※この作品はR-18です。

Ith-Videoは観測する   作:灰の熊猫

51 / 70
*華月夜

「んっ、ん、ンッ!あぁ、んッ!これっ、いい、のっ……!」

「くおっ、おッ……!!」

 

 月が空の頂点を過ぎる程に時が過ぎても、真魚は男達と交わり続けていた。

 灰色の広いトランクシートに壮年は仰向けとなり、その股座の上に跨った真魚は腰を前後左右に動かし、肉棒を根本から締めながら子宮を自ら亀頭に押し付けていく。

 これまで何度と無く交わっていた男達は、少しの休憩とばかりに真魚から動く事を強要していた。それを快諾した真魚は、秘部で肉棒を嬉々として咥え込んでみせた。

 自分から腰を押し付ける真魚の動きは、次第に男の上で身体を跳ねさせるものへと変わっていく。玉の様な汗が、男の身体の上で浮いては散っていった。

 

「ああっ、ハ、あんッ!イク、イっちゃう、よぉっ……!」

「激、し……!やっべ、も、うっ……!」

「んっ、あっ、ほしい、のっ……!わたしのナカ、せーえきいっぱい、だしてぇっ――んんっ!」

 

 男の腹部に両手を当て、真魚が激しく腰を、全身を上下に揺する。誰のものともわからない、誰のものでもある精液が、抜き挿しの度に泡を立てて真魚と男の股座を濡らす。

 常に新しく湧いて出る愛液交じりの精が、水音を立てて弾け飛ぶ。車内はあちこちに真魚と男達の汁が散らされ、常に性臭が立ち込めている状態だった。

 既に男達の意識は、この場に漂う淫欲の空気に染まり切っていた。

 

「あッ、イくッ、おじさんの、おっきいのでッ、イっちゃ――ああぁぁッ!!」

「出る、出るッ――ううッ!!」

 

 昂る意識のままに、真魚は亀頭の所まで上げていた腰を一気に振り下ろし、自ら肉棒で奥深くを突き刺した。

 男の尖端に奥を潰され、真魚は顔を振り上げて絶頂に至る。一気に密度を増した膣と襞の感触を受け、交わる男も一切の我慢をせずに種汁を解き放つ。

 下半身に思考が奪われる様な性欲の境地に、二人は全身を震わせた。

 

「あッ、あ、あッ……!なか、アツ、い……んっ、ふう……」

「あー……気持ち良い……」

 

 絶頂の直後の脱力感に従い、真魚と男は全身の力を抜く。真魚は男の胸板に頭を下ろし、熱い吐息でその表面を撫でていく。

 真魚は当然、男達も未だ満足には至っていない。これまで何度と男が射精しては、その度に真魚が男達を淫らに誘っては奉仕し、気勢を立て直させ続けていた。

 それでも、肉体は性交によって少しずつ疲労が積み重なっている。真魚と男は身体を重ね合わせたまま、荒れた息を心地良い余韻の中でゆっくりと整えていった。

 

「んー……喉かわいた」

「それじゃ、飲ませてやるよ。ほれ、口出しな」

「ん、ありがと――ちゅぅっ」

 

 真魚の隣にまで寄ってきた壮年は、飲料を自分の口に含んでから、顔を前に出す。

 真魚はそれに応じて身体を起こし、男の顔に唇を突き出す。そうして合わさった唇の隙間へ、壮年は口に含んだ飲料を真魚へと送り込み始めた。

 口内の熱を奪った温い液体が、壮年の舌と共に真魚の口に侵入する。真魚はそれを受け入れ、口移しで渡される飲料を啜る様に飲みながらも、同時に男へ自ら舌を絡めていった。

 

「んぅふっ、ちゅ、ちゅう、ん、ふ……」

「――はぁ。へへ、美味いだろ?」

「……ん。おいし」

 

 一頻り互いに口付けを堪能し、口を離す。飲料に混じって薄められた唾液が互いの顎下へと垂れていき、ぽたりと床を濡らした。

 真魚は昏い瞳を薄くし、微笑みを見せる。薄く笑いながら端から零れた唾液を指で掬い、そうして濡れた指先にしゃぶりつく。

 赤子の様な、しかし男を惹き付ける仕草。それをわかっていて真魚は、既に舐め終えた指の付け根に舌を伸ばし、這わせた舌でゆっくりと指先までを舐め上げていった。

 

「全く、この子は本当に……ほら、舐めるんなら私のを舐めなさい」

「あ、ずり。俺のも頼むぜ」

「ん。順番ね」

 

 そんな舌使いを見て、中年は真魚達の横に座り、両脚を広げて膨らみかけている男根を突き出す。真魚と口付けていた壮年も同様に、胡座をかいて座った。

 真魚はそんな男の要求のままに、交わっていた男から身体を持ち上げ、中年の股の間に頭を下ろした。

 

「ちゅ、う、む、んっ、ちゅるっ」

 

 亀頭に軽い口付けをし、唇で肉茎に吸い付く。舌で裏筋を舐め上げ、そうしてから口の中に男根の前端を導く。

 何度と無く交わってこびり付いた精液と愛液の残滓に、ゆっくりと唾液をまぶしていく。それによって濡れた男根のあちこちに舌を動かしては、長いストロークで頭を動かして男根に窄めた唇を擦り付けていく。

 じっくりと隅々まで味わう真魚の奉仕は、男の尽きぬ熱情を煽っていった。

 

「ん、次ね。んむっ、ん、んっふ、じゅるうっ」

「あー、羨ましい。つっても、こっちはヤったばかりだから文句は言えないんだけどさ」

 

 そうした奉仕によって中年の男根が勃ったのを見て、真魚が口を離す。元より掃除が目的である以上、射精にまで導く必要は無い。

 次に真魚は隣の壮年の肉竿に顔を近付け、今度は柔らかな陰嚢の表面から精巣を舐め回す。こりこりとした弾力のある肉の玉を、袋越しに舌で突付く。

 適度な刺激に竿に熱が集まり始めた所で、真魚は陰茎を一気に喉奥まで呑み込む。その上で舌を根本に這わせ、唇で強く吸い上げる。

 手管を男ごとに変え、決して飽きさせない様にする。丁寧に、丹念に、徹底する。そうしてこそ、行為は愉しくなる。

 さしたる時間も経たずに、壮年の肉竿も力を取り戻した。

 

「ん、これでいい?」

「ああ、十分だとも。さて、次はどうしますかね」

「まだまだ出し足りねえや、どっちが先行く?」

 

 準備を整えた男達が、次を相談する。性欲が尽きるまでは、少なくともこの行為は続く。考えるべき問題は、行為の順番と内容だけだ。

 最初こそローテーションの様に交互に巡っていた順番も、行為が長く続くにつれて混線していった。それぞれが休憩を挟んだ事で、同じ男が連続で真魚の相手をした事もあれば、三人同時に犯していた事もあった。

 今や犯す順番は、ただ男達の間の気分によってのみ成立していた。

 

「……んー」

「あれ、どうしたよ真魚ちゃん」

 

 だが、そんな男達の様子を見て、珍しく真魚が思案顔を見せる。こと真魚が男達に要求するものは、どんな形でもいいから犯して欲しい、というのが大半を占める。

 そんな真魚が、行為の最中に何かを悩んでいる。一体何を考えているのか、壮年が問い掛けた。

 

「ん。なんか、マンネリじゃない?」

「……えっ?」

 

 その言葉は、男達にとって予想外だった。どんな内容にも応じて男を貪ってきた真魚が、行為に対して飽きを見せている。

 どこまでも貪欲に男を味わう真魚の性格からは考えられない言葉。男を拒む様にも取れる言葉に、中年達は揃って面を食らった。

 

「あー、イヤってわけじゃなくって。狭いトコだと、ヤれること限られてるでしょ?」

 

 そんな中年達に対して、真魚が弁解する。真魚は行為そのものに飽きたどころか、未だに身体の奥は男を求めて疼き続けている。

 ただ、車内という狭い空間に閉塞感を感じていた。男達もまた、この狭さによって取れる体位は限られ、身体を動かす時に天井や壁にいくらか阻まれた事があった。

 それが真魚には不満だった。どうせなら思いっ切り、思うがままに犯されたい。邪魔をされたくなくて遠くの場所に来たのに、別の要因で邪魔をされるのは不満が残る。

 

「――あ、そっか」

「ん?」

 

 そこまで考えた所で、一つの考えが真魚の頭に閃く。

 ぽん、と左掌に右手を落として目を見開いた真魚に、男達が視線を向けた。

 

「ね、ね。外でシない?」

「……はっ?」

 

 そう言うと真魚は男達が反応するよりも早く、男達の横を抜けて後部ドアの鍵を解除する。

 真魚はそのままドアを横に開く。そこから夜風が吹き込み、淀んだ車内の空気が澄んだ空気に押され、外へと流れていく。

 隠すべき部位を一切隠さず、顔から下半身まで、ほぼ全身に精がこびり付いている真魚の身体が、外に晒された。

 

「ほら、ここ誰もこないでしょ?なら、外でヤった方がいいよ。せっかく遠出したんだし、ね」

 

 靴だけを履き、真魚は車外に出て外で両腕を広げる。真魚は良い事を思いついたとばかりの顔で、車の傍でくるりと身体を一周させる。その姿は、点滅する街灯よりも眩しい月明かりに照らされていた。

 家やホテルなど、そういった場所の外で行為をする事は多い。だが、これまではトイレの中や今いる車内など、あくまで遮蔽物のある場所で隠れての行為に収まっている。

 この山道の道路には、視線を遮るものなど何も無い。せいぜい道から離れた所に生える隙間だらけの林だけで、全方位に開けた道路は開放的と言うには行き過ぎている。

 

「たまには、こういうのもイイでしょ?ね、ほら。皆もハダカで、ヤっちゃおうよ」

「……いや、しかしだね……」

 

 夜空の真下で無邪気に振る舞う真魚の姿は、裸体という事もあってあまりにも浮いた姿だった。真魚の中では既に外で性交する事を決めているのか、男達が躊躇している間も車内に戻ろうとはしていない。

 確かに、この場所に誰かが訪れる事はまず有り得ない。明確な目的を持つに足る理由はこの山道には無く、人の住処からも遠く離れている。

 だが、それでも万が一はある。道を知らずに、間違えてやってくる者。或いは自分達と同じく、何らかの理由で人気の無い場所を探す者。万が一と言いながらも、考えれば可能性にキリは無い。

 それが、男達を迷わせ続けている。た(・)だ(・)一(・)人(・)を(・)除(・)い(・)て(・)。

 

「……たまにゃ、そういうのもアリだな。よし」

「え、ヤるのかい?本当に?」

 

 最も若く粗暴な壮年が、真魚に続いて靴を履き、それ以外は裸のまま車外に出る。涼しい風が、男の火照った身体を冷やしていく。

 そんな男を見て、残りの二人が困惑する。万が一にも他人にこの場を見られれば、実態はどうあれ露出魔による少女への強姦として取られ、そのまま逃れようも無く人生の破滅へ真っ逆さまだ。

 

「誰も来やしねえって思ったからこそ、ここでヤってんじゃねえか。それに、真魚ちゃんはもう完全にヤる気だぜ」

「ん。いつでもうぇるかーむ、だよ。……ちゅ、ちゅうっ」

 

 真魚の傍まで寄った男は、肉棒が萎えない内に真魚の滑々とした下腹部に肉棒を添え、臍にまで優に届く自らを擦り付ける。そんな男に、真魚は正面から抱き締めて自分から身体を押し付けた。

 太く大きい剛直が、真魚の腹を押し上げる。男と真魚は同時に腰を動かし、互い違いに身体をなすりつけていく。そうされながら真魚は、男の興奮を高める為に首元から胸板にかけて、幾度も軽い口付けを贈った。

 

「よっしゃ、んじゃスるぞ?今更戻るなんて言うなよな」

「んっ……おじさんの、いれて?」

 

 道路の真ん中で、男は真魚の左脚を持ち上げながら右手で肉棒の狙いを定める。精液と愛液で濡れている秘唇と亀頭が触れ合い、くちゅりと小さな水音が上がる。

 真魚もまた腰を僅かに動かす事で、自ら肉棒の先が正しく自分を貫ける様に導く。

 それが、合意の合図だった。

 

「そう、ら……!」

「んんっ、ふう……!あ、っは……!」

 

 男の肉棒が、真魚の秘部へゆっくりと挿し込まれていく。片足だけの不安定な状態が、より深く肉棒を真魚へと突き刺した。

 犯している、犯されている。一切に遮られる事無く、夜空の薄雲と月光のみが見つめる中で、真魚と男が交わる。冷たい外気の中にあっても、二人の陰部は熱く交わっている。

 真魚は身体を支える為に、そして男に遠慮無く動いてもらう為に、男の背中に回した両腕に確(しっか)りと力を込め、もう離れないとばかりに上体を男へ預けた。

 

「そんじゃ、動く、ぜっと……!」

「あんっ!あ、ひあっ、ふか、いのっ……!」

 

 男の身体が、動き出す。男が腰を前後に揺すれば、真魚の下半身がそれ以上の幅で動く。

 それは不安定な姿勢で腰を押されたからでもあり、真魚自身が男へ向けて腰を振っているからでもあった。そうして立ちながら交わるという事に、二人は徐々に慣れていく。

 二人の股座がぶつかり合い、弾ける肉音と水音が静寂を湛える道の真ん中で鳴り響く。明らかに性器同士がぶつかり合う音が、壁に遮られる事無くどこまでも伝わっていく。

 

「ふっ、う、ふっ、くっ……!」

「ああっ、は、うっ、あっあっあっ……!」

 

 真魚も男も、周囲一切を遮られていないという平常では有り得ない状況に興奮していた。

 声を上げれば、空気を伝い聞こえる限りの遠くへと飛んでいく。吹き抜ける風が熱された身体を冷やしては、交わる度に熱は取り戻される。

 その上で、声を上げては腰を振り続ける。いかに人気の無い場所であったとしても、近くを通る人間がいれば聞かれてしまい、こちらへやってきてしまうかもしれない。危険(リスク)と快楽が天秤にかかるも、それでも二人の腰は動き続ける。

 

「んんぅっ、ん、あ、ひう、ぅんッ!すごい、スゴいよぉっ……!」

「……っ」

 

 外で悦楽に耽る真魚と男を、車内の男二人が眺め続ける。その股間は、一様に張り詰めていた。

 理性では明らかに危険な行為とわかっていても、その危険性が同時に孕む気持ち良さが、交わる真魚達を見ているだけでも伝わってくる。

 わかっている、ああすればどんなに気持ち良いか、出来るなら。そんな思いが、男達の頭を支配する。

 本能が、命じ続けている。あの男と同じ事をしろ、と。

 

「く、いつもより、締まるッ……!」

「あっ、あんッ!うんっ、うん、外でスるの、きもちいい、のッ……!」

 

 外で犯されながら、真魚は高らかに嬌声を上げ続ける。空気一杯に自分の声が広がる状況に、真魚は酔って少しずつ声の調子を上げていく。

 どこまで声が届いているかわからない程、真魚の声は暗い山で響き渡っている。言い逃れ出来ない雌の音色が、交わる二人を見下ろし続ける月にまで届かせんとばかりに張り上がっている。

 男と真魚の心の天秤は、特別な状況での快楽へと既に傾き切っていた。

 

「しっかり捕まってろよ、真魚ちゃん」

「あ、んんぅッ!あ、これっ、ふかっ、ああっ……!」

 

 男の両腕が、真魚の太腿にかかる。そのまま男は、真魚の両脚ごと身体を持ち上げた。

 持ち上げられた真魚は男に言われた通り、自分の腕を男の首裏に回し、男の肩に自分の顎を乗せて密着する姿勢を取る。小さくも確かに膨らみを持つ真魚の両胸と尖った頂点が、男の身体で潰される。

 そうして真魚が全身をしっかりと男に委ねた所で、男の腰が動き始めた。

 

「んッ、は、あッ!おく、しきゅー、ごりって、キてるよぉ……!」

「おっ、ぐ、くう……!」

 

 全身を抱え込まれた真魚が、男に突き上げられる。男に全てを委ねた真魚は喘ぎながら、股を自分から開いて、肉棒がより深く強く秘部を突く様に導いていく。

 それでも足りないとばかりに、真魚も小尻を前後に揺らし、男の股に自身を叩き付ける様に動かす。その激しい抽挿を助けるべく、熱く狭い膣は絶えず愛液を吐き出し男の股座を濡らしていく。

 男が真魚を、真魚が男を。互いが身体を貪り喰らい、堪能していく。誰からの目も付く場所で、誰の邪魔も入らない。そんな中で、誰かを呼び寄せる様に嬌声と肉音が乱れ飛ぶ。

 

「く、おっ、出るっ、出す、ぞぉ……ッ!」

「うんっ、うんッ、わたしも、クる、きちゃう、のぉッ……!」

 

 それが続き、男と真魚の腰が果てを求めてスパートをかける。飛び散る濃い白濁液を道路が吸っていき、追い込まれた二人の小刻みな声が山彦の様に繰り返される。

 真魚は瞳に何も映さぬまま、ただ快楽に染まった脳裡のみに意識を集中させ、身体の欲求のみで腰を動かし続ける。男も同様に腰を打ち付け続け、我を忘れて真魚の肉体を味わっていった。

 

「射精(で)るッ――く、おッ!!」

「ふあっ、ぁ――はあぁあんッ!!」

 

 男が自らの限界に合わせて、真魚の両脚を引き寄せながら腰を前に突き出す。

 強く肉棒を押し込まれ、真魚の膣全体が一気に収縮する。それと同時に真魚は両腕両足で男を抱き締め、その全身で男を求めてくる感覚と感触に、男も白い欲望を解き放った。

 女の深奥、雌の天井へ向けて熱い精液が昇り詰める。突き刺さった肉棒と共に子宮を犯そうとしてくる熱液によって、真魚はさらに深い絶頂へと追いやられていった。

 

「あッ、あ、あッ……まだ、いっぱい、でてるぅ……」

「あー……すっげ、めっちゃ出た……」

 

 繋がった秘部と肉棒の隙間から、収まり切らなかった濁汁が溢れ出る。

 何度と無く性交していて尚、男の吐いた精液は濃いままだった。何にも遮られない場所での行為は、男が考えていた以上に興奮を齎していた。

 そもそも、こういった行為は男にとって初めてだった。外で交わる事を受け入れる女も、交われる場所も、そうは無い。それも相俟って、いつも以上に男は昂りを覚えていた。

 

「……終わったなら、次は私の番で頼むよ」

「あ?」

 

 真魚を体温を上体全体で感じながら、男が心地良い疲労感の中にいると、横から声がかかる。

 車内にいた筈の中年が、靴だけを履いて男の横に居た。その股間を見れば、直立した怒張はびくびくと血管が血走り、尖端は赤黒く膨らんでいる。

 その姿を見れば、中年が何を望んでいるのかは明らかだった。

 

「なんだ、おっさんもヤる気マンマンじゃねえの」

「そりゃ、目の前であれだけ見せつけられればね」

「んっ……ふふ、うれしい、な」

 

 男が抱き抱えていた真魚から肉棒を引き抜き、身体を下ろす。真魚は先程の絶頂が引き切っていないのか、僅かに膝を震わせつつ、道路に立つ。

 男は失った水分を求めて、そのまま車内へ戻っていく。残された真魚はふらつきながら中年へと近付き、裸の身体に抱き着いた。

 

「んー、ちょっと立ってるのつらいから……後ろからシてもらって、いーい?」

「……なるほど。わかったよ」

「ん」

 

 真魚は中年に上目遣いを送って視線を合わせてから車の方へ、正確には車の前部ドアに目を移す。

 疲労していても外では座る事が出来ない以上、少しでも負担の少ない体勢を取りたい。そうなると、支えのある状態が望ましかった。

 真魚の視線に応え、中年は真魚を抱いたまま車の傍へと近付く。そして、真魚は閉められたドアを壁代わりに、左腕で寄りかかって尻を突き出した。

 

「――シて?」

「……ああ」

 

 後ろの中年へ顔だけを振り向けた真魚が、空いた右手で自分の秘部を広げてみせる。

 蠱惑的な求めに対して中年は一言だけ返し、真魚の背に後ろから覆い被さった。

 

「あんっ、はぁっ……!ふといの、入って、き――んんぅっ……!」

「くおっ……!締、まる……!」

 

 そして、何度も交わり知り尽くした中年の男根が真魚の中へと押し込まれていく。ただ挿れられるだけでも真魚の全身は悦びに打ち震え、膝が笑い始める。

 脚から崩れ落ちそうになる身体を、真魚は両腕を前方のドアに貼り付ける様に押し付けて留める。上半身はドアで、下半身は中年の男根で支えられる事で、真魚はなんとかその場に立ち続けた。

 

「ンッ、ふ……うごいて、いっぱい、激しくシてっ……?」

「言われず、ともっ……!」

「んあッ!あッ、はんっ!」

 

 ただ立つだけで限界といった様子ながらも、真魚は中年を求める。色に染まったというよりは、色に狂った真魚の要求に応え、中年は荒々しく腰を振り始めた。

 月の光の中で、中年と真魚が一個に繋がった影と成る。小さな尻臀に男の腰がぶつかり、肉と汁が跳ね跳ぶ。膣内の精液と愛液がぐちゃぐちゃと男根に掻き混ぜられ、淫らな水音がその場に大きく鳴り渡る。

 中年は自制と配慮を失くした様に、我武者羅に腰を振って真魚の身体を味わっていく。外で交わると決めた時から、中年は自己を制止する思考(モノ)を棄ててきていた。

 

「ふっ、う、ふっ!ああ、堪らん……!」

「ん、あッ、あぁッ!イイっ、いいよぉっ……!もっと、もっとぉ……!」

 

 かつてない開放感の中、中年は真魚の身体を夢中で貪っていく。ペース配分を一切考えず、ただひたすら腰を前後に強く振り続けるだけの、動物的なまぐわい。

 そしてそれが、真魚の望んでいた事でもあった。余計な遠慮の無い、性処理の為の動き。強ければ強いほど、激しければ激しいだけ、真魚の中で燻り続けている淫欲は満たされていく。

 最高だった。好きに犯されるのも、外で犯されるのも、犯されて声を上げるのも。吹き抜けて肌を撫でていく夜風にすらも、快楽を覚え始めていた。

 

「く、おっ、おっ、おっ!」

「ああ、は、あぁんッ!ンッ、ソコっ、ここ、突いてぇっ……!」

 

 理性の無い中年の動きはただ膣を強く行き来するだけのものであったが、真魚は中年が挿し込んでくるタイミングに合わせて腰を揺らし、自身が感じる場所を差し出していた。

 最も良い角度、良い点。それを覚えた真魚は次を求め、中年の突き込みに再び腰を振る。最奥を突かれ、膣襞を擦られ、弱い場所を削られ。その度に、真魚の思考が明滅する。

 余計なものが、快楽の中に溶け落ちていく。自我が、思考が、理性が。

 残るのはただ、身を焦がす程に甘美で熱烈な快楽と肉欲の大渦だけ――

 

「あッ、んんぅ、ンッ!あ、は、あっあっ!イっちゃ、イク、イクよぉっ……!」

「くっ、ふ、う……!我慢せずとも、良いのだよっ……!」

「うんッ、んッ!イクッ、イ――んぅうッ!!」

 

 一方的に後ろから力強く犯され続け、真魚が中年より早く絶頂にまで押し上げられる。

 それに伴い真魚の膣は入口から引き締まり、子宮が精液を求めて男根に吸い付く。それによる抵抗を振り切り、中年は一心不乱に腰を打ち付け続けた。

 

「あッ、は、んくッ!イってる、イってるのに、またッ、イっちゃ――あぁあッ!」

「くおおッ……!たま、らんッ……!」

 

 収縮して密度が増した膣を、太く熱された男根が行き交う。絶頂の最中に於いても自身を犯し続ける男根の逞しさを感じ続け、真魚は重ねて小さな絶頂に至る。

 それでも、中年は腰を止めない。頂に至り続ける真魚の膣の味を少しでも多く堪能する為に、男根の根本から尖端までで真魚を後ろから穿き続ける。

 汗と汁が飛び散っては、夜光の灯を吸って煌めき、闇に消えていった。

 

「あッ、あッ!だして、だしてえっ!おじさんの、せーしッ、おくに、ちょーだい……ッ!」

「ぐ、う……!出る、射精(だ)すよ、真魚ちゃん……ッ!」

 

 男根を包み込みながら震え続ける膣に誘われ、中年の精が身体の奥底から湧き上がってくる。

 真魚は幾度も絶頂を覚えながら、その時を待つ。男の熱い種子が己の内にぶち撒けられる瞬間を望み、声を張り上げて下腹部を意識的に締め続ける。

 そんな浅ましい身体による言葉に、中年は男根を膨らませる事で返答した。

 

「射精(で)るッ――うッ、く!!」

「ふあッ、ぁ、ああぁぁッ!!」

 

 中年は真魚の尻を掴み、力強く引き寄せながら腰を突き出す。ごり、と音がした様な最奥の衝撃を受けたと同時に、中年の溜め込まれた精が吹き出した。

 膣奥を撲(なぐ)られ、同時に精を子宮に浴びせられる。今夜で最も強く熱い刺激に、真魚も一際深い絶頂へと押し上げられ、全身を痙攣させた。

 快楽の境地の中で、中年は一滴も残さないとばかりに男根を収縮させて精を吐き続け、真魚は男根の強い脈動と同時に流し込まれる種汁の熱さを感じていく。

 長い射精と、深い絶頂。外の空気の冷たさすら忘れる程の、快楽の熱に二人は浸り続けた。

 

「はぁっ、はぁっ……良かったよ、真魚ちゃん……」

「あっ、ハ、あっ……ナカ、いっぱい……」

 

 中年が男根を引き抜くと同時に、真魚の秘部からごぽりと精の塊が吐き出される。

 先程交わった壮年のものか、今し方吐き出された中年のものか、或いは両方か。それすらわからない程に真っ白に濁った液体が、道路に落ちて潰れる。

 真魚は脱力感のまま、膝を曲げてその場に座り込む。ドアに貼り付けながら傾けた顔を見れば、瞳は未だに快楽に染まったまま、何も無い虚空を眺め続けていた。

 

「……見てると、俺も外でヤりたくなってきたなぁ」

「すっげえいいぜ。こんな機会滅多に無ぇんだから、存分に楽しんだ方がいいって」

 

 車内で待機していた男が、顔だけを覗かせて真魚の様子を見る。真魚の股間から漏れ落ちる白濁液の濃度は、そのまま射精した中年達の興奮を表している。

 これまでの行為の中で、危惧していた他人の到来は無かった。真魚も男達も、どちらも全く声を抑えずに交わっていたにも関わらず、辺りは静かなままだ。

 それならば、自分がやっても問題無いのではないか。そんな考えが、男の中にも生まれ始めていた。

 

「ん、おじさんも一緒に、外でシようよ……すっごい、きもちいーよ……?」

「……それなら、そうするとしようか」

 

 最後の後押しをする様に、真魚が車内の男へ欲に蕩けた瞳を向ける。男の中に残っていた僅かな迷いを、色に染まった真魚の声色が断ち切る。

 そうして、男もまた全裸のまま車外へと出た。それに続き、水分を補給し終えた壮年もまた、次の行為を眺める為にやってくる。

 誰もが一糸纏わぬ姿で、座り込む真魚の身体を見下ろしていた。

 

「――ん。もっといっぱい、シよ……?」

 

 真魚はゆっくりと立ち上がり、次に交わる男に自らの裸体を押し付けて誘惑する。

 それからの夜も、月の下で少女の嬌声と淫らな肉音はどこまでも響き続けた。

 




真魚ちゃんカーせっせ+おそと編でした。
ちょっと供給少なめな真魚ちゃんの話を増やすべく書きました。アンケート的にもかなりの需要があるらしい。わかるってばよ……。
シチュエーションは程々に、なるべくストライクゾーン真ん中ストレートで読みやすいお話を心がけました。さっぱり塩味。たぶん。

次の予定は未定ですが、ルージュさんの話か蓮ちゃんが絡んだ話がストックにあるのでどっちかになると思います。なるといいね。

当小説でもっと見たいヒロインは誰ですか?

  • 蓮ちゃん
  • ユーリヤさん
  • 真魚ちゃん
  • 蜜柑さん
  • 夢ちゃん
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。