※この作品はR-18です。

やはりあたしの青春百合コメはまちがっている。   作:四月一日 今日

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 ギィィィーーー!と大きな音を立てて止まるたびにあたしの背中がタバコ臭いスーツを着込んだサラリーマンに押されて、身体の前半分がゆきのんの身体に触れた。

 夏のせいだけではないだろう。当たっている部分がとても熱い。

 自慢するわけではないが、あたしの人より大きめの胸がゆきのんの胸に触れて、その柔らかさが電車の揺れで感じられるとドキドキする。

「人、多いね...。」

 なんて言い訳して、あたしはもっとくっつこうとゆきのんの脚の間に膝を入れた。あたしの顔のすぐ横に、ゆきのんの小さな顔がくる。

 人ごみに酔ったのか、僅かに「はぁ...、はぁ...」と短く息を吐き、それがあたしの首元に当たる度にくすぐったくて、温かくて、それでいてとてもゾクゾクさせた。

 ゆっくりとスピードを落として電車が停まると、新たに人が乗り込んで来たのでゆきのんを押し付ける様に窓際へとやる。他の人にこんな綺麗な子を触らせたくないし。

 それでもギリギリと徐々に押されて、あたしはゆきのんの顔の横へと咄嗟に手を着いた。

 所謂、「壁ドン」というやつだ。

 今の時期、車内の冷房が効くはずもなく蒸し暑く、気を付けていても背中にじっとりと汗をかく。一応あたしも乙女の端くれなので体臭には気を使っているが、ゆきのんはたぶんだけど無意識のうちに鼻をクンクンとさせた。

 なんとなく、本当になんとなくだけど、あたしも鼻をクンクンさせた。

 すぐ近くにあるゆきのんの頭からはシャンプーとそして、甘酸っぱい汗の匂いがした。なんだかクセになりそうで、あたしは無意識的に鼻をゆきのんのあたまにくっつけていたらしい。

「ちょ、ちょっと...、由比ヶ浜さん...。」

 と、ゆきのんはあたしを下から見上げるようにして見つめてきた。自然と上目遣いになるゆきのんの潤んだ目、ほんのり上気した頬、そしてなにより、甘い吐息。

 あたしの理性が壊れるのなんて一瞬だった。

 ドアに着いた手をそのままゆっくりと下の方へスライドさせていく。

 なぞるようにするだけでゆきのんは「んん...」と声を漏らし、ほんの少しだけ身体をプルプルと震わせた。

 そんな様子にまた、もっとこの子の普段の凛とした様子からは考えられない姿が見たくって、あたしはさらに手を下へとやった。

 ほとんど身長が変わらないにも関わらずあたしよりも一回りも二回り小ぶりなお尻が手のひらに収まったところで、

「ちょっと...、由比ヶ浜さん...。」

 ゆきのんはあたしの手を初めて拒んだ。

 手首の辺りをその細い指で咄嗟に掴んで、必死に上へと持ち上げようとしている。

 しかし、こんな混雑の中でうまく力が入るはずもないし、そもそもあたしの方が力は強いしで、手の位置はそこから移動する気配はない。

 それに...

「...っん...、んあっ...!?」

 そのままあたしは力の限りゆきのんの柔らかいお尻を、ショーツ越しに鷲掴みにした。

 そう、あたしはもう戻れないのだ。

「ちょ、ちょっと、由比ヶ浜さん!?」

 ゆきのんの抵抗する手にさっきよりもはるかに強くグッと力が入る。

 やっぱりさっきのは何かの間違いだとか思っていたらしい。

 でも、もう...

「由比ヶ浜さん...、やめて頂戴......あぁっ!?」

 あたしは躊躇う事すらなくなった理性で、ゆきのんのショーツの中に手を滑り込ませた。

 ゆきのんの赤らめた顔に、あたしの目を見る必死に懇願するような潤んだ目に、我慢なんかできなかったんだ。

 そのままゆっくりと揉みしだくようにして指を滑らかに小指から曲げていく。

 そのたびにゆきのんは「ふあぁぁぁあ...」と強く息を吐くようにしながら身体をビクビクとさせた。

 そして、そんな様子にあたしはもう止まれない。

 揉みしだく指をそのままに、あたしの手はそろそろとその中心部へ――――。

「――――お願い...、それ以上は...」

「...!?」

 ゆきのんの頬には涙が流れていた。

 その綺麗な雫は、シャープなフェイスラインを伝ってそのまま制服へと落ちていく。

 それを見た瞬間、あたしの中の理性は「罪悪感」というものを思い出した。

「ご、ごめんね!?ゆきのん、ほんっとにごめん!」

 一瞬でゆきのんのショーツから手を抜いて、この狭い中胸の前で手を合わせる。

 あたしが一人罪悪感に包まれる中、すんすんと鼻をすするゆきのんはあたしの手首からすっと手を離し、スカートのポケットから取り出したハンカチでその涙を拭いた。

「あの...、ゆきのん...?」

 そんな様子にあたしは恐る恐る声をかけると、ゆきのんは一言、

「私はここだから。」

 と、この狭い空間でくるりと反転して、最寄り駅ではないはずの駅に降りて行った。

 あたしは咄嗟に後を追いかけようとした。

 このままじゃダメだと。

 でも、駅に降り立った彼女は本当に、本当に綺麗な笑顔で、

「また明日ね」

 そう言った。

 こんな事をしたのに、彼女はあたしに「また明日」と言ってくれた。

 奉仕部を変えない為に。 

 たった一人の友達の為に。

 そう、

 

 やはり雪ノ下雪乃は友達に甘い。

 




ゆきのん編、一旦終了!
次週、魔王再来!
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