※この作品はR-18です。

BALDR SKY Another World /世界X+Ω   作:デスイーター

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 今度は第二節の解説です。ではどうぞ


各話解説/第二節~Story Material Ⅱ~

 第二節『清城市ーReturn of Chaos Cityー』

 

 この節の英題は『混沌の街への帰還』、つまりすっかり様変わりした清城市への帰還の事を指しています。

 

 ここでは数年の傭兵生活を経て以前とは変わり果てた混沌とした清城市へ戻り、例の施設へ潜入するまでを描いています。

 

 第1話『前日譚ーHired soldier Daysー』

 

 タイトル英題は『傭兵の日々』、これは傭兵として世界を巡っていた甲達の戦場での日々を指しています。

 

 とは言っても傭兵時代丸々描くのではなく、『戦場の二人』で描写された清城市に来る直前の話を切り取って描写しています。

 

 原作では州政府の依頼で傭兵団の一員として動いていましたが、これまで散々『神子の預言』で邪魔されていた為にスピード重視で甲達だけで殴り込んでいます。

 

 それまでの傭兵生活の中での戦いを経て甲達の機体はかなり強化されているので、下手に他者と足並みを揃えるよりも自分達だけでやった方が効率が良いとの事情もありました。

 

 原作と違い戦闘要員二人に加え優秀なサポート要員である真がいる為、無理も生じ難いですし。

 

 真は実体がない為、とてもではありませんが訓練校に入校出来るとは思えません。

 

 なので独自に甲達の力となるべく、サポート関連に必要な事を猛勉強して貰ってサポートになって頂きました。

 

 そして真が狙われているのは甲達の中で周知の事実の為、真が目立たないように甲の脳内チップでサポートに徹して貰う事にしました。

 

 真は電脳症故、仮想(ネット)のセキュリティを無視出来ます。なので『これ悪用したら潜脳やり放題じゃね?』と考え、甲の脳内チップに常駐させてそこからサポートを行うという方法を思いつきました。

 

 イメージとしては空ルートのクゥみたいな感じですかね。真の場合、甲の視界に映し出すのはデフォルメされた可愛らしいアバターですが。

 

 このサポート方法はノイの協力を経て実現しました。ノイと出会ったのは傭兵として本格的に活動し始める直前あたりで、この時に甲達の機体に技術的なテコ入れが入り原作より強化されています。

 

 ノイとしては真に危険な事はして欲しくなかったのですが、真の決意が固い為渋々折れて代わりに簡単に死なないよう技術供与した形です。

 

 原作『戦場の二人』では、人を殺す事を甲が厭い続けた為に傭兵仲間のマーカスが死んでしまいます。

 

 しかし、今作ではクリスのスパルタ教育の結果、人を殺す事に対する迷いを吹っ切っていた為、マーカスは死んでいません。

 

 クリスは傭兵として活動し始める頃には『人を殺す覚悟』が甲に備わっていない事が後々響くと考え、最初から恨まれるのを覚悟で甲に戦場での殺しを強要させ続けています。

 

 結果として甲の覚悟が定まり、戦果の向上にも繋がっています。甲は最初こそクリスに対し複雑な面持ちでしたが、後になってそれが必要な事だと理解してクリスに感謝しています。

 

 クリスは甲に嫌われるリスクよりも、甲の生存確率を上げる事を優先しました。

 

 その程度で甲に嫌われるようなら自分の努力不足の所為だとクリスは考える為、躊躇いなく実行した形です。

 

 まあ、自分が愛した甲なら多少厳しくしても自分を捨てる事はないだろうという想いもありましたが。

 

 原作の甲は仲間の死を無数に経験した為殺伐として余裕がない感じですが、今作では空を失って以降は仲間を失う経験はしていない為、学園生時代の明るさがそれなりに残っています。

 

 勿論、真とクリスが心の支えになっていた事もあります。レインとは共依存のような関係でしたが、真とクリスは早期に男女の関係になった事で互いに遠慮なく接する事が出来ていましたからね。

 

 明確な結びつきがないままだとそこまで深くは絆を紡げなかったと思いますし、二股とはいえ最初から恋人関係になった事が甲の心理的な負担を減らしていたというワケです。

 

 Xクリスが『預言』という形でドレクスラー機関逃亡の手引きをしていたのは、他の世界の流れ通りに甲に清城に向かって貰いたかった事と、久利原の実体と甲を直接会わせる事で予想外の事態が起こる事を防ぎたかった為です。

 

 Xクリスは要するに、甲と直接会う事で久利原が万が一にも正気に戻り、甲に何らかの情報を渡す事を恐れていました。

 

 他の世界を見たXクリスは久利原の驚異的な精神力を最大限に警戒しており、イレギュラーを起こすのであれば彼だと考えていました。

 

 だからこそ徹頭徹尾久利原と甲と直接会わせないようにしていたワケです。その危惧は、結果的には正しかったワケですが。

 

 この話でドレクスラー機関が清城市にいる事を突き止め、次話で清城市に向かう事になります。ようやく、原作の舞台へ向かうワケです。

 

 

 第2話『帰郷ーGo to New fieldー』

 

 タイトル英題は『新たな舞台へ』という意味です。清城市に帰って来た甲達ですが、清城市は甲達の知る頃とは様変わりしており、様々な陰謀が渦巻く混沌とした街と化していました。

 

 その為、帰郷でありながらも心境的には新たな場所へ赴いたような感じであるという甲達の複雑な心境を表しています。

 

 この話で描写されている通り、クリスによって甲は母の死の真相を知る事になります。これは物語的には親父とスムーズに共闘出来るようにする伏線です。

 

 今作は親父と蟠りが残ったまま戦えるような難易度ではないので、懸念される人間関係の溝は可能な限り排除していきました。

 

 これもその一環です。クリスは無意識下にXクリスから流れ込んだ知識が蓄積しているので、人間関係修復に多大な貢献をしています。彼女がいなければ、此処までスムーズな人間関係の構築は出来なかったでしょう。

 

 ここで出した特注ウイルス『アンファン』は、真のサポート能力の独自性をアピールする為のものです。

 

 サポートは戦闘要員と違い、優秀さが伝わり難いです。なのでこういう特殊な手段を講じる事で、分かり易く真の優秀さを伝える目的もありました。

 

 セキュリティ無視の隠密(ステルス)機能付き情報収集専門機体とか、超便利ですしね。

 

 この話の後半では雅と再会します。原作では甲の余裕のなさから喧嘩別れのような形になりましたが、今作の甲は原作の甲より余裕があるので、雅の協力の提案を理性的に断るに留まっています。

 

 原作で甲が激昂したのは雅の発言にも少々原因があったので、発言内容は多少変更しています。

 

 ちなみに、話の最後の雅の描写は自分の無力さを痛感した雅がなんとかして甲の役に立てないかと奮起したもので、今後の甲の選択肢によっては雅の死亡ルートもありました。

 

 今作では甲がしっかり正解の選択肢を選んだので、その悲劇は起きませんでしたが。

 

 

 第3話『遭遇ーUnknown encounterー』

 

 タイトル英題は『正体不明との遭遇』です。この『正体不明』は勿論Xクリスの事で、作中で『ドミニオンの神子』が初めて登場する回でもあります。

 

 この回でジルベルトが初登場します。しかし今回は完全に噛ませとしての役柄で、いい所が何一つないまま撤退します。

 

 逃げ足だけは一級品なので、此処で捕まる事はありませんでした。作中の会話で出てきた『南米』での話は、甲がクリスと別行動でとある構造体に侵入している際にジルベルトとかち合い、戦った事を指しています。

 

 戦闘の結果は甲の勝利で、ジルベルトは少なくない傷を負いながらも逃走に成功し、甲に対する執念を燃やす事になりました。

 

 慢心を捨てない限り、強化された甲やクリス相手はジルベルトには難しいので。

 

 話の最後に登場した時、Xクリスの口調が後の仮面クリスの時と違って流暢なのは、甲とのファーストコンタクトであった為に彼女が気合を入れた為です。

 

 Xクリスは喉が枯れ果てて声を出すだけでも激痛が襲って来る上に通信状況も悪く会話も途切れ途切れにならざる負えなかったんですが、この時ばかりは執念と根性で最初の台詞を言い切りました。その後は通信状況が悪化して会話が途切れ途切れになっちゃったんですが。

 

 

 第4話『少女ーInnocent heartー』

 

 タイトル英題は『無垢な心』、要はXクリスの内面を指しています。彼女は狂気で歪み切っていてもその目的は一貫しており、行動原理も無垢な愛そのものです。

 

 歪みなく歪み切った願いを持つ少女の猟奇性の暗喩でもあります。

 

 Xクリスが此処で甲と接触したのは以前言った通り、甲を論理爆弾(ロジックボム)の爆発から逃がす為です。

 

 原作ではクゥの助力によって助かりましたが、この世界にクゥはいません。なので甲が論理爆弾(ロジックボム)に巻き込まれてしまえばそのまま死んでしまう為、それを防ぐ為に接触した形です。

 

 Xクリスとしてはレヴィアタンが起動するまでは何が何でも甲に生き残って貰わなくてはならなかったので。

 

 この話で登場した疑似光体翼(デミオプティカルウイング)もまた、特異点やクゥがない分の補填です。

 

 この装備は窮極的には()()()()()()()()()()()()()()()()です。この装備があるからこそ論理爆弾(ロジックボム)の爆発やタラスクの津波等から逃れる事が出来たので、かなり役立った武装です。

 

 小回りが効かず戦闘に不向きにしたのは、常時光体翼(オプティカルウイング)装備状態だと流石に真独自の強みがなくなってしまうので、バランス調整した形です。

 

 クリスはジルベルトを追跡していましたが、ジルベルトは機体の損傷を度外視して逃げに徹した為、あと一歩という所で逃亡を許しています。

 

 逃げに徹したジルベルト相手では流石のクリスも追跡しきる事は出来ませんでした。

 

 

 第5話『転換ーThe next chanceー』

 

 タイトル英題は『次の機会』、要するに一旦状況を整理し、次の機会に備える回という意味ですね。

 

 原作ではアセンブラに関するデータは構造体内部で見ていましたが、今作はXクリスの助言によって逃走を優先した為、拠点で見る事になりました。データの内容は原作と全く同じです。

 

 真から親父並びに聖良の協力を得る提案が出て、次の行動がスムーズに決まっています。今作の甲は記憶を失っておらず、親父との蟠りもクリスのお陰でなくなっているので共闘に否はありませんでしたし。

 

 エディは傭兵生活の中で甲達が度々頼りにしており、現実(リアル)で酒の席でクリスに会った時にその美貌に眼が眩んで思わず口説こうとしてしまい、手痛い授業料を支払う結果になっています。

 

 それ以降彼はクリスの事を過剰なまでに恐れるようになっており、クリスが視界に入ると思わず冷や汗を流して硬直する程です。

 

 甲が傍にいれば多少は緩和されますが、『絶対に1対1では会いたくない』と心に刻んでいるようです。

 

 話の中でクリスは甲に『ドミニオンの神子』に警戒するよう忠告していますが、クリスはこの時点で本能的に神子が相容れない『敵』であると理解しています。

 

 また、その目的に対しても金や名誉等の俗物的なものではなく、自分と同じ『愛』であり、だからこそ『無償の善意=行き過ぎた愛』であると無意識的に理解していたからこそこの相手の『厄介さ』に気付いて忠告しています。

 

 その懸念は、後に現実のものとなって仮想世界に猛威を振るう事になります。




 次は第3節ですね。この頃はまだ始まったばかりで、先の展開に違和感が生じないように伏線を撒いたり、色々考えながら書いてました。この頃から既にラストまでの道筋は出来ていたので、途中どういう道程を辿るかだけ微調整した感じですね。
 しかし、この作品で人気投票したら誰が一位になるかな。メインヒロインのどっちかかなぁって思うけど、最後にかなりの数のキャラの見せ場をそれぞれ作ったから大穴で別のキャラになるかもしれない。
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