DEVILMAN REBORN ~LOST DESTINY~ 作:カナト
俺はメールを見て、すぐにマンションを窓から飛び出して空中でベルトに手をかけて変身する。
「デビルっ!!」
純白の鎧を纏い、黒い翼を広げて加藤の家に向かう。
気のせいであってほしい。
そう思っていても、嫌な予感がぬぐえなかった。
最初に短くても了さんに相談すべきだったかもしれない。
しかし、そんな心の余裕は俺には無かった。
違和感を感じたと同時に、すぐに身体が動いてしまったのだ。
深夜ということもあって、人間の目を気にする必要が無かったのですぐに家に着く。
外観から、ただならぬことが起きているのがわかる。
「危険に巻き込まないために家を出たのに、また俺は……」
自責の念が出てきたが、今後悔しても仕方がない。
変身を解除せず、玄関の扉に触れて開ける。
中は真っ暗で、起きている人間の気配はない。
家の中を進んでいると、床や壁、天井に異変が生じる。
泥のように溶けだし、足が沈みだす。
「こ、これは!?」
デーモン族、あるいはデビルマンの能力。
ここからわかることは、既にこの家は敵の手にあるということだ。
翼を広げて飛び、泥の沼から脱出する。
「ここに居るのはデーモンか、デビルマンか!?姿を現せ!!」
怒鳴るように言えば、全方位から不気味な笑い声が聞こえてくる。
〈コノトキヲ待ッテイタゾ、デビルマン・ゼロ、内海明人ヨ。貴様ハ、コノ『アグウェル』ガ作リ出シタ異空間の中で、ジワジワト苦シメナガラ殺シテヤルゾ!!〉
敵はデーモンの方みたいだが、知性がある方の悪魔らしい。
真正面から戦いを挑んでくるのではなく、異空間に閉じ込め、姿を現さずに苦しめてくるスタイル。
厄介この上ない。
周りを見ると、天井から滝のような勢いで泥が流れ、俺に被って床の泥沼に押しつけようとする。
しかし、アグウェルは気づいていなかった。
「異空間ってことは……いくら暴れても問題ないわけだな」
俺はベルトのマークに手をかけ、傾かせる。
そして、全身の鎧が光だし、全方位に光線を発射した。
「
光線は空間内を焼き尽くし、泥の空間が一瞬で火の海になる。
<ア、熱ィアアア!!ナ、ンダ……コレハァアア!!!>
「異空間というが、この空間はおまえの体内のようだな。このまま燃やし尽くして、風穴を開けて脱出してやるよ!!」
アグウェルの悲惨な声は無視し、空間にひびが入ったのでそこに一点集中して光線を当てる。
そして、突撃して異空間を脱出した。
空間の外は加藤家の中で、周りにはおじさん、おばさん、そして孝太郎が倒れて気を失っている。
俺の足元には、汚い泥の色をした小さな芋虫が一匹。
<ニ、逃ゲナケレバ……コノママデハ殺サレル……!!>
「逃げたければ逃げればいいが、その前に俺の質問に答えてもらおうか」
アグウェルと思しき芋虫を掴んで睨みつければ、怯えながら答える。
「言え……加藤の家の者に手を出したのか?」
<オ、オレハ違ウ!!オレガココニ着タ時ニハ、モウ既ニコノ家ノ人間ハ1人居ナカッタノダ!!>
1人居ない……?
またか……またなのか!?
俺ではなく、美佐樹が狙われる。
タイミングを合わせたかのように、固定電話が鳴り、その電話に俺は出る。
「……もしもし」
「もしもし。久しぶりに声を聴いたな……明人」
「……」
その声に聞き覚えはあった。
忘れるはずがない声だった。
自分の父親の声なのだから。
しかし、すぐにわかってしまった。
この声の主は……偽物だ。
「どうした?もっと声を父に聞かせてくれ、明人」
俺は拳を握って怒りを抑えながら離す。
「美佐樹をどこにやった?」
「……何のことだ?」
「美佐樹は俺とのメールの時、『明人くん』なんて使わない。あれはおまえが送信したメールだった。……美佐樹は……俺の女は今どこに居る!?答えろ、この外道が!!」
心の底からの怒声を発すれば、電話越しに不気味な声が聞こえてくる。
「そうかい、そうかい。その言い方からして、もう気づいているようだなぁ……デビルマン・ゼロよ。貴様の大切な人間の女は、丁重にお預かりしているよ。おまえを殺した後に、おまえの生首の目の前で犯しながら食ってやるためになぁ」
その言葉を聞いた時、俺の怒りの許容量は限界に達してしまった。
「今すぐにおまえを殺してやる!!居場所を吐け!!」
「クククッ、威勢がいいのは嫌いじゃないぜぇ。……今は使われていない小学校。覚えているよなぁ?俺の住処に、おまえが入ってきたときのことを」
「おまえの住処……だと?もしかして、あの時の声は……!?」
初めてデーモンの声を聴いた日のことは、今でも覚えている。
まさか、あの時の声の正体はこのデーモンだったのか。
「ほらほら~、速く来ないと……味見に、女に一生消えない傷をつけることになるぜぇ~~?体育館で待っててやるよ」
「待ってろ……すぐにおまえを殺しに行く!!」
電話を切り、すぐに玄関を飛び出す俺。
その時、アグウェルを踏みつぶして殺していたことには気づかなかった。
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変身を解除して廃墟の小学校に到着する。
思い出せば、ここで了さんに会ってから、俺の運命は動き出したように思える。
そして、ここにまた来てしまった。
次は美佐樹を助けるために、奴を倒すために。
体育館に向かっている間も、いつ襲われるかもわからないと思っていたが、何事もなく到着する。
大きな扉を開けば、中央に中年の男が1人立っており、その近くに倒れている美佐樹が。
その男の顔を見て、俺は奥歯をかみしめる。
「父さん……」
思わず、怒りを押し殺してそう呟くが、それに目の前に立っている男は反応しない。
当然だ、そんなことはもう電話の流れでわかっていたはずだ。
それでも、心のどこかで信じたくない自分が居た。
父さんが、デーモンに身体を乗っ取られていたなんてことを。
男はニヤァっと悪い笑みを浮かべ、気を失っている美佐樹を片腕で起こして前に出す。
「この女がそんなに大事かぁ、明人ぉ?大事だよなぁ~、俺はずっとおまえを見ていたから知ってるぜぇ」
美佐樹の首筋を舐め、左胸を揉みだす。
それを見て、俺は自分が抑えられずに変身して突撃する。
「貴様ぁあ!!その汚らしい手で美佐樹に触れるんじゃねぇええ!!」
挑発の意味だったことはわかっていた。
しかし、俺はそれに気づかなかった。
突然体育館の床が割れ、下から無数の尾のようなものが出現し、俺の両手と両足、首を絞められる。
「こ、これは……!?」
男は俺を見上げながら、数本の尾を自分のところに来させて美佐樹の両手と両足に巻き付かせる。
「父さんとしてはぁ……気になっていることがある。女の味は、もう知っているのかなぁ?」
「な、何の話をしている……!!美佐樹を離せ!!」
男の身体は一回り大きくなり、そして、人間の皮が破れ、巨大な亀のデーモンになる。
その甲羅には、人間の顔が何十個も付いている。
このデーモンの記憶はある。
最悪のデーモン……名はジンメン。
尾は美佐樹の服と下着を全て破り捨てて全裸にし、彼女を逆Y字の体制にして股を開かせる。
そして、ジンメンは美佐樹の陰部を覗き込む。
<質問を質問で返すな!!子種はもう仕込んだのかと聞いておるんじゃ、ボケがぁ>
ジンメンは美佐樹の陰部をその唾液まみれの舌で舐めまわす。
<おぉおぉ、汁が溢れてくるわい。これは男を知っている女のようだなぁ……え?この女は美味かったか?明人ぉおおお!!>
「ジンメン……貴様ぁあああああ!!!!」
俺の中の怒りが頂点に達した。
もう、抑えることはできない。
最悪のデーモン、ジンメンの登場。
アグウェルも出ましたが……単なる噛ませ犬でしたねww。
原作とは違う能力を持っているジンメンが美佐樹ちゃんを犯ry。
明人くんの怒りは頂点に達していますが、さてさて……そう簡単にジンメンを倒せるだろうか。
……精神的な意味で。