壁の暖炉がパチパチと音を立て、室内で身体を重ねる男女の姿を赤く照らす。
「ンッ……!」
「んっ、あっ! ンンッ!」
しかし、その二人の様子は愛のある交わりと呼ぶには程遠い──“勝負”に近いものであった。
「あうっ!? あっああっ!」
ゴロドクに乗られながらノンナは大きく背を反らし悶えた。
未知の圧迫感と刺激に戸惑うように髪を振り乱し、それでも自分からゴロドクの背中に手を回して挿入を堪えようとする。
「うあっ! ノ、ノンナっ、凄……っ!」
一方のゴロドクもノンナの女陰に肉棒を突き入れつつ、今にも射精し兼ねない衝動から耐えていた。気持ちの昂りからか、ノンナを呼び捨てている事にも気付いていない。
戦車道の日々の修練に依るものだろうか。初めて肉棒を受け入れたノンナの膣内は亀頭から竿に至るまで肉棒全体を強烈に締め付け、それでいて押し返す事無く無数の襞が更に奥に肉棒を引き込もうと蠢いていた。
ずぶずぶと亀頭は更に進み、やがてこつんとした感触に至った。ノンナの子宮口だ。
「……っ!」
「ぐっ! な、何だこれっ……!?」
ノンナは無言でゴロドクを強く抱きしめた。同時に膣内の襞がうねうねと動き、奥まで辿り着いた肉棒から精液を吐き出させようと竿全体を扱いてくる。二人の身体の間でノンナの豊かな乳房がゴロドクの胸板に押し付けられ、淫猥に形を歪ませる。
ゴロドクはその快感に戸惑いつつもノンナの顔を見た。先ほどまでの鉄面皮とは打って変わり、自身の中から湧き上がる快感に耐えるようにその瞳は閉じられ、口元は強く噛み締められている。
おそらく、ノンナは意図してこのような膣の動きを行ってはいない。本能でゴロドクの肉棒を迎え入れているのだ。
次いでゴロドクは結合部に目を向けた。挿入前にノンナはかなり感じていたのだろう。スムーズにとはいかなかったが、それでも出血や痛みは最小限に抑えられたようだ。ノンナの肌は紅潮したままで、仰向けでなお形を崩さない大きな乳房が汗で光っている。
ノンナはようやく多少落ち着いたのか、硬く閉じていた瞳を開いた。僅かに涙が浮かんでいる。
「はあっ……はぁっ……!」
「ぜ、全部、入った……大丈夫か?」
荒い呼吸を繰り返すノンナに対し、こみ上げる射精感を何とか誤魔化しつつ尋ねるゴロドク。
「はあっ……と、止まらずに……動いて、ください……でないと、あっ、貴方の発散に、なり、ません……んくぅっ!」
「……!?」
膣内の肉棒の脈動にノンナは喘ぎつつも、はっきりと答えた。
ゴロドクは思わず言葉を失った。この期に及んでなお、ノンナは当初の「ゴロドクの性欲を発散させる」を果たすつもりなのだ。
自分の処女まで捧げてまで意地を通そうとする彼女に、本来ならば呆れるべきなのだろう。しかし、自身の中からこみ上げる快感に戸惑い、全身を紅潮させつつ潤んだ瞳で懸命にそう言うノンナの姿は艶やかで、それが自分に対してのものでなかったとしても健気で、ゴロドクの中から否応なく更なる興奮を湧き上がらせた。
「んっんんっ!?」
興奮で一際大きくなったゴロドクの肉棒に、ノンナは身を震わせた。
「分かったよ。遠慮なく、動く、からな……っ!」
少し身体を離し、ゴロドクはゆっくりと腰を動かし始めた。激しい締め付けに、腰を速く動かせば一気に射精してしまいそうだったからだ。
「ふぁ……ンッ! はあっ……ああっ!」
「くうっ、し、締まるっ!」
臼をつくように少しずつ引き抜き、カリが入口に引っかかるくらいから一気に奥まで突き入れる。再びゆっくりと腰を引かせ、同じ動きを繰り返す。奥まで届くたびにノンナは悶えるが、そこには圧迫感による苦悶だけでなく甘い響きも混じり始めている。
そしてその間にもノンナの膣内は絶えずゴロドクの肉棒を締め上げつつ、同時に柔らかく全体を舐め上げるように襞を蠢かせて射精を煽る。
「こ、こっちも、凄いな……全然、手に収まらない……!」
「そっ! そんな事を、言わないでっ下さっ……ああんっ! そっ、そこっ!」
腰を突くたびにゆさゆさとノンナの大きな乳房が重く揺れる。ゴロドクは堪らなくなり、ノンナの胸に手を伸ばすと激しく揉みしだいた。指の間から乳肉が溢れ、片手に余るボリュームの乳房はゴロドクの手の中で自在に形を変えつつも確かな弾力を掌に返してくる。薄桃色の乳首は既に固く勃起し、指先で柔らかく捏ねるとノンナは嬌声と共に更なる愛液を溢れさせた。
「ううっ、ノンナ、ノンナ……っ!」
「ああっ! あっ! あっ! んあぁっ!」
次第にゴロドクの腰の動きが速まる。ノンナの身体ががくがくと揺れ、締め付けが強くなってゆく。ゴロドクの腰とノンナの尻が打ち合う度に激しく肉の打ちあう音が響き、豊満さと引き締まりを併せ持つ豊かな尻がぷるりと揺れる。
初めてだと言うのに、感じやすい彼女の身体は破瓜の痛みを快感で上書きし、既に軽い絶頂を立て続け与えているようだった。
ゴロドクはノンナの名を言いつつ、腰を更に振った。ぐちゅぐちゅと淫らな水音が結合部から響く。先走りと愛液と汗が絡み合う淫臭が部屋に満ち、ゴロドクの理性を蕩けさせてゆく。
おそらくはノンナもそうなのだろう。最初こそ自分の感じる姿を見せたくないように赤面した顔を隠していたが、それも出来なくなりゴロドクの手を握りつつ、懸命に快楽に押し流されるのを堪えている。
「ぐうっ! く、来るっ! ノンナッ、出るっ!」
「ンッ! だっ、出してっ、くださいっ! 出して……っ!」
ゴロドクの射精感の限界が近づいてきた。それを聞いたノンナは脚をゴロドクの腰に絡みつかせ、より密着しようとする。
初めての上に安全日かどうかも知らない相手に膣内射精する事に、僅かな迷いはあった。しかしそれは股間からの耐えがたい射精感に押し流された。
「ちゅ、ンッ、ンンッ……うっ、ううぅっ!」
「ぷあっ……はあっ、ああっ……ふぁぁっ!」
濡れるノンナの唇に自身の唇を押し当て、強いキスをする。同時にゴロドクの腰が震え、大量の精液がノンナの膣内に注ぎ込まれた。
「あっ、あぁ……」
「熱っ、熱い……なか、溶けるっ……!」
止まらない射精に喘ぐゴロドク。一方のノンナも初めて中に受け入れる精液の熱さに身を震わせた。
どくどくと吐き出される精液はゴロドク自身が驚く程止まらず、幾度も腰を震えさせ、ようやく収まった頃には結合部から白濁液を溢れさせていた。ごぽりと挿入された肉棒の隙間から白濁液が漏れ、互いの陰毛を汚す。
「あ……はぁ……!」
「んんっ……こ、これ、で……?」
ゴロドクが大きく息をつくと、ノンナは喘ぎつつ途切れがちに言った。
だが───
「ひうっ!?」
ノンナの身が大きく跳ねた。射精したばかりというのに、ゴロドクの肉棒は挿入したまま再び滾りノンナの膣内で反り返った。絶頂の余韻から戻る間もなく再び快感を強引に引き出されたのか、戸惑いをその顔に浮かべゴロドクを見る。
「そんな、また、大きく……っ!?」
「……悪い」
ゴロドクは射精の余韻を残しつつも、据えた瞳でノンナを見て謝罪した。
「え……?」
「あんたの身体が良すぎて、全然治まらない」
「んんっ! そ、それは、待ってくだ……ひっ! ふぁぁっ!」
そう言うとゴロドクは再び腰を振り始めた。溢れる精液で更に滑らかになった膣内を、凶悪なまでに怒張した肉棒が再び蹂躙してゆく。ノンナは有無を言わせぬ快感の奔流に悲鳴めいた嬌声をあげた。
ノンナの意地が折れかけている。それは先ほどの問いかけで伝わった。だが、行為を止めない理由はそれだけではなかった。
クールな鉄面皮を外し、艶やかな黒髪を振り乱しつつ悶える汗に濡れた顔。
170㎝超の長身に豊かな乳房と尻肉を備えた、極上の身体。
未経験だったとは思えぬほどに肉棒を受け入れ、射精を促してくる女陰。
ノンナのそれら全てが淫らで、かつ美しかった。
もっと彼女と交わりたい、彼女から快感を得たい。彼女と共に快楽に溺れたい。
既に理性を麻痺させたゴロドクの脳髄は、ただ本能のままにノンナを犯したいという衝動に呑まれていた。
「ああっ! ま、待ってっ、くだっ! さっ、ひぃっ!」
「ごめん、待てない……くっ、ううっ!」
未知の強い快感に怯えるように身をずり上げさせるノンナ。その身体が部屋に置かれたソファに当たった。縋るようにソファに手を伸ばすノンナの腰を抱えると、ゴロドクは繋がったまま彼女の身を捩らせた。
「ぐっ! も、もっと、動くぞ……っ!」
「あふぁっ! こ、こんな、ンンッ! ふかっ、深いぃっ!」
ソファに手を置き、ゴロドクに腰を突き出す格好になったノンナの膣を後背位から突き回す。正常位よりもより深い所まで肉棒が届くようになり、襞を亀頭が擦るたびにノンナは背を反らし、汗を散らす。
「ノンナッ! ノンナッ!」
「あっ! ああっ! だっ、駄目っ、駄目、ですっ!」
「こ、この胸も、最高っ、だっ!」
「ふあぁっ! あっ! 熱いっ、ですっ! 胸、熱いっ!」
ゴロドクはただ本能のままに腰を振り、上から覆い被さると激しく肉棒を突き入れつつ乳房を強く揉んだ。
仰向けで形を崩さなかったノンナの乳房はうつ伏せになった事で更に大きさを増し、ぱんぱんと肉が打ちあう動きに合わせて重く揺れる。それを握るように力を込めると、ノンナは痛がりもせずに悶え、更に肉棒の締め付けを強めてゆく。
もともと余韻が抜けきる前に再開したからか、早くも次の射精感がこみ上げてきた。今度は我慢する事無く、そのまま一気にスパートをかける。
「あひっ! ひっ、あはぁっ!」
「うおっ、おおっ! 出るぞっ、出るっ!」
「………っ!」
大量に出したばかりというのに、どくどくと精液が亀頭から膣内に迸る。ノンナは言葉を発する事も出来ずに強制的に再度の絶頂に導かれ、唇を噛み締めて精液を受ける。
「ぐっ、ぐうっ!」
「な……!? ふぁ、ああぁっ! そんなっ、まだ、出て……ああんっ!」
射精したまま、ゴロドクは腰をまた動かし始めた。結合部から溢れる精液と愛液がぽたぽたと床に零れ、淫らな水たまりを造る。
ノンナは悲鳴めいた喘ぎと共に、ゴロドクに懇願するように言った。
「わっ! わかっ、分かりましたっ、ンンッ! 貴方の、貴方のを、あひっ! はっ、発散させるのは、あ、諦め、ますから……っ!」
「あ、『諦めるから』っ! 何だ、ノンナッ!」
「ゆ、許して、下さいっ! も、もう、耐えられ……んひぃっ!」
「駄目だっ! 言ったよな、『俺の性欲を完全に発散させる』って! 全部出して、やるっ! お前に、俺の全部っ!」
「ふぁぁっ! 嫌っ、嫌っ! こ、こんなの、知らな……ひぃっ!」
「嫌」と言いながらもノンナの腰はゴロドクの動きに合わせてくねり、肉棒が引き抜かれるたびに名残惜しそうに膣内の襞が絡みつく。まるで言葉と動きが一致していない。未知の快感が強すぎ、恐怖を感じているのだろう。
「ンッ……ちゅ、じゅるっ……もっと、舌、出して……っ!」
「ふぁ、ふぁい……んっ、んくっ……ちゅ……」
ゴロドクはノンナの身体に覆いかぶさりつつ、彼女の顔を後ろに向かせると繋がりながらキスを交わした。彼女の恐怖を和らげるように口腔内に舌を押し入れ、ノンナの歯茎を柔らかく舐めあげつつ唾液を交換する。快感にだらしなく蕩け切った顔でノンナは憎むべき相手のはずのゴロドクの舌を受け入れ、吸い上げる。
「うっ、うおっ、うおぉっ!」
「ふっ、ふひぃっ! ああぁっ!」
獣めいた声と共に三度目の射精。しかしゴロドクは腰を止めない。そのまま後ろからのピストンを続けつつ、ぐちょぐちょになった女陰の上でひくつく尻穴に指を添える。
「まだ……まだだっ!」
「だっ、駄目っ!? やめっ……ひあぁっ!!」
陰唇に指をあて、精液と愛液で濡らすとゴロドクは尻穴に指を埋めた。止めようとしたノンナの声が途中で嬌声に変わる。尻穴が引き締まると、十分に濡れそぼった膣の締め付けが一際強くなる。
「ひいっ……許して、許して、くださ……いひぃっ!」
「許せる……かよっ! 勝手に拘束してっ! 止めようとしてもっ、止めっ、なくてっ! 勝手なんだよっ、お前っ!」
脳が痺れるほどの興奮が、ゴロドクの中の攻撃性を露わにさせていた。腰に当てていた手を振り上げ、ばちんと尻を叩く。
「くひぃっ!」
「どうだっ! どうだっ、ノンナッ!」
「はひぃっ! ゆっ、許して、くらさ……んひぃっ! ま、また、また……っ! ゆる、して……あっ、ああんっ!」
尻を叩かれ、ノンナは悲鳴と嬌声をあげつつも腰をくねくねと動かし捏ねるように肉棒を刺激する。既に幾度も絶頂に達してしまっているようだ。ひときわ強い締め付けが時折肉棒を包み、その度にノンナは謝罪の言葉を喘ぎと共に口にする。
腰がぶるぶると震える。とどめとばかりにゴロドクは奥まで亀頭を突き入れ、子宮に精液を叩き付けた。
「うああっ、出るっ! まだ、出るっ!」
「あはあぁぁぁっ!」
ゴロドクの叫びと共に吐き出される熱い精液。ノンナはそれを受け、悶絶しつつソファにぐったりと身体を預けた。
「まだ、まだだ……っ!」
「ふぁ……?」
半分意識が飛んでいるノンナの手を掴むと、再び彼女を仰向けにする。ゴロドクはノンナの胴に馬乗りになると、汗に塗れた乳房の谷間に精液と愛液に塗れた肉棒を挟ませた。ぐったりとしたノンナのだらしなく蕩け切った表情を見つつ、豊かな乳房が形作る谷間の乳圧を堪能する。
“ブリザード”の異名を持つプラウダ戦車道の凛とした副隊長をゴロドクはまるで自慰のための道具のように扱い、彼女もそれを受け入れていた。
何度目か分からない射精感が湧き上がる。亀頭から迸る精液が、ノンナの顔と乳房を汚してゆく。
「うっ、ううっ!」
「あ……あぁ……」
恍惚とした表情のまま、ノンナは生臭い精液を舐めとった。
その後、どこまで何をやったのかはゴロドクも覚えていない。
気が付き、我に返った時には既に室内にノンナはおらず、部屋の片隅に制服が畳んで置かれていただけだった。
身体に残った体液は暖炉の熱で乾き、臭いを隠しつつ帰るのに苦労したのを覚えている。
翌日から、ゴロドクはカチューシャとの交際を始めた。普通に一緒に出掛けたり、彼女の戦車道の練習風景を観戦したりした。
ゴロドク自身が思っていた通り、カチューシャにはやはり友人以上の感情を持つ事はできなかった。
というか、カチューシャ自身も小学生のボーイフレンド程度の交際を「男女交際」と思っていたようだ。案外、本当に「恋人が仲良くしていればコウノトリが赤ちゃんを運んできてくれる」を信じているのかもしれない。怖いので、確認はしなかったが。
ノンナとは、全く話をしていない。
廊下でたまにすれ違ったり、あるいはカチューシャと一緒に居るところを見る事はあったが、彼女は自分に気付くと視線を合わせる事無くその場を去ってしまう。
彼女が言っていた「発散」をさせられる事も無く、そんな感じで、二週間が過ぎた。
「それじゃみんな、紅白戦いくわよ! ゴロドク、ちゃんとこのカチューシャ様の戦いぶりを見ていなさい!」
プラウダ高校、戦車道演習場。T-34/85の砲塔から手を振るカチューシャに、ゴロドクは客席から微笑みつつ手を振り返した。
戦車が土煙をあげてフィールドへと向かってゆく。男性には馴染みの薄い競技ではあるが、幾両もの鉄の車両が進む姿はなかなかの迫力だ。
単なる紅白戦という事もあり、客席に人の姿はない。
鼻の頭に冷たい感触。ふと上を見ると静かに雪が降り始めている。学園艦の進路は北上中。積もる雪になりそうだ。
「同志ゴロドク」
「うわっ!?」
横からの突然の声に、ゴロドクは思わず声をあげて驚いた。慌てて声の方を向く。
「あ……」
何時の間に来ていたのだろう。そこにはプラウダの制服姿のノンナが立っていた。
「………」
「失礼します」
何を言ってよいか分からないゴロドクを他所に、ノンナは彼の横に座った。そのまま何も言わず、美しい彫像のようにフィールドに視線を向ける。
「……あー、いや、同志ノンナ。今日はいい天気だな」
「雪です」
「………」
とりあえずの話題をばっさりと斬られ、ゴロドクはふと思った事を口にした。
「あんたは、試合に出ないのか?」
「私が出ると、良いところを貴方に見せる役を持って行かれるのではと心配されまして」
「そっか……」
「………」
「………」
話題が続かない。
「……ん?」
ゴロドクの鼻がひくついた。柑橘系の、爽やかな香水の匂い。
「香水、付けてたっけ?」
そう聞かれ、初めてノンナはゴロドクに視線を向けた。
「……臭いが取れないもので」
「臭い?」
「貴方が染み付けさせた臭いですよ。特に髪に着いたのが洗っても落ちません」
「あ……」
「といって、そんな理由で髪を切る訳にもいきませんので、やむなく」
ゴロドクの脳裏にあの日の出来事が思い起こされる。もう二週間前の事ではあるが、あの時の快感は詳細に至るまで思い出す事ができる。
──正直なところ、その記憶を自慰に使った事もある。
「……ごめん、やり過ぎた」
ゴロドクは素直に謝罪した。
ノンナが意地を張った面もあったとはいえ、途中から自分が暴走してしまったのは事実だ。ましてやノンナは処女だった訳で、初体験と呼ぶには色々と酷すぎた。この二週間まともに話す機会も無く謝罪も出来ないでいたが、申し訳ないという気持ちはあった。
「………」
ノンナは無表情にゴロドクを見ている。やがて、彼女は口を開いた。
「あれから、色々と試していました」
「え?」
「あの日に貴方に受けた刺激に依るものか、身体が普通の自慰行為で満足できなくなりました」
「……!?」
「更に言えば、戦車道の試合などで緊張や興奮を覚える度に貴方との行為が思い起こされ、集中が乱されています。非常に深刻な問題です」
ゴロドクはノンナを見た。鉄面皮のような無表情。しかし、その瞳の奥に見えるのは──
「ど、同志ノンナ?」
「……“ノンナ”で結構です」
そう言うと、ノンナはゴロドクの手を取ると自身のスカートの中へと導いた。
「……!?」
下着を着けていない。防寒用の黒いタイツ越しに女陰の感触と、溢れてくる愛液のぬめり、そして焼けるような熱量が伝わってくる。
「今度は私の『発散』に、お付き合いいただけますか?」
そう言うと口の端だけを持ち上げ、ノンナは蠱惑的に微笑んだ。
【暖炉よりなお熱く 終わり】