DEVILMAN REBORN ~LOST DESTINY~ 作:カナト
カイザースクランダーで向かった先は、街の外れにある巨大な廃工場。
カイザによると、さやかを捕らえた犯人はそこに居るらしい。
最も強大な闇の波動を持っているらしいが、どれほどの敵なのか。
「今のマジンカイザーで勝てるのか…」
『弱気だな。マジンカイザーに敵は居ないのではなかったのか?』
「俺は無敵じゃない、
スクランダーを工場の前に着陸させて降り、例の物を持って中に入る。
中は朝だというのに薄暗く、まるで闇の中に居るみたいに空気が重い。
そして、感じるのは血生臭さ。
スマホのライトで足元を照らしてみると、思わず絶句してしまった。
床にはミンチになった肉片が転がっており、後ろを見ると血に靴の痕が付いている。
「これは……」
「下級デーモンどもの死体だ。戦場には、血と死体が転がっているものだろ?魔神」
「誰だ!?」
暗闇から男の声が聞こえ、周りを見るが姿が見えない。
「おまえの戦いを見せてもらった。あの破壊皇ゼロとの戦いは見事であった。しかし、内海明人には敗北した」
「俺を見てた……だと?」
「おまえは、俺の期待を大いに裏切った。その魔神の力の真価、今1度試させてもらうぞ」
指を鳴らす音が響き、4方向からライトの光が差し込み、1つの柱を照らす。
そこに居たのは、縛られているさやかだ。
目を閉じていて、気を失っているように見える。
「さやか!!」
すぐに駆け寄ろうとすれば、横から数本の青い光の刃が飛んできた。
「っ!?」
紙一重で回避しようとしたが、身体に痛みを感じて思うように動けず、肩と左腕を切られてしまう。
「今の攻撃も回避できない……か。随分と弱体化したものだな、兜甲牙」
そう言って、暗闇から姿を現した赤毛のオールバックの男。
その手には、異様なオーラを放つ漆黒の刀が鞘に収まったまま握られている。
「おまえは、一体……」
「俺の名は剣鉄也。おまえと会うのは、これで2度目だな……マジンカイザー」
「2度目?……何を言っている。俺たちは初対面のはずだぜ」
「そんなことはどうでも良い……さっ!!」
鉄也は右手で柄を持って抜刀すれば、さやかの方向に軽く刀を振る。
すると、彼女の服が少し破られ、下着が見え隠れする。
「さやかに手を出すな!!どうして、さやかを連れ去った!?」
「俺はおまえと戦いたかった。この女は、そのための餌だ。おまえを誘き出すためだけのな」
不適な笑みをする鉄也に、俺は怒りを隠せない。
「そんなことのために……おまえは、さやかをっ…!!」
「力こそが俺の全てだ。他をひれ伏させる圧倒的な力。それを手に入れるためなら、何だってする。おまえとて、力を欲して魔神の能力を手に入れたはずだ。俺と変わらんだろう」
「違う!!俺は……俺が力が欲しかったのは、そんなことのためじゃ……ない!!」
ブレスレットに手をかけ、俺は叫びながら鉄也に向かって走り出した。
「マジン…ゴォオオ!!」
魔神の鎧を装着し、カイザーブレードを出しては鉄也に振るうが、刀で軽々と止められてしまった。
「何!?」
「流石は冥刀ジレン。冥界の力は魔神の力と同等か」
カイザーブレードを跳ね返されてしまい、鉄也は1度刃を鞘に収めては一瞬で抜刀して再度収める。
「今、何が起きたのか。それを理解するのには3秒かかるだろう」
「なっ!?……うわぁあああ!!!」
全身に切り刻まれた感覚が走り、カイザーブレードを床に刺して身体を支える。
「何がっ……起きて……」
「脆い、脆い脆い脆い脆い。あの時の力はどこに行った?出し惜しみをしているのか?俺が戦いたいのは、あの時のおまえだ!!ゼロとの戦いで見せた、あの力を見せろ!!」
ゼロとの戦い…。
あの時の俺は、独善を妄信して力に飲み込まれていた。
今ここで力に飲まれてしまったら、さやかを傷つけることになるかもしれない。
「あんなのは……2度と、ごめんだっ…!!」
「貴様の意志など、知ったことではない!!」
鉄也は一瞬で俺と距離を詰めては通り過ぎ、後ろから刃を鞘に納める音が聞こえた。
痛覚が横に深く斬られたことを認識し、激痛が走った。
「ぐぁああああ!!!」
痛みに耐えきれず、膝をつこうとした瞬間、鉄也が目の前に現れる。
「まだだっ!!」
刀を抜いては斬り、鞘に戻すを繰り返し、光速の斬撃を俺に繰り出してくる。
「がぁ!!ぐふっ!!あがっ!!うぐっ!!んぐっ!!げがぁ!!!」
遂に身体が限界に達し、前に倒れてしまった。
それを鉄也が冷たい眼差しで見下ろす。
「はぁ……はぁ……」
今までの連撃、魔神の鎧を装着していなかったら耐えられなかった。
死んでいたかもしれない。
「俺をこれ以上失望させないでくれ。それとも、俺が人間の姿のまま故に力を出せないか?おまえは言っていたものなぁ。人間ならばどんなクズでも助け、悪魔ならば善人でも殺す。それならば、有言実行しやすいようにしてやろう」
鉄也はコートで隠していた漆黒のベルトを露わにし、中央のV字のマークを回転させて呟いた。
「デビル…」
彼の周りを黒い霧が包んでは姿が見えなくなり、それが晴れると俺の見覚えのある漆黒の騎士の姿になった。
それと同時に理解した。
こいつが2度目だと言った意味を。
俺はマスクの下で目を見開き、漆黒の騎士を見上げた。
「おまえはっ……」
「デビルマン・ダークネス。この俺のことを、忘れたわけではあるまいな?」
姿は前と変わらないが、左手と鞘が一体になっており、右手に握られている冥刀ジレンは黒い炎をまとっていた。
「さぁ、立て、マジンカイザー。第2ラウンドだ」
オリジナルの武器の1つ、冥刀ジレン登場!!
この刀、マジで危険だし超重要アイテムです!!
鉄也さんも魔神の鎧を装着すると思っていた方々、予想外の展開で申し訳ありません!!
正体はデビルマン・ダークネスです!!
ちなみに、鎧はダークネスの意味の通り、暗黒代将軍を元にしています!!
つか……アイテム変わっただけでダークネス強すぎだろ!!
これ、甲牙くん、勝てるの!?