「で、だ。この子がモネちゃんの妹か?」
「えぇ。……その、この子だけは、見逃してくれませんか?」
「本人次第だな。まあ、従順になるなら、この幼すぎる容姿もどうにかする方法はいくつか考えられるからな」
電伝虫の受話器を置いたジャックハートは、その広い自室で新たに増えた女性たちと向かい合っていた。
そこにはドレスローザで新たに船に乗ることとなった女性陣に加え、2人の海賊がいた。
「さてナミちゃん、ロビンちゃん。どうする?」
「……どうもこうも、最後にはあなたの女になるわ。身も、心も」
「私もよ。永遠に、愛してくださるのでしょう?」
「ケハハハハ。賢い選択だ」
ナミとロビン。
2人の表情は、ジャックハートと出会ってからこれまでにないほど険しいものだった。
「あなたの脳内、どうなってるのよ……! ルフィ達が勝っても、私たちを解放して即皆殺し、ルフィ達が負けたらインペルダウン行き……! そんなの……」
「あぁ。そんなの、ナミちゃん達が俺の元で幸せに生活を送ることで、麦わらの一味の男どもの命だけは保証するっていう未来しか存在しねぇな。それが嫌なら、アイツら死ぬまで全員サンドバッグだ」
先ほどの電話で、ジャックハートはルフィ達が勝てばナミ達を解放すると言うことを告げた。
しかし、その後逃がすかどうかは言っておらず、ナミとロビンが上陸したと同時に再び捕らえ、男どもを皆殺しにすることは決まっているのだ。
「逃げ道もねぇよ。まずこの軍艦に全員で来た段階で、待ち伏せさせた部下にあいつらの船を処分させる。みかんの木やら考古学の本やらはもう既に撤去済みだ。安心してくれ」
「そう……。嬉しいわ、ジャックハート様」
「ケハハハ、露骨に不機嫌になってんな。まあいい。その部分も黒足との話で契約としては解消されてるからな。ま、少し先が楽しみだ」
ジャックハートの機嫌を取らなければ一味が危ない、という契約はもうない。
ならばせめてものあらがいとして、今現在、口で抵抗できる限りはしようというのが2人の考えだった。
険しい表情を続けるナミとロビンの前でコーヒーを一口含み、ゆっくりと飲む。
「で、どうする。特例として今だけはその反抗的な態度は認めてやるが」
「どうもしないわ。ルフィたちがゲームに勝って、かつ無事に生き延びる。それしか、私たちが船に戻る方法はないんでしょ?」
「そういうことだ。あぁ、変な気は起こさない方がいいぞ。人体実験の材料なら常に不足中なんだ。恵んでくれるってんなら遠慮なく受け取るぜ」
「……分かったわ」
2人とも賢いが故に、悟ってしまう。
勝機を、希望を、未来を。この男1人の手により潰されてしまう。だが、これから人生の全てにおいて彼に身も心も委ねなければならないのならば、せめて今だけは海賊としての意地を見せようとしていた。
「でも、いいのかしらジャックハート様。いくら大将とはいえ、街の破壊とこれほどまでに非常な権力の行使。一般人から苦情が出るかもしれないわ」
「でねぇよ。ケハハハハハッ! そうかそうか、新世界に来て短いからそりゃ知らねぇか。俺ぁこれでも海兵。それも、戦いがメインだ。それに対してかじったこともねぇような雑魚から文句言われんのもめんどくさいからな。とある作戦を立てたんだ」
少しでもジャックハートをいい気分にするのを防ごうとして、失敗。
彼の表情は常に自信に満ちていた。
「海軍本部大将が破壊するぐらいに暴れても仕方ない、ってな。小遣い稼ぎのためじゃねぇ。ゴチャゴチャ言われんのがめんどくせぇから、標的にした奴の懸賞金はハイペースで上げるようにしてんのよ」
「っ!」
「大半の人間からしたら、海賊は怖いもんだ。もし海賊と名乗る奴の懸賞金が10億を軽く超えていたらどう思う」
「……怖い、わね」
「そう。つまり、そいつに暴れられる前に仕留めれば、非難どころか称賛される。捕らえた海賊の一部は海軍での奉仕活動もさせてるからな。何も害を出しちゃいねぇ」
「そんな簡単に、懸賞金が動くの……?」
「だから、俺を誰だと思ってんだっつーの。上が今一番ビビってんのは俺が海賊になることだ。それをチラつかせれば、懸賞金を上げるぐらいのことぐらい、すぐにやってくれる。俺が捕まえてくるだけだしな。ちょっと高めの給料程度の扱いらしい」
ジャックハートの口から飛び出したのは、自分の行っていることが上からも下からも、世論からも何も言われないという確固たる事実。
自分が鍛え上げたものは自分のためにしか使わない。しかし、その結果として一般人と天竜人に安心と安全を保証しているのだ。
「ま、今はそんなことどうでもいい。ベビー5、モネ。2人はまだだったからな。お楽しみといこう」
「あなた様……」
「ありがとう、ございます……」
頬を赤く染め、ジャックハートの元へと歩み寄る2人。
ベビー5とモネ以外の面々は今から何が行われるのか察し、控えの部屋へと下がっていく。
慣れている訳ではないが、同じように察したナミとロビンも下がろうとしたが、待ったをかける人物が一人。
「待てよナミちゃん、ロビンちゃん。二人とも、一応拘束してるって扱いなんだ。この船で、大将として上に立つ俺の視界から外れることは許さねぇ」
その声の主はもちろんジャックハート。
彼が言ったようにナミとロビンは現状、連行される直前という段階で止まっており、その過程でジャックハートが
「別にひどいことをするつもりはねぇよ。今さら君らに海楼石の錠をかけるつもりもねぇし、ただそこで大人しく見ていればいい」
一つ、一つと衣服を脱ぎ、床に落としていく3人。
その3人を前に、不満げな表情をしながら俯き、ナミとロビンはじっと立っていた。
◇
軍艦内でベビー5とモネとの熱い絡み合いが始まったのとほぼ同時刻。
目視で確認できるほどに近い島を奪還の場に指定されていた"麦わらの一味"の男衆たちは、島の海岸に船をつけ、甲板に出ていた。
「で、作戦はどうする」
「どうもこうもねぇだろ。真正面から行って、ナミさんとロビンちゃんを取り返す。それしかねぇ」
「奇襲は、やめておいた方がいいでしょうね。あの大将さんのことですし、故郷を消す……というより、私たちの大事なものを壊されそうですから」
その彼らの表情にいつもの朗らかな様子は一切ない。
鬼気迫る、といった言葉が最も良く当てはまる雰囲気を皆が纏っていた。
それは、普段は楽観的なルフィも同じ。
「どうだっていいだろ、ブルック。俺たちは、アイツをぶっ飛ばせばいいだけだ」
「……だな」
「違いねぇ」
「おれも、やるぞ!」
「いやお前はその怪我じゃ活躍できねぇだろ、チョッパー」
「アゥッ! 戦闘面は俺たちに任せとけ!」
一味の考えは明確な言葉などなくても統一されている。
ナミとロビンの奪還。その過程で、ジャックハートとの戦闘もあるだろうが、逃げ切ればいいというのが結論だった。
「よし。行くか」
「おう。……つっても、何か仕掛けてるだろうが」
ジャックハートが海賊相手には徹底的に詰めてくるということは、すでに一味も分かっている。
チョッパーは全身にダメージを受け、サンジは両脚を痛めつけられたことでまともに動けるかどうかも怪しい。
そして、ルフィとゾロが共闘をしてもジャックハートに勝てるかと言われても、頷けはしない。
「あいつは、めちゃくちゃ強い。あいつとは俺がやるって言いてぇけど、俺だけじゃ勝てねぇかもしれねぇ」
「大丈夫だルフィ。そんなこと、ここにいる全員分かってる。俺たち一人一人じゃ、あいつには勝てねぇ。でも、今回は向こうがゲームを仕掛けてくれてるんだ。もうここまで来たら、向こうの土俵で勝つしかない」
それゆえに、ジャックハートが提案した条件で勝つしかないのだ。
と言ってもその内容は先ほど彼が提示していたゲームであり、不確定要素もあるが自分たちに有利と言える条件が多い。
つまり、舐められているのだ。
「舐められんのは正直ムカつくが、あいつが勝手に手を抜いてくれるならありがてぇ。勝って、取り返して、逃げる。今回は誰も、あのジャックハートに戦いを挑もうなんてするなよ」
サンジのその言葉に、反論を持ち出す者はいなかった。
正々堂々と戦って勝てる相手ならば、ナミとロビンが掴まっていないならば、指定されているのが軍艦の近くでないならば、あの男に確実に戦いを挑んでいたであろうものはいる。
それほどまでに憎い相手ではあるが、隔絶した実力を持っているのも事実。
「それじゃあ、しつこくなるが動きのおさらいだ。全員、今回に関しては身勝手な行動はするなよ。まず、下船したら島の状況の確認からだ。以前人が住んでいた島なのか、獣だらけの島なのか。次に、2班に分かれて軍艦を目指す。一つは、ルフィ、俺、フランキー、チョッパー。もう一つはマリモ、ウソップ、ブルックだ」
男だけで行動する場合に、自然と"麦わらの一味"では頭の切れるサンジが参謀役となることが多い。
先ほどジャックハートに手痛くやられたということもあり、冷静に判断できている彼の言葉を遮るものはいなかった。
「いいか。道中どんな敵が出てきても、構うな。軍艦までとにかく辿り着く。それが最優先だ」
もちろん作戦が簡単に進められるとは思ってはいない。
相手はあのジャックハートなのだ。翳め手を使い、力でねじ伏せ、心を折ってくる。最初の段階に軍艦前まで辿り着くようにというものを用意したということは、つまりは島にも何かを仕掛けているということ。
「……よし。ならまず、軍艦までだ」
とにかく生きて、全員が軍艦まで辿り着く。それを最初の目標として一味が動き出す。
全員が一塊になって動かないのも、全滅を避けるため。チョッパーとサンジという二人の重傷者を抱えたまま、一網打尽にされては話にならない。
「行くぞ!」
サウザンドサニー号から降り、一味は島の反対側に停泊させられているという軍艦を目指す。
その様子を、少し離れた木の上から観察するものが一人。その男は一味が島の内部へと入っていくのを確認すると、立っていた枝から一瞬で消え、少し離れた場所で待機させていた部下の元へと降り立った。
「行ったか。では、5分後に作戦を開始する。予定通り、必要な物だけを持ち出し、その他不必要な物は船内に残しておく。選別はカリファ中将、たしぎ少将に一任する。いいな」
「了解しました」
「はいっ!」
その男は、ジャックハートに鍛え上げられてきた、中将マージ。
待機させていた面々にはジャックハートと濃い関係を持っているものが大半だが、彼女たちに対してはジャックハートに対する接し方はしない。
上司と、その上司に愛されている女性を同列に語るわけにはいかない。そもそもマージ自身も海軍本部の中将という地位に立っているのだから。
「確か、ジャックハートさんから言われていた運び出すものって、あの2人の下着とかでしたよね」
「えぇ。それと隠し持っていると彼女たちが言っていた一味のお金よ。運び出した後は、もうあの船に価値はありません。"竜骨"を破壊して、帆や船首を粉砕すれば心も折れるでしょう」
「あっ。それはジャックハートさんが最後にするそうですよ。なんでも、とびっきりの演出を考えているとか」
ジャックハートのお楽しみが始まったタイミングで、事前に指示を受けていたカリファとたしぎがマージに合流した。
彼らにジャックハートから与えられている指令は、サウザンドサニー号を壊滅一歩手前まで追い込むこと。その前に、一味が蓄えていた資金や食料、価値が見出せそうなものを運び出すこと。
先ほどは運び出すことが出来なかったナミとロビンの衣服や財宝類を奪い取った後、表面をボロボロにする。それが、彼らの仕事だった。
「……可哀想にな。ジャックハート大将好みの女を2人、仲間にしてしまったが故に、この運命か」
「いえ。きっと、"麦わらの一味"の問題ではありません。ジャックハート様に気に入られるであろう女性に関わってしまった海賊。だから、こうなる運命なのです。美女に関わっていたからと言って、海賊でないなら問題はありません」
ナミとロビンと親密な関係をもし築いていても、その人物が海賊でないならジャックハートはその人物にまで手を出すことはない。
彼女たち2人がいた"麦わらの一味"が悪いのではない。ジャックハート好みの女性を仲間にしている海賊が悪いのだ。
「それより、早く仕事に入りましょう。やらなければならない仕事は山ほど残っています」
「了解ですカリファさん」
「あぁ、それと。たしぎ少将。ジャックハート様からの伝言です。『元王下七武海トラファルガー・ローの拿捕、ご苦労。手柄は元帥サカズキに報告済みだ。以上の手柄から、元帥サカズキへの進言が認められたため、中将への昇進とする』だそうです。おめでとうございます」
「……へ?」
これから仕事に取り掛かろうとするたしぎにカリファから伝えられたのは、中将昇進の知らせだった。
サカズキ元帥に認められたということは、正式に中将としての地位に就いたということ。
「え、あ、アレでいいんですか!?」
「アレ、とは?」
「トラファルガーを私が捕らえることが出来たのは、ジャックハートさんがトラファルガーをほぼ死にかけの状態にまでしてたからで……」
「それでも彼を捕らえたのはあなたで、ジャックハート様と元帥から認められたのもあなたです。兎にも角にも、これであなたは正式な海軍本部中将です」
不本意な昇進だとは思っているたしぎだが、今回のこの昇進を蹴る気は一切ない。
海軍本部中将への昇格。それは、たしぎがジャックハートと密な関係を始めてから最も望んでいたものだった。
「ということで、今回のこの任務には中将が3人いることになりますが、決して気を抜かないように」
◇ ◇
「島に何か仕掛けてるかもーなんて、馬鹿なことを考えてんだろうな。あの海賊共は」
「んぁあ……! は、んひゃあ!」
「ケハハハハハ! 教えてやった方が良かったか? テメェらみたいな雑魚相手に、わざわざ島に小細工仕掛ける必要もねぇって」
「あっ、んふ……あぁんっ! ジャックハート、様ぁ……」
"麦わらの一味"が軍艦に向かい始めている頃、ジャックハートはベビー5とモネとの行為を終え、彼女2人の胸を揉みしだきながら、ベッドに腰掛けていた。
ベビー5相手に2回戦、モネ相手に3回戦。全てを違う体位で楽しんだジャックハートの側には、彼の最初の指示通りナミとロビンがずっと立っていた。
「で、2人はどうする? あいつらが来たら構ってられねぇし、その後も生憎だが真っ先には相手できる保証はねぇ」
ナミとロビンを誘惑するように、わざとらしく大きな喘ぎ声を上げていたベビー5とモネ。もちろんジャックハートも彼女たちの心境が分かった上でそうしており、彼女たちが落ちるのを待っていた。
「……なんて、言うとでも思ってたか?」
「キャッ!」
「ナミ! ジャックハート様、話が違うわ!」
「はぁ? 契約は破棄されて、今は俺の管理下で連行中。俺の気分次第で抱くかどうかを判断して何が悪い。なぁ、元海賊」
「っ!? 元、海賊……?」
内腿をもぞもぞと動かしながら行為を見ないようにしていた2人の内、ナミの身体を抱き寄せ、ベッドに寝かしつける。
その際、ジャックハートの口から出た言葉に、ナミが反応した。
「あぁ、元海賊だ。いや、正確に言えば元賞金首だな、2人とも」
「……まさか」
「その通り。さっきサカズキさんに連絡した時に、2人はもう捕まえたって報告しておいた。明日の朝にでも、2人の手配書は効力を失ったことが世界中に知れ渡る。そして、その段階を経て2人の身柄は俺の元に来たって訳だ」
「っ、そんなの、また私たちが海賊になれば……」
「なっていいのか? インペルダウンが可愛く思えるほどの地獄を見せてやるよ。あいつら全員にな」
ナミを仰向けにして寝かしつけ、彼女に獰猛な笑みを向けるジャックハート。
そもそもの話、契約が破棄された時点で彼女たちに有利な点は一つとしてない。以前の契約ならば、彼女たち2人がジャックハートに対して有益なことをすれば仲間が助かるというものだったが、その唯一の利点すら消えた。
「ケハハハハ。元仲間の命で足りねぇんなら、ナミちゃんの故郷でも吹き飛ばすか?」
「やめて!」
「冗談だって、冗談。それに、ナミちゃんだって嫌がってる訳じゃねぇんだろ?」
「そんっ、あっ……そこ、ダメ……」
そして、抗えない最大の理由が一つ。
2人とも、本気で彼を排除しようとしていないのだ。
「ちょうどいい機会だからハッキリさせておこう。あのむさ苦しい男どものことなんざどうだっていい。今君たち2人が求められてる答えは、死ぬか、生きるかの二択だ」
「はぁ、ぅ……うぁっ、ん、ふぅー……。く、クリじゃ、なくて……」
「イキそうになるのは後にしてくれよ、ナミちゃん。選択肢だ。ズタボロのボロ雑巾みたいになって文字通り海の藻屑となるか、俺の元で生きて、奇跡的に元仲間の命の無事を祈るか」
目の前で、自分たちがずっとお預け状態にされていた彼のセックスを見させられ続け、強引に引き寄せられ、愛撫を受け。
待ち望んでいた時が、もうすぐそこまで来ているのだ。
「さあ、どうする……って、どうしたよナミちゃん。挿入れるのは答えを聞いてから──」
「……お願い。あなたのものになるから、あいつらの命だけは助けて……」
「それがナミちゃんの答えか。で、ロビンちゃんはどうする? 2人の美女に熱心に求められておねだりされたら、いくら俺でも海賊相手に
「……私の答えも、ナミと同じよ。あなたのお側で、あなたを愛させてください。ジャックハート様」
極限の選択を迫られた彼女たち。"見聞色の覇気"とノジコから聞いていた事前の情報でナミが陥落寸前になっているのが分かっていたジャックハートは、最後に最善の選択を突きつける。
それこそが、契約などない、仲間たちの命を保証するというもの。
シャボンディ諸島、魚人島、パンクハザード、そしてドレスローザ。仲間の無茶な行動に対するストレスや周りの目を気にしてしまったせいで溜まりに溜まっていたナミの性欲が、ジャックハートを前にして決壊していた。
「だが、俺は2人を俺のものにしたい訳じゃねぇ。俺の女になって欲しいだけだ。分かってるな、ナミちゃん」
「……チュッ。ちゅむ、あむ……んっ、ちゅるるる……んぷっ、ちゅぷっ、ちゅぅ〜……ぷはっ。えぇ、分かってるわ、ジャックハート様。……いいえ、あなた」
仰向けの状態から覆いかぶさっている彼の背に両腕を回し、ナミが彼の顔を引き寄せる。
ロビンやベビー5、モネらがいるにも関わらず、ナミはジャックハートの唇を貪りくらうように自らの唇を押しつけ、その口内に舌を侵入させた。
心の底から彼を愛し、彼に愛され、共に人生を歩む。そうすれば、あの快楽がまた味わえる。
「私はあなたを愛しています。これから、たっぷり愛してくれる?」
「もちろん。俺も愛してるさ」
ナミは、これからのことと今までのことを考えてしまった。
その結果として、これから先の人生全てを、ジョー・ジャックハートの為に使い切ると決めたのだ。
「ねぇ、お願い……挿入れて……。もうずっとあなたを我慢してたのよ?」
「んー、まだ足りん。そんなおねだりじゃあロビンちゃんと愛し合うことになるぜ?」
「んもぅ。そうね……あっ! じゃあ──」
懸賞金が無くなり、海賊ではない身分となり、一味を抜ける決心をし、彼に愛される人生を選んだナミ。
吹っ切れたのか、彼女は心の底からジャックハートを求め続ける。
「──赤ちゃんが欲しいわ。孕ませて?」
「これから先も楽しみてぇからまだもう少し先ってのはダメか?」
「ふふっ、素敵ね。これからも愛してくれるなら、いいわよ?」
「安心しろ。ほぼ毎日抱いてやるよ」
互いの唇を貪り合う。
混じり合った唾液が仰向けで寝転がるナミの頬を伝い、枕を濡らしていく。
空島で抱かれた時のような罪悪感はもう無い。むしろ、今のナミにあるのは、命を助けてやっただけ感謝をして欲しいという少しばかり傲慢なものだった。
「もちろんロビンちゃんも、な」
「えぇ」
「なんだ、乗り気じゃねぇのか? どうせ俺の女になるんなら、俺の気が変わらず、一味の命だけは助かる今のうちになっといた方が後味良いと思うんだが」
「……私も早く、あなたとしたいの」
だが、彼女たちの中にあるのは最善の選択をしたという満足感が共通して存在していた。
自分たちも男衆も全員死ぬか、自分たちは助かり男衆は死ぬか、全員が生き地獄を見るか、今の選択である自分たちはジャックハートの元で幸せに行き、彼の気分がいいために男衆が死なないか。
彼女たちは、最後の選択肢を取っていた。
「ケハハハ。俺も早くロビンちゃんとしてぇが、今はナミちゃんだ」
「やったっ」
「今までベルメールとゲンをナミちゃん1人に任せててすまなかった。俺の元なら安心だ。安心して、ナミちゃんらしく楽しんで、そして俺と愛し合おう」
「はい……。んっ、そこ……」
一度ではなく、完全にジャックハートを受け入れたナミ。
かつての仲間がこちらに向かってきていることなど、分かってはいるがどうでも良くなり、今は彼の屹立した肉棒を前に、いかに彼と愛し合い、互いに気持ち良くなれるかしか考えていなかった。
「なかなか俺のとこに来るって決心をしてくれなかったからな。その分焦らさせてもらうぜ」
「なん、でぇ……。もうぐちゃぐちゃなの、分かってるでしょ?」
「分かりきってるが、俺なりのナミちゃんへの罰だ。っと、ここらで遊び終えてからの流れを教えておこう」
鈴口でナミの膣口に小刻みに触れ、彼女を更に焦らしていくジャックハート。彼女が快感に身を捩らせる度に、出産を経て分泌され始めた母乳が彼女の美しい大きな乳房の先にある薄桃色の乳首から母乳が垂れる。
完全に堕ちきったナミを眼下に、ジャックハートはこれからの予定を口にする。
「今、フーシャ村ってとこにいたマキノちゃんって子がこっちに向かってる。新しい俺の秘書ってことで部下を迎えに出してるとこだ。そして、マキノちゃんが合流し次第、アラバスタに向かう」
「っ、アラバスタってこと、は……」
「その通り、ビビちゃんだ。今回はただ愛し合いに行くだけじゃねぇ。もらいに行くのさ。文字通りな」
ジャックハートと肉体関係を持ったことがある女性は全世界にいる。そしてその中でお眼鏡に叶い、かつ彼の元に行きたいという女性だけが、彼の元へ来ることができるのだ。
そして、その女性が合流すれば、次に向かうのはアラバスタ。ナミやロビンも知っているビビを、彼の元に迎えるのだという。
「そんなの、どうやって?」
「何、簡単だ。君らと海賊やってた時の記録を出せばいい。前科持ちの王女なんて、再建しようとしている国からしたら邪魔者でしかないからな。海賊と密な関係を持ってしまっている王族。知られたくなかったら王女を剥奪でいい。後釜なんざどうにでもなるからな」
「……そっか。ねぇジャックハート様。……まだ、挿入れてくれないの?」
「ケハハハハハッ! 随分と、俺好みの女になってるじゃねぇかナミちゃん。いいぜ、そんなにお望みならたっぷりと楽しませてもらおう」
ビビを迎える段取りを説明しているところで、ナミの我慢の限界が来た。
最後に彼と体を重ねたのは、一味とシャボンディ諸島で合流する前。そしてそれからも、彼の姿だけは確認できていた。
見る度に鍛え上げられている身体。周囲に増える魅力的な女性。そして、そんな彼女たちの表情から察することができる、彼とのセックス。
その全てが、今までナミを焦らし続けていたのだ。
「ほらっ」
「〜〜〜〜〜ッ!! イッッ……くぅぅううああぁぁっ!」
「ケハハハ。相変わらず、派手に
「んっ、はぁ……。も、っと。もっと抱いてぇ……」
「随分と溜まっちまってたみてぇだな。可哀想に。そんじゃあ、一発ぶっ飛ばしてやるよ」
「んぁっ! ひぅ、あっ、はぁあっ! あんっ、あぁっ、そこ……っ! そこぉ! 奥、奥を、もっと突いてぇ!」
そのナミの性欲を一気に開放するように、ジャックハートの肉棒がすでに受け入れる準備が整いきっていたナミの膣内に挿入される。
すっかり彼の竿の形を覚え、彼の肉棒を刺激し、彼の肉棒を感じるために動く膣肉が、ナミの脳裏を焦がす。
ジャックハートの動きに合わせてナミの身体も卑猥に揺れ、汗や母乳が散っていく。
「いいのかよナミちゃん。このまま出しちまったら、お仲間の前に俺の精液を受け止めた状態で出ることになるぜ?」
「いいっ! お願い、
「んじゃ、お望み通り」
「んぅっ、はぁ……あぁあんっ! イク、イッ……! んむっ! ちゅ、んちゅぅ……」
最後に一つ、深く突き入れられた肉棒から、ナミの内部を白く染めるように静液が吐き出される。
待ちに待った快感から何度も絶頂を迎えていたナミの口を塞ぐように、ジャックハートがナミの口内を舌で蹂躙した。
ドクドクと脈打ち続ける彼の肉棒。ナミの全身から吹き出す汗と、両乳首から漏れ出る母乳。その排出された水分を互いに補い合うように、ナミとジャックハートはお互いの唾液を交換し合っていた。
「ちゅむっ、んく……んっ、じゅぷっ……。はーっ、はぁ……」
「気持ちよかったか?」
「……最高。もう、ほんとに離れたくない」
「俺も離す気はねぇよ。こんな最高の女、離すはずがねぇだろ?」
「ふふっ、ありがと」
彼の全てを、ナミは受け入れた。
ナミの膣内から肉棒を引き抜くと、何も言わずにその精液と愛液に塗れた肉棒を、ナミは当たり前かのように自らの口に咥えた。
「んぶっ、ぐぷ……。ぶっ、じゅぶっ、んぐ……」
「あぁ……いいぜナミちゃん。そういうことをしてくれると、俺も嬉しいぜ。……ってことで、さっきからずっとオナってるロビンちゃん」
「っ! 分かって、たの……?」
「当然。さ、おいで」
尿道に残った精液を一滴も残すことなく吸い取るナミの頭を優しく撫でる。
念入りに彼に奉仕を続けるナミ。彼女に奉仕をさせたまま、ジャックハートはロビンを呼んだ。
ロビンはその声と手に、吸い込まれるようにベッドへと歩いていった。
「……し、も」
「ん?」
「私も、ナミみたいに愛してくれる?」
「ケハハハハ」
股間に顔を埋めるナミと、ベッドの上に座るジャックハート。その2人の近く、ジャックハートの隣にロビンは四つん這いになってベッドに登った。
過去を拭い、1人の女としてジャックハートを愛することを決めたナミを見て、彼女も決心がついたのだ。
「当然。もう、逃しやしねぇよ」
「あっ」
ロビンの手をジャックハートが掴み、引き寄せる。
ベビー5とモネはもうおらず、控室へと下がっている。
今ここにいるのは、ジャックハートとナミとロビンの3人だけ。
「今はまだちょっとの間だが、楽しもうや」
彼のその言葉に、下腹部が疼いた。
ナミとロビンには実際、選択肢があって無いようなもんでした。はい。
一歩です。まだ、一歩です。
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