※この作品はR-18です。

時には甘えたっていいじゃないか   作:屋根上猫

8 / 8
無知からSに目覚めさせる小説は……どこ?

というわけで、続きをどうぞ( ˘ω˘ )


知識は甘く満たされている。

 どれほどの時間そうしていたのかは分からない。

 お互いの唇を啄み、時には首筋を舐められ、茹だるような熱が逃げ場も忘れたかのように体を包み込んでいた。

 何度息が交差しただろう。

 首筋をなぞる温かみに震える体、こちらを見下ろす余裕を感じれない瞳が揺れている。

 

「マスター……、あぁ……マスター……」

 

 懇願を切に思わせるほどに声を震わしたのは、沖田だった。

 左手を握り締める彼女の右手。

 手汗すら感じ始めるほどに、長く永く握り締められてる左手。

 次は? 次は? と、先を知ろうと、先を教えてくれと促してくるように、強請るように、彼女は懇願を顔に貼り付けていた。

 自分の熱で手一杯なこちらのことなどお構いなしに、彼女は逸る気持ちを誤魔化すようになんども唇と首筋を舐め回している。

 

「おき、た……」

「マスター、あぁ……いいな。これは……」

 

 恍惚と笑みを浮かべる沖田。

 何も知らないはずなのに……いや、何も知らないからこそなのかもしれない。

 その妖艶さが一体どこから醸されるのか、無知だったからこそ無意識に溢れるその妖艶さは、容易に俺の心を突き動かしていた。

 加えて、その知識を得る速度は早かった。

 一重に、マスターである俺を喜ばせるためなのか、その知識の吸収力でもってして俺を圧倒して見せている。

 もとより『任せる』と口にした手前だ。城門を開け放った後の城の有様など言葉にするまでもない。

 

「マスターは、私に任せると言ったな」

「あぁ、そうだね」

 

 そもそも任せると言ってしまったのも、重なりゆく快楽に体が思うように動かないからに他ならない。

 さらに重ねていうのであれば、俺自身がつい数週間前までは女のおの字すら知らないような童貞だったのだから、俺が彼女にしてやれることなど高がしれていたのである。恥ずかしきかなチェリーボーイを脱却したところで、性根はどこまで行っても変わらないのだ。

 今まで致してきたどの記憶も、結局のところ俺が攻めた記憶など点でひとつもない。いたずら心で相手を煽ったことはあれど、手を出した記憶すらない。そんな俺が彼女になにかを成せるかと言われれば、それはもう城門を開け放ち中に招き入れることだけなのだ。

 それで充分? それしかできないんだよバカ野郎!

 そんな第何次世界大戦を頭のなかで繰り広げていることなど知らないであろう彼女は、その口に小さく弧を描いていた。

 まさか、彼女が潜在的なSに目覚めつつあることなどもつゆ知らず、きっとだらしもない顔で彼女を見上げていることだろう。

 

「それが、どうしたの?」

 

 問う声音は震え、色濃く色香を纏った吐息が霧散する。

 

「脱がしても、いいだろうか?」

「……はい?」

 

 自分でも何を言っているのか分かっていないかのように、若干の戸惑いが沖田の瞳を揺らしていた。

 

「マスターの全てを、見たくなったというのだろうか……私にも、分からないんだ」

 

 分からない。どう、言葉にすれば……と唸る声音は、不安で溢れている。

 こちらもこちらで、なんとも恥ずかしいことをという気持ちがあるが、任せると口にした以上は彼女の期待に、お願いに応えてあげるのが俺の役目だろう。

 

「いい、けども……、俺が自分で脱ぐんじゃなくて、沖(・)田(・)が(・)脱(・)が(・)す(・)の(・)?」

 

 ただ、問題があるとすればそこだろう。

 何故脱がすという選択肢が口を付いて出たのか、確かに今の俺の状況を試みるに服を脱ぐのに通常よりか何倍も時間が掛かることは明らかだ。茹だる頭もそうだし、体なんかはことさら言うとおりに動かない。そう言った点で考えるなら、うん。まぁ、恥ずかしさという点を除くのであれば実にパーフェクトな選択肢だ。それが性行為の延長線上の続きであることを除けば――。

 

「マスターの全てを見てみたくなった。だから脱がしたい」

 

 先程までの不安に溢れた声音は何処へやら、謎の決心を抱いた表情が俺の目を離さない。

 最悪の場合は実力行使でもって行われるのではないかと危惧してしまうほどに、その目は真っ直ぐだった。

 そこで真っ直ぐにならんで欲しい。

 主にこれから脱がされることが確(・)定(・)されている俺の精神的恥辱ダメージが、尋常ではないと結果が導かれている。

 

「……………………まかせる」

 

 最終的に、長い沈黙の末に口を付いて出たのは恥辱に濡れた四文字の言葉だけだった。

 

 

 

 ▲ ▼ ▲

 

 

 

「いっ、あぅ……」

 

 ぴちゃ。

 

「おきたっ……」

 

 ちゅぅ。

 

「んぁ……」

 

 くちゅ。

 

「はぁ、はぁ……マスター」

 

 背中を這う指が踊るたびに、擽ったさにも似た快楽が頭をこれでもかとひしめき合っていた。

 あれから数十分は過ぎただろうか。

 魔術礼装のジッパーが下ろされる音すら俺に羞恥をもたらしたというのに、まだこの先も脱がされるのかと喉を鳴らした。

 俺の服を脱がす沖田の手は、僅かばかりか震えており、それが返って俺の羞恥に拍車を掛けているのだからつくづく今の沖田の驚異度が恐ろしい。

 ベッドの上で上半身だけ持ち上げ、沖田にされるがままの時間が過ぎていた。

 徐々に衣を剥がされていく感覚は、なんと言えばいいのか……。もうすでに俺の恥ずかしさは限界を迎えていたと思っていたというのに、服が脱がされていくたびにまだまだ熱を帯びれる恥ずかしさがあるのだから、体を守る服には感謝してもしきれない。今じゃ脇に乱雑にどかれた服も役目を終えたように、僅かな温もりを抱えてこれから起こりうる事を静観に徹するようだ。

 そして、最後の残された黒地のTシャツすらも役目を終え脇にどかされた頃合になって、沖田の行動がピタリと止んだ。

 ただ静かにこちらを見やる瞳から逃げることも出来ず、気恥ずかしい空気がその場に流れ始めた。

 数俊して、沖田が動いた。

 そっと、優しく肌に直接触れる沖田の手は暖かい。

 ピタッと触れては、離れて、またピタッと手が肌に触れる。

 まるで感触を楽しんでるように、そこにある存在を確かめるように、沖田はなんども体に触れてきた。

 やがて、その手がある一点へと向かい始める。

 胸の、やや左側。その奥に激しく揺れる心臓の位置を探るように、その手が触れる。

 

「ここか……」

 

 無意識のうちに漏れ出たであろう小さな言葉。

 それが、沖田が発したのだと気づくのと同時、彼女は手の置かれた場所へ頭を寄せていく。胸元前で顔を横にして耳を心臓に充てがうと、そのまま腕を背中に回し抱きついてきた。サラサラとした沖田の髪が視界下を埋め尽くしていて、僅かに桜色を残す髪色が胸を擽っていた。

 

「あぁ……マスター……」

 

 酔いしれるように、俺の存在を確かめるように、俺を抱きしめている腕に力がこもっていた。

 いつかの日、俺がデオンに対してしていたかのような事を、沖田が俺にしていた。

 これは、恥ずかしいな。

 嬉しくもある。それ以上に、ただただ恥ずかしい。

 どうすることも出来ずに、行くあてもない腕が宙を彷徨った。

 

「なぁ、マスター……抱いてはくれないだろうか?」

 

 返す言葉も忘れて、俺は体で包み込むように彼女の体を抱きとめた。

 一体どちらが甘えているのか、これでは分からないじゃないか。

 沖田の頭の上に手を置いて、静かに髪の感触を味わうように撫でていく。

 それに満足したように沖田は小さく鼻を鳴らした。

 

「これは良いな。すごく、幸せだ。マスターの鼓動の音、マスターが発する暖かさ、そしてマスターの優しさが、すごく、すごく心地がいい」

 

 ご満悦。言葉で表すならその言葉が正しいだろう。

 そっか、と短く返事を返して言葉にならない感情が唸り出る。

 さしずめマスター特攻EXとでも記そうか。

 思いのほかクリティカルで大ダメージが体を貫いている。

 再起不能、十二の試練も軽々と超越する破壊力でもって、思考の全てを洗い流していた。

 くそぅ、心臓の音が聞かれているから皆まで言わなくとも、ダメージがでかすぎる。

 なんだその破壊力は……。そして再度思うが、これは俺が甘える側じゃなかったか?

 一体いつその立場が逆転したというのだ。余りにも自然に塗変わった立場の逆転に頭の理解が追いついていない。

 

「さて、すまないな。マスター。甘えてくれと言った私がこうして甘えてしまって」

「いや、別に俺は構わないけども……」

 

 ただ、流石にちょっとあの破壊力を予告なしにするのはずるい。

 せめて心の前準備くらいさせてほしかったなぁ、と明後日の方向へと視線が向いてしまう。

 

「では、続けよう。マスター……何も考えず、私のことだけを考えていてくれ」

 

 一転して、その身に纏う空気が変わった。

 

「おきた……?」

「マスター、うつ伏せになってくれないか?」

「えと、わかった」

 

 されるがまま。彼女の言葉に従うように、その身を翻しベッドへとうつ伏せになった。

 一体何が始まるのか、楽しみでもある反面、僅かな不安が胸を過ぎる。

 この状態で何を……? 限られた視界でもって後ろを伺うが、沖田の顔は見えない。

 

「安心してくれ、マスター。それに任せると言ったのはマスターだぞ」

 

 そう言って、彼女は動いた。

 頭の両側に置かれた両腕を上から押え付けられ、背中にちゅぅと音が上がる。

 

「んっ……」

 

 吸われた。いや、言い換えるなら背中にキスをされた?

 詳しい状況を見れないから分からないが、背中に擽ったさが蘇るたび体が打ち震える。

 

「マスター……」

 

 時折、俺の事を呼ぶ声音には興奮が宿っていた。

 なんども、なんども背中を吸い上げる柔らかなそれは、快感こそそう大きくないものの精神的な快楽が募っていく。

 両腕を抑えられているのもあるのかもしれない。

 この状態で、為すすべもないこの状態を、俺は僅かにも喜んでいた。

 それから重ねて数十分。両腕を解かれ、背中を走る指先の擽ったさに何度も声を上げ、時に背中の至るところを吸い上げる沖田の行動に、少し冷めかけていた頭の温度が急激に熱を帯び始めていった。

 

「はぁ……はぁ……」

 

 逸る心臓が痛い。

 息をするたびに、自分がこれでもかと興奮している様を見せつけられているようで、酷く頭が茹だっていた。

 

「ちゅる、んっ……」

「んぁッ!?」

 

 ずっと背中ばかり責め続けるのかと油断していた時、耳を覆った暖かな滑りに声を上げていた。

 

「油断していたな、マスター?」

 

 まるでいたずらが成功したとでも言うように、嬉色を含ませる声音が耳朶を打つ。

 去り際に、首筋がこれでもかと強く吸われ、また声が漏れていく。

 

「マスター、今度は仰向けだ」

「ん……」

 

 あぁ、まったく……、沖田にいらん知識を叩き込んだのは一体誰だ……?

 

「ッ――!?」

 

 力なく天井を見上げれば、大きく瞳を揺らす沖田がそこにいた。

 何度目になるだろう。半ば焦点の合わなくなった視線が、僅かに沖田の輪郭を構築していた。

 ちゃんとそこにいるだろうか? このボヤけた視界に不安を覚えた俺は、力なく腕を上げて沖田の顔へと伸ばしていく。

 何秒掛かっただろう。時間の感覚すら曖昧で、長く感じる時のなか、やっとのことで手のひらに感じる存在を証明する暖かさを感じて、笑みをこぼした。

 あぁ、そうか。俺だったな――。

 

「おきた……、つぎは、なにをすればいいの?」

 

 そう口にした途端、ピタリと時が固まったかのよう思えた。

 喉を鳴らす音が鮮明に聞こえるほどに、一瞬の静寂がその場を支配した。

 口を何度も開けては閉めて、言葉にする音を忘れたかのように息だけが漏れ出ていた。

 

「はぁ、はぁ……」

 

 覚束無い動きのままに、沖田はゆっくりと俺の下腹部へと手を動かし始める。

 未だズボンによって身を守られた下半身のベルトに手をかけ、焦れったいとでも言うようにカチャカチャとベルトに手が遊ばれていた。

 

「ベルトを外せばいい?」

 

 返ってくる言葉はない。その瞳の揺れが何からもたらされているのか俺には分からない。

 上体を起こし彼女の手を退かそうと触れれば、ビクッと震えた。

 そんなことも意に返さず、俺は自分のベルトをはがしていく。そうすれば、後は脱ぐだけ――。

 

「あっ、すまない。マスター……」

「ん?」

 

 なんのことだと首を傾げれば、沖田は『いや……』と小さく声を零す。

 

「つぎは、どうするの?」

「はぁ……、マスター……」

 

 先程まで俺を責め立てていたあの沖田は何処へやら、余裕を置き去りにしたように肩を大きく揺らし息を乱し、こちらを見やる興奮を示す瞳が俺の顔を写していた。

 ベルトも外されたズボンを脱がすその手付きに余裕などなく、程なくして表へ顔を上げた俺の愚息は先を濡らし天高くそびえ立っていた。

 お互いの下腹部の間にそびえ立つ愚息は、その存在をありありと見せつけるように嘲笑っている。

 

「これを、ナカに入れるのか?」

「そうだよ。さっきも、言ったとおり……」

「そうか……分かった」

 

 それは何に対する分かったなのか。

 なにやらモゾモゾと自分の下腹部へと手を差し入れ、んっ、と小さく喘ぐと、よしとこちら流し見た。

 腰を上げ、そびえる愚息を股に充てがうと愚息の先端に、酷く熱のこもったぬめりを覚えた。

 

「んっ、あぁ……くっ……」

 

 腰が震えている所為かなかなか上手く入らない愚息に、焦りにも似た喘ぎが沖田の口をつく。

 摩れるたびに甘い電流のようなものが背中を駆け巡っていくもどかしい気持ちが何度も心臓を脈打っていた。

 

「おき、た……」

「んぁ、マスター……ッ――!!」

 

 やっとの思いで、愚息が暖かな花園へとぬるりと身を押し広げた。

 天を仰ぎみる沖田。そんな沖田に反して、我が愚息を包み込む沖田の膣中は逃がして離さないと言わんばかりに、ぎゅっぎゅっと愚息を刺激していた。

 まだ入れたばかり、腰を動かそうものならこのまま果ててしまいそうになるほどに、熱く蕩ける様な快楽が愚息を包み込んでいる。

 

「はっ、はっ、はぁ……」

 

 堪らず、その身をまたベッドへと預けて天井を仰ぐ。

 動いたらイく。最早それは確定事項だった。

 最悪の場合このまま膣中の温かみを堪能しているだけでも果ててしまいそうなほどだ。

 それでもいいと思えた。そんな甘い考えすら怖く思えた。

 やがて、多少の快楽の分解を終えた沖田が、胸板に手を置いてこちらを見下ろしている。

 

「あつい……あついな……」

 

 弧を描く唇。それが始まりだった。

 沖田が腰を持ち上げる。ただそれだけで、幾重にも重なったかのような快感が逃げ場もない体中を激しく揺する。

 

「くぁ……」

「ます、たぁ……」

 

 沖田も沖田で、自分の体にせめぎ合う快感に体が思うように動かないのか、その動きはゆっくりだった。

 それでも、いやむしろそれゆえに、ゆっくりと腰を打ち付けるその動きだからこそ、いやでも愚息を覆うその一つ一つの肉壁の動きが俺を刺激していった。

 やばい、ヤバイ位に気持ちいい。

 時折、ぬちゃっと水音が響き渡るその音が、愚息を包み込んで離さない沖田の膣中の動きが、なによりも妖しく妖艶さを交えた沖田の顔が、五感全てがこの行為を認識しているこの状況が頭をこれでもかと熱を覆わせた。

 

「あっ、あぁ……、ダメだ。ぅあ、おきた……」

「マスター、マスター……」

 

 限界などもうすでに近かった所でこれだ。

 今更この熱を引かすことが出来るわけもない。

 何度も何度も愚息が膣に飲み込まれるたびに、情けないほどに喘ぎを上げながら、刻一刻と近づくその頂きを視界に捉えた。

 

「おきたッ――!!」

 

 視界を埋め尽くさんばかりの火花が、迸りが、さらにせめぎ合うように思考をなぎ払っていく。

 反射的に沖田の体を抱き寄せ、これでもかと腕に力を込めて、その体を抱きしめた。

 体全体を覆わんとするくらいに暖かく、熱い感覚が、下腹部から一気に頭の頂点へと抜けていく。

 

「マスター……」

 

 耳朶を打つ沖田の声が、どこか遠くに聞こえていた。

 体を包む多幸感が、辺りへ徐々に広がっていくたびに、俺の意識はゆっくりと目を閉じていったのであった。

 

 

 

 

 

 

 




 次は挿入後を事細かに書きたいなぁ……、というわけで魔神(人)沖田総司編終わりです。

 次は誰を書こうかと……
 手元にいる候補は色々あれど、今のところ案が浮かんでいるのが次の子らです( ˘ω˘ )


▼宮本武蔵
▼メルトリリス
▼アルトリア・ペンドラゴン[オルタ]【ライダー】
▼謎のヒロインXX
▼ジャンヌ・ダルク[オルタ]

 の五人が今のところの候補です。
 次が誰が来るか予想しつつ、次回までまたさよなら。
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