どう生きるもその人次第とは言うけれど、少なくとも僕は、各務原なでしこ以上に人生を楽しんでいる娘を知らない。
「わぁーーー! ねえねえ○○くん! 犬だよ、こっち見てる!」
助手席に座るなでしこちゃんは、体を揺すりながら、興奮しきった目で前方を指さしている。シートベルトをつけているのに、すぽんと飛び出してしまいそうな勢いだ。
なでしこちゃんの目と指は、前を走る車の後部座席に釘付けだ。小さな柴犬がぴょっこりと頭を出して、くりくりとした目でこちらを見つめている。
「かわいい~、ベロ出してる! ちくわみたい!」
はしゃぎながら、なでしこちゃんは携帯を取り出して、後部座席の犬に向けてシャッターを着る。「ちくわ」とは確か。高校の友達が飼っている犬の事だったはずだ。
すぐに彼女に写真を送るに違いない。案の定、予想は当たった。「どなどなど~な~」とか歌いながら、なでしこちゃんはスイスイと携帯で文字を打っていく。理由なんていらない、幸せそうな様子に、ハンドルを握るこちらの顔も思わず緩む。
「ふふっ。『奴は肥えた……肥えすぎたのだ……!』って、斉藤さん面白いなぁ」
「――そろそろ着くよ」
「っほんと!?」
控えめに言ったつもりだったが、なでしこちゃんは飛び跳ねるようにスマホから顔を持ち上げた。助手席の窓を開けてあげると、彼女は顔を外に出して、外に広がる一面の平野に歓声を上げた。
「はぁぁぁ~~~!」
ため息が勝手に音を出した。そんな声に、来てよかったという思いがふつふつとわき上がる。たっぷりと広がった桃色の髪が、風を受けて棚引いた。
たっぷり外の空気を吸い込んだなでしこちゃんは、興奮に輝いたままの瞳を僕に向けた。
「ここ、ずっと前から来たかったんだぁ! ありがとね○○くん!」
彼女の小さく柔らかい手は、僕の太股に添えられている。
七人乗りのボックスカーの後部座席は、二人分のキャンプ用具で一杯だ。
向かうは、都心から外れたとある高原。人もまばらな冬のキャンプ場。
彼氏と彼女、水入らずのキャンプデートだった。
☆
「よし……っと」
ポールを四隅にしっかりと固定して、一息。僕は冬だと言うのに額に滲んだ汗を拭う。二人用のテントの設営は男一人では中々の重労働だけど、これを行うのもすっかり当たり前になってしまった。
テントの前に家族用の大きなシートを広げて、腰を下ろす。小高い丘のてっぺんから見える景色は、若草色に萌える一面の草原だ。遠くには雪化粧をした山嶺も見える。
人影は一つもなかった。他にもキャンプに着ている人はいたが、そこからは距離を取って、運営小屋からもかなり外れた所に陣取っている。
キャンプは一人の方が落ち着くというのはあるけれど、本命はもっと別の理由だ。
「――ただいまぁー! テントありがとう!」
山間の広大な景色にしばらくたそがれていると、遠くからなでしこちゃんが走ってきた。相変わらず凄い元気だ。もし彼女に尻尾があったなら、千切れんばかりに振り回されていたに違いない。
「どうだった?」
「もお一杯撮っちゃったよー! さっきのわんちゃんもいてねっ、一緒に写真撮ってもらったの!」
嬉々とした表情で、体全部を利用して興奮を表現するなでしこちゃん。もこもこの冬服でぴょんぴょんと飛び跳ねる姿は、小動物みたいで凄く愛らしい。
「向こうの方に湖もあってね! すっごく綺麗だったよ! ほら、見て見てっ」
そう言うとなでしこちゃんは、僕に背中から覆い被さって、目の前に携帯の画面を差し出した。
なでしこちゃんの顔が僕の右肩に乗って、ぷにぷにのほっぺたがくっつく。厚着をしていても、服の中の体の柔らかさがしっかりと感じられた。
なでしこちゃんは太陽の匂いがした。甘い女の子の匂いに、若葉の青さが混じっている。
「っ……」
「山小屋スイーツも沢山あってね、フルーツ盛りだくさんでね! これは部活のみんなにもオススメだねー」
「ん、みんなとも来るの?」
そう質問すると、なでしこちゃんは「そうだよー」と顔を寄せたまま頷いた。吐息が耳に当たって、腰のあたりがぞわりとする。
「次のキャンプ、どこに行こうかって、みんなで相談してたんだー。だから今日は敵情視察なのですっ。ふふっ……勝負は始まる前から始まっているのだよ……」
「ごめんよくわからない」
得意げに頬を吊り上げるなでしこちゃん。よくは分からないけど、居心地がいいのは確かだ。
「でも、いいの? 同じ所に二回来ちゃうことになるけど」
「来る度に新しい発見があるんですぜ、旦那ぁ」
旦那になっちゃった。彼氏なのに。
「ふふふ、そ・れ・にぃ」
なでしこちゃんは不意に怪しい笑顔を作ると、僕にほっぺたをすり付けてきた。
肩に置かれていた手が、するすると僕の胸を滑り、太股の付け根に添えられた。得も言えない感触に、曲がっていた背筋がぴんと張りつめる。
「○○くんと一緒にキャンプすると、えっちなことしかしないんだもん。ほらぁ、もうこんなおっきくしてるし」
なでしこちゃんの柔らかい手が、ズボン越しに股間を撫でる。
彼女の匂いに勃起していた股間が、弱い刺激と圧迫感にくすぐられる。なでしこちゃんが目を細め、不適に微笑む。
「普通にキャンプしようとしてるのに、もう興奮しちゃったの?」
「っ……なでしこちゃんがかわいいからね」
「えへへ、ありがとっ」
首筋に啄むようなキス。両腕が僕の腰を回り、股間に集中する。
なでしこちゃんの柔らかい唇が、何度も首に吸い付く。耳元に艶っぽい吐息がかかった。とろけそうな甘い香りが僕を包む。
「○○くんの勃起、すごい……このままだと苦しいよね」
言いながら、なでしこちゃんの小さな手が、慣れた調子でズボンのボタンを外し、チャックを下ろす。ひんやりとした手が、僕の怒張をむき出しにする。
ズボンを引き下げられ、狭い思いをしていたペニスが、ぴょこんと飛び出した。冬の冷気が内股を撫でて、ぶるりと震える。
「おお……こんなところにも富士山がっ」
楽しそうななでしこちゃんの声。すぐに右手が慣れた手つきで竿を握り、上下にしごき始める。
「っく……」
「んっふっふー……おにーさん、ずいぶんお疲れみたいですねぇ」
「な、なんのキャラなの?」
「マッサージのテクニシャンだよ。○○くんを癒す、えっちなまっさーじ……わ、すご、ホントにカチカチだぁ」
吐息を漏らしながら、なでしこちゃんは一定の速度で腕を上下させる。思い切りのいいしごき方は、最初に感じていた違和感を、すぐに快感に変える。
敏感な亀頭は触らずに、竿を握ってひたすら上下させる。気持ちいいことだけの、射精させる気の手つきだった。僕は快感に思わず目を閉じ、体を小さく仰け反らせる。
「いち、にっ、いち、にっ。えへへ、○○くん分かりやすいんだぁ。おちんちん、もうぴくぴくしてるよ」
「なでしこちゃん、も、ちょっとゆっくり……!」
「だーめ、だよ。はやくぴゅっぴゅってしちゃお?」
目を閉じた暗闇に、甘い声が響く。くらりと意識が持って行かれそうだ。股間はますます硬度を上げて、なでしこちゃんの手のひらの柔らかさを堪能する。
ふわり、と風が鳴いた。目を開けると、広大な草原の向こうに、霞がかった山嶺が見える。抜けるような青空に浮かぶ太陽は、真っ白な光を降り注がせている。
風は凍りそうなほどに冷たく、空気はおいしい。大気は質量を持っているような存在感で僕たちを包み込む。
「あ、はぁー……」
「○○くん、気持ちいいんだ……声、かーわいい」
快感で漏らした吐息が白くなる。
広大な大自然のまっただ中。視界に人はいない。
見渡す限りの大自然の中、僕はち○こを外にさらけ出し、なでしこちゃんにシゴかれている。
開放感にアブノーマルな興奮が重なり、頭がぼうっとする。体は一層硬直し、なでしこちゃんが与えてくれる快感をひたすら受容する。
「おちんちん、あったかぁい、カイロみたい」
なでしこちゃんはカイロにそうするように、両手を添えて優しく撫でる。大事に包み込まれる柔い感触に、腰のあたりがぞわぞわとして、力が抜ける。快感が明確な射精感に代わり、根本のあたりに徐々に蓄積されていくのを感じた。
ふと、背中に振動を感じる。押しつけられたなでしこちゃんの上着が震えていた。僕は止まらないシゴキに喘ぎながら、彼女に聞く。
「っなでしこちゃん、携帯鳴ってるよ?」
「ん? ……あ、リンちゃんからだ」
なでしこちゃんは姿勢をそのまま、左手を僕のペニスに沿わせたまま、右手で携帯を取り出した。顔を肩に乗せたまま、僕の胸元に携帯を持ってくるので、僕も画面を確認することができた。
まっすぐに続く道路と、脇に泊められたバイクの写真が送られていた。
『こっちは後二十キロ。今日は大分冷え込むね。そっち大丈夫?』
「リンちゃんお疲れさまー! 寒いよーブルブル。カイロ使って耐えてる! ……っと。えへへ、だよねぇ、カイロくん」
なでしこちゃんがこっちの顔をのぞき込んで笑顔を作る。
僕は短いうなり声を返した。左手が別の生き物のように動き、竿と鬼頭の境目を刺激したからだ。
最近の女の子はすごい。手コキしながらのスマホ操作だってお手の物だ。画面では友達が『温泉温泉……』と連呼した文章を送ってきている。「リンちゃん相変わらず温泉大好きだなー」と、なでしこちゃんがしみじみつぶやいた。もちろん手コキは続けたまま。
「風邪引いちゃだめだよ。温かいもの食べてね!」
『心配無用だよ。今日は焼き肉だぜ(ドヤッ)』
「ああ、いいなぁ焼き肉!」
「ッなでしこちゃ、手、もうちょっと加減して……!」
パック入りの肉の写真が送られてきて、なでしこちゃんが目を輝かせた。左手は三本指で作った輪っかで根本を集中攻撃している。作られ始めた精液が、容赦ない上下運動で竿を駆け上る。
「今度、また焼き肉食べよーね! 二人でも野クルのみんなとも!」
『(サムズアップ) なでしこは、今日は何作るの?』
「餃子鍋だよー。リンちゃんと一緒に食べたやつ」
『あの旨辛いやつか』
本当に何気ない会話が繰り広げられる。
画面の向こうの友人は、この会話がちんこをいじりながらの物なんて想像もしていないだろう。そう思うと、背徳感がもの凄い。そう思っていると、チャットアプリがまたメッセージを受信した。
『そういえば、今日はお兄さんと一緒だったっけ?』
ぎくりとした。何気ない質問のはずなのに、見透かされているような不安が走る。
それだけでも緊張するのに、手コキし続けるなでしこちゃんは、更に大胆な行動に走った。
「そうだよー……っと。はい、○○くん」
「えっ、ちょ――」
「チーズ!」
ぱしゃり。僕が止める暇もなく、上に掲げられた携帯がシャッター音を鳴らした。
「送信っと……えへへ、見た目ちょっと仲良すぎかなぁ」
照れくさそうに笑うなでしこちゃん。仲良いどころか、屋外で手コキまでしている訳だが。
結局、禄に確認もせずに、友達に向けて二人の自撮り写真が送信される。僕と後ろから抱きついているなでしこちゃんの、胸から上の写真だ。
満面の笑みのなでしこちゃんと、慌てた顔の僕。なでしこちゃんの左腕は僕の腰に回り、画面の下の方に消えている。
心臓がバクバクと音を立てている。違和感はないだろうか。気づかれたりしないだろうか。なでしこちゃんの左手は、画面から外れた所で、僕のちんこをしごいているのだ。
「これでよしっと……えへへ、放っておいてごめんね、○○くん」
「いや、全然放られてない……むしろ本気搾りだったし」
「そう? あ、ほんとだ、カウパー漏れてきてる。○○くん、写真撮られて興奮しちゃった?」
「むしろ緊張で死ぬかと思ったよ」
感嘆の吐息。なでしこちゃんの言葉通り、先ほどから亀頭は真っ赤に膨れて、漏れ出た透明な露でてらてらと濡れ光っていた。
「えへへ、○○くん、わたしにおちんちんコスコスされて、気持ちよくなって……お漏らし、しちゃったんだぁ」
甘い吐息が耳元に吹きかけられる。雨漏りのように汁を垂れ流す亀頭に、なでしこちゃんの手のひらが触れる。
「先っぽは、寒くて痛いかなって思ってたけど……こんなにぬるぬるなら、大丈夫だよね」
「っう、あ」
言葉通り、敏感な亀頭は、続けざまの興奮ですっかり触られる準備を終えていた。軽く撫でられただけで、電気のような刺激が走る。
なでしこちゃんは左手を竿に添えたまま、右の手の平を亀頭の先端に被せた。ぷにぷにの手のひらが動いて、ヌルヌルのカウパーを亀頭全体に広げる。
「先っぽ、すごく熱い……えへへ。固いのにぷにぷにで、不思議な感じ」
ぐちゅぐちゅと、いやらしい水音が野外に木霊する。右手は亀頭をすっぽりと包み込んで、グミのように弾力のある亀頭をもみくちゃにする。左手はひっきりなしに竿をしごき上げ、射精直前のカウパーを次々と追加し、亀頭を更に気持ちよくさせる。
「にっひっひー。水回りが甘いですね、奥さん。後から後から、どんどん漏れてきちゃってますよ?」
「っふ、あ、ちょ……待」
そんななでしこちゃんの下水道整備士ごっこにも対応できないくらいに、射精は間近に迫っていた。なでしこちゃんの本気搾りに、睾丸がきゅうっと収縮し、亀頭は今にも爆発しそうに膨れ上がる。
「○○くん、出ちゃいそうなんだ? キャンプ場の、こんな屋外で、おちんちんから精液ぴゅっぴゅしちゃうんだ」
風のそよぐ音にカウパーの音が混じる。
濃密な自然の気配は、それよりも更に濃く甘いなでしこちゃんの臭いで塗り潰される。
目の前に絶景があるのに、視線はペニスに這う小さな手から離せない。
ぎゅんぎゅんと駆け上る精液は、もう亀頭の先まで到達していた。
「ああっ、なでしこちゃん、もうッ」
「いいよ。出しちゃえ。楽しいキャンプ場で、屋外射精しちゃおうよ。ほら、ほらぁ……!」
なでしこちゃんが最後のラストスパートに、全体を激しく絞り上げる。視界が真っ白に染まり、絶景が一瞬掻き消える。
ぴゅるっと尿道に残っていたカウパーが弾け、次の瞬間、籍を切ったように、真っ白い精液が飛び出した。
「っつぁ、はぁ……!」
「わぁー。○○くん、イッてる。すっごい、どくどく、どくどくって……っ!」
絶景に白い粘液が飛んだ。我慢し続けた精液はペニスから水鉄砲のように飛び出して、目の前の芝生に次々と付着した。
長々と射精が終わるまで、なでしこちゃんはずっと竿をさすり続けた。それが一番気持ちいいと知って、慈しむようにペニスを気持ちよくし続けてくれる。
最後の一滴を吐き出したときには、芝生は白い精液で彩られ、仄かに湯気立っていた。仕事を終えたペニスは真っ赤に腫れ、射精の余韻にピクピクと震えている。
「えへへ。おちんちん、お疲れさまっ」
なでしこちゃんは、僕の頬に啄むようなキスをすると、懐から取り出したウェットティッシュで竿を丁寧に拭いてくれた。
「もしかして○○くん、結構溜めてた?」
「まあ、頻繁にキャンプできる訳じゃないからね」
「そうなんだー……ふふっ、じゃあ、もーっといっぱい、気持ちよくならないとだねっ」
背中越しに抱きつかれる。もこもこの冬服はなでしこちゃんの体温で温かくて、たまらなく心地よかった。
なでしこちゃんに「勃起」と言わせたい冬アニメだった。