ぬるいですが、SMです。
本編の重大なネタバレを含みます。
気になる方は8話の後にお読みください。
時系列としては、楽園の塵の前です。
マクイルの双子は二頭牽きの種馬と呼ばれる。それは彼らがクランのトップであること、若いこと、独身であること、見目が良いこと、手が早いことが原因だ。社交界デビューしてすぐに先代を追い出してクランのトップに成り代わった彼らは女にもてる。親の力でなく自分の自由になるものを持つ男は魅力的だ。女共は将来の安泰と未来を視野に入れ、声をかける。双子は自分達の役に立つ女を選ぶ。父が母が友人が自分達の役に立つ女を。
ランサーは今夜姉妹と過ごすらしい。元気なこった。部屋はホストが用意している。マクイルの双子が何もせずに帰ることは無いからだ。俺は今日母親が政治家の女と過ごす。ランサーはどこぞの会社のCEOの娘たちだ。上手く行けばビジネスは飛躍的に広がる。満足させれば後少しの言葉で目的の人物に会えるだろう。
ランサーは二階の端、俺は二階の真ん中の部屋だ。きちんと離れていた。だが、今回は上手く行かなかった。近すぎた。
事が済んで約束を取り付け、さて一休みと思った時に、それは来た。女は寝ている。良かった。起きてたら色々取り繕わなきゃならなかった。
エレクトする愚息。我慢できない。ランサーめ、頑張り過ぎだ。
俺とランサーの間には共感能力がある。ランサーは俺の知覚と接触共感だが、俺は違う。兄弟にも言ってないが、離れていても感情や身体が共感してしまう。今がそうだ。共感すると無茶苦茶な感情と反応に翻弄されて、事情を知らない奴には単に狂っているようにしか見えない。つまり、女にもランサーにも頼れない。知っているのは、一人だけ、コトミネだ。
慌てて携帯でコトミネを呼び出す。こういう時だけあいつは素早い。多分判っていて用意している。嫌な奉仕精神だ。
隣の部屋に移る。コトミネが悠然と入ってきて、言った。
「キャスター、またかね?」
「知ってるくせに、うっとおしい。言わずもがなだろ、コトミネ。いいから、どうにかしろ」
「そうだな、今日は趣向を変えてみた。楽しみにしてろ」
「コトミネ!」
「手錠がいいか、縄がいいか、選ばせてやる」
「どっちでもいい!…っ!早く!」
腰が大きく動いて射精した。下着が濡れる感触、暖かいものが広がり、下着から漏れだす。コトミネがニヤリと笑って匂いを嗅いだ。
「おや、まてができなかった様だな。悪い子だ。お仕置きせねば」
何をしても何をやっても同じ結論なのに、妙なプレイをしたがるのは悪趣味なこいつらしい。白いドレスシャツを着せたまま縄を後ろでくくる。ズボンは下げられて濡れた下着とシャツだけになる。ベッドにのるよう指示され、大人しく従った。膝立でコトミネを待つ。コトミネは思い切り顔を近づけシャツに手をかけた。
「私はな、キャスター、休む所だったのだよ。今日は離れて過ごすと聞いたからな。貴様、悪くなっているのではないか?」
「どうだっていいだろう」
シャツのボタンを焦らすようにゆっくり外す。
「雇い主は横暴だ。私の休みは無いらしい」
しゃべる距離が近い。キスしそうな距離だが、コトミネは決してキスしない。恋人でも愛人でもない、俺に付き合っているだけだからだ。さっきから身体が熱い。発散したい。射精しただけでは収まらない。熱い、熱い、熱い。
シャツを脱がせて後ろに回す。縄が見えなくなった。これからやることを考えると、これもコトミネの嫌がらせだろう。汚れてどろどろになったものを着て帰れ、と。
コトミネが精を受け止めた下着をずらした。俺のそこは勃起したままだ。濡れた下着を脱がせると、脚に精液がべったりついた。
解放されて濡れた局部が冷やされる。思わず腰を突き立てて、コトミネの腹に先端が付きそうになった。
「まったくしつけのなっていない、犬だな」
言ってコトミネが強く握った。
「あうっ」
「吐き出しても吐き出しても満足しない、こんなものでは足りないか」
「くそ、そうだよ!」
コトミネは持って来たカバンを開けると、ローションを取り出して、大きめのディルドに塗り込めた。
「欲しいか、キャスター」
喉がごくりとなった。欲しい、あれが欲しい。あれを入れて腹をかき混ぜて奥の奥を勢いよく突いて欲しい。
「欲しい、早く、入れて」
尻を振って懇願する。こうするとコトミネは俺の言うことに大人しく従うからだ。焦らされるのが一番困る。
コトミネが後ろに回って俺を前に倒す。後ろ手に縛られてるから、顔をベッドに押し付けるようになり、尻だけコトミネの前に差し出す。コトミネの手が尻を掴んで孔を見せるように割り開く。
「準備はしているのか?」
「お前が来る前に俺の指で出来る所までやってる」
「そうか」
冷たいディルドが入り口に宛がわれる。少し入れたと思ったら、いきなり奥まで突っ込まれた。
「が、っ、うぐ」
痛い、が、これだ、と言う感覚。本当はコトミネ自身がいいが、あいつはすぐに入れてこない。偉そうに、最後の最後だ。熱くて、大きくて、長い。ディルドなんて目じゃない。
「あ、あン」
ぬくぬくと出し入れされる。コトミネはわざといいところに当てないように入れることがある。そういう時は微妙に身体をずらして当てるようにする。
「う、あうっ」
ディルドの方向を変えられて、さっきよりガンガン奥に打ち当てられた。
「ひあ、ぁァ!」
くそう、気持ちいい、気持ちいい。
「コトミネ、もっと、奥、に」
ずるり、ディルドが抜かれた。と、奥までぶちゅっと音を立てて差し込まれた。目の前がチカチカする。痛い。ディルドの持ち手まで入れようとするばかりに奥へ叩きつける。孔の淵が捲れているのが解る。敏感な部分が空気に晒されて冷たい。自分の体温で暖まったディルドは俺を地獄と言う天国に連れていく。痛い、けど気持ちいい。
「あっ、あ!」
ランサーの射精が己に影響する。ディルドを入れたまま背中を反らせて射精した。
ディルドをぐいぐい奥に入れられてそのままひっくり返される。ディルドがベッドに押されて結腸に突き刺さる。後ろ手に縛られてる腕が痛い。
「また堪え性のない」コトミネが俺のモノを掴む。これは陸な事にならない。コトミネが俺を気持ちよくさせるために触った事なんぞ一度もない。嫌な予感は的中だ。このところ楽しそうにやってるブジーとか言う奴を取り出した。
「栓が必要だろう」
「や、だ、止めろ、それ嫌いだって!」
身を捩って嫌がるが、尻に刺激が行っただけだ。ディルドが取れなくなったらどうすんだ!
「そうかね?大分よくなって来たろう?」
「やめろって!それ入れるとションベン痛ぇから!」
コトミネは殊更見せつけるようにローションを垂らして楽しそうに笑った。
「気持ちいいのだろう?」
畜生、話が通じねえ!
陰茎を持ち上げるかのように引っ張る。それも痛い。ブジーが尿道に入り込む。
「や、!」
動くと危険だ。尿道を破れば大ケガになる。だから、冷や汗をかきながら涙目でコトミネを見守るしかない。尻の刺激はガツガツ来るし、尿道はブジーが突っ込まれている。見てて怖い。後ろは見えないから、何されるか分からない怖さがあるが、前は前でそんなに入るのか、と言う恐怖がある。コトミネは15センチ程のブジーを全部入れきる。太さは8ミリ程だそうだ。この間得意そうに言っていた。何の自慢だ。わからん。
入れきったブジーが取れなくなるのではと言う恐怖と痛いのに確かに上がる射精感が、訳分からなくて怖い。ブジーは無事入った。尿道から少しだけ頭を出している金属が、身体を震わせる。はあはあと荒い息の俺と、にやにやと余裕のコトミネ。腹が立つが、こいつにこうされないと収まらないのも本当だ。
コトミネはブジーを摘まんでコシコシ小刻みに動かした。何かに当たる。でも、後少し、長さが足りない。もっと奥。
「ン、んっ、コトミネ、もっと、奥、いいとこに宛てて」
お願いする。コトミネに思い通りの行動をさせるのはお願いが一番だ。
「どちらを?」
くそ、意地悪だ。
「どっちも」
甘く聞こえたろうか。そうでないと、どちらも抜かれて放置される。
コトミネが背中に回って抱き込む様にブジーを持った。もう一つの手はディルドをグリグリ捻り込んでいる。
ブジーをずるり、と取り出した。排尿感が背中をゾクゾクさせた。
「うふ、あ、おお」
「おねだりの上手い子にはご褒美だ」
耳元でコトミネが囁く。悪魔の囁きにしか聞こえない。
カバンから変形した長いブジーが出て来た。
「これはな、前立腺まで届く。気持ちいいぞ」
さっきより太い。どうやって入るんだ。嘘だろ。
コトミネがディルドを抜いた。尻に何も入っていない。物足りない。と、腰を抱えられていきなりコトミネの上に落とされた。
「ぎゃ、」色っぽくない。でも、ディルドと違う。びくびくして、熱い。
充足感にため息をつくと、下からガンガン突き上げてきた。
「が、んん、ぐ、くっ」
気持ちよくて体温が上がる。ランサーがいきそうだ。射精感を共有する。コトミネが俺を掴んでブジーを入れ始めた。入り口はいい、でも入って直ぐに太くて止まる。さっきより太いし、変な括れもある、本気で痛い。
「コトミネ、痛、痛いから、やめろって!」
身体を捩って抵抗する。
「ケガするぞ、キャスター」
落ち着いて言うなよ!コトミネが耳元で落ち着き払ってしゃべっている間もグリグリ押し付けてくる。後ろはコトミネで目一杯広がって、前はブジーで広げられてる。なんだよ俺、ガバガバじゃねぇか。
尿道はそこを越せてない。だが、コトミネがガツッと後ろを突いた時、バリッと音を立ててブジーが奥に入った。
「ああああああああああ!」
悲鳴しか上げられない。入ってはいけない所に入って行く。さっきより入る時間が長い。ずるずる中に入って行く。痛さと恐怖で涙を流しながら、悲鳴の間にやめてくれと懇願した。やがてコトミネの手からブジーが消えて入りきった事を知った。
「や、止め……」
コトミネが一際きつく奥を突く。と、ブジーが刺激されて目の前が真っ白になった。
なんだこれ、なんだこれ、なんだこれ!紛れもなく快感だった。コトミネが俺を四つん這いにさせて上から叩きつける様に抽挿する。ローションがぶちぶちはみ出てパンパン尻が鳴る。その度にブジーの場所が揺らいでいいところを刺激する。
「やああああああああ!うあああ!」
もはや口から悲鳴しか上がらない。涙がぼろぼろ出て涎がシーツに流れた。解こうと抵抗する腕が痛い。打ち付けられる尻も中も痛い。ブジーが当たる尿道が痛い。
全身痛い。助けて、ランサー!
真っ白な光の中に取り残されて、たった一人で苦痛と快感に耐える。上も下も右も左も分からない。足元に地面なんてない。何も。
気がつくとコトミネは消えていて、腕は解かれていた。シャツは後ろに回されたままだったから脱ぎ捨てた。身体はきれいになっていたが、下着もシャツも悲惨な状況だ。
ため息をつく。長い髪が張り付いてうっとおしい。立ち上がってトイレに行く。激痛を覚悟して。
「いつか」
ランサーに抱かれたら、こんなことしないですむのか。原因と結果が同衾したら、
「楽になれんのかな」
先の見えない最悪の解決策を口にした。