DEVILMAN REBORN ~LOST DESTINY~ 作:カナト
ゼロは今、俺の問いに対して問いで返してきた。
自分が何なのかと問いている。
俺を挑発しているのか?
光の文字は変化し、次の文が現れる。
私 は 破 壊 の 皇 帝
「破壊の皇帝?俺たちの未来を破壊するつもりか!?」
否
「違う?それなら、どうして破壊行動を行う!?おまえのせいで、今までどれだけの人間の命が失われた!?おまえは、俺たち人類の敵なんだよ!!」
カイザーブレードを両手で構え、雄たけびをあげながら振るう。
しかし、粒子のバリアがそれを阻む。
ゼロの口から、また破壊光線を発射される。
しかも、それは地上に向かって。
「やめろぉおお!!!」
俺が身をていして止めようとした瞬間、地上から高密度の光子力ビームが届き、ゼロの光線を相殺した。
「これは……!!」
インカムから爺の声が聞こえる。
『甲牙よ、聴こえているか?』
「ああ、爺。今の光子力ビームは?」
『マジンガーZを起動させた。おまえはZと連携し、デビルマン・ゼロに対処せよ』
「Zってことは、あれを使う事もいとわないってことだな」
『その通りじゃ。いざという時は、どんな犠牲を出しても構わん。ゼロを討つことに専念するのだ』
「……わかったよ。世界の運命には代えられない」
マジンガーZ。マジンカイザーをサポートする戦闘用ロボットだ。
マジンガーZが俺の居る地点まで到着する。
そして、ミネルバの声が聞こえてきた。
『甲牙さん、私がZを遠隔で操縦します。コンビネーションでゼロを止めましょう』
「ああ。だけど、俺の動きに合わせられるか?」
『無論です。私のデータには、甲牙さんの行動パターンは全て保存されています』
「それは期待できそうだな。じゃあ、行くか!!」
俺はカイザーブレードを構えて突撃し、マジンガーZは腕から刃を出して後ろからついてくる。
俺たちは光速で動いてゼロを翻弄し、バリアが展開される前に俺は左翼、Zは右翼を傷つける。
すると、ゼロの体制が一瞬崩れる。
その隙に両端から熱線を放射した。
「ファイヤーブラスター!!」
『ブレストファイヤー!!』
ゼロの身体が溶け出し、全身をバリアで包みだす。
その間に自己再生されたら厄介だ。
「ルストトルネード!!」
『ルストハリケーン!!』
竜巻でバリアが塞がらないようにし、そのまま突撃してバリアの内部に入ろうとするが、その破壊光線を直撃して離される。
マジンガーZも右翼で吹き飛ばされた。
下を見ると、羽根や粒子の影響で多くの人が死んでいく。
これ以上長引かせるわけにはいかない。
「こうなったら、最大出力で光子力ビームでバリアを壊すしか……」
『それでは、甲牙さんの体力が無くなってしまいます。……あのバリアを壊し、かつ白カラスを倒せる方法があるとしたら……最後の手を使うほかありません。マジンガーZの光子力エンジンをフルチャージします』
「……被害を最小限に抑え、ゼロを倒すためにはしょうがないか……。使うぞ、必殺のあの技を!!」
ゼロは俺とZを見て、再度光の文字を生成する。
貴 様 た ち は 何 の た め に 私 と 戦 う ?
「俺たちが戦う理由はただ1つ。おまえたち悪魔を根絶するためだ!!」
そ の 後 は ど う す る つ も り だ ?
その後?
悪魔の他にも、別の脅威が現れるとでも言うのか?
ゼロの文字は続く。
貴 様 は 今 誤 っ た 選 択 を し て い る
「誤った選択だと?……敵の言葉など、信じられるか!!」
戦 う べ き 相 手 を 間 違 え
すべての文字を見る前に、俺はターボスマッシャーパンチで文字を粉砕する。
「今の敵はおまえなんだよ、デビルマン・ゼロ。人類の敵は、誰だろうと俺が狩る!!」
もう時間はかけていられない。
最終手段を使うほかない。
「ミネルバ。マジンガーZ、正拳モードだ」
『了解!!』
マジンガーZの形が変形し、巨大な右拳になる。
その右拳を、俺の右腕にはめる。
すると、右拳が黄金に輝きだした。
「見ろ!!地を裂き、海を割り、全てを打ち砕くこの拳!!くらえ、必殺!!ビッグバァアン……パーンッチィイイイ!!!」
右腕から発射し、黄金の巨大な拳はゼロに向かっていく。
バリアがそれを防ごうとするが、ビッグバンパンチの威力の前では飴細工のようなものですぐに貫通する。
そして、ゼロの胴体にめり込んでいく。
そのまま地上に向かって落下していくゼロ。
ファァアアア!!!
必死の抵抗で破壊光線を乱れ撃ちするが、それは全て地上を削るのみだった。
地上に落ちた衝撃で大きな地震が起き、付近に居た者はその被害にあった。
ビッグバンパンチはあまりの威力で、死傷者は出るレベルの災害を起こすのだ。
俺も着地し、ゼロに止めを刺そうとカイザーブレードを持って近づく。
マジンガーZは落下したときに離れたのだろう、ゼロの胴体には穴が開いていた。
奴は羽1つ動かさない。ビッグバンパンチを受けて、もう動くことができないのだろう。
止めを刺すならば、今しかない。
ゼロの首の付け根に、カイザーブレードを触れさせる。
「デビルマン・ゼロ……覚悟っ!!」
カイザーブレードを高く上げ、振り下ろそうとした瞬間。
『待ちな。そこから先は、こっちの仕事だ』
突然、声が聞こえてきた。
そして、俺の目の前に紅の光球が現れる。
『ご苦労だったな、マジンカイザー。しかし、そいつを殺すのはいただけないな』
光が収まり、紅蓮の鎧を装着した者が姿を現す。
「おまえは……何者だ?どうして、俺がデビルマン・ゼロを殺すのを止める」
『俺の名は勇者アモン。俺がおまえを止めるのは、そいつが俺たちにとって重要な存在だからだ。この世界の運命を壊すためにな』
「……この世界の……運命?」
俺がマスクの下で訝し気な顔をしていると、インカムからミネルバの声が聞こえてくる。
『大変です、甲牙さん!!デーモンの群れがこちらを囲むように接近してきています。完全に包囲されない内に、その場を離れなければいけません!!』
「何だって!?だけど、ゼロはまだっ……!!」
『白カラスは行動を停止しました。後退するには今しかありません!!甲牙さん、撤退を』
ミネルバの声は焦っている。
本当に相当な数の敵が集まっているのだろう。
それなら、好都合だ。
「俺が悪魔どもを前に逃げるだと?ありえないだろ。俺は人類の希望なんだ。正義は悪に屈してはいけない。マジンカイザーに敵は居ないんだ。だから、俺が一匹残らず、狩りつくしてやる!!」
俺は最初に、アモンにカイザーブレードを向ける。
「おまえは……悪魔なのか?」
『そうだ。俺はデーモン族の勇者と呼ばれている』
堂々と答えるアモンに、俺はマスクの下でニヒっと笑む。
「そうか。なら、話は早いぜ……先におまえを、狩ってやるぜ!!」
俺はアモンに向かって、カイザーブレードを振るった。
これ、明人が甲牙くんに負けたって思ってる人居ます?
安心してください、あくまでも暴走した明人がそうなっただけですからww。
本番はこれからっすよ、これから♪
それにしても……ビッグバンパンチ、カッコいいと思うのは作者だけじゃないと信じたい。