「アナタ ───────────ッ!!!イ、イ、イヤ ───────────ッ!!!」
2人は、部屋の電気をつけたまま、一戦交えているらしい。
「らしい」としたのは、その時2人の姿は、私の視界に入ってこなかったからだ。
2人はどこにいるのか? 声は聞こえど姿は見えずというヤツで、キョロキョロ部屋の中を探っていた私は、両親がいる場所を見て仰天した。
父はベランダ側の窓に母の裸体を押しつけ、後ろからグイッ、グイッと突き上げていた。
「ヤメテ ───────────ッ!!! ヤメテッタラ───────────ッ!!!」
父に突かれるたびに母は絶叫するが、父は腰の動きを止めない。
「さっき『存分に楽しみたい』っていっただろ?」
「人に見られるじゃないバカァ!!」
「大丈夫だよ。こんな時間に、他人の家の窓をのぞき込む不埒な人間はいないって」
「いたらどうするのよ……ハァ……ハァ……」
母は反論するが、しばらくすると父の腰にあわせて、その口からは艶めかしい喘ぎ声がでるようになった。
「アナタ……イ、イヤァ……アアッ……アアッ……」
母の色っぽい喘ぎ声にあわせるかのように、父はグイッ、グイッと腰を突き上げる。
「アア───────────ッ!!!ウァ───────────ッ!!!」
母は頭を左右に振り、快楽の世界に身もだえていた。そして父は、リズムと場所を変えながら母の乳房を揉みしだいたあと、その豊満な果実を窓に押しつける。
気がすむまで母を突いた父は、なにを思ったのか、いったん母から離れた。
「続きは、ベランダで楽しまないか?」
父はそういうや否や窓を開け、外に出ないかと母に促した。
「イ、イヤよ!ご近所さんにまるわかりじゃないの!」
「なにを今さら。それにふみよが修学旅行でいなかった夜も、2人で楽しんだじゃないか。あの後、僕がが君をベッドの中で抱たら『また、こんな風に楽しみたい』っていっただろう」
といいながら、母をベランダに連れ出した。
さすがに私は、そこから先は、2人に見られるがいやだったので見ていない。
だが翌朝の両親の様子から察するに、あの後も存分に楽しんだのだろうということは、子どもの私にもわかった。
「君の両親、かなりの好き者なんだなぁ……」
私の両親の話を聞いた遠の顔には、半ば呆れたような感情が出ていた。
「教師ってさ、ストレスがたまりやすい職種なのよ。おまけにいつも忙しいから、出会いの機会がほとんどない。だから職場内の恋愛や結婚、不倫も多くなるわけよ。一夜限りの出会いに、情熱を注ぐ女性教師も多いらしいよ」
「じゃあ、女性教師というのは……」
「そう、酒とセックスが楽しみという人も多いみたい」
「君の両親も教師だったの?」
「うん。同じ学校の同僚でさ。気がつくと、一緒にいたってわけ」
「なるほどね」
といいながら、彼は再び私にのしかかってきた。
私はそれをはねのけて、言った。
「今晩は、もういいでしょ? たっぷり楽しんだじゃない」
壁に掛けられた時計を見ると、もうすぐ深夜1時になろうとしている。
「俺はまだまだ楽しみたい。確かふーみんの会社、フレックス制を導入していただろ?」
これだけ私を弄んだのに、ヤツはまだ足りないらしい。
「アナタの性欲は、本当に底なしなんだから」
「よく言うよ。この間仕事でヘトヘトだった俺に何度もおねだりして、夜通し快楽を貪ったのはどこの誰なんだろうね」
ニタニタしながら、ヤツは私に突っかかる。
「あ、あれは……」
実は私は、つい最近もヤツと交わったばかりだ。それも徹夜で。
「俺が君の中で動きかき回すたびに、ふーみんはあられもない大声を出し、頭を左右に振り回すんだよ。俺が抱いた女で、あそこまで燃えるあがる女は君くらいなものだ」
そして、アタシの額を軽くつつきながら「このスケベ女」と声をかける。
「と、とにかく、今のアタシは疲れているの。それに、体もべとついて気持ち悪いし。さっぱりしてぐっすり寝たいから、シャワー浴びてくる」
アタシはヤツにそう告げ、額に軽くキスをすると、バスルームに入った。
ボディーシャンプーと汗をシャワーで洗い流して、さっぱりした気分になった私は、湯船と反対側にに設置された大きな窓から見える夜景を、ぼんやりと眺めていた。
倉庫街は電灯がないから、外は真っ暗だ。外を歩いている人はほぼいない。
バスルームからは、別のアパレル会社の倉庫の様子が丸見えだ。事務職の人たちはほとんどおらず、中にいるのは、明日出荷する予定の商品を陳列するために働いている人たちだ。
人づてに、この倉庫で働いている人たちは、そのほとんどが派遣会社から派遣されていると聞いた。派遣社員の時給は安く、労働環境も劣悪な上、人間関係もギスギスしているという噂も絶えない。
私は、あの倉庫で働いている人たちとは、正反対の環境にいるのだな。深夜にもかかわらず、汗だくで大きく重い箱を運んでいる人たちの姿を見ながら、フーッと、長いため息をついた。
あの人たちが、真っ当な扱いをされる日は来るのかなあ……そんなことを思っていたら、誰か私の後ろに立っているのに気がついた。
後ろを振り返ると、素っ裸になった遠が立っていた。あんなにアタシをめちゃくちゃにしていたのに、まだ飽き足らないようだ。私は、さっさと横になりたいのに。
「ふーみん」
彼は耳元で私に囁き、熱と愛情のこもった吐息を私の耳たぶに吹きかけた。そしてゆっくりと、私の乳房を揉みしだいていく。
「アアア……ダメ……ダメェ……イ……イヤァ……」
私はヤツを睨みつけるが、彼はそれでひるむような人間ではない。それどころか、ますます図に乗ってアタシが持っている、ずっしりと重い果実を揉みしだく。
弱く、軽く、優しく、しっかりと。
上に、下に。右に、左に。
その間ヤツは片方の手で、硬くなった乳首をつまみ、引っ張り、指で弾き、つついた。
「ハーッ ハーッ ハ──ッ ハ──ッ」
そしてもう一方の手で、私のカラダを丹念に愛撫する。
やがて彼の手は、私の花芯にたどり着くと、指を軽く浅く、強く深く入れてきた。
そして、その中でグチュグチュと指を動かす。
「アアァ────ッ!!アアァ────ッ!!イヤァ─────ッ!!イヤァ─────ッ!!」
遠の指が私の中で動くたびに、私のあられもない声がバスルームに響く。
私は頭を上げ、向かいの倉庫を見た。窓の明かりはついたままだ。
こんな痴態、倉庫の従業員に見られたらどうしよう……。
「お願い!今誰かが見ているかも知れない!!」
だがそれで引き下がる彼ではない。
「大丈夫だよ。むしろ「見られる」というスリルが、快感につながるんだろ?」
「わ……私はいやよ!」
「君の両親だって、君のいないところでこんなプレイしていたんじゃないかな?」
クックッっと、卑猥な笑い声を出しながら、彼は言葉を返してくる。
「君の両親、結構好き者だったじゃないか。その遺伝子が、君にもしっかり刻まれていたりしてね」
「私はそこまでふしだらじゃないから!」
「へえ、そうですかい?だったらいまここで、君がふしだらじゃないかどうか確かめてみようじゃないか」
遠はそう言いながら、私のカラダを窓に押しつけた。
硬くなった乳首と、豊かな果実が窓に潰される。
「バカッ!!ヤメテ!!」
と私は絶叫するが、私のカラダは彼にがっしりと組み止められて身動きできない。
「入るよ」
彼は小声で呟くと、一般の日本人よりも太く、長く、硬くなった彼のイチモツを、グイグイと押し込んできた。
「アアァ────ッ!!アアァ────ッ!!イヤァ─────ッ!!バカァ─────ッ!!」
私の心の中に漂っていた倦怠感は、彼の逞しい直撃がもたらす快楽の前に、一瞬にして砕け散った。
そのかわりに私のカラダにやってきたのは、心地よい疲労感と、今までに感じたことのない強烈な快楽だった。
「ア────────────ッ!!!ア────────────ッ!!!」
「ア────────────ッ!!!ア────────────ッ!!!」
「イァ────────────ッ!!!イァ────────────ッ!!!」
「イァ────────────ッ!!!イァ────────────ッ!!!」
私の口からあられもない声が上がるたびに、遠は腰を動かしリズムを変えて、私を攻め立ててきた。
右に、左に。上に、下に。斜めへの動きを取り入れつつ「の」の字を書きながら、彼は私をかき回し続けた。
「ヤダ────────────────ッ!!!ヤダ──────────────ッ!!!」
「ヤダ────────────────ッ!!!ヤダ──────────────ッ!!!」
「バカァ───────────────ッ!!!バカァ──────────────ッ!!!」
私が騒げば騒ぐほど、彼はアタシを激しく、強く攻め立てる。
同時に遠は、窓に押しつけられている私の果実に手をこじ入れ、コチョコチョとまさぐる。そして彼の手は、腋の下へ、へそへ、そして腰へとなめらかに移動する。
ふと窓の向こうを見ると、向かいの倉庫の窓から、私たちのハレンチな姿を凝視していると思われる人影があった。私たちの仕草に気がついたのか、素早くしゃがみ込んで、こちらの様子を窺っている。
「のぞかれたからって、どうってことないだろ? ひょっとしたら、自分も彼女ができたらああしてやろうと思っているのかも知れないぜ」
遠は耳元で囁きながら、グイグイと腰の動きを早めていく。
「アアァ───────────────ッ!!!バカァ──────────────ッ!!!」
「君の母さん、口ではイヤだといいながらも、積極的に楽しんでいたんじゃないかな?」
なおも彼は私に話しかけ、そしてブルンブルンと腰を回す。
「アアァ───────────────ッ!!!アアァ─────────────ッ!!!」
アタシは絶叫しながらも、母はあの夜も、父との営みを存分に楽しんでいたんじゃないかな、と想像を巡らしてみた。
不意に私は、同期との会話を思い出した。
「このあいだカレと真っ昼間から、思う存分楽しんじゃったの。しかも窓のカーテンを開けっぱなしにしていたから、たぶん誰かにのぞかれてしまったかも知れないわね。でも『人から見られている』と思うと、メチャクチャ燃えちゃうの」
アア、わかる……わかるよこの感覚。その時私は彼女の話を聞きながら、心の中で「なんとハレンチな」と思っていたんだけど、いざ自分も経験しちゃうと、そんな風になっちゃうんだよなあ……。
「……ああ、もう出すよ」
遠はそう呟くと、ありったけの情熱を私の中に注ぎ込んできた。
「イッチャウゥゥゥゥゥゥ─────────────────────────ッ!!!」
バスルームで絶叫しながら、私は窓から見上げたその時の夜空は……とっても美しかった。
それが、私が経験した最高のセックスで……私は、本気で彼との結婚を願うようになったのだった。