BALDR SKY Another World /世界X+Ω 作:デスイーター
第一節『灰色のクリスマスーRe-start of Catastrophe Daysー』
『Re-start』は再開、『Catastrophe Days(崩壊の日)』は灰色のクリスマスの事を指すので、これはXクリスの干渉によって分岐した世界の物語が始まった事を意味します。
Xクリスによる何百、何千という世界干渉の末に生み出された世界Ωの物語が此処から始動していく始まりの章です。此処では主に灰色のクリスマス直後の甲達の行動と決意を描いています。
第一話『序章ーRe-startー』
英題はそのまま『再開』の意味。此処からこの物語の世界が始まりますが、Xクリスにとっては数え切れない世界を経た後の『世界の再開』なのでこのタイトルはXクリスからの視点のものと言えます。
冒頭の描写は、無意識下でXクリスの影響を受けていたクリスがXクリスの記憶の断片を夢という形で想起したものです。
この場面では
Xクリスにとってはクリスは憎い相手ですが実体をこの世界に顕現させるまではクリスが死なれた時点で干渉が不可能になるので、渋々叩き起こしたという形です。
ちなみに此処で叩き起こさなかった場合、クリスの死亡や甲の死亡に繋がってしまいます。
Xクリスはその可能性を別の世界で既に見ていたので、選択の余地はありませんでした。
原作では甲の眼と耳の代わりになって彼を助けたのはレインで、甲はレインを空と誤認したまま助かった事で双方の心に淀みを残す結果となりましたが、助けた相手がクリスでありクリスは原作レインと違い負傷していなかった為、無理やり甲を引っ張って助ける事になったので、互いに負い目なんて生じる筈がありません。
被造子のクリスはいざとなれば甲を抱えて歩けるくらいのポテンシャルはあるので、甲に抵抗の余地はありませんでしたし。
その後真と再会する甲ですが、原作と違い真は灰色のクリスマス当日の流れを空の死亡シーンの詳しい描写を除いて覚えています。正確には、甲と再会した瞬間思い出しました。
原作では灰色のクリスマス以降長期間彼女は甲と会う事が出来ずにいた為忌まわしい記憶に蓋をしてしまい、灰色のクリスマスの当日の事を思い出せなくなっていましたが、今作では甲と早期に再会した為に記憶の蓋が閉じきる前に記憶のフラッシュバックが発生し、当日の事を思い出した形になります。
原作でも些細な切っ掛けで思い出していましたし、あの惨劇の瞬間の甲の絶叫も真は見ているので甲の姿を見た瞬間その時の記憶が蘇ったという事です。
ちなみに真の合流にはXクリスは関わっていません。というより、真は他世界の電波を受信し易い体質なので、迂闊に干渉して自分の記憶を読み取られる事をXクリスが恐れた為、真に関しては殆どノータッチというか触れたくもなかったようです。
情報漏洩に過敏になり過ぎた為にみすみす合流を許してしまったわけですね。この辺り、詰めの甘い部分が出ていたりします。
第2話『深愛ーTrue loveー』
タイトルの英題は『真実の愛』の他、『真の愛』という意味もあります。『深愛』も『真愛』→『真の愛』という風にも読めるように出来ています。
真は初っ端から甲への罪悪感の為、自身の罪を吐露します。真は良い意味で純粋なので思い出せないならともかく思い出した以上はきちんと甲に説明しなければ、という義務感から告白に至りました。
彼女は此処で甲から罵倒されたり、怒りの捌け口にされる事も覚悟でこの告白も行っています。
この辺り、実は結構度胸が据わっている真らしいですが、姉を死なせてしまった自分への罰を求めていたというある意味投げやりな状態でもありました。
それを甲が真正面から受け止めた為、感極まって本心を漏らしてしまい、そのまま結ばれてしまいました。
正直、本編でHシーンを入れるなら此処しかないと思っていました。本編が本格的に始まってからHシーンを入れるとテンポが悪くなる恐れがあるので、最初からHシーンは最初にやった後は精々ラストかその後になるかなと思ってました。
Hシーンを書く時は萌えとエロに集中したいので、ストーリーを書いている時のノリとは別種のノリが必要になるので、こういう形になりました。
ストーリーを一端書き始めれば『次の展開を書きたい』という欲求が次から次へと沸いてくるので、それを止めたくなかったという事情もあります。
また、この話は『思いつくままエロパロ』で書いた真のエロパロのリメイクでもあります。
少々手直しして、ストーリーに組み込んだ形になります。もしかしたらこの調子で後でノイのエロのリメイク話も書くかもしれない。アフターストーリーの一つに丁度いいし。
第3話『六条クリスーLunatic Loverー』
タイトル英題は『狂気の恋人』、要はクリスの事ですね。この話はまるごとスーパークリスタイムと言っていいかもしれないです。つまりクリスがやりたい放題する話です。
真と甲のピロートークに突撃し、真そっちのけで甲に話しかけ、そのまま勢いに任せて逆レイプ。しかも愛撫もなしなので尋常じゃない出血と痛みが伴った筈ですが、彼女は甲限定のマゾのようなものなので、甲から与えられる痛みなら大抵のものは快感として受け入れられます。
彼女自身、灰色のクリスマスで全てを失って拠り所を求めていた所で甲を発見したので、甲の存在に縋っていたという面もあります。
終始強気ですけど、あれだけの惨劇を経て何も感じないワケがありませんからね。
この話では学園生時代にもクリスと真は面識はありますが、会うのは専ら
その時点で女の勘で『こいつは(恋敵的な意味で)ヤバイ』と感じてはいたようですが。
なのでこの話ではピロートークを邪魔された形なのも相俟って敵対的です。
最終的にはクリスの取引に応じて愛人関係を認める事になりますが、この時点では甲の害となるなら排除する心づもりでした。
最初の印象は最悪だったワケですね。愛人になろうと押しかけて来たので当然といえば当然ですが。
第4話『神父ーHer's messengerー』
タイトル英題は『彼女の使者』、つまりXクリスの使者としてやって来たグレゴリー神父の事です。
この時点からXクリス登場の伏線を撒いていました。いきなり登場させるよりはある程度伏線を撒いてからの方がインパクトがありますからね。
神父を派遣したXクリスの目的は、可能であれば甲の拉致、そうでなければ甲の危機感を煽って確実に傭兵の道へ進ませる為です。
これまでの世界でも甲は傭兵としての道を選び、それをベースにXクリスも干渉を繰り返して来たので、甲が違う選択を取って展開の予想がつかなくなる事を避けたかったワケです。
今回は真とも合流しているので、アークに身を寄せるという選択肢もなくはありませんでしたし、神父を送り込めばアークに身を寄せるのは神父を招き寄せる結果になると思わせたかったワケです。
ちなみに、真とクリスが万が一神父の誘いに応じていた場合、クリスは時が来るまで監禁、真は即座に始末するつもりでいました。
Xクリスにとって真は一刻も早く排除したい相手でしたが、後に神父の残機として利用するつもりの信者を刺客として無駄遣いする事は出来ず、神父もレヴィアタンの製造という大役があった為、そちらを優先した形になります。
レヴィアタンさえ起動出来れば勝ちだ、という思いもあったのでしょう。多くの情報を持つが故の慢心を、此処で発揮してしまったワケです。
ちなみに、クリスと真は情事の疲れで寝ていましたが、女の勘で甲に危機が迫っている事を察知して飛び起き、加勢した形になります。
この時に二人は『共闘者としての相性はいい』となんとなく感じたようですね。共に情深い少女なので、通じ合うものがあったようです。
第5話『再出発ーStarting pointー』
タイトル英題は『開始地点』、要は此処から物語が始まる転換点、というワケです。
話の前半は甲達の情報共有と推察になります。
原作ではレインがパートナーであり、レインは物語の根幹に関わる情報を持っておらず手がかりが何もない状態でのスタートでしたが、今作でのパーティメンバーは真とクリスという互いに重要な立ち位置にいるキャラだったので、原作では後半のルートにならないと分からない話がポンポン飛び出す結果となります。
ちなみに、『神父の手記』やその内容については勿論捏造設定です。原作では神父は元々心理学者で、何かの切っ掛けがあって神父としての活動を始めたようなので、どっかでノインツェーンに会って影響を受けたんじゃないかと解釈しました。
直接か間接かは分かりませんが、何らかの形で接触はしてたんじゃないかと思うので。
また、原作空ルートで真は『9割がた神父が久利原先生じゃないかと思っていた』と発言していますので、甲達と合流した以上それを隠す理由は何もないので暴露して貰いました。
原作だと電波発言を繰り返した後なので中々信用されませんでしたが、クリスという仮説を補強できる情報を持った人物が共にいた為甲は序盤から『久利原=神父』の可能性を考慮出来るようになったワケです。
今作では原作と違い、『後のルートの為に秘密を残す』という必要性がないので、情報は本来原作後半で出るものでも基本的に出せるものから出していきました。
ちなみにこの時点ではXクリスは『神の代弁者』を名乗って神父をこき使っているだけで、神父のプログラム改変まではまだ完了していません。
此処から甲達が清城に戻る数年の間に神父のプログラムの改造、教団の掌握を行い名実ともにドミニオンの盟主となっていく事になります。
以上が第1節の解説になります。次は第2節になりますので、お楽しみに。