのまま隠す事無く外に晒された自身の秘所に、右手で触れていく。素早く手を上下させ、中から湧き出てくる自身の愛液を潤滑油にしてさらに動きを早くしていく。

 力の入った指が中央の道を通過する時に、指が内側へ沈み込む。沈み込んだ指先を蓮はそのままにし、水音を立てながら自分の内側で指を震えさせて中へと刺激を届かせる。

 口から漏れる声はすっかり高く張り詰め、外であっても近くまで来た人間であれば聞こえるのでは無いかと思う程に声量も大きくなっている。しかしそんな今の自分の格好や状態すら頭から外れる程、蓮は自慰に耽溺していた。

 そのまま蓮は人差し指と共に中指も秘所へと挿し込む。瞬間、腰が浮いた。

 

「ぁあっ!は、ああんっ!これ、いっ――あっ!はぁっ!」

 

 腰だけを浮かし、その部分だけを見せつける様な卑猥な体勢のままに蓮は手を動かし続ける。

 左手で秘所を大きく開く様に大陰唇を引っ張りながら、開いた内側へ右手の指先をさらに奥へと送り込み、中で指を大きく振動させながら前後させる。

 中を掻き回し、水音と共に愛液が次々に垂れる。激しさを増す指先が内側から渾々(こんこん)と湧き出る水を掻き出し、手と秘所の触れ合う場所で飛沫として外へと放っていく。

 スカートの内側は既に舞った滴がいくつも付着し、体を動かすと共に手や足回りに落ちていく。最も近い位置で意味を成さずにそこにあるだけのショーツは、ずらされて縮んだ部分を中心に大部分を濃い色に変え、蓮の乱れ具合を証明していた。

 そうして前後させ続けていると、手の速度が加速度的に上がっていく。自分に出来る限りの速度で蓮は秘所をかき回していき、それから直に限界が訪れた。

 

「あっ!んっ、くうぅっ!イ、んッ!!ダメ、あ、あぅッ、あ、あぁあッ!!」

 

 腰だけを高々と上げた状態で、蓮の昂りが頂点に達する。姿勢はそのままに、体全体がびくびくと痙攣し、透明な滴が秘所より流れ出てくる。

 体が跳ねると共に胸も左右へと振られ、ただそれだけの感覚にすら興奮しきった体が快感と捉える。数秒程体を跳ね回らせた後、蓮は体を横に倒した。

 

「――はぁっ、はっ。あ、はぁ……あぅ、んっ……」

 

 達した後特有の倦怠感と共に、脚を濡らす水気に僅かに嫌悪感を感じる。

 途中で脱ごうと思いながらもそのままにしてしまったスカートの端へ手を伸ばし、ホックを外して抜き取る。こうなってしまってはもはや洗濯するしかないし、これ以上脚を濡らされても困るからだ。

 同様に、もはや半分以上が自身の愛液によって濡れてしまっている自身のショーツも、側面で結ばれた紐を解いてスカートと共にベッドの下へと落とす。これもまた、仕方の無い事。

 ”仕方無いから、仕方無い”。そんな理由にもならない理由のまま、蓮は自ら一糸纏わぬ姿となる。

 シーツを濡らす自分の愛液が、臀部を濡らす。まだ秘所より滴となって流れ落ちる愛液が、内腿に沿ってベッドへと落ちていく。

 

(……まだ、足りない……)

 

 最初に感じた疼きこそ発散されたものの、蓮はどこか物足りなさを感じていた。

 思い返してみても、これまで自分自身をここまで強く愛撫した事は無い。それでもまだ何か物足りなさを感じるのは、体の奥に熱を打ち込まれるあの感覚を知ってしまったから、だろうか。

 ほぼ無意識に、蓮は再び秘所へと右手を伸ばす。くちゅり、と音を立てるその唇は、蓮の呆けている頭よりも遥かに素直に蓮自身の意志を表現していた。

 右手を顔の前に戻し、部屋の暗い照明がその濡れた指先を白く光らせる。その中指を見て、蓮は自らかつての記憶を呼び戻した。

 

『ほぉら蓮ちゃん、これからコレがナカに入るよ~?』

『……ッ!』

『おー、息呑んじゃってぇ。やっぱ好きなんだよねぇ、コレ』

『だ、誰がそんな事っ……!す、するなら、さっさとしなさい、よ……!』

『いやぁ、その前にちゃーんと、自己紹介しとかないとねぇ?”これからお邪魔します、このぐらいの大きさで、形はこうなってます”ってさぁ』

『~~~っ!!』

 

 顔の前に見せつけられる様に近付け見せつけられた、過去の男の陰茎の大きさと今の自身の中指を比べる。

 形の違いも当然ながら、自身の白く細い指と赤黒く太い陰茎とでは、大きさから太さまで何もかもが違っていた。自分の顔ぐらいあるのではないか、と錯覚する程の長さを持つ当時の男のモノを思い出し、蓮は息を呑む。

 これじゃ、足りない。これじゃ、届かない。自分の指を見ながら、蓮はこの指先が自身が今求めるモノには足りない事を直観する。

 だからと言って、このまま寝入るという気分にもなれない。ここまで来たらとことん発散しなければ、どうにも体の収まりがつきそうにない。

 蓮は目を閉じ、今自分が求めている事を満たす為にどうするかを考える。ひたすら数をこなせば、いつかは満足は出来るだろう。だが、深夜に徒(いたずら)に時間を費やすのは睡眠時間を考えると得策とは言えない。

 何か代わりとなる物を探すか。しかし自身の事務所には思いつく限りではせいぜいペンぐらいしか長い物は無く、そうなると夢中になって内側を傷付けてしまいかねない。

 こんな事で痛い思いは出来ればしたくないし、何よりこれだけの醜態を晒しておいてなんだがプライドという物もあった。いくら体が疼くからと言って、そんな物で欲求を発散するというのは抵抗がある。

 ひたすら蓮が次にどうするかを考えている時、自身の中指から甘酸っぱい香りが匂い立ち、鼻に届く。

 

「っ……ん、ん?」

 

 その匂いに少々眉間を顰(ひそ)ませ、蓮の思考が中断される。が、その直後にある考えが思い立つ。

 自身の濡れた右手を見つめ、蓮は自身の思いついた考えを実際に行うかどうか悩む。が、上気したままの体をそのままにする位ならば、という言い訳をしながら最後には欲求に負けた。

 そして蓮は、自身の濡れた指先を口に含んだ。

 




女の子が恥ずかしがりながら自慰するシチュが好きです。
強気な女の子が一人でそういう事に耽るの、良いと思いませんか……良い。(自己肯定)

当小説でもっと見たいヒロインは誰ですか?

  • 蓮ちゃん
  • ユーリヤさん
  • 真魚ちゃん
  • 蜜柑さん
  • 夢ちゃん
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