※この作品はR-18です。

DEVILMAN REBORN ~LOST DESTINY~   作:カナト

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飛鳥了として ☆

 その日の夜、飛鳥了は窓から外の荒廃した景色を見ていた。

 バイオレンスジャックは、彼とジュンに伝えるべきことを伝えて消えていった。

 地獄に向かい、デビルマン軍団の居場所を捜しているのだろう。

 

 前の世界では、全ては大魔神サタンの思い通りにことは進んでいた。

 そう、思わされていた。

 しかし、そうではなかった。

 今、動かす者ではなく動かされる者の立場に立ってわかる。

 

 自分がいかに愚かな魔神……いや、ただの堕天使だったのかを。

 

「滑稽だな。私は……いいや、俺は奴らを憎み、奴らの意に反した行動をしているつもりだったが……そうではなかった。奴らの…神の手の平で踊らされていたのか、俺は」

 

 それを実感したのは、今思い返せばバイオレンスジャックを目にした時だった。

 彼を目にし、言葉を交わしているときに、確かな友情を感じたのは事実だ。

 

 そう……感じたのは友情なのだ。

 彼に対する『愛』を、前の世界で大きく抱いていた熱さを感じないのだ。

 

 おそらく、これも神によって仕組まれた感情だったのだ。デビルマンを生み出すために。

 

「俺も所詮は、反旗を翻そうとも神の駒と変わらないと言うことだったのかっ…!!」

 

 不動明に抱いていた愛情も、牧村美樹に抱いていた嫉妬心すらも、彼の本心ではなかったのだ。

 それならば、今抱いているこの感情も奴らによるそれなのか。

 奴らに対する憎しみも、黙示録を避けたいという思いも、全てがまやかしなのかもしれない。

 

 前世界の時、サイコジェニーの能力によって記憶を消した。そして、自分がサタンであることを思い出した時もこういう思いはあった。

 

 しかし、状況はあの時よりも最悪だ。

 

 飛鳥了としても、サタンとしても自分の感情や全ての経緯を否定されたのだから。

 

「今の俺は……サタンなのか?それとも、ただの飛鳥了という仮初めの人間なのか…。自分で自分がわからなくなるっ…!!」

 

 強化ガラスの窓を殴って怒りを発散しようとしても、残るのは虚しさだけ。

 了はソファーに座り、テーブルの上にあるグラスの中のウィスキーを飲みほしてはまたボトルから注ぐ。

 酔って暴れれば、それで気が晴れるわけではない。

 

「……俺は元から、魔神なんて大それたものじゃない。ただの堕天使だったのだ。なんて……なんて、愚かなんだ、俺はっ!!」

 

 頭を抱えて声を殺して唸っていると、部屋のドアがノックされた。

 静かにドアが開き、ジュンが入ってきた。

 

「やっぱり、まだ起きていたのね…了」

「ジュン…どうして、君が」

 

 ジュンは了の問いに答えずに彼の隣に座り、床やテーブルに転がっている酒のボトルを見て溜め息をつく。

 

「相当取り乱しているわね。無理もないわ」

「そんなことはない。俺は冷静だよ」

 

 酔っているのか、了は頬を紅く染めながらも強気で言う。

 すると、ジュンは彼のことを見ては表情を曇らせる。

 

「ジャックさんの話を聞いて、私は頭の中が混乱したわ。全てが誰かに決められているような気がして、この世界だけではなく、体験した全ての世界の行動が決められているんじゃないかって思ってしまう」

「……例えそうだとしても、君の場合は多くの人の命を救っていた。でも、俺は違う。命を奪い続けた、見捨ててきた。最悪だよ。自分の意志でやったことだと思っていたが、それが他の者の筋書き通りだったのだと思うと……物語の悪役を押し付けられた気分だ」

「それでも、この世界であなたは変わった……でしょ?」

「本当に変われたのかどうか、自信はない」

「……少なくとも、私は変われたと思うわ」

 

 そう言って、ジュンは了のことをソファーに押し倒した。

 

「お、おい、ジュン……どういうつもりだ?」

「この世界では、私たちは別人……違う?」

「……質問の答えになってないな」

「なら……態度でわからせてあげる」

 

 ジュンは静かに目を閉じ、了と唇を軽く重ねた。

 

「んっ……俺は前の世界で、男を愛していた堕天使だぜ?それでも良いのか?」

「でも……私のことを愛してくれた世界もあった。でしょ?」

「……あの時のことは、本当にすまなかったと思っている。今ならば、君の願いを叶えられると思うよ。君は君のまま、サタンの一部ではなく、不動ジュンという1人の女性として生きることができるんだ」

「それでも、あなたの隣に居たいわ。私たち、パートナーでしょ?」

「……ジュン。俺は無力な男だ。ルシファーでもサタンでもないのかもしれない。ただの飛鳥了として生きることができるのなら……この世界がそう言う世界ならば、俺は……君に側に居てほしい」

「私、明さんじゃないわよ?」

 

 ジュンが意地悪でそう言えば、了は口元に笑みを浮かべて彼女を身体を両手で抱える。

 

「わかってるよ。君は不動ジュンだ。だからこそ……俺は君に今、とても愛を感じているんだと思う」

「了……嬉しいわ。今度こそ、私たち……」

「本当の意味で、愛し合えるんだ」

 

 2人は再度唇を重ね、寝室に向かった。

 

 

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 身に着けていたものを全て床に脱ぎ捨ててあり、了とジュンはベッドの上でお互いの感触を確かめ合う。

 了は両性具有ではなく、男の身体のまま女のジュンと交わる。

 

「あんっ!はっ!あぁんっ!良いわ……良いわ、了っ!!私っ!今、やっとっ……やっと、あなたのことを感じられるわぁ!!」

「ジュン……俺もだ。俺は今、サタンではなく、1人の男、飛鳥了として君を愛している!!」

「私もっ!!愛してるわぁ!!了~~!!」

 

 了はジュンの尻を掴んで固定し、バックから腰を振り、陰部の中を肉棒で刺激を与え、悦びを与え続ける。

 

「あっ!はっ!はんっ!んぁ!あんっ!あぁ~ん!!」

 

 ジュンは四つん這いのまま尻を突き出し、下半身を了に預けて悦楽を得る。

 

「ジュン……綺麗だ。もっと、君の綺麗な身体を見せてくれ」

 

 彼女の身体を肉棒を挿入したまま半回転させて正常位で、紅潮させている顔を見ながら激しく腰を前後に振る了。

 その姿はもはや堕天使ではなく、1人の愛する雌を求める雄だった。

 

 前の全ての世界で、彼は女を愛することは無かった。

 しかし、この世界では目の前にいる不動ジュンという女性に愛を感じている。

 これは、神の呪縛がこの世界では解かれているということなのだろうか。

 

「了っ…了っ!!あんっ……私っ……あなたじゃないのねっ!!1人の女なのねぇ!!」

「あぁ、君は君だ。それ以外の何者でもない。俺の大事なパートナーだ」

「嬉しいっ!好きよぉ……本当に愛してるわぁ、飛鳥了~~~っ!!」

 

 了は激しく腰を振り、そろそろ快楽が頂点に達してくる。

 ジュンも彼から与えられる悦楽によって、絶頂に達しそうになっている。

 

「ジュン……俺はもうっ!!」

「私もよっ!受け止めてあげるっ……出して……良いわぁ!!」

 

 了はジュンの腰を掴んで背中を反り、ジュンの中に射精した。

 

「あぁ~~~~~っ!!」

 

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 性交を終え、了とジュンは互いに寄り添うように抱きしめ合う。

 

「これからの戦い……過酷なものになることは間違いない。アキトのこともそうだが、その後も……。俺たちがやらなければならないことは山積みだ」

「えぇ……でも、大丈夫よ。あなたには私がついてるわ」

「ああ…その通りだ。でも、今……アキトは1人なんだな」

「……助けてあげないとね」

「助けたい。そして……できれば、ずっと大切な人の側に居させてあげたい」

 

 明人のことを思うと、了とジュンは表情が暗くなる。

 

「明人のためにも、できることは私も考えるわ。だから、1人で背負い込まないでね?了」

「わかってるさ。俺はもう……前のサタンじゃないんだ。飛鳥了として、最善を尽くすさ」

 

 そう言って目を閉じ、明日からすべきことを考える了。

 

(まずは……兜十蔵と兜甲牙に会わなければ始まらないな)

 




 了もね、そろそろ報われる愛があっても良いと思うんです(腐以外で)。
 そして、ジュンさんもそれは同じだと思ったのでくっつけました。

 問題ない。2人のこの世界では別人なのだから。

 次回で今度こそ、デビルマン側と人間側の話が重なります。
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