DEVILMAN REBORN ~LOST DESTINY~ 作:カナト
何時、危険とは遭遇するかはわからない。
いつもの時間、いつもの場所で、いつもと同じような行動をしていても、危険は迫ってきている。
例えばそう、奴らはこんな状況でも人間を襲う。
夜の室内プールでスクール水着の女子3人がクロールの練習している時のこと。
3人で競争をしていると、1人の女子が何か違和感を感じて止まる。
「ねぇ……ねぇ!!」
「……ぷはっ……何?どうしたの?」
水中ゴーグルを外し、2人の女子はクロールをやめて止まる。
「おかしくない?さっきから私たち、ずっと泳いでいるけど全然進んでなくない?」
彼女たちは20メートル四方の大きさのプール内で、2分ほど泳いでいたがゴールまでの距離は15メートルほどある。
こんなことがあり得るだろうか。
普通はあり得ないと疑問を抱くのが必然だ。
「き、気のせいじゃない?本当はそんなに泳いでなかったんだって。ほら、変なこと言ってないで練習練習、大会まで時間ないんだから」
女子の1人がゴーグルをつけてクロールを再開しようとすると、前方から逆流が発生する。
そして、それが渦を発生させて3人を囲み、水圧がスクール水着を削って彼女たちを全裸にさせる。
「「「きゃぁああ!!!」」」
彼女たちの悲鳴は室内に響くが、その叫びは外には届かない。
<グヒヒヒっ、ヤハリ人間ノ女ハ泣カセルニ限ルっ!!散々恐ガラセテカラ食ッテヤル!!>
プールの中からサメのようなエラが出てきては、3人に迫る。
そして、その姿を現した。
サメのような頭と胴体をし、両手と両足が生えているデーモン。
<貴様ラハ、コノ『シャナーク』ノ餌トナルノダァ!!>
シャナークの姿を見て、3人の女子は逃げようとするが2人は渦に飲まれて首を押さえている。
このままでは窒息死するだろう。
残る1人は逃げることも立ち向かうこともできず、ただ立ち通してしまう。
そして、悲痛な叫びを発した。
「誰か……助けてぇええ!!」
室内で叫んでも、誰も助けてくれるはずがない。
それを見越し、シャナークが恐怖をあおる。
<泣コウガ叫ボウガ、誰モ来ルハズガ無カロウガ!!諦メテ食ワレルガ良イワァア>
彼女に追いつき、シャナークは女子の腰に両腕を回して舌を伸ばし、背中を舐める。
「いや~~!!やめてぇ~~!!!」
<ソウ言ワレテ止メル馬鹿ガイルモノカァア>
シャナークは女子の腰を持ち上げ、汚らわしい肉棒を陰部に挿入して上に突き上げる。
「いやっ!!いやぁああ!!!!」
<サァ……楽シイ楽シイ凌辱ノ時間ダ――――ナ、ナンダ、アレハ!?>
興奮しているシャナークが上を見上げると、窓が割れる音が聞こえた。
そして、1人の男の声が響く。
「おまえはナニで十分だろ、この腐れデーモンっ!!」
その声が聞こえた瞬間、シャナークは上を見て目を見開いた。
<ソノ声ハ……貴様ハ……マサカっ!?>
着地をすれば、俺はシャナークたちの方に身体を向け、腰に巻いているベルトに手をかけて叫ぶ。
「デビルっ!!」
全身が白く発光し、翼を広げたカラスの姿をした兜と純白の鎧を装着する。
その姿を見て、シャナークは女を捨てて臨戦態勢に入る。
<ソンナ馬鹿ナっ!!ドウシテ、アノ男ガ……破壊者『デビルマン・ゼロ』ガ、ココニ!?>
「おまえたちのように、罪のない人間を襲うデーモンの存在を許すことはできない。俺がおまえを殺す!!」
<フザケルナ、コノ『シャナーク』ヲ嘗メルナァアア!!>
シャナークは水中に潜って身を隠す。
地上からは探すことができない。
俺はプールに入り、3人の女子を左腕で担ぎながら警戒する。
「隠れるだけか、卑怯者が!!姿を現せ!!」
<俺ハココダヨ、コノダボガ!!>
俺の真下から姿を現し、牙をむき出しにして口を開きながら顔面に噛みつこうとするシャナーク。
それに対して無言で拳を握り、シャナークの開いている口に突っ込む。
<グッ……グゲゴッ!!>
「今まで人間を痛めつけ、慰み者にして苦しめながら食うのは楽しかったか?その分、あとは地獄で苦しみな!!」
拳をそのまま押し込み、口から尻まで貫通させる。
「あの世に送るのは腕串刺しの刑だ。女に突っ込んでいたおまえにはお似合いだぜ」
右腕を払うように振るって動かなくなった血まみれのシャナークをプールの中に捨てれば、気を失っている3人をプールから上がらせる。
「これで大丈夫……だな。最近は人を襲うデーモンの動きが活発化している……何が起きているんだよ」
女子3人の上に、プールの奥から持ってきた毛布を掛ける。
すると、どこからか赤毛の歯を見せて笑っている女が出てきた。
「明人様、後は私にお任せください」
「サイコジェニー……わかった、頼むな」
変身を解いて一息つくと、サイコジェニーは本来のデーモンの姿になって女子3人に手をかざして記憶操作を始める。
「最近、デーモンが起こす事件が多い気がする。ここだって、最近は行方不明者が多いって聞いて調べた結果デーモンの仕業だった」
「……最近の他のデーモンたちは飢えているのですよ、それが爆発して人間にも存在がバレそうな事件を起こす。簡単には人間を食せないのが、最近ですからねぇ」
「それって……何かあったのか?」
「さぁ、私からは何とも。しかし、デーモン間の噂でこんなことを耳にしたことがあります。人間によって、デーモン狩りが行われている……とね」
「デーモン狩り……か。一体、どういう奴がそんなことを……」
デーモン狩り。
それが人間を襲うデーモンだけを狩っているのであれば、止めはしない。
しかし、この時……何か嫌な予感が、俺の中でぬぐえなかった。
徐々に交差していく2つのストーリー。
デーモン狩りが今後のキーワードとなっていきます。