DEVILMAN REBORN ~LOST DESTINY~ 作:カナト
キイィーーーーンッ‼
強い耳鳴りを感じ、美佐樹は頭を押さえながら壁に手を付いた。
「何…今の?」
漠然とした胸騒ぎが、彼女に恐怖心を受け付ける。
それを後押しするかのように、警報が鳴り響く。
「これって、明人が言っていた非常警戒態勢!?」
窓を開けて外を見れば、マンションを囲むように桃色の結界が形成されている。
この結界は防衛システムか?
一瞬、そう頭を過ぎったが、すぐにそれは違うものだと認識する。
結界の向こうに、1人の悪魔人間の姿を見たからだ。
「明人!?」
デビルマン・ゼロの姿になり、何度も結界を叩いている彼を見て、事は急を要することを理解する。
しかし、その時には既にこの事態の元凶は動き出していた。
「残念だけど、王子様はこちらには来れないわ」
玄関のドアが開いた音はしなかった。
しかし、彼女は美佐樹の後ろに確かに居る。
この経験をするのは、2度目。
ゆっくりと振り向いた先には、いつか見た女性の姿が在った。
「あなたはっ…あの時の!?」
後退りながら、額から汗が流れ落ちる。
「私はヒミコ。これまでの世界を破壊し、世界をあるべき姿に戻す者」
その自己紹介を聞き、美佐樹は身を震わせる。
「加藤美佐樹。あなたには、女神に目覚めてもらうわ。そして、創世の力を――」
「あなたの想い通りにはならない‼」
近くにあったバッグを投げつけ、前に向かって走り出す美佐樹。
バッグは触れる間もなく、ヒミコが手をかざすだけで弾かれる。
そして、彼女自身もその排斥力によって壁まで吹き飛ばされた。
「きゃぁあああああっ‼‼‼」
壁に
「無駄な抵抗は辞めなさい。あなたは私には勝てない。器として目覚めていない、あなたでは」
ヒミコが人差し指を立て、美佐樹を指さしては上から下に軽く振るだけで彼女の服も下着もビリビリに破かれる。
「いやぁああああああっ‼‼‼」
悲鳴をあげるが、その声で助けに入る者は誰も居ない。
全裸になった美佐樹に歩み寄りながら、ヒミコもタキシードを脱いでいく。
「荒療治にはなるけど、強引にでも目覚めてもらうわ。時間はもう、残されていないのだから」
彼女もまた全裸になり、美佐樹と視線を合わせる。
「どうして、神のシナリオはこんな残酷な運命を導いたのでしょうね?」
ヒミコの目は悲し気であり、どこか妬みを感じさせる瞳で美佐樹を見る。
そして、彼女の両頬に手を添えては唇を重ねた。
「んんっ!?」
魔女の口づけを受けた瞬間、美佐樹の全身に電気が走ったような衝撃が行きわたる。
「んっ、はむっちゅ、じゅるっ、んんぶっ、れろっぢゅるぶっ‼」
舌を絡めたキスをされ、抗うことができずにされるがままになる。
ビクっ、ビクッと身体を反応させていると、ヒミコの手は彼女の股間に向かっていく。
「はむっちゅ。ふふっ、キスだけで濡らしちゃって……。やっぱり、あなたと私は相性が良いみたいね。あなたがどうすれば感じるのか、私にはよぉ~くわかるわ」
不敵な笑みを浮かべ、彼女の股を開かせては膣内に中指を入れる。
クチュクチュっと音を立てながら、股を伝って愛液が漏れ出てくる。
「んあぁ‼あなたっ、何が目的っ…!?あぁんっ‼」
腰を
「言っているでしょ?あなたに、女神になってもらうのよ。そして、私たちの望む世界を創世してもらうわ…‼」
斥力を解除すれば、脱力して倒れる美佐樹。
その時、スルっと膣内からヒミコの指が抜ける。
「あんっ‼……あなたたちの望む世界?あなたも、白藤くんの協力者なのね!?」
床に手を付きながらも上半身を起こし、彼女を下から睨みつける。
「あなたの運命は決まっている。受け入れなさい、加藤美佐樹。あなたは創世のための器として、新世界の女神となるのよ」
「勝手に決めないで‼あたしの生き方は、あたしが決める‼もう、誰の想い通りにもなりはしない‼」
その強い意志を込めた眼差しを受け、ヒミコは険しい顔を浮かべる。
「運命は変わらない…。いいえ、変えちゃならないのよ。私たちが、この世界を破壊するために」
彼女が軽く股間を開けば、膣内からニュルニュルっと肉棒の形をした白い蛇が顔を出す。
「な、何よ、それ!?」
ヒミコは蛇を一物のように握って前後に扱けば、頭の形がカリの広い亀頭のように変化する。
「これは、あなたに神の力の一部が具現化したものよ。さぁ、愛し合いましょう?」
抵抗しようにも身体に力が入らず、後ろを向かせられては腰を掴まれる。
そして、亀頭を膣口に密着させられては―――。
ズブリュっ‼
「やめてっ…‼いやぁああああああっ‼」
一気に奥まで挿入される白い肉棒。
そして、その瞬間に美佐樹は脳天まで貫かれる感覚に襲われた。
四つん這いの状態になっている彼女を後ろから見下ろし、肉棒を通じて力が流れ込むのを感じる。
「これが、抑制者としての特異点の力っ‼確かに多くの悪魔がこの器を望むのもわかるわ。この溢れ出る力、たまらないっ…‼」
ヒミコは力を求める衝動のままに、腰を前後に振り始める。
ズブッズブッズブッズブッ‼
「あぁんっ‼はっ‼いやっ‼ひぁんっ‼こんなことっ、したってっ…‼あたしはぁ…‼」
「
性交を通じて、美佐樹の力がヒミコに流れ込むと同時に、彼女の力も美佐樹に交換するかのように流れ込んでいた。
ドチュッ、ドチュッ、ドチュッ、ドチュッ‼
「はぁんっ‼あっ‼あがっ‼むぁんっ‼いやっ…‼そんなのっ、いやああぁ~~~~っ‼」
拒絶しようとも、ヒミコから……いや、白い肉棒から流れ込む力が強引にでも美佐樹の身体を侵食していく。
そして、彼女の意識が徐々に薄れて行く。
「神の力と特異点の力が混じり合い、あなたは女神として覚醒する‼それが神の定めた運命!誰もそれを変えることはできないのよ‼」
パンッ、パンッ、パンッ、パンッ、パンッ‼
「ああっ‼はっ‼んっ‼ひぎっ‼あぁんっ‼身体がっ、熱いぃ‼これ以上はっ、ダメエエェー‼」
彼女の身体を、子宮を中心に黄金のオーラが包んでいく。
そして、美佐樹の意識は黄金の中に呑み込まれて行った。
ーーーーー
マンションの俺と美佐樹の部屋から、黄金の光が漏れ出ているのがわかる。
「あれはっ…‼うぉおおおおおおおおおっ‼」
もはや出し惜しみしている余裕はなく、オーラを全開にしては拳に力を集中させれば、それを叩き込む。
すると、結界に割れ目が入り、そのまま蹴りを入れてパリーンっと砕く。
「美佐樹っ‼」
彼女の名前を叫びながら、窓から部屋に突撃を仕掛けようとした瞬間―――。
「遅かったわね、内海明人」
その声は真横から聞こえ、隣を見ればそこにはヒミコの姿が在った。
紫色のオーラを展開しながら全裸の姿で、宙に浮遊している。
「おまえは……一体、何者だ!?美佐樹に何をしたぁ!?ヒミコォー‼」
問いかけながらも、両腕から3枚の刃を展開して切りかかる。
しかし、その攻撃は片手をかざすだけで阻まれる。
「加藤美佐樹は、女神の器として覚醒した。もはや、彼女はあなたの知る娘ではない。その証拠に……見るが良い‼」
ヒミコが指さした先、全裸の美佐樹の姿が見える。
ベランダに出ては、黄金のオーラを全身から漂わせている。
「美佐樹…?何だ、あの覇気!?」
疑問を抱きながらも、俺は彼女に駆け寄って抱きしめようとする。
しかし、美佐樹は俺が近づくよりも早く、身体を黄金に発光させて浮遊する。
その髪色は黒から黄金に変わっており、瞳の色も金色になる。
そして、よく視れば彼女の腰には今までに見たことがないベルトが巻き付いている。
中央には、蛇の頭が自身の尾を噛んでいるバックルが見える。
「美佐樹‼どうしたんだ、おまえ!?そのベルトはっ―――」
『下がりなさい』
どこまでも冷たい目で、彼女は呟いた。
『私は加藤美佐樹であって、彼女とは異なる存在。創世の使命を与えられし女神。そして、神の代行者』
彼女は蛇の頭を中心に、右手を上に、左手を下に構えてはそのコードを唱えた。
『デウス』
デビルとは対照的な、神を意味する言葉を口にする女神。
その瞬間、彼女の背中から黄金の翼がX字になるように4枚展開される。
そして、その頭からは2本の羽が付いた兜を、四肢には籠手と具足が装着される。
差し詰め、黄金の女神と呼べる姿だ。
『我が名は女神ミサキ。この世界の創世を果たさんとする者なり』
俺は美佐樹を見上げながら、目を見開いて唖然とするしかなかった。
「美佐樹……なのか?本当にっ…‼」
悪魔とは対極的な力を感じ、俺は彼女に近づくことができなかった。
「これが現実だ、内海明人」
ヒミコは俺の心をかき乱す言葉を、後ろから投げかけてくる。
「いくら運命を否定しようとも、それを変えることなどできはしないのだ。加藤美佐樹は今、女神に目覚めた。もはや、おまえの知る彼女ではない‼」
女神の目は虚ろであり、どこか遠くを見ているようだ。
俺はいつも、そうだ。
美佐樹を守りたいという想いはありながら、それを果たすことができていない。
いつだって、遅いんだ。
それも神のシナリオ通りの展開なのだとして、いつも覆してきたんだ。
彼女が死ぬ運命も、白藤の手に堕ちる運命も、そして、これからだって…‼
「これから、女神は創世のための準備に入るだろう‼白藤隆一を創世の種に選びさえすれば―――」
「そんな未来は来ねぇよ」
全身から純白のオーラを展開し、女神を……いや、美佐樹を見据える。
そして、拳を握っては強引にでも翼をはためかせて彼女に向かう。
「今までと同じだ‼俺はもう、離れない‼離さない‼おまえが女神になったとしても、俺がその運命から美佐樹を奪い返してやる‼それが俺の……デビルマンとしての戦いだぁー‼」
迷いも動揺も、全てを振り切って愛する女に手を伸ばす。
俺は運命の破壊者だ。
この運命だって、壊して進むだけだ。