※この作品はR-18です。

DEVILMAN REBORN ~LOST DESTINY~   作:カナト

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可能性の魔神☆

 光子力研究所を優に超える、300メートルの巨体が俺たちの前に現れる。

 4本の多椀を持ち、閻魔のような風格をしている。

 間違いない。格納庫で見た、爺…兜十蔵が世界征服を目的に開発した兵器。

 

「これは……地獄王ゴードン!?」

 

 俺の驚きに反応するように、ドクター・ヘルがガハハハッと笑う。

 

『その通りよ、兜甲牙‼おまえの祖父にして、我が終生の宿敵であった兜十蔵が残し、ワシが完成させた最強のロボットよ‼これはワシが、ありがたく利用させてもらったぞい‼』

 

 解体されたと聞いていたが、それは嘘だったということか。

 

『さぁ、こちらに来るのだ、虎之介よぉ‼』

 

 ドクター・ヘルの呼びかけに、奴は苦い表情をしながらもゴードンの肩、ヘルの隣に移動する。

 

「余計なことを…‼」

『強がるな、息子よ。お主は先に戻り、傷を癒せ。あの新しきマジンカイザーは、ワシが潰してくれるわ。自らの残した遺作によって、その孫を討ち取る。それが亡き十蔵への手向けよ』

 

 セイクリッドセイヴァーの前にゲートが現れ、その中に入る前に奴は俺を見下ろした。

 憎悪を込めた目で。

 

「この屈辱……決して忘れんぞ、兜甲牙‼」

 

 捨て台詞を吐き、ゲートの中に消えていく。

 残されたのは、俺とさやか、ゴードンのみ。

 

「地獄王ゴードン…。まさか、完成していたなんて…‼」

「確かに驚きだぜ。だけど、これはチャンスでもあるぜ……」

 

 爺、おまえがどこまで見通した上でこんなものを開発していたのかはわからない。

 だけど、俺はこう受け取るぜ。

 

 俺の光で、自分を越えろって言うんだろ?

 やってやるよ‼

 

 身長差は歴然。

 奴が一歩でも歩けば、踏み潰されるかもしれない。

 

 ゴードンは前方の右腕部を振り上げ、その手に持つ大剣を上段から振り下ろす。

 

『殺してやるぞ、兜甲牙ぁー‼』

 

 その大剣を紙一重で回避するが、その叩きつけられた地面への衝撃で周囲が揺れる。

 

「イグナイト・ルストトルネード‼」

 

 頭部のクラッシャーより炎の竜巻を放つが、それも蚊に刺されたような痕が残るだけだった。

 

「それは竜巻のつもりかぁ?では、お返しじゃぁ‼ゴードンサイクロン‼」

 

 4本の腕を回転させ、前方に竜巻を発生させては襲いかかる。

 

「ぐぁああああああああああああああああ‼‼‼」

 

 竜巻に巻き込まれ、宙に浮く俺の身体。

 超合金ニューZアポロの装甲が、徐々に削られていく。

 

『ぐははははっ、どうした、マジンカイザー‼太陽神の名を冠したところで、この程度の風で消えては名折れじゃぞい!?』

「うるせぇ、クソジジィー‼俺の光は……こんなもんじゃねぇー‼」

 

 全身から灼熱の炎を放出し、奴の竜巻を相殺する。

 そして、胸部のZマークより炎をまとう長剣を取り出しては両手で柄を握る。

 

「イグナイト・カイザーブレード‼」

 

 刀身から炎の刃が伸びていき、それはゴードンの全長を優に超える。

 

「これでも喰らぇええええ‼」

 

 上段から振り下ろしながら、ゴードンの身体を斜めに斬りながら落下する。

 

『ぐぬぅうううう‼小癪な真似をぉおおお‼』

 

 しかし、その際中に奴の左前腕部によって掴まれては身動きが取れなくなる。

 

「んがふっ‼」

『翼が無ければ、コバエのように飛ぶことすらできまい‼このまま握りつぶしてくれようぞぉ‼』

 

 確かにマジンカイザー・アポロに翼は無い。

 しかし、それは弱体化を意味していたわけじゃない。

 

「甲牙ぁー‼」

 

 地上より、アルテミスAが飛翔して接近する。

 

「さやか‼」

 

 さやかの接近に気づいたゴードンが、胸部に着いた悪魔のような口から炎を放つ。

 

「弓の娘かぁ‼コバエが増えたところで、何ができるぅ!?ゴードンファイヤー‼」

 

 地獄の炎が迫る中で、さやかは前方に光子力バリアを展開しながら突っ切る。

 

「できることならあるわ‼私はマジンカイザーの……兜甲牙のパートナーよ‼一緒に戦って……あなたに勝つわ‼」

 

 そう宣言しては、両手を広げてはアルテミスの豊満な乳房がミサイルとなって放たれる。

 

「光子力ミサイル‼」

 

 2つのミサイルがゴードンの左腕に直撃し、その威力によって俺は解放される。

 

 地面に落下しながら、俺とさやかの思考は1つに重なる。

 

「助かったぜ、さやか‼こうなったら……あれをやるしかない‼」

「わかったわ‼」

 

 アルテミスAが、マジンカイザーに接近しながらコードを唱える。

 

「コードA to Z 起動‼アルテミスA、スクランダーモード‼」

 

 その掛け声によって、アルテミスの姿が変化する。

 人型から、W字の巨大な黄金の翼へと。

 

『何!?アルテミスの姿が、巨大な翼になるだとぉ!?』

 

 ドクター・ヘルの驚きを他所に、俺はアルテミスの翼に合わせて軌道修正してはマジンカイザーの背部に、接近してはコネクターを接続して合体する。

 

「アルテミスクランダー・エース‼オーバークロス‼」

 

 太陽神の名を冠する魔神と、月の神の名を冠する女神が1つになる。

 マジンカイザーとアルテミスAの思考が同調し、俺とさやかは同時に名乗った。

 

『「マジンカイザー・ダイナミックエクリプス‼」』

 

 全身が蒼白い装甲に染まり、アポロの時に放っていた灼熱なような膨大な光子力が安定する。

 その背後には、太陽と月の皆既日食が映し出されている。

 

「さやか、エクリプスでいられる時間は長くない。最初から全力で行くぞ‼」

『そうね。あなたと私の意志を、1つに‼』

 

 俺とさやかは、ダイナミックエクリプスの力を解放するためのコードを唱える。

 

『「フォトンエンゲージ‼」』

 

 

 ーーーーー

 

 

 アルテミスAがスクランダーモードを起動させた時、さやかの身体は光子力空間に転移していた。

 そして、全裸の彼女の周りは球体のようなコクピットに包まれている。

 

 ダイナミックエクリプスの状態では、さやかは光子力を制御する役割をすることになる。

 甲牙が全力で目の前の敵と戦い、彼女がその間に上昇する魔神化の制御を行う形になる。

 それがマジンカイザーの力を安定して使用するために、2人が導き出した答えであった。

 

 そして、現実世界の甲牙と共に『フォトンエンゲージ』の掛け声をした瞬間。

 球体の中で後ろから光のチューブが数本伸びてはさやかの背中の神経に接続される。

 

 ガキンッ、ガキンッ、ガキンッ!

 

「うっ…‼」

 

 そして、真下からも2本のチューブが生える。

 

「えっ…‼」

 

 チューブはウネウネと、触手のように彼女の膣口と肛門に迫る。

 彼女はここから先に起こるであろうことを予期し、頬を紅潮させながら焦る。

 

「うそ!まさか!そんなっ…‼」

 

 ズ…。

 

 チューブの先端が膣口と肛門に触れる。

 

「いやっ!いやいやっ!」

 

 そして、さやかの嫌がる声など無視し、ズブプププと挿入される。

 

「ひっ…あっ…‼」

 

 ガキーンッ‼

 

「あぁあああぁんんっ‼」

 

 神経接続が完了しては、背中を仰け反らせながら喘(あえ)いでしまった。

 

「戦闘中に何て声ださせるのよ、このバカ甲牙‼」

 

 思わず怒声をあげてしまうが、彼女の目には現実の状況が映像ではなく網膜に映し出される形で投影されていた。

 

『わりぃ、さやか。おまえと一緒に戦うための形が、こんな風にしか思いつかなかった‼』

「スケベ‼変態‼さやか以外でこんなことさせたら、本当に許さないんだからぁ‼」

『そんなこと、あるはずねぇだろ!?俺がスケベになるのは、さやかに対してだけだぜ‼何だったら、おっぱいにもそのチューブを接続すれば…‼』

「はい、もう良いから‼さっさとゴードンを…ドクター・ヘルを倒すわよ‼私たち、2人で‼」

 

 2人の想いが1つになる時、ダイナミックエクリプスの真の力が解放される。

 

 

 ーーーーー

 

 

 アルテミスクランダーによって飛翔し、ゴードンと向き合うマジンカイザー・ダイナミックエクリプス。

 

 その身体から静かに放たれる黄金のオーラは、地獄王を照らす。

 

「貴様ぁ……マジンカイザー‼何をもって、その忌々しい光で我を照らすかぁ‼」

「決まってんだろ、そんなの……」

 

 俺はゴードンを、その先に居るドクター・ヘルを指さして答える。

 

「天誅(てんちゅう)‼」

 

 その挑発に対して、ゴードンは全身から竜巻を発生させ、胸部の口から炎を放った。

 

「ほざけぇええええええ‼ゴードン・サイクロンファイアー‼」

 

 炎の渦が俺に迫るが、その前に全身に球状のバリアが展開されては相殺する。

 

『光子力バリア‼』

 

 光子力空間から、さやかがリアルタイムで光子力を操作してサポートしてくれる。

 

「行くぜ、さやか、カイザ‼」

 

 俺はさやかだけでなく、魔神カイザにも号令をかける。

 

『友よ、今こそ我らの力を見せる時‼』

「応‼」

 

 魔神化の力を解放し、両手の籠手を高速回転させてはドリル状にして放つ。

 

「ダイナミック!ギガドリルブレイカァ…パーンチっ‼」

 

 黄金の2つの拳が、ゴードンに迫っては炎の竜巻を貫通してゴードンの胴体に直撃する。

 

『んぐぁああああああああああ‼‼‼』

 

 ゴードンの身体は大きく後ろに仰け反るが、倒れる前に後ろ足で踏ん張る。

 

『豆粒ほどの拳が、このゴードンを揺らしだとぉ!?バカなぁ‼』

「デカけりゃ良いってわけじゃねぇんだよ‼光子力は想像の力だ‼俺とマジンカイザーの力は、俺たちのイメージ1つでいくらでも強くなれんだよぉ‼」

 

 そう言って突撃をかけながら、炎の中を突っ切る。

 

「でけぇのは、さやかのおっぱいだけで十分だぜ‼」

『一言余計よ、バカぁ‼』

 

 軽口を叩いていれば、光子力空間からさやかに怒られてしまった。

 

 しかし、いくら最強になったとは言え、ダイナミックエクリプスの状態も無制限じゃない。

 今の俺とさやかのシンクロ率では、もって5分だ。

 早々に蹴りを付けなきゃいけない…‼

 

 そのためには、俺1人ではダメなんだ。

 さやかの天才的な頭脳によるサポートが無ければ‼

 

『……ラーニング完了‼因果律の中で、ゴードンを打ち倒す未来が視えたわ‼』

「わかった‼合わせるぜ‼」

 

 俺が魔神化の力を解放しても、1つだけこじ開けられないものがあった。

 それが6つ目の魔神パワー【因果律兵器】

 それは1人では解放できない力だった。

 

 カイザの力を制御しながら、因果を確立する能力。

 例え1%でも可能性があれば、その勝利の未来を現実のものにする。

 

 さやかの思考に合わせ、流れてくる勝利の方程式。

 それを実現させるのは、俺の想像力だ。

 

『例え貴様がゴードンを越えるパワーを持っていたとしても、それだけの力を常時解放できるわけがない‼たった1人で、このゴードンに勝てるはずがないのだぁ‼』

 

 ドクター・ヘルが、焦りとも取れる挑発をする中で俺はマスクの下でフッと笑った。

 

「確かに、俺が(・)1人じゃ無理だろうぜ。だけどなぁ…‼」

 

 俺は地面に着地し、巨大なゴードンを指さす。

 

「答えは簡単だぁ‼俺が…兜甲牙が1人ではなく、大勢で戦えば良いんだ‼」

 

 その一言と共に、右手に持っていたカイザーブレードを地面に刺しては柄を両手で握ったまま仁王立ちをする。

 そして、その背後には無数の光の幻影が形を成していく。

 

『な、何だ……その光の戦士たちはぁ!?』

 

 流石のドクター・ヘルも驚いたようだ。

 俺の想像力を、光子力が形にする。

 そして、さやかが解析した因果律の先にあった答えを成す。

 

 その魔神の戦士たちの形が、次々と黒鋼の城…マジンガーZへと形を成していく。

 

『ま、まさか、そやつらはぁ…‼』

 

 ドクター・ヘルから、冷や汗が流れているのがわかる。

 

「そう、これが俺がおまえを倒し、爺を越えるために光子力が導き出した答え……真・マジンガー軍団だぁ‼」

 

 無数のマジンガーZが、魔神皇帝の後ろに並び立つ。

 そして、その拳を向けた。

 

「唸れ、鉄拳‼ロケットパァアアアアアアンチ‼」

 

 100…1000…いや、10000を超える鉄拳がゴードンに向かって放たれる。

 

 ダガガガガガガガガガガガガガガガガッガガガガガッガガガガ‼

 

 無数のロケットパンチが、ゴードンの身体を前に倒せば、そのまま閻魔のような巨体が宙に浮いては空に上がる。

 

『あ、ありえんっ‼ただの拳がっ……こんなっ、豆粒如きにぃいいい‼』

 

 そして、マジンガー軍団はスクランダーを展開しては飛翔してゴードンの身体を球状に包む。

 

 全方位を囲まれたドクター・ヘル。

 マジンガーZたちの胸部放熱板が、熱を帯びていく。

 

『ま、まさか、貴様らっ…‼この全方位を囲んだ状況で…‼』

 

 マッドサイエンティストには、予測がついてしまった。

 自身が迎える、灼熱地獄を。

 

『ブレスト』

『ブレスト』

『ブレスト』

『ブレスト』

『ブレストォ…』

 

 全方位から、熱線が放たれる。

 

『『『『『ファイィイイヤァアアアアア』』』』』

 

 ゴードンは全方位から焼き尽くされていく。

 

『ゴードンがっ…焼ける‼地獄の王と呼ばれし、最強の力がぁ‼』

「おまえは所詮、爺…俺のじいちゃんの後を追っていただけの、哀れな科学者だ‼おまえに引導を渡す、この技の名は…‼」

 

 俺は右手を天に掲げ、焼き尽くされて臨界点に達するゴードンを握り潰す。

 

「ダイナミック・ブレスト・ノヴァ‼」

 

 ドガアアアアァァァァァーーーーーーーーンっ‼‼‼‼‼

 

 空において、巨大な爆発が起きては地獄王ゴードンは消滅する。

 

 それを見届け、ダイナミックエクリプスの変身を解除する。

 アルテミスAを装着したさやかが、隣から声をかけてくる。

 

「終わったのね……」

「……いや、まだだ」

 

 ゴードンが消滅し、地上に落下したドクター・ヘル。

 俺たちの目の前に、奴は降りてきたのだ。

 

『んぐぐっ……まさか、ここまでとは…‼兜甲牙…マジンカイザー…‼その力があれば、ワシと十蔵の夢見た、世界征服も容易かろう…』

 

 デビルマンの力を手に入れた男だ。

 大気圏から落下しても生きているようだ。

 

 地面を這いつくばりながら、俺を見上げるドクター・ヘル。

 

「どうじゃ…?ワシと共に、世界を掴んでみんか?おまえならば、真の人類の支配者と成れようぞ…‼」

 

 俺はマジンカイザーの変身を解き、ハンドガンを向ける。

 

「俺は世界の支配者なんてなりたくない。人間も、悪魔も救う光となる‼俺は世界の守護者、兜甲牙だ‼」

 

 自分の在り方を宣言し、引き金を引いて額を撃ち抜いた。

 

『ぬがぁああああ‼‼‼ああぁ……』

 

 断末魔の声をあげた後、ボトッと事切れる。

 そして、その身体は灰となって消滅した。

 

「おじいちゃん……仇は、取ったぞぉおおおおおおお‼‼‼」

 

 俺は勝利の雄叫びをあげていた。

 その声が、地獄に居る爺に届くと信じて。




はい、これがマジンカイザーの最終進化形態『マジンカイザー・ダイナミックエクリプス』のお披露目会です‼
ちなみに、エクリプスは『日食』の意味です。アルテミスAとの合体にはもってこいの名前だと思いました。
前回のマジンカイザー・アポロの状態でも最強なのに、ここまでくるともうチートですね‼公式チートです‼(完全に主人公食いに来てんだよなぁ…)

そして、遂にもう1人のマッドサイエンティスト、ドクター・ヘルも堕ちた。
これからは、子世代の因縁が加速する。

まぁ、うん、真マジンガーZEROがあったんでね。
やっぱり、やりますよ、さやかのあの接続シーンは(詳しくは真マジンガーZERO第4巻参照)。
しかし、パイロットスーツ無しの全裸での再現はオリジナルです笑
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