DEVILMAN REBORN ~LOST DESTINY~ 作:カナト
英雄って何なんだろう。
俺は最近、そんなことを考えるようになってきた。
いや、考える余裕ができてしまったと言うべきか。
世間では、神聖なる救世主が人類のために戦う姿が連日報道されている。
セイクリッドセイヴァー。
あの時、俺が歯が立たなかったあしゅら男爵を倒した戦士だ。
そいつが今では、マジンカイザーよりもピックアップされている。
今見ているテレビでも、広告CMが流れている。
『人類の新たなる救世主!セイクリッドセイヴァー!その輝きは、世界を照らす‼』
俺の時は、こんな宣伝文句なんて用意してなかったじゃねぇか。
見ているだけで虚しくなり、テレビを消してはソファーに横になる。
「ちょっと、甲牙ー?入るわよー?」
部屋の外からさやかの声が聞こえ、俺の許可を得る前にドアが開いた。
「うわっ…‼何で部屋を暗くしてるのよ?電気くらい付けなさい」
真っ暗な部屋の電気がつき、点灯する。
そして、ソファーに横になっている俺を見ては溜め息をついた。
「だらしないわねぇ~。人類の希望って呼ばれる戦士の名が泣くわ」
「……知るかよ。俺はもう、お役御免みたいだぜ?」
そう言って、テーブルの上に置いてある新聞を指さす。
そこには、セイクリッドセイヴァーの写真が大大的に載っていた。
さやかはそれを手にとって見ては、肩をすくませる。
「こんなの一時的なものよ。マジンカイザーだって、忘れられたわけじゃないわ。あなたが今まで戦ってきたこと事実が、人々の記憶から消えるわけないじゃない」
「どうかな…。俺はもう、人々からはお払い箱なんだよ」
身体を起こして座り直すも、腰が曲がっており、まるで覇気がない。
「最近、外に出なかった理由はこれを気にしてたから?」
「……」
「ごはんもあまり、食べてないわよね。ちゃんと、寝れてる?」
さやかの心配する声は、耳に入ってはくるがすぐに反対側に抜けていく。
確かに俺は、最近は光子力研究所から一歩も外に出てはいない。
食事もさやかが運んできてくれるが、口をつけていないことがほとんどだ。
睡眠時間も、削れているかもな。
「すげぇよな、セイクリッドセイヴァーって」
口から出た言葉は、妬みとも称賛とも取れる一言だった。
「あいつの戦い方には、迷いが無いんだ。相手が悪魔なら、そいつの主張とか事情を気にせずに切り捨てることができるんだ。前の俺も……人々からは、そういうところを受け入れられてたのかもな。人類の敵なら、問答無用で悪魔を殺す戦士……確かに、人類の希望だぜ」
ずっと塞ぎ込んでいたのは、現実を直視するのが恐かったからだ。
セイクリッドセイヴァーが、過去の自分と重なって見えたから。
俺は今、人類にとっては無力な存在だ。
「迷ってばっかりなんだ…。悪魔を殺すことが、割り切れない。それに……俺はもう、前と同じ理由じゃ戦えない」
悪魔特捜隊を壊滅させた時から、薄々気づいていたことだった。
人類は、自分たち以外の種族を認めない。
疑念を抱けば、大義名分を付けては他者を殺すことも
「時々、迷うんだ。人類は……生きるに値するのか、俺が戦うことに意味があるのか……」
「甲牙……」
さやかは俺に歩み寄り、隣に座っては俺の頭に両手を回して抱きしめてくる。
「今は、いろいろなことが起きて疲れているだけよ。あなたは今も…ううん、これからだって……」
その後に続き言葉を、彼女は呑み込んだ。
ただ静かに、頭を撫でるだけに留めてくれた。
「本当のことを言うとね、私……少し、安心したの。セイクリッドセイヴァーが現れた時」
俺が黙っているからか、代わりにさやかは胸の内を吐露する。
「これでもう、甲牙1人が人々の希望を背負う必要は無くなったんだって…思えたから」
「……」
「ずっと、あなた1人に希望を押し付けられているのを見るのが辛かった。私たちじゃ、ダメだったから。あなたとマジンカイザーの強い光には及ばなかった」
強い光と聞いて、
マジンカイザーは、人々を照らす光だったのかもしれない。
人類の希望……守護者として、多くの戦いを求められていた。
そして、その役割がセイクリッドセイヴァーに代わっただけなんだ。
「……さやか」
彼女の名前を呼び、顔を上げては目を合わせる。
「俺、ここを出て行くよ」
「え!?」
俺からの提案に、驚愕の表情を浮かべるさやか。
「見てみたいんだ、この世界を。マジンカイザーじゃなくて、ただの兜甲牙として。そして、答えを確かめたい。何のために、戦っていくのかを」
「……だったら、さやかも行くわ」
二の腕を掴み、目に涙を浮かべる彼女。
「1人になろうとしないで。私はあなたのパートナーよ?マジンカイザーとか、人類の希望とか、そんな称号は関係ないわ。私はあなたと一緒に行く…行きたいの」
「……ありがとう、さやか」
俺たちは互いに顔を近づけ、唇を重ねた。
前の俺なら、さやかのこの想いすらも拒絶していたかもしれない。
だけど、今ならわかる。
さやかは本心から、俺と共に居たいと思ってくれていると。
そして、その想いを受け入れた時――――頭に電流が走った。
「っ‼」
頭を押さえながら、流れてくるイメージが止まらない。
これはまさか……カイザの―――。
ーーーーー
舞台は古代ギリシャを思わせる風景。
そこでは、1人の魔神と1人の人間の女性が向かい合う。
『アルミナ、私はもう迷わない。愛するおまえのために、悪魔たちと戦う。それが私が自分の意志で決めたことだ』
『カイザ様……』
2人は互いを抱きしめ、愛を確かめ合う。
それを遠くから見ていた、魔神と瓜二つの戦士が1人。
『カイザ、何故おまえは…‼』
向けられるのは嫉妬、憎しみ、恨みを込めた眼差しだった。
そして、時が経っては嵐が吹き荒れる海に場面が変わる。
『兄さん…いや、サーガ‼何故、アルミナを殺した!?私はおまえを…許すことができない‼』
『それで良い‼これで本気のおまえと戦うことができる‼人間の女に腑抜けた魔神など不要‼俺こそが、真の魔神の称号に相応しいことを証明してやる‼』
カイザとサーガを戦いは、無限と思える時間まで続いた。
魔神と魔神ならざる者の衝突は、何故起こったのか。
2人の戦いを見下ろす者が1人。
その姿を、俺は知っている――――。
現在で何度も目に焼き付けた、黄金の鬼神と似ていた。
ーーーーー
「はっ‼…はぁ…はぁ……あれは、一体…」
今まで見たことがないイメージだった。
これはもしかして、知らず知らずのうちに俺の魔神化が進んでいるからなのか?
「どうしたの、甲牙?具合が悪いなら、医務室に……」
さやかが心配して、俺の頬に触れてくる。
その時のさやかの顔が、イメージの中のアルミナと重なって見えた。
「アルミナ…?」
「えっ……誰?」
さやかは面食らった顔をしているが、俺は衝動に飲まれて彼女を押し倒していた。
「あぁんっ‼」
悲鳴のような声をあげるが、目を背けずに見上げる。
「……良いよ?最近、ご
俺を押しのけることはなく、首の後ろに両手を回してくる。
「あなたの苦しみ、虚しさ、悔しさ……全部、さやかが受け止めてあげる」
覚悟を込めた目で、真剣に向き合おうとしているのがわかる。
だからこそ、俺は彼女から離れた。
「悪い、流石に今は違った。風呂入ってねぇからさ、俺」
「もぉ~、ムード台無しじゃない。さやかの覚悟を返して!」
ポカポカと胸を叩かれ、苦笑いを浮かべることしかできない。
さやかはソファーから立ち上がり、俺の手を引いた。
「一緒に入りましょう。私が綺麗にしてあげる」
「いや、良いよ、別に…。1人でできるし」
そう言って断ろうとしたが、右腕に両手を回してきては強引にバスルームに向かわされた。
ーーーーー
カポーンッ。
先に全ての衣類と下着を脱ぎ終えて、浴室で湯にも浸からずに待っているとさやかが後から入ってくる。
「お待たせ…」
タオルを手に1枚持っているだけで、彼女は前を隠さずに豊満な乳房や陰部が晒される。
「さやか…」
久しぶりに見る彼女の裸体に、俺の本能が刺激されては肉棒が反応してムクムクムクッと反り立っては皮が剥けて亀頭を露わにする。
「フフフっ、久しぶりにさやかのナイスバディを見て期待してるの?でも、ダメよ。それは、お風呂が終わってから…ね?」
そう言って、椅子と桶を準備しては座るように促してくる。
「確かに、大分汗臭いわね…。何日入ってなかったの?」
「……一週間くらい」
「まぁ~、不潔!さやかじゃなかったら、別れてるところだわ」
そう言って、湯が溜まっている浴槽に桶を入れては、頭からバシャーっとかけてくる。
「あっちぃ~~~」
「何を言ってるの、これくらいの熱いの内に入らないわ。ほら、もう1回!ずっと腐ってた根性を洗い流してあげるわ」
何度かかけ湯を受けた後、さやかの手によって髪と身体を洗われる。
「考えてみたら、こういうのってカップルっぽいわね。一緒にお風呂に入って、洗いっこして……」
「洗いっこってことは、この後は俺がさやかの身体を洗う番だな」
「えっ……も、もぉ~。早速エッチなこと考えてるでしょ~?」
彼女がしゃがみながら後ろから俺の身体を洗っていると、その手が下半身に進んでは肉棒に触れる。
「っ‼」
「あっ…ごめんなさい。敏感なところに…」
「い、いや……大丈夫だって」
そう言いつつ、俺は意を決して立ちあがっては振り向いた。
「えっ……」
ボロンっと彼女の目と鼻の先に、亀頭を向けられる。
「さやか……悪いっ」
謝りながらも、堪えきれずに自身の陰茎を握って1回前後に扱いただけで鈴口からびゅーっと精液が放たれた。
「あぁ~んっ‼」
顔に熱い精液がかけられ、一瞬だけ目を見開いたがすぐに人差し指で顔に着いた白濁した液に触れる。
「凄い色が濃くて…ネバネバしてるわ。そんなに我慢していたの?」
「あ、ああ……オナニーすら、する気力なかったからな」
「それが、さやかの裸を見て刺激されちゃったのね……フフッ、面白い♪」
そう言って、「こらっ」と言ってはまだ反り立ったままの肉棒に軽くデコピンをしてきた。
そして、陰茎を握っては顔を近づけ、亀頭を舌先でペロッと舐める。
「あっ‼」
「予定変更ね、ベッドまで待てないんでしょ?さやかがスッキリさせてあげる」
そう言って、口を少し大きく開けてはハムッと亀頭を咥える。
「んっ、んっ、んんっ、んじゅるっ、んむっ‼」
「さ、さやかっ…‼」
立ったまま、彼女からのフェラチオを受け、俺は彼女の頭の上に手を置く。
少し力を込め、頭を前後に動かしながら口腔内の温かさや吸引によって悦を得る。
そして、甲牙の肉棒を咥えながら、さやかは自身の膣口に触れては中指でクチュクチュっとなぞっては自らも悦を得る。
「良いぞっ、さやかっ‼気持ち良いっ…‼」
目を閉じて頬を紅潮させながら、甲牙は肉棒から得られる快感に身を委ねる。
「んっ、んっ、じゅるぶっ、んぶっ、ぼぶじゅっ、んんっ‼」
「で、出る…‼」
彼女の頭を両手で固定し、口腔内でびゅーるるっと射精。
「んぼおぉぉ~~~~~~っ‼」
目を見開きながら、俺の腰を掴みながら受け止めるさやか。
そして、射精が収まって肉棒が彼女の口から離れれば、ゴクンッと飲み込む音が聞こえた。
「はぁ…はぁ……本当に、濃厚ね。そんなに気持ちよかった?さやかの口の中は」
「ああ…最高だったぜ」
今の射精で、やっと肉棒が萎えてきては2人で湯舟に浸かった。
「風呂は命の洗濯なのよ?毎日入らないと、気が滅入って当たり前よ」
「……そうだよな」
少し広めの浴槽に並んで座れば、湯舟の中で手を繋ぎながら言葉を交わす。
「さやか……本当に、俺と一緒に来てくれるのか?弓博士だって、心配するんじゃ…」
「お父様には、ちゃんと話すつもりよ。心配はかけると思うけど、それでも私は……甲牙と一緒に居たいから」
そう言って、俺の胸に顔を埋めるさやか。
「今まで、ちゃんと言ってなかったと思うんだけどさ…」
お互いに裸だからか、心の内をさらけだすことに抵抗が無かった。
「俺はいつも、さやかに支えられてたんだ。そして、ボスやミネルバ、シロー…ついでに、爺にもだけど、やっぱり側に居てくれた、さやかの存在がでかかった。いつも、ありがとうな」
感謝の気持ちを伝えれば、さやかは穏やかな笑みを浮かべる。
「そんなことを言ってくれるなら……お情け、求めちゃおうかしら♡」
そう言って、うっとりした目を向けてくる彼女。
先程のフェラで、さやかもスイッチが入っていたみたいだ。
「そうだな。……ご無沙汰だった時間、ベッドの上で埋めさせてくれ」
俺はさやかを両手で抱えて姫様だっこで、全裸のまま浴室を出て寝室に向かった。