※この作品はR-18です。

DEVILMAN REBORN ~LOST DESTINY~   作:カナト

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デビルマンVSデビルマン

 俺はニクスに向かって走りだし、手加減せずに右拳を振るう。

 すると、ニクスはその場を動かずに左手を前に出す。

 

「オーロラシールド」

 

 虹色のカーテンのようなものを展開し、俺の拳はそれに触れた瞬間に弾かれた。

 

「っ!!」

「このシールドはあらゆるものをそのままの威力で反射する。貴様は俺に、傷1つ付けることはできないのだ」

 

 余裕な口調で言われれば、怒りに身を任せて両拳で連打したり蹴りを入れようとするが、それを全て跳ね返されてしまう。

 防御が硬いという以前に、攻撃したら自分にダメージが来るのか。

 

 ならば…!!

 

 俺はニクスの周りを高速で走りながら回り、奴の視界からとらえられないようにする。

 

「いつ攻撃するかわからないようにするという幼稚な戦法か?くだらん。オーロラカーテンは前後左右、どこからの攻撃にも対応できる!!」

 

 今のニクスの言葉を聞き、俺はフルフェイスのマスクの下で不敵に笑う。

 

「言ったな?なら、隙間は存在するってことだ!!」

 

 1度動きを止めて背後から飛び蹴りをするが、それは当然反射される。

 しかし、俺の目的はその後だ。

 反射されたときの力を利用し、ニクスの頭上に高く飛ぶ。

 そして、そのまま再度急降下しながら左足を曲げて右足を突き出す。

 上を向いたニクスの顔面のフェイスに、重力の乗った蹴りが直撃した。

 

「な、何っ…!!?」

「おまえのそのシールドの弱点は、上からの攻撃は反射できないことだ!!」

 

 地面に頭をめり込ませて着地すれば、俺はそのままニクスの上に馬乗りになって顔面を両拳で殴打する。

 

「ゼアゼアゼアゼアゼアゼアゼア!!」

「ぐふっ!がっ!なぐっ!ぶっ!ばがっ!あがっ!だぶっ!」

 

 全力を込めて殴っているが、鎧が砕けるような音はしない。

 デーモンの肉体とは違い、デビルマンの外装は硬く、破壊するのは難しい。

 

 俺が殴っている間に、ニクスは震える指を動かしながらパチンッと鳴らし、全方位に氷柱を出現させる。

 

「串刺しに……なるが良い!!集中氷柱(クロスアイシクル)!!」

 

 氷柱がザザザザザっと襲いかかってくると、俺は背中に力を入れ、黒い2つのカラスの翼を広げた。

 

 そして、その場で羽ばたかせてベルトのマークを斜めに向かせると、黒い羽を氷柱に向かって全方位に飛ばす。

 

「黒き羽の刃(ブラックフェザーナイフ)!!」

 

 氷柱は全て黒い羽に直撃して粉砕され、俺はニクスの両手を足で踏んでベルトのマークのラインを1度横に戻してから再度傾ける。

 両腕が黒くなり、それぞれ3つの鋭く黒い刃が生えた。

 

「これで終わりだ……ニクス!!」

「ふっ…果たしてそうかな?俺を殺した所で、また第2、第3の刺客が送られることだろう。今の俺を倒した所で、何の解決にもなっていないのだ。おまえを狙い、固執するあの方を倒さぬ限り!!」

 

 ニクスのマスクの額に、白い翼の刺青のようなものが浮き出てくる。

 

 いや、これは浮き出ているんじゃない。

 俺が無意識に透視をしてニクスの身体を見ているんだ。

 

 手も足も出ないニクスの頭を透視して見ると、額の刺青から頭の内側に出ている鎖が、彼の脳を縛りつけているのが見えた。

 

「まさか……そうか、鈴谷冬夜、おまえは…!!」

「俺はあの方の従順なる僕!!強者に弱者が従うのは自然の摂理だ!!俺は……俺は!!」

 

 マスクの下で、ニクス……鈴谷冬夜の目から涙が流れているのが透視することで確認できる。

 頭ではそう考えさせられているとしても、心が、まだ残っている彼の精神が泣いているのだろう。

 

「デビルマン ニクス、鈴谷冬夜。おまえは悪くない。俺が今……おまえを救ってやる!!」

 

 俺は3つの刃を腕に戻し、右手に力を入れてその黒い拳で冬夜の額に拳を当てた。

 

「破壊者の拳(クラッシャーナックル)!!」

 

 すると、彼のマスクにヒビが入り、パリンッとマスクの下で金属が砕ける音が聞こえた。

 

「うぐぅうう……うわぁああ!!」

 

 冬夜は急に叫びながら暴れだしたが、苦痛で変身を解除すれば、額から羽の刺青が消えていき、そのまま気を失った。

 

 彼の変身が解除されたことにより、美佐紀の周りに張られていた氷の球体が消え、彼女は地面に倒れる

 すぐに変身を解除して駆け寄るが、美佐紀に触ることはできなかった。

 

 美佐紀は身体を起こすと、俺の背中に両手を回してくれた。

 

「……温かい」

「美佐紀……俺は――!!」

「関係ないよ。……人間かどうかなんて関係ない。あたしは、内海明人っていう男を好きになったの。だから、そんな悲しい顔をしないで。あたしは変わらず、あなたのことが大好きよ」

 

 俺は衝動的に美佐紀を強く抱き締め、目が熱くなって涙が零れてきた。

 

 この時、俺は初めて自分の全てが、愛する人に受け入れてもらえたのだと実感できた。

 

「ありがとう……俺も大好きだ、美佐紀」

 

 俺はもう1度変身して黒い翼を広げ、裸の美佐紀を両手で抱え、彼女も俺の首の後ろに両手を回す。

 

「帰ろう、明人くん……あたしたちの家に」

「ああ、帰ろう」

 

 美佐紀の肩と両足をしっかりと両方の手で抱えて支えて翼を羽ばたかせて空を飛んだ。

 ニクスとの戦いでいつの間にか雨は止んでおり、満月が俺と美佐紀を見守ってくれていた。

 

 

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