「れ、レムはあの時思ったんです。お、女の子が上になった方が、初めての時は痛みが少ないんじゃないかって……」
「あ、あ! ご、ごめん、レム……」
「あ! い、いえ、そういうつもりじゃないんです。ただ、姉様が自分で、加減できたほうがいいかなって……」
「わ、わりい……」
「れ、レムは、スバルくんが上になってくれるのが、そ、その、す、好きです……」
「い、いや、あの……」
二人が照れまくる。ラムはそんな初々しい二人を交互に見比べていた。
今はもう体調がかなり回復して、いつもの冷静な部分が戻り始めている。欲情に任せて、スバルにせがんでしまったさっきの自分が少しだけ恥ずかしい。
マナの回復という意味では、もう、十二分に目的は果たされたと言っていい。その先のことは本当なら望んではいけないもの。でも、この先の経験もしてみたい。昨夜レムが感じたことを、自分も感じてみたいという本音の部分も、残っている。
これがもしレムなら、素直にスバルに甘えて寄りかかっていけるのだろう。だが、自分はレムとは違う。幼少の頃から誰かに頼るということをしてこなかった。だから、誰かに甘えたくても、どう甘えていいのかわからなかった。それに——。
ラムは目を伏せた。
そもそも。自分の恋人が他の誰かを抱くこと自体、ありえないこと。事情が事情といえ、レムの気持ちを思うと、これだけでも十分すぎるほどだ。それなのに、レムとスバルはラムのことだけを考えてくれている。そんな二人に、このまま甘えてはいけないのではないか。自分がこの先を望むのはやっぱり間違えている——。
「——とか、思ってんだろ?」
「!」
ささやかな趣向返しだった。血色の戻ったラムが、真っ赤な顔をして、スバルを見た。
「さっきも言ったじゃないか。俺、ラムのことも大好きだって。だから、俺がラムを抱きたいんだ。ラムのこと、欲しいんだ」
スバルはそう言って、ちらりとレムの方を見た。レムは変わらずにっこり笑って、頷いた。
「だから、俺に……俺にラムの初めてをくれないか?」
ラムは潤んだ赤い目で、じっとスバルを見つめたまま、静かに頷いた。スバルの手がラムの手を取って、そのまま自分に跨らせるように導いた。下半身にぴったりとつくように上を向いているスバルに、ラムが触れる。その途端、ビクッと腰が引けてしまう。
「ラム、ごめんな。さっき、あのまま出来ればよかったんだけど……」
スバルはラムの縦の筋と自分のものが重なるように、優しく腰を持ち上げた。そしてそのままラムの手を引くと、二人のその部分を密着させたまま、ラムを自分の上に座らせた。
「大丈夫か、ラム。しばらくこのままでいよう」
さっきまでスバルの舌で触れられていた部分が、今は硬くなったものにぴったりと重なっている。熱くて、どくどくいう感じがダイレクトに伝わってくる。ちょうど先端の膨らんでいる部分が、ラムの一番敏感な部分を圧迫して、さっきとは違う心地よさが、体全体に広がり始めている。
「ああん」
ラムの体が震えるたび、小さな可愛い口から声が出る。そうして徐々に、その部分に意識を集中させ始めると、十分に蜜で潤っていた部分がさらにぬめりを増し、スバルの上を滑るように擦っていく。
「はあっ……はあっ……」
今度はラム自身が、お気に入りの場所を探りながら、腰を前後させていた。時折、
「あっ……あ、ああっ」
という声が漏れる。スバルも自然とそれに合わせて腰を動かし始めていた。
「ら、ラム」
スバルが、訴えるように言った。
「も、もう俺、限界かも……ラムの中に入っても、い、いいかな?」
スバルは自分に手を伸ばして、押し付けられていたものを起立させた。ラムはその先端部分が、自分の入り口に触れているのを感じた。そこが、ゆっくりと押し広げられると、
「い、痛っ……」
思わず腰を浮かせて、スバルから逃げてしまった。
「あ……ごめん、ラム。ど、どうする? やめたほうがいいか?」
「ううん。ちょっとびっくりしただけ。バルスはそのままでいて。ラムが自分で頑張ってみるから……」
今度は自分でスバルに手を伸ばすと、そっと自身の入り口に先端をあてがった。そして感触を確かめるように、何度も何度も、入り口を先端で撫でた。
しばらくそうやっているうちに、徐々に先端がラムの小さな口の中に入り込み始めた。ラムに直接触れている部分が火傷をしそうなくらいに熱い。痛みが大きくなる部分で一度動きを止めると、ラムは覚悟を決めたように、そのままスバルにゆっくりと体重をかけた。
「ううっ……ぐうっ……」
一瞬、裂けるような痛みがそこから身体中に走った。その痛みが通り過ぎると、体の中に、熱くて硬いスバルのものが、ぴったりと入っているのがわかった。
「ああっ……」
体を震わせ、ラムが小さく叫んだ。
「ラム、大丈夫か? 今、ラムの中に入ってるの、わかるか?」
ラムは強く瞑っていた目を開けてスバルの顔を見下ろすと、こくん、と一つ頷いた。
「ラムに……入っているのね」
「そうだよ。ラムの中に入ってるんだ。痛く、ないか?」
「……今はとても熱くて、ジンジンして、よくわからないわ。……しばらくこのままでいていい?」
スバルはラムの体を引き寄せると、そのまま頭を胸に抱え込むようにして、そっとラムの体を抱きかかえた。ラムも、スバルに抱きかかえられたまま、たった今繋がったばかりの部分に意識を集中していた。
やがて痛みの波が引き始めると、ラムがスバルの胸に顔をうずめたまま、おずおずと腰を動かし始めた。
「くっ……うっ」
鈍痛の中に、さっき感じたあの気持ち良さが混じる。腿を動かして上下すると、やはり痛みが伴ってしまう。一番痛くない体勢を探して、今度は、前の部分をこすりつけるように前後に腰を動かすと、あの痺れるような快感が、繋がっている部分から、体全体に広がり始めた。
その二人の様子を見ていたレムは、思わず顔を両手で覆った。そして指の隙間から、こっそり二人の様子を伺っていた。レムが感じていたのは、嫉妬でも、いやらしさでもなかった。
まるで、自分がスバルと繋がっているような気がしたのだ。昨日の記憶と、ラムから流れてくる感覚に、再び体が共鳴し始めていた。思わず自分のそこに手が伸びそうになる。レムは指を伸ばしてこすりあげたい衝動を、意識を集中して押し込めようとした。
一方、ラムはそんなことには全く気付かず、その快感を追って本格的に動き始めていた。体を起こし、腰を前後に振り、一番敏感な部分をスバルの根元に擦り付ける。その目を苦しげにぎゅっと瞑る。その呼吸が荒くなる。
「あ、ラム、ちょっとまずい」
ラムの中で、スバルが限界を迎えようとしていた。ラムの体に包まれている部分がさらに強く、さらに大きくグッと膨らみ始める。ついで、スバルの体に震えが走り、その腰がラムを下から持ち上げるように突き上げられた。そして——。
「大丈夫です、スバルくん、そのままで」
レムはそういうと、繋がっている部分に手を伸ばして、スバルの根元をぎゅっと抑え込んだ。