ようやくレムが泣き止んで、再び甘いキスが始まった。あれだけ激しく放出したばかりなのに、レムに抱きつかれたスバルは、その体の柔らかさを感じた途端、すぐに大きく硬くなってしまっていた。レムもそれに気づいたのか、再び自分の手をスバルに伸ばす。タオルケットの上からやんわりと握られ――びくん――と反応する。
「れ、レム。ちょっと、ちょっと待って!」
レムの両肩に手を添えて、そっと自分から引き離すと、スバルはレムに、
「今度は俺が……」
「え?」
「今度は俺がレムにしてあげたい」
そう言って真剣な顔でレムの目を覗き込んだ。
「スバルくんが、レムに……何をするんですか?」
「レムがしてくれたこと、俺もレムに色々してあげたい」
「!」
「いや、してあげたいというか、したい!」
「で、でも……そんな」
「レム。レムを見たい。レムの全部を見たい!」
「ぜ、全部って……」
スバルはゴクリと唾を飲み込むと
「れ、レムの裸が、み、見たい……んだ」
「レムの……は……だか……」
真っ赤に頬を染めて、口ごもるレム。
「見たいんだ、レム。レムの全部、俺に見せてくれ」
「で、で、でも……」
胸の前で両手を握って、いいよどむレム。
「スバルくん、あの、こ、今度じゃ、ダメですか?」
「だめ。だいたい今度っていつだよ?」
「……レムは、スバルくんのこと、大好きですけど、あの、ま、まだ、その……覚悟、が……じ、準備が……お、お風呂とか……」
スバルは、レムが石鹸のいい香りをまとっているのに、とっくに気づいていた。それを知っていて、ちょっと意地悪く、
「レム、だってお前、ここにくる前に、風呂に入って来ただろう?」
「い、いえ、そ、それは、その……そ、それに、スバルくんもまだ体があまり動かないですし……」
「そうそう、それなんだけど、今日はさ、そ、その、ゆっくりなら歩けたんだ、俺。ほら! ベア子も今日の薬は今までと違う薬だって言ってたし。だから、大丈夫――いや、何が大丈夫なのかよくわからんが。ど、どうしても見たいんだ!」
ベッドの上で、歩けることを強調するように、改めてあぐら座りで、懇願する。
「ど、どうしても……ですか?」
「どうしても!」
少しづつレムに詰め寄るスバルを、レムは赤く頬を染めたまま、じっと見つめて、
「……でも、レムの裸なんて……そんないいものではありませんし……それに……とっても恥ずかしいです」
「恥ずかしいんだったら、俺はもうとっくに恥ずかしいところ全部レムに見られてるよ!」
レムの答えを待たずにネグリジェの後ろに手を回して、スバルはボタンを外そうとした。が、
「あ、あれ? これどうなってんだ?」
焦るスバル。レムはそんなスバルの胸に頭を預けてもたれかかる。そして、覚悟を決めた様に大きく息を吸い込んだ。
「ご、強引なのは嫌いじゃありませんけど……」
ためらいがちに体を起こして、膝立ちになる。
「す、スバルくんが、そこまでいうなら、し、仕方がありません、ね……」
レムはそういうと、恥ずかしそうにライトブルーのネグリジェの前をつまんで、ゆっくりたくし上げる。
「レムのこの寝間着には、ボタンがないんですよ……スバルくん」
薄青の布の裾から、白くて健康的な腿があらわれて。スバルの目にレムの絶対領域が少しずつ晒されてゆく。
——ごくり。
スバルの目がレムの白い太ももに釘付けになる。もう少し、もう少しでレムの――。
「や、やっぱり恥ずかしすぎますっ!」
レムは、ギリギリのところで手を離すと、顔を手で覆ってスバルの隣にうつ伏せに倒れこんだ。まるで子供が駄々をこねるように、足をバタバタさせて身悶えるレム。自然と、太ももの半分以上までネグリジェがめくれ上がる。
「れ、レム。見ても……さ、触っても……いい、か?」
レムが返事をする前に、めくれ上がっているネグリジェのすそを持ち上げると、一気に腰の上まで捲った。
「あ……!」
レースに縁取られた真っ白いショーツに包まれた、形のいいハート形の二つの丸みが姿を現す。とっさに足を閉じ、足首を交差させるレム。それが、お尻をより突き出すような格好になったことには、レムは全く気づいていなかった。
その可愛らしいところにスバルの手が伸びる。ショーツ越しに両方の手のひらをその二つに割れた部分にあてがうと、
「んんっ……」
レムの閉じている両足に力が入り、ぶるっと腰から体全体に震えが走った。
スバルは、ハリがあるのに、しなやかで柔らかいレムの感触に夢中になった。広げるように、すぼめるように、円を描くように撫でまわす。
その度にレムの口からため息にも似た熱い吐息が吐き出され、時折――ピチュッ――という小さな音が、その中心から発している。だが経験の浅い――いや、ほとんどないスバルは、そんなレムの状態にも気づかないで、無我夢中だった。
いつの間にかスバルの指はショーツの中に潜り込んでいた。直接触れるレムの素肌の感触。だんだんとレムの太腿から力が抜けた。気づくとショーツがすっかりお尻の割れ目に食い込んでいる。その綺麗な盛り上がりを見て、スバルは我慢ができなくなっていた。
スバルが、指を引っ掛けてレムから小さくて白い邪魔なものを取り去ろうとする。うつ伏せでシーツを掴んでいたレムの手が、反射的に下半身に伸び、ショーツの端を掴んで、スバルを拒んだ。
「だ、ダメです! ダメです! スバルくんっ!」
スバルもここまで来て止まれない。レムのショーツから手を離すと、今度はネグリジェを肩までめくりあげ、レムの背中を無防備にする。
「いやぁぁぁん!」
泣きそうな声で小さく泣き叫ぶレム。その声でスバルは我に帰った。
「ご、ごめん。レム……」
「うううっ……」
「ご……ほんとにごめん……レムがどうしても嫌なら、もうしないよ……」
ネグリジェの裾をそっと戻し、その上にタオルケットを優しくかける。
「……ごめんな」
気落ちしたようなスバルの声。それを聞いたレムは、消え入るように、
「………………です」
「え?」
「ど……うしても……いや……じゃ……ない……です……」
「え、え?」
「……」
そう言って、手で再び顔を覆った。その瞬間、スバルの心臓は破裂しそうなくらいバクついた。