映画館に着いた俺たちは、何を観るかの議論を始めた。
「これなんかどうです?」
「1作目観てない。」
「これは?」
「そんなに興味ない。」
「それとも、何か見たいのがあるとか?」
「特には...」
ではなぜ映画館に行こうと言ったんだ。
すると銀子が、1枚のポスターの前で立ち止まった。
「それ、見たいんですか?」
「べっ、別に見たいわけじゃないわよっ!」
「そんなに語気を荒らげなくても……」
銀子の見ていたポスターは、ホラー映画だった。
奥まで続く線路の上に少年が立っており、その奥には白い影があるという、至って普通のものだ。
「あれ、でも、銀子ってホラー映画苦手だったっけ?」
「そっ、そんな訳ないじゃない!?」
「じゃあこれ見ます?」
「っ……い、いいわよ。そんなに観たいなら、一緒に観てあげなくもないわ。」
キャラ変わってませんかねぇ……
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中が暗くなり、映画の予告が流れ出す。
前に映画を見に来たのがいつか忘れてしまったが、しばらく大きなスクリーンで映画は観ていない。
カメラ男と赤いランプを被ったポリスメーンのやつを見るのも久しぶりだ。
しかし、映画が始まれば、そうも言ってられなかった。
ストーリー的にはこうだ。
ある街で1人の少年が行方不明になるという事件が発生した。
また、その少年が居なくなったのと同時期に、奇妙な出来事が起こり始める。
毎夜、線路の上に子供が立っているのだという。しかし、声をかけると、線路の上を走り去っていき、向かいから走ってきた電車と重なると、消えてしまう様だ。
深夜0時頃で、
さらに、目撃証言をと行方不明になった少年の特徴とが一致したのだ。
これには流石に警察も動き、少年の捜索活動を始める。
調べを進めていくうちに、その線路では女性が事故に遭っており、死亡している事が分かった。
その女性について調べていると、ある事件に巻き込まれる……。
ホラーと言うより、サスペンス要素が強い気がする。
始めはあまり驚かす要素はなかったのだが、終盤になるにつれ、演出が激しくなってきた。
先程から心臓がうるさい。なぜなら——
ずっと銀子が俺の手を、痛いほどに強く握っているからだ。
少しでも驚かすシーンがあると、「ひっ」という短い悲鳴と共に、手に力が込められる。その手は冷えきって、小刻みに震えている。
昔はよく、一緒に怖い番組を見ていた。
わざわざ俺の真横に座り、腕に抱きつく。怖いシーンがあると、腕を強く締め付けるのだ。
見た後は、どこに行くにも俺に引っ付いて移動する。
トイレに行く時もそうだし、風呂に入るのも一緒だった。
寝る時も、俺にしがみついていた。
今考えると、めちゃくちゃ可愛いなおい。
流石に腕にしがみつくことはしないが、怖がりなところは変わってないらしい。多少は成長している……のか?
そんなことを考えていたら、気づいたら映画は終わっていた。
……やばい、途中からずっと銀子見てたから内容入ってねぇ。
ま、いっか。銀子が可愛かったから良しとしよう。
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「あのさ……」
「……なに。」
「歩きづらいんだけど。」
映画が終わった直後から、銀子は俺の手を離そうとしなかった。
さらに、映画館を出てからは、ずっと俺の腕にしがみついているのだ。先程の言葉を訂正しよう。あの頃から全く変わっていなかった。
「ダメなの……?」
「いえ大丈夫ですむしろ大歓迎です。」
さらに抱きしめる力が強くなると、慎ましやかな2つのものが、存在を主張してくる。
未だにツルツ「なんか失礼なこと考えてない?」「いえ全然全く。」
「全く、怖いのが未だに苦手ならそう言ってくれれば良いのに……」
「だ、だって、流石にもう大丈夫だと思ったんだもん……」
もんって可愛いなもんって。
「今日は帰りましょうか。家まで送ります?それとも駅まで?」
「ち、ちょっと待ちなさい。こんな状態の女の子を1人にするつもり?」
「いや、家帰ったら家の人いるでしょうに。」
「今旅行中」
「……なるほど。分かりましたよ、泊まるんでしょ?」
「分かればいいのよ分かれば。」
泊まらせてもらう立場なのに、上から目線だなぁおい。いつも道理ではあるのだけど。
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「八一っ、もうちょっとそっちに……」
「これ以上は無理ですよ……」
帰宅ラッシュと時間が重なってしまったこともあり、電車内はとてつもなく混雑していた。
現在俺は銀子に壁ドン(と言うよりドアドン)をしている。この体勢でないと、銀子を押しつぶしてしまうからだ。何とか少しでもスペースを作らねばと考えていると、
ガタン
という音と共に、電車がカーブに差し掛かった。人が全体的にこちら側に傾く。
俺は背中を押され、銀子とさらに密着する形になった。
「だ、大丈夫ですか?」
「ひあっ、しゃ、しゃべらないで……」
「……!?す、すいません!」
「ひうっ、だから、だめっ、くすぐったい……」
気づいたら、俺の顔は銀子の顔の横にあり、銀子からすれば、耳元に息がかかるのだ。
先程から銀子の胸は俺の胸に押し付けられていて、柔らかい感触が伝わってくる。それに、それぞれの中心の主張がだんだん激しくなってくる。
やばい、その、あれが、やばい(語彙力)
語彙力が無くなるほど混乱してしまい、駅に着くまで、俺の思考回路はパンクしたまま直らなかった。
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満員電車は今日一で疲れた。二度と乗りたくない。いや、乗らない。
帰ってきて、飯食って、銀子と研究やって、今は風呂に入っている。
浴槽椅子に座って頭を洗っている時に、ある事に気がついた。
——あれ?銀子今1人で大丈夫なのか?
さっきまであんなに怖がっていたのに、急に1人になったのだ。
いや、中学卒業したんだし、そんな心配は無用だろう。
ガチャ
浴室の扉が開き、タオルで正面だけ隠し、顔を真っ赤にした銀子が入ってきた。
俺は咄嗟に息子を隠し、目を閉じた。
「ぎ、銀子!?何で入ってくるのさ!」
「その、1人だと怖くて……」
「だからって風呂にまで!」
「っ……!ごめんなさい……」
急に口調が変わったので後ろを振り返ると、涙目で俯き、今すぐにでも泣き出しそうな顔をしていた。
やばいやばいやばい!
銀子が幼児退行してるよ!
しかも銀子泣かせたなんて知られたら桂香さんになんて言われるか……!
「そ、その、怒ってる訳じゃ、無いからな?」
「……ほんと?」
「ほんとほんと、桂香さんに誓って。」
「……よかった。」
何とかなった……よかったぁ……
「で、詳しく事情を聞かせて?」
「その、1人になった途端、後に誰かいるんじゃないか、カーテンの隙間からなにかに見られてるんじゃないかって思い始めちゃって、怖くなって……」
「なるほどね……ってならんわ。」
「で、でも、これしか方法が……」
「……まぁ確かに……」
「その、背中ぐらい流してあげるから……」
「……分かったよ、もうそれでいいや……」
最終的に俺が折れる形となった。
まぁ銀子の気持ちもわからんではないからな。
俺も小学生くらいだったら、桂香さんに一緒に入ろうって言いに行ってるわ。
「で、目隠しをする必要は?」
「流石に恥ずかしいのよ……」
銀子は、先程まで身体の前を隠していたタオルで俺の目を隠す。
「じゃあ背中流してあげればいいんでしょ?」
「お願いしますよ?」
ボディーソープのボトルをプッシュする音が聞こえる。
次には、ひんやりして、ヌルヌルしたものが背中に当てられた。
「銀子さん?何故タオルを使わないんですか?何で手なんですか?」
「私手で身体洗う派だから。」
「さいですか…」
手なので、痛いということはないが、くすぐったい。
「後は自分でやるんで、大丈夫ですよ。」
「そう?じゃあ次は私にやりなさい。」
「……は?」
「は?じゃないわよ。私がやってあげたんだから、当然でしょ?」
「見られるのは嫌なのに、触られるのはいいのか?てか、見えないと洗えないんだが。」
「っ……目隠し外して良いわよ……」
「ハイハイ……」
目隠しを外すと、さっき見た時よりも顔を真っ赤にして、手で胸と秘部を隠していた。
俺と入れ替わるように椅子に座らせ、ボディーソープを手に取り、背中に手をつける。
「ひゃうっ!」
指先で撫でるようにすると、背中がビクビクとする。
必死に口を結んで、声を出すまいと我慢している様子に、俺の息子が反応してしまう。
「ほら、腕洗うんで、手どけてください?」
「っ!!……ん」
渋々といった様子で、秘部を隠していた手をどけ、横に伸ばす。
指から引いた糸は、ボディーソープなのか、それとも……
「んっ……ひんっ!」
手首から肘、肘から肩の間を何度も往復する。その度にくぐもった声が漏れている。
「ひゃうんっ!!」
脇の下から脇腹をなぞると、ひときわ大きな声が浴室に響いた。
その手を前に持っていき、指の先で胸の周りを撫でる。
肩で息をしているためか、胸が大きく上下している。
乳首はツンと上を向いており、ヒクヒクと震えている。
人差し指で押し込むようにしてこねくり回すと、より一層硬度を増した。
「ひうっ、はぅ、あふっ、はひっ!」
相当息が上がってきており、口も半開きになっているため、声が漏れてしまっている。
腰もだんだん浮いてきている。
ならばと、乳首を思いっきりつま——もうとしたのだが、手が滑ってしまい、指で挟んで弾くというかたちになってしまった。
「っ〜〜〜〜〜!!————っ!」
銀子の背中が弓なりにしなり、大きく痙攣する。
秘部から液体が溢れ出し、床を濡らす。
そのまま力が抜けてしまったのか、俺に寄りかかってきた。
「……ちょっとやりすぎました?」
「んあっ、そう思うなら、弄り続けるの、やめて……」
「……?あ、すいません……」
「あっ……」
気づかなかったが、自然に胸を揉んでいたらしい。
しかし銀子よ、やめて欲しいと言っておきながら、やめたらやめたで悲しそうな声を出すのをやめようか。また弄りたくなるだろう?
「あとは自分で洗いますか?」
「そうするわ。さっさと浸かってなさい。風邪ひくわよ?」
これ以上このままだと体が冷えきってしまうので、お言葉に甘えて、浸かることにした。
「はぁぁぁ〜〜〜」
お湯の温かさが指先から全身に染み渡り、つい気が抜けた声が出てしまう。
では、洗い終わるまで、銀子の観察でもしていよ「なに?」
冗談ですからこっち睨まないでください……
2週間以上時間が空いてしまい、本っっっ当に申し訳ございません!
色々と忙しかったんです……
今回少し詰め込み過ぎたかなーと思いましたが、許してください。
もう1話銀子が続きます。思った以上に長くなってしまって……
では、次話で