「——で、結局俺の部屋でやるの?」
白いバスタオルを体に巻いた二人に、スバルが聞いた。お風呂から上がってきたばかりの二人からは、ほんのりといい香りがする。
「当然でしょ。お嫁入り前の、しかもこんな美人姉妹のそれぞれの部屋に、狼みたいな性欲まみれの男を夜に連れ込むなんて、自殺行為としか思えないわ」
「いや、狼って……お嫁入りって……」
——あの、あんなことがあった後でお嫁入り前って……、というのは言わないでおいた方が絶対にいいだろう、と、スバルは思った。
「と、顔に書いてあるわ、バルス」
「ええええ! そんなこと、少しも思って……」
「一点の曇りなくそう言い切れるのかしら。とにかく、あれとこれとは話は別よ」
言い切るラム。
「スバルくんが良ければ、スバルくんのお部屋で……いいですか?」
レムはその横で満面の笑みを浮かべている。おそらく、これから自分がされることに、ドキドキワクワク、と言ったところなのだろう。
「ま、まあ、いいけど」
スバルの病状がすっかり良くなってしまった今、使用人としてあの客室を使うわけにはいかない、と言うのも、大きな理由だった。本来ならもっと広いベッドがよかったのかもしれないが、まあ、必要十分だろう、とスバルもそう判断した。
あとは、二人いっぺんに、と言うのもラムとレム、二人の希望だった。ただ、二人は腕の中に、それぞれの枕をしっかりと抱えている。それが何を意味するのか、結末が何となく見える気がする。
「じ、じゃあ、えーと……」
「レムからお願いするわ。ラムはその後で。いいかしら?」
「姉様、それでいいんですか?」
「バルスが本当に我慢できるか、チェックしておきたいし」
「いやいや。我慢するも何も。今、それが目的じゃないから!」
レムは嬉しそうにスバルを見つめたままだった。逆に、ラムの視線は心なしか冷たい気がする。
——ま、とにかく。
「ちょっと試したいこともあるから、その辺のやり方は俺に任せてもらっていいか?」
「レムレム、何か試したいことがあるそうよ。いやらしい」
「姉様姉様、レムは、ちょっと試されたいかもしれません」
「ラムレム、これは絶対気にいると、俺は思ってるんだが」
「じゃ、任せるとするわ」
ようやくラムがそう言って、ベッドに上がった。続いてレムがベッドに上がると、
「じゃ、まずレムから、でいいんだな。最初はうつ伏せで。あ、タオルはずして、い、いいかな?」
レムは素直にタオルを外して体の横に置くと、そのままうつ伏せになった。スバルの目に、真っ白い背中と、ベージュのショーツに包まれた、レムの可愛いお尻が目に飛び込んでくる。そこから伸びるすらりとした脚も、ものすごく綺麗だ。
腕を交差して、頭を乗せたその姿は、まるでどこかのスパイ映画か、大泥棒の子孫が主人公のアレで、ナントカちゃんが海辺のリゾートで寝そべっているワンシーンのようだった。
スバルは慌ててタオルを取ると、ちょうどレムの肩からお尻までが隠れるように、ふわりとかけた。ラムはレムの隣に横座りして、その様子を伺っている。
「ご、ごほん。えーと、この香油を使えばいいんだな。じゃ、ちょっと失礼」
そう言ってレムの足首を掴むと、そっと両方の足を広げて、その間に体を入れる。その途端、レムの体がブルブルっと震えた。
「す、スバルくん……」
「レム、ちがうちがう! それ、違うから! 力抜いて……そうそう」
両方の手のひらに香油を摂る。その瞬間、ラベンダーのような香りが、ふわりと部屋に広がった。スバルは、こっちにもラベンダーがあるのかな? と考えながら、そういえば、ラベンダーの香りでタイムリープする話があったな、と密かに思い出していた。ラベンダーの方が自分より、かなり、いや、相当マシななはずだ——。実のところ、余計なことを考えていないと、一気に困ったことになりかねなかった。
その、ラベンダーの香りがする香油を使って、レムの足首から、
「ああ……」
レムの口から声が漏れる。だが、あの艶のある声とは全く違う声だ。
スバルの手が、丁寧に、丁寧に、下から上にレムの脚の上を滑っていく。流石にスバルも、詳しいマッサージの仕方など、わからない。ただ、基本的に立ち仕事のレムには、このやり方がいいと思ったのだ。少しだけむくんで張った細い綺麗な脚が、ほぐれていく。
スバルの手が、レムの脚の付け根に伸びる。一瞬ためらって、タオルを少しめくる。ショーツに包まれたレムの可愛いお尻が再び姿を現す。今度はそのまま、太ももからお尻の筋肉を揉みほぐすようにマッサージをする。
スバルは、いつもよりは少しだけ大きめのショーツの中心に、なにかこう、縦になったアイマスクのようなものが透けて見えているのに気づいていた。おそらく生理用品なのだろう。テレビコマーシャルで見たことがある。スバルは、こっちの世界にも同じようなものがあるのだな、と、場違いな感動を覚えた。
とにかく、お尻の部分は、あまり強くしない方がいいだろう。なるべく優しく、丁寧に、その部分に触れないよう注意しながら、ショーツの下に手をくぐらせる。その間、レムは何も言わず、無言のままだ。
「お、おい、レム? 大丈夫か? 痛かったりしてないか?」
流石に不安になり、声をかけると、
「あ、大丈夫ですぅ。あの、とっても気持ちよくて、ちょっとウトウトしてましたぁ」
と、半分寝ぼけたような声が返ってきた。
「ああ、ならよかった。ちょっとドキドキしたぜ」
そう言ってラムの方を見ると、ラムはぽおっとした表情でレムを見つめていた。
「ラム、もうちょっと待っててくれるか? レムの背中まで終わったら、今度はラムだから」
ラムが無言で頷く。
スバルはレムの足とお尻をすっかり揉み解すと、レムの両足をそっと閉じた。タオルをずらして、お尻から足までを包み込むと、その下半身をまたぐようにして、今度は上半身へと取り掛かった。
レムは、組んだ腕に頭を乗せたまま、横向きでスバルの目線を探していた。スバルはそんなレムを覗き込んで、優しく微笑んだ。レムが安心したように、瞼を閉じる。スバルは両手に香油を取ると、今度はレムの
「それほどじゃないけど、やっぱり凝ってるって感じだな、これ」
「そうなのでしょうか? レムにはよくわかりませんが……でも、気持ちいいです!」
ついで肩甲骨に沿って手を上下に滑らせる。
「あ! それ、好きです!」
「そうやって言ってもらえると、わかりやすいな」
肩甲骨から、レムの背骨に場所を移動すると、レムの口からは、
「あぁ……」
とか、
「ふうっ……」
と、可愛らしいため息が漏れている。
スバルの手が、腰のあたりにたどり着いた。ウエストの一番細い部分から少し下にかけてが、妙に硬い。両手を重ねて、ゆっくりと体重をかけ押し込むと、
「ああ、スバルくん! それ、とってもいいです!」
さらに、続けて手のひらの付け根で、その部分を挟み込むようにして揉むと、
「う、うううっ! くっ!」
と、うめき声が上がる。その声が一番大きくなるポイントがあった。ちょうどそこの部分にグリグリとした感触がある。その張っている場所を親指で押し込むようにする。
「ああああっ! そ、そこです! そこ! そこ! あっ! あっ! くうっ!」
まるで違う場所に触れたような反応がレムから返ってくる。
「こ、ここが気持ちいいのか?」
「は、はい、スバルくん! そこです! ああぁっ! あっ! あっ!」
思いがけない、やや淫靡な雰囲気に戸惑いながらも、丁寧に丁寧にもみほぐす、スバル。気づくと、シャツが引っ張られている。ラムがレムに目を向けたまま、スバルのシャツの裾を、おねだりする子供のようにつまんでいた。
「あ、わかった、わかった。そろそろ一度終わりにするから」
「はぁーっ……ふぅーっ」
レムの口から漏れる声が落ち着いてきた。張っている部分もだいぶほぐれている。
「どうだ? レム」
「……は、はい。れ、レムは感服しました。スバルくん、こ、これは、お店が開けますよ!」
「そりゃ、どうも!」
苦笑いのスバル。レムが冷えないように、体全体にタオルをかける。
「じゃ、そのままちょっと待っててくれ。次、ラムだから」
その言葉を待ち構えていたように、パッとレムの隣に横になるラム。すでにタオルは取り払われていて、ショーツ一枚だけの状態だった。
「お、おい……」
「ラムにタオルはいらないわ。そのままで。さっきレムにしていたのを見ていたし。信用してるわ」
「へええ、それは、それは」
再び苦笑いをして、うつ伏せになったラムの姿を見る。さっきのレムと同じ体勢で、同じ色のショーツを履いている。体のラインといい、お尻の形といい、本当にレムと瓜二つだ。もし頭を隠していたら、どっちがどっちかは容易に判断がつかないだろう。
「じゃ、お願いするわ」
うつ伏せのまま振り返ったラムは、スバルが何か言う前に両足をさっと開いた。ちょっとだけ大胆なラムの動作に、スバルの視線が一点に集中する。一枚ガードが多い状態とはいえ、その格好は、全身が見えている分かなり刺激的だ。
「お、お前、わざとやってない?」
スバルは、やっとのことでそこから視線を外すと、ラムに言った。
「何のことかしら?」
「わざとだろ、これ」
焦ってレムに頼み込む。
「レム、レムもなんか言ってくれ」
肝心のレムは、軽く寝息を立てている。
「ううう。孤立無援かよ。と、とりあえず、足からやるから!」
やってちょうだい——、ラムは、そう言う代わりに、横向きのまま目を閉じた。
さっきレムにしたのと同じように、手に香油を取って、マッサージを始める。レムの方がたくさん動いているはずなのに、張っている感じは二人とも一緒だ。おそらく例のマナの問題で、ラムの方が、よりきつい状態なのだろう。そう思いながら手のひらを滑らせていると、
「ああ……」
ラムの口からも同じ声が漏れはじめる。スバルはちょっとだけホッとして、そのまま、足首、脹脛から腿、隠れていないお尻までを丁寧にマッサージする。
「はあっ……ふぅっ……ふぅ……」
「どうかな? いい感じですか? お客さん?」
スバルがおどけたようにラムに言った。
「か、かなり、いいわ」
言葉の内容とは裏腹な口調でラムが返す。
「じゃ、引き続き、上半身をやらせていただきましょうか」
ラムの足首を持って、そっと閉じる。
「えっと、タオルは……」
「バルス、ラムはそのままで構わない。それよりも早くしてほし……いいえ、早くやってちょうだい」
「ねえさま、相変わらずブレがないな!」
今までと変わらないラムにちょっと安心して、上半身に手を伸ばした。
「なあ、ラム、やっぱりラムも肩、凝ってるぜ。仕事量はあんなだけど、きつかったらちゃんと言ってくれよな」
「仕事量が何なのかは、聞かなかったことにしておく。でも、今のバルスの提案は、ありがたく頂戴するわ」
「はいはい」
手が肩から肩甲骨のあたりまで下り、骨にそって揉みほぐしていく。
「あ、あ、そ、そこ、かなりいいわね……」
「ふうん。レムと一緒なんだな……」
ふと気づくと、下半身に何か温かくて柔らかいものが触れている。見下ろすと、ラムのお尻がスバルの股間に当たっていた。腰を浮かせて、そこから自分を遠ざける。すると、さらにお尻を突き出すようにして、再びスバルにピタリとお尻の割れ目が密着した。
「ら、ラム。お前、これ、絶対わざとだよな!」
スバルが言った。
「一体何のこと?」
我慢していたものが、少しずつ崩壊し始める。
「バルス……」
「い、いや、だからわざとだろ! お願いだから、ホントやめて!」
「何を言っているの? バルスのマッサージの気持ち良さに、思わず体が仰け反ってるだけよ。他意はないわ」
「いや、いや! どう考えても他意しか感じられないんだけど! しかも仰け反ってないし!」
「ま、自分の意志の強さをラムに見せつけて、高評価を得るいいチャンスだと思いなさい」
「あのなぁ……」
「そもそも、こんな魅力的なラムは例外として、レム以外の女性に欲情するような、そんな男に、レムはあげられないわ」
「ま、またそれですか、おねえさま……」
大きくなりつつある自分のものを、なるべく触れさせないようにして、背中から、腰のあたりまで、マッサージを進める、スバル。そして、例の場所にたどり着くと、
「むっ! むーっ! むーっ!」
と、くぐもった声が聞こえた。見るとラムが口を手で塞いで、必死に声を抑えていた。
「ラム。あのなぁ……。三人で隠し事は無し、なんだろ。今更声をあげても、どってことないし、何も思わないぞ」
「むっ、むっ、くっ」
「まあ、そうやって、一生懸命我慢してるお前も、可愛いけどさ」
「ば、ば、ば……」
「はいはい。わかったわかった。好きにしてくれていいよ。でも、あんまり息止めてると、それこそ逆効果なんじゃね?」
その言葉を聞いて諦めたのか、素直に、
「ぷふぁっ。ふぅっ、 あっ! くぅっ! あぁっ……」
と、ラムの口から声が漏れ始めた。
「にしても、お前もレムも、ここの反応がすごいな。なんか、強力なツボだったりするのか?」
レムと同じように、ラムの固くなっているその部分も、柔らかく揉みほぐしていく。程なくラムも力が抜けてぐんにゃりとなった。
「さあて、お客さん、次は仰向けでお願いしましょうか。あ、先に言っとくぞ。今度はちゃんとタオルで隠せよな、ラム」
「ちっ」
小さく舌打ちが聞こえたような気がしないでもなかった。
「レム? おおい、レム!」
細い肩を軽く叩くと、寝起きのような可愛らしい返事が返ってきた。
「ふああい?」
「レム、か、可愛いな……」
「えへん、えへん」
なにかの本で読んだことのあるような、妙な咳払いが聞こえた気がする。
「あー、こほんっ。レム? 起きてくれ。今度逆側やるから」
「スバルくん……スバルくん……」
「いや、その寝言は嬉しいけどさ。ほら」
気のせいか、隣の誰かの冷たい目線が突き刺さっている感覚がある。
「はぁい?」
「ほら、仰向けになってくれ」
「はあい……」
よっこいしょ——という感じで、ゴロンと仰向けになるレム。そのとたん、レムの綺麗な二つの膨らみがスバルの目に飛び込んできた。
ちょっと大きめの美しい乳房は、その形を崩す事なく、レムの呼吸に合わせて静かに上下していた。左腕を額に乗せ、これまた例のナントカちゃんみたいなことになっていて、実に、実に……。
しばらく見とれて、はっと我に返る。あわててレムのタオルを手にとって——と、隣で何かが動くのが目に入った。そちらに恐る恐る目を移すと、ラムがタオルを取り去って、同じ格好で仰向けになっていた。レムとは逆の腕が額に乗っている。
「ラム! だからやめろってば! わざと外すんじゃない!」
レムの体にタオルをかけて、すぐにラムの傍に捨てられたタオルを手に取る。
「うっ……」
どう頑張っても、ラムの全身も目に入ってしまう。髪の毛の色と、胸の大きさが違うだけで、ラムも抜群に美しい体つきをしている。胸だって、レムよりも小さいというだけで、とても綺麗な形だ。それに、全体のバランスを見ると、どちらもいい勝負——。ここでスバルは負けを認めた。
「わかった。降参! 降参だ、ラム。お前もめちゃめちゃ魅力的だよ。負けました! その結果どうなっているのかは、もうわかってんだろ? まあ、あまり聞かないで欲しいけど」
「はっ!」
一度鼻であしらうと、
「ようやく素直になったようね。見たかったら見たいと、初めから言いなさい、バルス」
「いやいや、なんかお前、性格が変わってね?」
タオルでラムの体を隠しながら、スバルが言った。対抗意識なのか何なのかはよくわからないが、意外と子供っぽい。レムもそうだが、二人が他人に見せることのなかったはずの部分を、少なくとも自分の前では隠すことなく、普通に表に出している。きっとこれもいい方向なのだろう。
「さて、と。なあラム。あの、胸はどうしたらいいんだ? マッサージって言っても、ちょっとやりづらいというか……」
「何を今更躊躇しているのかしら。ラムとレムに何をしたのか、忘れたの?」
「いや、あの時と今とじゃ、ちょっと、いや、だいぶ状況が違うと思うんだけど」
「ま、そういうことにしてあげるわ。そうね、もうそれほど張りはないんだけど、ついでだから、全体を優しくしてもらえると、嬉しいわ。きっとレムも一緒だから」
「わ、わかった。じゃ、じゃあ、タオルを少しだけずらすぞ」
二人のタオルをギリギリまで下げる。スバルは、二人の間に膝をついて、左右の手で二人同時にマッサージを再開した。
「バルス、何でラムとレムと、片手ずつなの? 手抜き?」
「二人いっぺんにやらないと、保たないんだよ。俺が!」
「ふん。ま、良しとしておきましょう。あと、恐る恐るやるくらいなら、タオル外して、ちゃんとやってくれた方が、ラムもレムも嬉しいわ」
ラムはそう言って、自分にかかっていたタオルをお腹までめくると、レムのタオルにも手を伸ばして、一気に引っ張り下げた。
「げげっ!」
再び二人の胸がさらけ出される。頑張って頑張って七割くらいに抑えていたものが、一気に九割近くまでになってしまっていた。
「お、俺が恥ずかしいってのに……」
「す、スバルくん……顔が真っ赤ですぅ」
二人のやりとりに目を覚ましたレムが、寝ぼけた声で言った。
「れ、レムは、こ、このままでいいのか?」
「え? なんですかぁ? あー、大丈夫ですよ。スバルくんになら、全部見られてもー」
「そ、それはそれで嬉しいけど! いや、は、恥ずかしいの、俺だけなの?」
——ちぇっ! 二人ともしょーがねーなぁ。もう少し恥じらってくれた方が、男の子はドキドキするっての! いや、もうすでにドキドキを通り越して、大変なことになってるんだけど……。
マッサージを再開してすぐ、あ、とスバルが声を出した。
「ここだろ、張ってるの。ああ、二人ともおんなじだ。これ、痛くないのか?」
ちょうど鎖骨と胸の膨らみの始まる間の辺りが、かなり張っている。
「ちょっと痛いけど、イタ気持ちいい、ってやつよ」
「イタ気持ちいい、ねぇ。ま、あんまり強くやんない方が良さそうだな。わかった」
二人の左右のその場所を、優しくほぐしていく。こんなもんかな? と思った時。
「バルス、ちょっとだけお願いしたいことがあるわ」
と、ラムが囁くように言った。
「なに?」
「その、ラムに……ラムの胸全体を持ち上げるように揉んでほしい」
こんなふうに、と、自分で自分の胸をマッサージする。
「はぁ? 何だそりゃ?」
「黙ってしてくれると、ラムはとても喜ぶわ」
「いや、いいけどさ。これ、なんなの?」
今度は両手を使って、ラムの乳房を片方ずつ円を描くように、マッサージする。真ん中のピンク色の部分が硬くなっていることには、気づかないふりをすることに決めている。
「あぁ……んんっ」
「だから、それ、やめろって!」
「じゃ、もう片方もお願い」
そこでようやくスバルも気づいた。
「おまえ、これって……その、揉むと大きくなるって話?」
「バルス! 声が大きい!」
「あ! 姉様! ずるいです! スバルくん、レムにも、それ、お願いしてもいいですか!」
なぜかタイミングよく目を覚ましたレムが、スバルに言った。
「ちっ。余計なことを——」
軽くスバルを睨みつける、ラム。
「馬鹿バルス……だいたい、レムはそれ以上いらないでしょう……」
結局二人とも、同じバストアップマッサージをすることになった。