※この作品はR-18です。

DEVILMAN REBORN ~LOST DESTINY~   作:カナト

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運命を切り裂く力

 俺のヴァイスゼロの姿、そして傍らに抱かれる美佐樹を見て、白藤は青筋を立てながら怒りの顔を向ける。

 それはシレーヌも同じであり、爪を立てて臨戦態勢に入る。

 

「美佐樹……嫌な想いをさせて悪かった」

「明人…」

 

 名前を呼び、不安そうな顔を向けてくる彼女を左手で強く抱きしめる。

 

「必ず、おまえの元に戻る。約束しただろ?待っててくれ。そして……見ててくれ、俺の戦いを」

 

 これは今までの戦いとは違う。

 運命に抗うための戦い。

 それを見届けて欲しかった。

 

「……わかったわ、待ってる。そして、見てる!明人の戦いを……見届ける」

「ありがとう」

 

 美佐樹を後ろに下がらせ、白藤とシレーヌに向き合う。

 

「まさか、ヴァイスロックの悪意に飲まれていないとは……。何をした、内海明人ぉ!?」

「わからないのか?白藤。不動明の転生者なんだろ?」

 

 挑発するように言えば、予想外の事に苛立ちを隠せず、白藤は腰にベルトを巻いて変身する。

 

「こうなれば、おまえを力づくで抑えつけて、飼い犬にするしかないようだな」

「レクス、それは話が違う。アモンは私のものだ。おまえにも、ましてやあの小娘にも渡さん‼」

 

 2人が臨戦態勢に入り、俺に襲いかかる。

 デビルマン・レクスとシレーヌを2人同時に相手する。

 

 容易なことじゃないが、不可能じゃない。

 

 俺は右手の剣に力を集中させ、緑色のオーラで2人を吹き飛ばす。

 そのオーラは白藤の黒炎をも消し去る。

 

「何!?」

「ぐぁああ‼」

 

 もろに直撃したシレーヌは後ろの壁に背中をぶつけるが、すぐに飛行しては急降下で俺に掴みかかる。

 

「私を選べと言ったはずだ、アモン‼おまえはアモンなのだ‼私の愛するアモンよ‼」

 

 アモンを切望するシレーヌに対し、俺はマスクの下で哀しい顔を浮かべてしまう。

 

「シレーヌ……おまえのそのアモンへの愛は、本物だ。しかし、過去にしがみ付いたって、前には進めない‼」

 

 シレーヌの腕を掴んで引きはがし、紫のオーラを放っては羽根を集めて左手にまとう。

 

「そのアモンへの愛の柵から解放してやる‼」

 

 紫色の巨大な左手で、シレーヌを掴んで光に包む。

 

「殲滅の衝撃(アサルトブレイク・インパクト)‼」

 

 光に包まれる中で、シレーヌは悲鳴をあげる。

 

「ぎぃやぁあああああああああああああああああああ‼‼‼」

 

 シレーヌの中から、黒い毒素のようなオーラがにじみ出てくる。

 彼女を手から解放し、俺は両手で剣を握って跳躍し、シレーヌを斬った。

 

「ぐぁがぁあああああああああああああああああああ‼‼‼」

 

 剣で斬れば、シレーヌから出たオーラは消え、彼女の変身が解除されてツバサは全裸で倒れる。

 心配ない、意識を失っているだけだ。

 

「何だ……何なのだ、おまえのその力は!?」

 

 今の出来事が理解できないのか、白藤は取り乱しながら黒炎を展開する。

 そして、神のシナリオが光出してはパリンっと何かが砕ける音がする。

 すぐにシナリオのページを開いて確認すれば、マスクの下で彼は目を見開く。

 

「アモンとシレーヌの運命のルートが……消えた?そんなバカな‼明人、おまえは一体…‼」

「断ち切ったんだ。アモンとシレーヌの決められた運命を。もう、彼女をアモンへの縛られた愛から自由にさせたかったからな」

 

 俺はレクスに剣を見せる。

 それは波打つ様な刀身のサーベルであり、鍵の形状が変化した武器だった。

 

「これは暴虐剣インパルスジャック。定められた運命を切り裂く力を持った剣だ」

「運命を……切り裂く……だと!?」

 

 レクスはインパルスジャックを睨みつけ、怒りを露わにして形状が変わる。

 

「ありえない‼運命は絶対だ‼それを手にした俺は、無敵の力を手に入れたのだぁ‼それをぉ……内海明人ぉおおおお‼‼」

 

 鎧の戦士から、炎の魔人に姿を変えては美佐樹に手を伸ばそうとする。

 インパルスジャックを通じて、バイオレンスジャックの記憶が流れてくる。

 これが闇の帝王ハデスの力を完全開放した、デビルマン・レクス インフェルノモード。

 

「美佐樹は、俺のものだぁああああああ‼‼」

「違う‼」

 

 羽根を展開して彼女の前にバリアを作る。

 そして、炎の腕をインパルスジャックで切り裂けば、切り落とされた腕は消滅する。

 

「バカな‼神の炎を斬ることなど…‼」

「その神の力に抗うための力だ‼」

 

 緑色のオーラをインパルスジャックから放出して構える。

 もはや、今の形状では隙が多いと判断したのか、炎の魔人の姿を維持したまま人間サイズに戻る。

 

「運命に抗うことなどできはしない…。俺こそが、この世界を正しく導く王なのだ」

「運命は変えられる。俺たちは、おまえのような王なんて認めない‼」

 

 俺たちは互いに深く呼吸をし、同時に足を蹴って衝突した。

 

「白藤ぃ……隆一ぃいいいいい‼‼」

「内海ぃ……明人ぉおおおおお‼‼」

 

 インパルスジャックの刃とレクスの炎の拳が衝突し、互いに翼を展開すれば天井を突き破って空中戦に持ち込む。

 

 刃と炎の拳を何度も衝突させながら、俺たちは言葉を交わす。

 

「美佐樹を俺に渡せ‼彼女と結ばれるのは、この俺だ‼」

「美佐樹は誰にも渡さない‼俺と美佐樹の未来は、誰にも渡さない‼」

 

 互いに1人の女を奪い合う。

 それは同じ魂を持つ者だからなのか。

 しかし、今はそんなことは関係ない。

 

 俺は不動明じゃない。

 美佐樹も、牧村美樹じゃない。

 

 俺が戦うのは、彼女が美樹さんの転生者だからではない‼

 

「俺は美佐樹を愛している‼だからこそ、運命をかざして彼女を奪おうとするおまえなんかに、負けてたまるかぁあああ‼」

 

 翼から羽根を展開し、その鋭い刃がレクスを襲う。

 それに対し、奴は黒炎を使い防御する。

 

「そう言いながら、おまえも獣と変わらない‼」

 

 レクスは黒炎を展開しながら、精神をかき乱そうとする。

 

「美佐樹はおまえを何度も受け入れただろうなぁ‼あの膣内の気持ち良さは尋常じゃなかったよ‼あの身体を手放したくないのは無理もない。俺も君の立場なら、性奴隷にして一生可愛がってあげたいさ‼」

「何!?」

 

 俺の怒りを駆り立てようと、黒炎の球を飛ばしながら言葉を続ける。

 

「あの身体は悪魔の欲望を刺激する‼まさにあの娘は、悪魔の衝動を駆り立てる魔女さ‼あの艶やかな唇、あの豊満な胸、あの透き通るような肌、そしてあの膣は何度犯しても満足できないほどの名器だったよ‼」

 

 拳と刃の力が拮抗する中で、レクスはマスクの下で舌なめずりしながら言う。

 

「おまえが羨ましいよ、明人ぉ。だからこそ、俺はおまえから彼女を奪う。そして、俺の運命の女神として、俺の作る新世界で、俺の種で、俺の子を孕ませたいのさ‼」

 

 レクスの願望交じりの挑発を受け、俺の中で確かな怒りと覚悟が再燃する。

 そして、マスク越しに奴の目を見て言った。

 

「ほざいてろ。運命にしがみついてる奴の言葉なんざ、何も響かねぇよ…‼」

「っ!?ぐがぁあ‼」

 

 紫と緑のオーラを放出しながら力を増幅させ、レクスの腕を切り上げる。

 

「俺はおまえに、何度も負けた…。だけど、もう負けるつもりはない」

 

 インパルスジャックを空に向かって掲げ、紫と緑のオーラがその刃に集中する。

 

「おまえが運命の力を使って邪魔をするなら、俺が……俺と明、そして運命によって失われた者たちの意志が、その運命を断ち切ってやる‼」

 

 2色の混じった渦を発生させ、それがレクスを飲み込む。

 

「ぐぁああああああ‼‼」

 

 その渦はレクスの炎を削り、鎧の状態に戻していく。

 そして、俺は両翼をはためかせては落下しながらオーラをまとった刃を振り下ろした。

 

「バイオレンス・スラァアアッシュ(暴虐の斬撃)‼‼」

 

 オーラの刃の斬撃はレクスの鎧を切り裂き、彼の身体を斜めに切り裂いた。

 

「がっ‼あがっ…‼クククククッ……クハハハハハハハっ‼」

 

 自らが滅びていく中、白藤は最後まで笑い声をあげて爆散した。

 

「これで終わったと思うな……明人ぉおおおおお‼‼」

 

 爆炎の中に消えた奴の断末魔が、胸の中に小さな影がさした。

 これで、奴の脅威は去ったのか。

 少なくとも、美佐樹と白藤の因果を斬ることはできたはずだ。

 そして、アモンとシレーヌの因果も。

 

「……これで……俺は……」

 

 教会に戻れば、美佐樹が開いた天井の下に立っていた。

 日光に照らされている裸の彼女は、祭壇の前に立っているからか女神のように見えた。

 

 俺は変身を解除し、美佐樹に駆け寄って抱きしめる。

 

「美佐樹……勝ったよ、俺。運命に……勝ったんだ」

「うん、見てたわ。ずっと……あなたが勝つって信じてた」

 

 お互いの顔を見合わせ、俺たちは互いにむさぼるように唇を吸い合った。

 

「んっちゅ、はむっちゅ…むんっ……んんっ‼」

 

 背中に手を回して強く抱きしめる。

 もう離さない。

 運命なんて関係ない。

 

 ただ、この瞬間、美佐樹が俺の側に居てくれている。

 それを実感できただけで、その時は満足だった。




はい、正真正銘のスカッと回‼
白藤くんにフラストレーションを溜めていた読者の皆様、お待たせしました‼

つか、ヴァイスゼロ、強すぎひん!?
オリジナルの武器『暴虐剣インパルスジャック』の元ネタは、言うまでも無くバイオレンスジャックです(笑)



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デビルマンリボーンの外伝で読みたい話

  • 白藤隆一の過去
  • 魔神カイザの過去
  • 別次元での戦い(デビルマンサーガの世界)
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