DEVILMAN REBORN ~LOST DESTINY~ 作:カナト
美佐樹は1人で部屋に閉じこもりながら、あることを考えていた。
精神世界での白藤の干渉。
そして、明人がシレーヌと交わっている所を見た後での白藤の登場。
すべてが、自分と彼を引き合わせようとしているように思えてくる。
精神世界で自分が無意識に彼を受け入れようとしていたことを思い出せば、自分で自分が腹立たしくなる。
「今、明人は何をしているんだろう……」
美佐樹は思い出す。
辛さを感じながらも、記憶の扉をこじ開ける。
彼とシレーヌが性交をする光景を見た時、足元から崩れ落ちるような感覚に襲われた。
愛し合う2人の獣の姿と、精神世界で見た光景が重なって見えたから。
白藤が見せた世界と同じ光景が。
しかし、彼女が抱いている明人への愛は変わらない。
あの場に、アモンが現れたことで踏みとどまることができた。
あの時、あのタイミングで、少しでも紅の悪魔の登場が遅れていたのであれば……。
運命の引力によって、彼女は白藤に心をこじ開けられていたかもしれない。
(その全てが、仕組まれていたことなのだとしたら…)
あの青年の影が語っていたことが頭の中で引っ掛かっていた。
白藤の語る運命と因果。
もしも、それを基に彼が行動しているのだとしたら……。
「あたしが抱いている、この不安も……白藤くんの思い通りってこと?」
全てが白藤の計画通りに事が進んでいる。
そう考えると、背筋が凍りつくような感覚に襲われた。
そして、部屋のインターホンの音が甲高く響いた。
「何?……こんな時に」
突然の来訪者に不満げに呟いて扉を開ければ、そこに立っていたの不動ジュンだった。
「ジュンさん?どうしたんですか?明人は今、居ませんけど…」
「ううん、今日は明人に用があって来たわけじゃないの。ちょっと、了からあなたの側に居てあげて欲しいって頼まれちゃってね」
ジュンを部屋に通せば、彼女はカーテンを閉め切っている薄暗い部屋を見て小さく息を吐く。
「はぁ……相当、ショックだったみたいね」
「……はい」
彼女は美佐樹に、了からある程度の事情を聴いたことを伝えた。
ソファーに並んで腰を掛け、背中を丸くする美佐樹の肩に手を置くジュン。
「辛いわよね。愛する人が違う女を求めている所を見るのは」
「でも、その辛さは……明人も一緒だったと思うんです。あたしも、明人の目の前で、白藤くんに……」
あの時のことは、自分の中で既に乗り越えたつもりだった。
しかし、美佐樹の世界で彼と対面した時に思い出してしまった。
感じてはいけない、何かの共鳴を。
白藤に犯されている時、確かに明人への罪悪感はあった。
だが、それだけではなかった。
白藤の行為に必死に耐えながらも、その内に徐々に黒い感情に侵食されそうになっていた。
「明人も乗り越えたつもり……。でも、愛する人を奪われる悲しみは、そう簡単には乗り越えることはできないわよね。私にも、それには覚えがあるわ」
ジュンも大分前に、了の目の前でアオイに犯されたことがある。
彼は気にした素振りは見せないが、その心に影を落としたのは事実だ。
だからこそ、それを払拭するために互いを激しく求め合う。
互いに愛を得たいがために。
落ち込んでいる美佐樹に、ジュンは助言を送る。
「明人への想いがまだ残っているのなら、ちゃんと彼と話し合いなさい。包み隠さずに、今、あなたが思っていることを」
「……それだけじゃ、ダメだと思うんです」
拳を握り、自分を奮い立たせるように美佐樹は言った。
「あたしは、確かめなきゃいけないと思う。そのためには、向き合わなきゃいけないのは……明人だけじゃない」
自分の心に影を落とした存在と折り合いを付ける。
そのために、美佐樹は自分ができることを考えた。
「これ以上、白藤くんの思い通りにさせるわけにはいかない。そのために、彼を知る必要があると思うんです。彼のことを否定するだけじゃなくて、彼が……何を思って、何を考えているのかを」
その目に強い意志が宿り、自身の胸に右手を当てる。
抑制者の特異点の力は、未来の危機を予知するもの。
彼女自身に白藤と戦う力はない。
しかし、対話をする手段はある。
「ジュンさん……了さんから聞いていませんか?自分の力で、誰かの精神世界に入る方法を」
「……その目、ただ落ち込んでいたわけじゃないみたいね。美佐樹ちゃん」
美佐樹は考えた。
白藤が彼女の精神世界に入ることができるのであれば、その逆で自分も彼の世界に入ることができるのではないかと。
ジュンは立ち上がり、カーテンを開いて日光が部屋に差し込む。
「精神世界に入る方法は知っているわ。でも、白藤隆一の世界に入るのなら、覚悟を決めた方が良い。彼の精神に入り込むと言う事は、強い気持ちを持っていないと引きづり込まれるわ。最悪、心も肉体も彼のものになってしまうかもしれない」
「……それは嫌です。それでも、あたしは本当の意味で……明人を愛していることを、証明したいんです‼そのためだったら、何だってする覚悟はあります」
明人への愛を貫くための決断。
その強い覚悟に、ジュンは突き動かされた。
「わかったわ。あなたに、他人の精神世界に入る術を教えてあげる」
2人は場所を変え、寝室で美佐樹がベッドに横になる。
その傍らにジュンが立ち、精神世界への誘導を始める。
「目を閉じて、身体の力を抜いて」
言われた通りに目を閉じ、身体から力を抜いて体重を完全にベッドに預ける。
「そして、相手のことを具体的に想像するのよ。白藤隆一のことを、できる限り、はっきりとね…」
白藤の容姿を思い浮かべ、彼と精神が繋がった時のことを思い出す。
そして、その痕を辿って行くのが感覚でわかる。
「そのイメージが固まったのなら、それを頼りに彼の心を探しなさい。抑制者の力なら、それが可能のはず」
白藤のイメージに向かって、自分の手を伸ばす感覚。
しかし、実際には身体は動いていない。
そして、久しぶりに身体から精神体が離れるのを実感した。
全裸の精神体の状態を確認した後、白藤のイメージを追いかけて手を伸ばせばそれが奥から広がる光の中に消えていく。
その光に美佐樹も飲み込まれ、世界が変わった。
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「……ここは……ここが、白藤隆一の……心の世界」
そこは、荒廃した世界。
街は崩れ果て、人間やデーモンの死体が転がっている。
その中で立っているのは、美佐樹ただ1人。
精神体が実体化し、裸足のまま生を感じない街の中を歩いて白藤を探す。
「これが、あなたの言っていたデビルマンが支配する世界だって言うの?……白藤くん」
その世界には、デビルマンの姿が見当たらない。
生きている者が誰も居ない。
全体を見渡すため、高層ビルに向かって上まで行けば、そこから見える景色に美佐樹は目を見開いた。
「そんなっ…‼これは……どういうこと!?こんな……こんなのって…‼」
世界が、黄金の光の中に飲まれていく。
それは荒れ果てた大地を照らしているようにも見えるが、そうではない。
この世界を、飲み込んでいる。
世界が、消えていく。
「これが、俺が見てきた世界だよ、美佐樹。人間やデーモン、デビルマンが抗ったところで、『あれ』に勝てるはずがないのさ」
「……白藤くん」
後ろから声をかけられて振り返れば、そこには白藤が薄ら笑みを浮かべて立っていた。
「嬉しいよ、美佐樹。俺が迎えに行くまでも無く、君の方から俺に会いに来てくれるなんてねぇ。やはり、運命の引力は俺たちを引き合わせるらしい」
運命と言う言葉が癪に障ったが、美佐樹はまっすぐに彼を見る。
「あなたは、あたしを求めている。だけど、それはどうして?牧村美樹の転生者だから?」
「それだけじゃないよ。……君のことが、本当に好きなんだ。その強い眼差しに美しい身体、そして強靭な意志。君のような女性に愛してもらえる、内海明人が羨ましいよ。だけど……それも、もう時間の問題だ」
白藤は彼女に歩みより、対面して左頬に触れ、そこから下に手を下ろして肌に這わせながら視線を合わせる。
「君のその唇も、大きな胸も、子を成すためにある子宮も、愛する者のモノを受け入れるためにある膣も、俺と言う新世界の創造主のものになる」
そう言いながら、陰部まで手を下ろしてはさりげなくクリトリスを触ってくる。
「っ‼……そうやって、あなたはあたしの身体を弄ぼうとする。明人なら、いきなりそこを触ろうとなんてしない」
「知っているさ。だからこそ、俺は君に教えてあげたいんだよ。運命によって導きを得たもの同士の、本当の繋がりをね?」
運命という言葉を多用する白藤を、美佐樹は睨みつける。
「あたしを本当の意味で満たしてくれるのは、あたしが誰よりも愛している男…内海明人だけ」
「そう思っているのは、君だけだ。現に、あの男は君以外の女をあんなに必死に求めていたじゃないか」
心の弱みを突こうと、白藤の言葉は続く。
「俺が求めているのは、美佐樹……君だけだ。君だけを必要としている。悪魔の意識に飲まれることなく、君だけを愛することができる‼それが、真の不動明の転生者である俺の揺らがぬ愛さ」
そう言って美佐樹の頬に手を這わせ、その唇を重ねようとする。
しかし、その前に彼女は言葉で行動を静止した。
「あなたは、どうしてそうも不動明の転生者であることに拘るの?」
「……何?」
「あなたは不動明じゃなくて、白藤隆一でしょ?どうして、そうも前世のことに拘って、前の世界の運命に拘っているの?」
美佐樹の問いが、白藤の表情を引きつらせる。
「不動明の転生者としてじゃない、あなた自身の意志はどこにあるの!?」
美佐樹は、それが彼の根幹にあるものだと思った。
運命をなぞって愛を得ようとする白藤の根源にあるもの。
運命とは関係ない、彼自身の心を知ろうとした。
しかし、それが白藤の心を揺らがせた。
「全ては……失われた運命を、取り戻すためだ」
「……え?」
彼女が問いただそうとすれば、空間が変化してホテルの一室に変わって白藤は美佐樹を押し倒した。
「きゃあ‼」
後ろにあるベッドに倒れ、その上に乗る白藤。
「君が俺を求めるのは運命なんだよ、美佐樹。君が何を想おうと関係ない。運命の前では、愛や絆などと言った言葉は無意味なのさ‼」
「……そんな運命に、あたしは負けない‼あなたが、あたしに何をしようと、明人への愛は変わらない‼」
「黙れ‼」
白藤は美佐樹の唇に吸い付き、両胸を鷲掴みにして揉みしだく。
「んっちゅ‼はむっちゅ、んむっ、んっ…ちゅんっ、れろっちゅ…んんっ‼」
ディープキスをして唇を離せば、両胸の乳房を揉み回しながら狂気に満ちた目を向ける。
「肉体だけでなく、心にも刻んであげるよ、美佐樹。君は、俺を愛するために生まれてきた存在だと言う事をねぇ‼」
そう言って、白藤は自身の反り立った肉棒を美佐樹に向けた。
白藤の根幹にあるものとは一体……。
あぁ~、寝取られ描写書いてると胸糞悪い‼
美佐樹ちゃん、頑張って‼負けるな‼
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