とある街、とある住宅地のとあるマンション
特に何の変哲のない、一家族が暮らすには丁度過不足ないくらいのとある部屋。
その一室、男物の調度品が目立つあまり飾り気のない部屋で一組の男女が抱き合っていた。
「パパ……♡」
男の腕の中で女――否、少女が声を漏らす。
甘えに甘えを含んだ、蜜のような声。
細い腕を伸ばしていじらしく自分に甘えてくる少女を、パパと呼ばれた男が――少女の実の父が抱きしめる。
「
愛おしい娘の名前を呼んで、その華奢な体を労わるように、あるいはあやすように背中を優しく叩く。細すぎて切れそうなほどに繊細な黒髪を指で梳き、頭を撫でる。
愛する父の腕の中で、娘――
一見すると、仲睦まじい父親と娘の抱擁。
スキンシップにしては些かに過剰かもしれないが抱きしめ合う程度なら、それほど目くじらを立てられるほどのものではあるまい。
――――ただ、それが
「ん、ぁ…………っ♡ パパの、朝陽の中でおっきくなってる……っ」
「朝陽が可愛いからだよ。さ、こっちを向いて。もっと可愛がってあげるよ」
互いに服を脱ぎ、生まれたままの姿で抱き合う親と娘。
あまつさえ腕の中に抱きしめられた娘の股座の間に、父親の黒ずんだ陰茎が打ち込まれているとなると事の異様さがわかるだろう。
近親相姦…………一般には禁忌とされるそれに対して、何かの非難を下すようなものは今この場には存在していなかった。
対面座位で父親と交ぐわい、その欲望を受け入れる娘は頬を桃色に染めて
捧げるように突き出されたその唇に、父親がそっと顔を寄せる。ちゅっ、と音を立てるようなバードキス。
僅かに触れては離れる甘酸っぱいキスの感触。それをもっと、とねだるように朝陽が父の首に腕を絡ませる。
それに応えて父は娘の顔に手を寄せて、何度もキスの雨を降らせる。その胸の内の親愛を形にするように。
やがては二人の唇が離れる時間が短くなっていく。
唇を触れ合わせるものから、重ね合わせるものへ、そして舌同士を絡み合わせるものへと。
互いの唇を割って歯列をなぞるように舌が蠢き、そっと口内をなぞる。
おずおずと顎が開かれ、口内に滑り込んだお互いの舌肉が絡み合って唾液を混ぜ返すようなキスになる。
口先から、口の中から湧きあがる快感が朝陽の脳を蕩かせる。
そのめくるめく夢のような
世界で一番大切な人、自分の父親。そのぬくもりをもっと感じたくて、もっと一つになりたくて、朝陽はより一層強く目の前の体にしがみついた。
自分よりもずっと大きくて逞しいその体にしがみつくと、自分の胸が父親の胸板とこすれてピリピリとした快感が走る。
足を腰に絡ませると、自分の真ん中に食い込んでいる熱い昂りが一段と深く食い込んだ。
その一体感。愛する人と一つになっていることを教えてくれる、その圧迫感が充足感になって朝陽の中を満たす。
その想いが下腹から溢れるように零れ、ぬちゃり、と二人の腰の間で糸を引いた。
「朝陽、腰が揺れてるよ……」
「あぁ、だって……♡」
「朝陽は可愛いのに、いやらしいな。いやらしい子だ」
気づけば朝陽は濃厚なキスを交わしながら、くねらせるようにその腰を蠢かせていた。
まるで海流にうねる海草のようにその細腰を回し、揺らし、男の腕の中で淫らに動かす。
いつの間にか滴るほどに零れていた少女の愛蜜が二人の間でぐちゅぐちゅ、と猥雑な音を立てていた。
それを揶揄するかのような父親の物言いに朝陽は恥じ入るかのように目を伏せる。
しかし父は口ではそう言いながらも、慈愛に満ちた目を浮かべながら娘の耳や首筋に細かなキスを落とす。
「パパ……いやらしい子は、きらい……?」
「朝陽がいやらしくても、嫌いになんかなるわけないよ」
「本当に?」
「本当さ。大好きだよ、朝陽」
そう言って父は、娘の体をそっと優しく押し倒した。
ベッドの上にその体が倒れ込み、白いシーツの上に黒い髪がはらりと広がる。
朝陽という少女は細く華奢で、ともすれば幼いとも言える。
同年代とも比べても明らかに低い背丈。手足は棒切れの様で、胸もその膨らみよりはあばら骨の方が目立つくらいだ。
だが――――だが、それでも少女はその細い腰で男の赤黒い杭のような肉棒を咥え込んでいた。
媚肉が白むほど張りつめて口を広げる陰唇、その奥からぽたぽたと淫らな唾液を垂らしながら雄を受け入れる様はいっそ健気とさえいえる。
文字通り赤子の頃からその成長を見守ってきた最愛の娘。
いつまでたっても体が弱くて、何度も心配でやきもきさせられたあの小さな娘が――――今、確かに一人の女としての貌を見せているのだと……そう思うと父の胸に感動すら覚えるほどの愛おしさが込み上げてくる。
――――
「朝陽も……パパのこと、だいすき……♡」
――――だから、パパもいっぱい『だいすき』ってして……。
その娘からの
胸の内に込み上げる娘への愛おしさと女への情欲がないまぜになった
「あっ、ぁぁ――――――っ♡」
くくっ、と押し込まれる雄の肉が少女の子宮を押し潰す。
息も詰まるような圧迫感、そして滲みだす喜悦が少女の喉からか細くも陶然とした声を絞り出させる。
押し込まれた父の欲望が一旦その先端を引いたかと思うと、また子宮口を叩く。
娘のまだ硬さの残る女子胞を捏ねるかのように、何度も何度も押しては引いて押しては引いてを繰り返す。
その動きのたびに二人の接合部から糊を撹拌するような淫らな粘着音が響く。
父の肉棒に女の部分を耕される。掻きまわされる媚肉からじゅわり、と染み出してくる快感に朝陽は微かに背筋を逸らした。
小さな口から鼻にかかった吐息が漏れる。
父から心配されるほどに細い体はじっとりと艶めかしく汗をかき、骨ばった四肢の先がびくん、と跳ねる。
実父との性の交わり、その快楽が確かに少女の内にある
そうして自分の腕の中で淫らに見悶える娘の艶姿に、父はより一層の愛おしさと興奮を煽られる。
その狂おしい気持ちを表現するように、少女の肌の上に何度も何度も口づけを落とす。
耳に、唇に、頬に、首筋に、鎖骨に、胸に幾度もリップ音を響かせて娘に愛の証を散らしていく。
肌の上のくすぐったい感触と、そこに残るほんのりと赤い口づけの痕を見て朝陽はくすくすと笑う。
「やだぁ……あと、のこっちゃう……♡」
「……でもうれしいんだろう?」
わざと困ったようなことを言っておきながら、父の言葉に朝陽はこくん、と頷いた。
じゃあもっと朝陽が嬉しくなるようにしようか、そう言って父はよりいっそう腰の動きを早めた。
子宮を先端で柔らかく捏ねるようにしていた肉棒が、一気に引き抜かれ、また奥へと打ち込まれる。
ぱちゅん、と結合部で大きな音が経つと共に体に走る衝撃と快感に朝陽は目を瞬かせた。
入り口から奥までを何度も行き来するピストン運動。
引いた瞬間に与えられる、大きくて暖かいモノが抜け出ていく寂寥感、そしてそれが戻ってくるときに感じる肉を掻き分けられる掻痒感が幼い少女を虜にする。
与えられる快感はそれだけではない。
亀頭と雁首が入り口の付近を幾度も出入りする。くちゅくちゅくちゅくちゅ……と指先での愛撫のように細かく陰唇を掻き毟られる。
そこからむずむずする感覚が膨れ上がってくる中で、父の指先がそっと姫豆に添えられるともうたまらなかった。
少女の小指の先ほどにもない小さな小さな雌芯はとても敏感で、包皮をめくられただけでつーんとした感覚に襲われる。
その感覚が陰唇から伝播した衝撃とぶつかり合い、それだけで朝陽は容易く絶頂した。
「可愛い、大好きだよ朝陽。もっとお父さんに可愛いところを見せて」
「んっ、あっ、パパぁっ♡ あぁっ♡ だめぇ…………っ♡」
その痴態に気を良くしたのか、父は娘の体を側臥にして愛撫をし始めた。
ピン、と健気に立ちあがった敏感な雌芯に指先が添えられ、自慰の仕方を教えるかのように優しく何度も扱きたてる。
股座から溢れる少女の蜜を潤滑油にしてのその責めに痛みはなく、しかしキンキンと金属のように硬質な鋭い快感のみがあった。
父の指先はただ扱くだけでなく、緩急を付けたり、そっと摘まみ上げたり、上からそっと押し潰してみたり、弾いてみたりと多彩に娘の秘部を弄んだ。
その度に朝陽はそこがコントローラーにでもなっているかのように、父の指に合わせて嬌声を上げながら身を躍らせた。
無論、その間も父の腰は止まらない。
クリトリスへの刺激に合わせるように、時に激しく、時に優しく、娘の胎内を撹拌する。
大股開きの恥ずかしい体勢を取らされた朝陽は、自分の淫らな場所が硬い雄肉に掻き毟られる度に粘った愛液を垂れ流すのを感じた。
二度、三度と幾度も絶頂感が少女の矮躯を飲み込み、その裸身から甘酸っぱい汗が噴き出す。生白い肌が艶然と赤く染まる。
父は娘が昇り詰める度に「可愛いよ」、「大好きだよ」と囁いた。愛おしい
「あぁ、朝陽っ。可愛いよ、朝陽……っ。もう少しだけ、頑張れるかい?」
「うん、大丈夫っ♡ だからパパも朝陽の中でいっぱい気持ちよくなって…………っ♡」
切羽詰まった声を出す父の声を受けて、朝陽はベッドの上で体勢を替えた。
体の中で男の肉がぐりりっ、と螺旋状に膣を抉る感触に悶えながら、四つん這いになって背後から父を受け入れる。
今の今まで、父は朝陽を感じさせることを最優先にして、力強く腰を使いながらも細心の注意を払って娘を抱き潰さないように加減していた。
しかし、ここからは雄がひたすらに気持ちよくなるために、チンポを扱きたてて精液を吐き出すためのセックスだった。男の両手があまりに細い少女の腰をがしりと掴み、そこに叩きつけるように陰茎を打ち込んだ。
そのペースがだんだんと速くなり、パンパンッ、と軽快な拍打音が寝室にこだまする。
ベッドの上の枕にぎゅうっ、としがみつき、朝陽は健気にも雄の欲望を受け止めた。
(あっ♡ すごいっ♡ たくましいっ、パパのおちんちんすごい……っ♡♡)
傍から見れば幼気な少女が中年にも差し掛かる大の男に凌辱されているようにも見える痛ましい光景だ。
だが、朝陽はセックスの中でも特にこの後背位がお気に入りだった。
いつもは自分を気遣ってばかりの父が、それを投げ捨てて自分の体を貪るという事実がたまらなく甘美に思えるのだ。
背後から聞こえる荒い息遣い、痛いほどに腰を掴む筋張った掌、肉の薄い尻に叩きつけられる腰、深々と内臓を抉る肉杭…………それらが、自分が一人の女として父に求められているという事実を、それ自分が受け入れられるということを実感させてくれる。
強いて言うのならその時の父の表情が見られないのが不満だろうか。
「だいすき……っ♡ パパだいすき……っ♡♡」
「僕もだっ、僕も大好きだよ朝陽……っ、うっ、っく…………!!」
一際強い突き込みと共に、胎奥に亀頭が突き刺さり、そこから熱いものが吐き出され始めた。
男の情欲の証、白濁の孕ませ汁、父と娘という禁忌の交わりの証。本来なら自分の弟か妹に相当するはずの精子がどぷどぷ、と少女の子宮に流し込まれ、内膜をべったりと汚す。
父は職業柄きちんとした生理学の知識がある。その彼が妊娠の可能性も、性感染症の可能性も考慮せず、娘相手に生での交尾を行いあまつさえ膣内射精をする。
その異常性に、本人さえも気が付くことは無い。
ただ、誰よりも愛おしい家族と心地よい絶頂を迎えることができた幸福感と、男性特有の性交後の虚脱感に身を震わせるだけだった。
「ふぅっ、う……っ♡ んんうぅぅぅ…………っっ♡♡ パパぁ……っ♡」
そして――――
******
「うぅ……ちょ、ちょっと……調子に乗りすぎたかな……」
シャワールームから生まれたての小鹿のように震える足で這い出た朝陽は、ぽたぽたとお湯の滴を体から垂らしながらそう呟いた。
本当はシャワーを浴びずに、父親の腕の中、生まれたままの姿で抱き合ってそのままぐっすりと眠りにつきたかった。
しかし、朝陽はその名前とは裏腹にかなり朝に弱いタイプだ。朝起きれば必ず低血圧でフラフラしているし、そのせいで元から遅い食事のスピードが朝食はなおさらに遅くなる。
この上に朝にシャワーの時間まで入れたら学校に遅刻する可能性が高くなる。優等生を気取るわけではないが、極力休みたくないとは思っていた。
それに元々貧弱な体である以上、裸のまま寝て翌朝風を引いていない可能性も無いとは限らないのだ。
「自業自得、なんだけどね……」
体を拭いて、ドライヤーで髪を乾かしながら独り言ちる。
本当はその辺りも考えて、翌日に休みがある日でないならセックスはしないようにしていたのだ。
ただ、最近は自分で決めたその辺りの決め事を破る頻度が増えている。
疲れたり、寂しくなったりしたら、すぐに父親に甘えたくなる。悪い癖ができてしまったものだと朝陽は自嘲した。
「んっ……………」
下腹の奥に今もズキズキと響く、疼痛のような甘い快楽の残り火。
少し脚を擦り合わせると胎内に吐き出された白濁が腰の奥で糸を引くような感覚があった。
愛する父親との、熱い交わりの証。
……それで足腰が立たなっているのだからなんとも世話のない話である。
結局、明日学校に遅刻するのを覚悟でそのまま寝るか、無理して今日中にシャワーを浴びるかを選んだ結果、朝陽は
しかし、使える魔法には限りがあるため、少しでも節約するために最低限の疲労を取るだけにしたのは世知辛い話である。
「残り、どれくらいだっけ……」
パジャマに着替えながら、朝陽は脱衣所に置いてあったスマートフォンに手を伸ばした。
アプリケーションを起動し、手慣れた順序で画面を開き――『魔法』の残りを確認する。
使用履歴のページに表示される自分が使った魔法の消費量を確認し、残量と照らし合わせながらうんうん、と唸る。
「えっと、お父さんに掛けてるのが基本一日これくらいで、今日みたいに
画面を睨みながら、残量と消費ペースを照らし合わせて計算する。
父に掛けている魔法を維持し続ける分には、今月分は持つだろうが――今日みたいに
何分、最近は
「あと週に一回くらいは増やそうかな、『悪魔狩り』」
そう呟いた後に朝陽は皮肉気に自嘲の笑みを浮かべた。
悪魔を狩りに行くということは、悪魔の出現を願うことだ。そして悪魔が出てくるということは、誰かが
つまり間接的に他人の不幸を願っているということと同義なのだ。
「何だか悪い人になっちゃったみたいね、私」
朝陽は鏡の中の自分自身に向かってそう呟いた。
ただ、それは今更の話だ。
全く持って今更の話なのだ。
魔法を使って父親を洗脳して近親相姦に及んでいるなど――――およそ、常識からも倫理からも外れた行いなのだから。
(でも別にそれでいい。私は正義の味方じゃない。私にはお父さんさえいればいい。お父さんただ一人さえ自分のものにできるのなら、私はなんだって――――――)
悪魔と契約を交わし、悪魔の法によって悪魔を狩る少女である。
そして、悪魔との取引によって己の願いのために『魔の法』を敷くものである。
どこまでも純粋に汚れた恋慕を貫く、その決意を固める少女。
彼女の手の中にある携帯端末の画面上に、契約の証とも言える印が浮かび上がっていた。
逆しまに生える、地下茎のような樹木。
スマートフォンのアプリケーションのロゴマークとして画面に表示されるそれにはこう書かれていた。
“