徒然なるエロ小説〜ショートショート〜 作:更新は終了いたしました
ミィ:奴隷にされかけたところをご主人様に拾われた少女。養女。
ご主人様:女性。母性の塊。
お楽しみ下さいな。
「フシャーッ!」
「あいたっ! ……もう、引っかかないの」
まだ両親を失ったばかりの猫獣人の子供だった私を引き取ったのは狼獣人のご主人様。そんなご主人様に対して私は素直になれないでいた。
「もう……駄目よ? 無闇に人を傷つけちゃいけないの。悪い事したら駄目なんだからね?」
「フーッ……ふんっ!」
「あっ、ミィちゃん……」
私は居た堪れなくなって逃げ出した。
(一体何してるんだろ。ご主人様は恩人なのに……)
ご主人様は私に良くしてくれている。食べ物もちゃんと与えてくれるし、服も住む場所も与えてくれた。悪い事をすれば叱ってくれるし良い事をすれば褒めてくれる。こんな生意気な娘にも優しく接してくれる。
けど、何故だろうか。私はそんなご主人様の事が怖いのだ。いや、優しくされる事が怖いのかもしれない。
両親が居なくなってから拾われるまでの間、幾度となく恐ろしい思いをした。暴力を振るわれる事なんて日常茶飯事だし、ご飯なんてありつけない。孤児院に逃げ込もうとしたら大人に蹴り出された。優しく接してきた人は実は奴隷商人だったなんて事もあった。
(きっと、私は一生人を信じられないんだろうな……)
裏庭で一人涙を零す。本当は甘えたいのに、今までの経験がそれを許してくれない。今更優しさに触れるにはあまりにも辛さに慣れ過ぎていた。
「ミィちゃん!? どこなのー!」
「っ……ごめんなさい……」
小さく縮こまって隠れる。こんな風に逃げたのは初めてで、きっとご主人様も心配しているだろう。でも、ご主人様の前に出て行く気にはなれなかった。
「見つけた……! 良かった……」
「……っ! ひぅ……ごめ、なしゃ……」
本当に心配してくれている顔。見つけてくれた事。すごい嬉しかった。けど、それが言葉にできない。態度に表せない。精々私にできたのはつっかえつっかえの短い謝罪だけ。
「良いのよ……無事で良かった」
「…………ふ、ふにゃああああんっ」
不甲斐なさに、申し訳なさに、自分への怒りに、私は大声を上げて泣いた。
〜〜〜
その日の夜、私は身体が熱くて熱くて仕方なかった。お腹の奥が特に熱く、煮えたぎるような疼きが頭を灼いていく。視界がぼやけて、フラフラと身体が揺れる。何とか寝室に着いたけど、普段なら大丈夫な一人の夜がとても寂しくて涙が溢れた。
(……お月様。まんまる……)
窓の外から入る光に照らされ、月に魅入る。
「……ご主人様」
私はうわ言のように呟き、部屋を後にする。もう、意識はほとんど残っていなかった。
「あら、ミィちゃん。どうしたの? 眠れない?」
「ご主人様ぁ……だっこ」
「珍しいわね? ふふ、良いわよ。ほら、おいで」
ご主人様に抱き付くと、落ち着く良い匂いがする。本能が理性に打ち勝ち、思考が蕩けていく。
「ん? どうしたの?」
腰がちょっと動き、ご主人様の太腿に股を擦り付ける様な動きになる。すると、ピリッとした感覚が股間に伝わる。
「ふにゃっ……♡はにゃっ♡」
「ど、どうしたの? 大丈夫?」
「ご主人しゃまっ♡しゅき♡らいしゅき♡」
「えっ、ええっ!?」
いつのまにか私は夢中で腰を振っていた。お腹の疼きが少しだけ収まり、胸の中に温かさが溜まっていった。
「今日はいつもよりもひどく荒れてたし……ミィちゃん、ひょっとして発情期?」
「は、はつじょうっ♡ひゃんっ♡発情期ってぇ♡にゃにぃっ? ♡」
「もしかして初めて……? だからこんなに抑えが効いてないのね」
「にゃっ♡んうっ♡♡わかんにゃあ♡」
抑えていた気持ちが溢れ出すのがわかる。ご主人様と触れ合っていると、凄い満たされる。太腿に擦り付けていた部分から、湿り気を帯びた音が鳴り始め、嗅いでいると興奮してくる匂いがしてきた。
「にゃっ、ああっ♡びりびりしゅるぅ♡♡」
「しょうがないわね。折角ミィちゃんが素直になってるんだし、今のうちに愛される事を教えてあげないとね?」
そのまま私はご主人様に抱き上げられ、ベッドに運ばれた。添い寝する形になり、お互いの顔が触れるほど近くなる。
「ミィちゃん、目を閉じて」
「ひゃい……♡んむっ♡」
ご主人様のベロが私の唇を舐める。蕩けた表情の私は口が半開きになっていて、ご主人様のベロがそのまま口の中に入ってくる。
耳の付け根から後ろ頭にかけて優しく撫でられながらチューをされて、心地良くて目が細まる。
「ちゅぷ、んっ、んちゅ……」
いったいどのくらいそうしていたのか。時間感覚もドロドロに蕩け落ちてしまったのか、もしくは初めて真正面から感じる愛に犯されてしまったのか。もはや好きと言う言葉すらも頭に浮かばないほどに、一心不乱に愛を受け取っていた。
「ひゃ……ふぁ……」
そんな甘い時間も終わり、ご主人様から口を離される。互いのベロから涎が繋がってキラキラときらめいた。
「どうだった? ……って、聞くまでもなかったわね。愛してるわ、ミィちゃん」
「ごしゅじんさまぁ……わたしもらいしゅきれひゅ……くぅ……」
「あら、最後までする前に体力がなくなっちゃったのね。ふふ、おやすみ」
目蓋がどんどん降りてくる。いつのまにか疼きは無くなっていて、心地よい気怠さと胸いっぱいに受け取ったご主人様の愛情だけが残っていた。
私の意識は夢の彼方に飛んでいく。
その日、初めて幸せな夢を見た。
〜〜〜
目が覚めると何故かご主人様の部屋で、しかも私はご主人様に抱き締められていた。
「!?!?」
「んぅ……あら、ミィちゃん起きたぁ? おはよぉ……」
「え、な、にゃ、なん……!?」
「んー? ぁあ、最初の発情期は記憶が無くなることもあるらしいわねぇ。よしよし、どこか具合悪いところない?」
「へ? え、えと……ない、です」
ご主人様に抱き締められて混乱している以外は至って健康だった。むしろ胸が満たされている様な?
「良かった。それに今日は暴れないのね? ふふ、良い調子ね」
確かに普段はご主人様に優しくされるのが怖くて逃げたり暴れたりしてたけど、今日はそんな事がない。優しくされるのがむしろ心地良い?
「なでなでしてあげる。ふふ、いい子いい子……」
「ふにゃ、ぅにゃ……はずかしい……」
ご主人様に撫でられるの、なんかすごい好き……? 胸がぽかぽかする。
(……私、ご主人様の事が、好き……?)
「あら? ……ふふ」
そんなことを考えていたら、気付いたらご主人様の胸元に顔を埋めていた。
「今日はお休みの日ね。ミィちゃんも今日はゆっくりしようね」
「ふにゃあぃ……」
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