「スバルくん、ちょっとそのまま待っていてもらえますか?」
レムは抱えていたラムの両足から腕を外し、その体をそっとベンチに横たえた。その膝をついていたスバルは、目をつぶって正座したままだ。
程なく、レムが手桶のお湯とタオルでスバルの顔を綺麗にぬぐい始め、最後にレムの唇がスバルの唇を塞いだ。
スバルが目を開けると、正座しているスバルの正面に、同じようにレムが正座していた。その表情はとても嬉しそうで、でもどこか、少しだけ恥ずかしそうだった。
「レム? 大丈夫か?」
「はい……」
そのまま立ち上がって、スバルに手を伸ばすレム。スバルは差し伸べられた手を取ってゆっくりと立ち上がった。
「スバルくん、そっちの腰かけに座っていてくださいね」
そう言いながら浴室から出て行く。スバルが腰をおろしてそれほど間を置かずに、レムが乾いたタオルを両手いっぱいに抱えて戻ってきた。そのタオルの束を濡れないように置くと、今度はベンチでぐったりしているラムの体を軽く流し始める。
レムはラムをすっかり綺麗にすると、今スバルが腰かけている隣のベンチに優しく寝かせた。いつのまに準備したのか、そこには先ほどのタオルが重ねて敷かれ、まるでベッドのようになっている。レムは姉の体に大きめのタオルをふんわりと掛け、その体が冷えないようにした。
「スバルくんは寒くないですか?」
レムは座っているスバルに声をかけながら濡れたタオルを手早くまとめると、再び浴室のドアを開けて出ていった。スバルは首を伸ばして、向こうのベンチの様子をうかがった。そこに横たわっているラムは、ぐったりと言うよりも、ぐっすりと眠っているように見えた。
「姉様、眠ってしまいましたね」
今度は細く折りたたんだタオルを手に戻ってきたレムが、小声で優しく言った。
「あれなのか? 女の子って、気持ちよくなると寝ちゃうのか? 前の時もそうだった気がするけど……」
「どうでしょう? 姉様の場合、マナの件もあるので……」
心のどこかにまだ自責の念が残っているのだろう。最後の方はやや尻すぼみがちになりながら、レムが答える。そんなレムに、スバルは務めて明るい声で、
「お前は……レムはどうなんだ? やっぱ眠くなるのか?」
「……レムはそれほどでも」
少しだけ間を開けて、そう言葉にするレム。
「いいんだぜ、正直に言ってくれて。眠くなるんだろ? だったら今度は、そのまま寝ちゃっていいからさ」
「え……」
途端にレムが顔を赤くする。
「あ……」
スバルも今の自分の言葉が、あからさまに『したい』と言っているのと同じだと気付いて、赤くなった。そんなスバルの顔を、レムも見つめる。ほんの少しだけ、二人の間の時間が止まる。
「あの……スバルくん、お待たせしました」
今の会話を無かったことにしたいのか、レムが普段通りを装って、ベンチに腰掛けているスバルの正面で膝をついた。そして、スバルの顔に手を伸ばすと、先ほどから持っていたタオルを使ってスバルに目隠しをした。
「……レム?」
開きかけたスバルの口を、レムが人差し指でそっと塞ぐ。その指が離れるとすぐに、彼女の唇が優しくスバルの唇に触れた。自然と舌が絡み合う。レムの細い腕がスバルのうなじを撫で、そのまま首の後ろに廻される。レムはスバルの頭を抱えるように抱きつくと、そのままスバルにまたがった。
「あ……」
スバルの先端部分がレムの入り口に触れる。途端に体にぶるっと震えが走る。次の瞬間。ずっと大きくなったままだったそれが、レムの中にゆっくりと入り込んでいく。柔らかくて暖かな感触がスバル全体を包み込むと、
「あぁ……」
レムの口からも、ため息にも似た声が漏れる。レムはそのままゆっくりと体を落とし、スバルを根本まで包み込むようにして体重を預けた。しっかり自分の中に入り込んだのがわかると、今度は白く綺麗な足を一度伸ばしてから、両足でスバルの体を抱え込み、胡座をかくようにして自分の体を固定した。
「ああ、レム……」
スバルもまた、自分の腰を突き出してより深くレムに入り込もうとした。細い腰を抱きかかえて、その軽い体をぎゅっと抱きしめる。
少しの間レムの暖かさを感じていたスバルが、ゆっくりと腰を動かし始める。
「……スバルくん、今はレムに全部任せてくださいね」
レムの唇がスバルの肩に触れる。そのまま顎を乗せるようにして、きつく抱きしめる。スバルの腰の後ろで組まれた両足にも、ぎゅっと力が入る。
「んっ……ん……」
スバルの動きを止めたレムが、今度は少しだけ腰を動かしたり、組んでいる足に力を入れ直してみたりと、自分の体を微妙に動かし始める。
「れ——」
一体何をしているのだろうか? そう思ったスバルが口を開きかけたその時。スバルを包み込んでいる部分がキュッとスバルを締め付けた。
「あ……」
思わず声が出た。あの部分にも力が入る。そのわずかに漏れた声に呼応するように、さらにぎゅーっと締め付けがきつくなる。
「れ、レム……」
レムは自分のおでこをスバルの肩にピタリとつけて、一度大きく深呼吸した。
「スバルくん、そのままじっとしていてくださいね」
レムが再びスバルをぎゅっと握りこんだ。
「んっ……くっ……」
体を使ってレムに抜き差しする時とは全く違う感覚に、自然とスバルの口から声が漏れる。全体が締め付けられ、解放され、再び吸い付くように握りこまれる。その度にぐっとスバルに力が入る。思わず腰が動いてしまいそうになる。
「れ、レム!」
その緩急のついた動きに、スバルはあっという間に陥落した。レムが何かを言う前に、柔らかく暖かい部分に包まれていたモノが最大限に膨れ上がり、そして、爆ぜた。
「レム! ああっ! くっ! ぐっ! ぐっ……」
体全体が大きく脈動する。それを押さえ込むように、レムの手足に力が入り、より強くスバルを抱きしめる。そしてそのまま締め付けを繰り返し、スバルから放出されたものを最後の一滴まで搾り取ろうとした。
「はあっ……はあっ……」
最後の痙攣が終わると同時に、スバルの体に大きく震えが走る。レムは、スバルの首に回した腕をゆっくりとほどくと、体をそらしてスバルの唇に自分の唇を重ねた。
「レム……」
舌を絡ませた口づけの後、二人が口を開く。
「どうでしたか? スバルくん」
「す、すごかった。すっごい気持ちよかった……なんで……どうやって……?」
「え? わ、わかりません。でも、スバルくんのおち……その、スバルくんがぐっと大きくなる瞬間があって……そ、それを、その時の感じを繰り返してみたんです」
目隠しされたままのスバルには、今のレムの表情がわからない。でも、おそらく顔を赤くして、恥じらうようにしているに違いなかった。
「俺……レムにしてもらってばっかりで……あの、ごめ……いや、嬉しい……」
スバルがレムの腰を強く抱きしめた。
「レム、大好きだ……」
その一言に、スバルを包んだままの部分がぎゅっと反応した。
「うっ……」
再び抱きつくようにレムもスバルに腕を回す。
「スバルくん、大きいままですね……」
ゆっくりと締め付けを繰り返す、レム。
「ああっ……」
その度にスバルの口から声が漏れる。何度かその声を聞いて満足したレムは、再びぎゅっとスバルを抱きしめると、ゆっくり体を離した。レムの体からスバルが抜ける瞬間、スバルの体がブルッと動いた。
「も、もう目隠し取っていいだろ?」
そんな反応をあわてて隠すように、スバルが顔のタオルに手を伸ばす。
「そうですね……でも、もうちょっとだけそのままでもいいですか? あの……明るいところでスバルくんにレムの裸を見られるのは、やっぱり恥ずかしいです……」
「あ、いや、いまさら?」
「だって……」
「わ、わかった。レムが嫌なことはしなくていいよ。うん」
「ごめんなさい……」
一瞬、間があって。
「さ、さあ、身体を洗いましょうか!」
スバルの腰にタオルを巻いて、ついで、泡をたっぷりと点てられたタオルが優しく体にあてられた。
「ふうっ」
先ほどとは違う声色が、スバルの口から漏れる。
「気持ちいいですか?」
レムの声が嬉しそうだ。その手が、スバルの肩、両腕から、足へと滑っていく。レムは、そのスバルの足をそっと自分の腿の上に乗せ、今度は丁寧に指の間を洗い始めた。しばらくそうやって手を動かして、そして、丁寧と言うよりしつこく足の指を洗う、レム。やがて、
「……なんだか、つまりません」
不満そうな声がその可愛い口から漏れた。
「え? な、なに?」
「スバルくんも、レムや姉様みたいに、その……、気持ちよくなるのかと思ってました……」
「あー、気持ちいい……けど……、そういう感じじゃねえな」
「そ、そうですか……」
何となく気落ちしたような口調に、スバルは慌てて、
「いや、あの、気持ちいいんだ。ものすごく。ただ、さ、その……男は女の子と違うってか、なんていうか……」
「そうなんですか……わかりました」
目隠しをされているので表情がわからない。だがその声から、気落ちと言うのとは違う何かが伝わってくる。
「れ、レム?」
「じゃあ、背中を流しますから、後ろ向きに座ってください」
「あの、なんか怒ってる?」
スバルは若干ビクビクしながらレムに背中を向け、ベンチをまたぐようにして座り直した。
「何も怒ってません」
その言葉とは裏腹に、背中に当てたタオルに何となく力が入っているような気がする。
「れむさん?」
「なんですか」
「背中、すっごい気持ちいい……」
「そう言っていただけると、洗い甲斐がありますね」
——絶対怒ってる……。
彼女が本気で怒るとどうなるか、身をもって知っている。もちろん今はそこまで怒り狂っているわけではないので、あの時のような事態にはならないだろう。だが、スバルは内心ビクビクだった。
「あ、あのさ——」
「スバルくん、座っているところが洗えないので、立ってください」
「は、はい……」
脇を抱えられ、その場に立たされるスバル。レムのタオルが
「あの——」
何か言いかけたスバルの言葉が突然止まった。
「あ、ああっ!」
スバルの体がビクッとなる。その声とその反応に、レムの手も止まる。
「あ!」
レムのタオルがスバルの尻の割れ目を滑り、股間へと移動していた瞬間だった。
「れ、レム! ちょ、ちょっと、待った!」
そんなスバルを無視して、反応があった尻の割れ目、そしてそこにある小さく窄んでいる箇所を丁寧に洗うレム。
「ま、まった! まった!」
「何ですか、スバルくん」
無感情を装うレム。そして次の瞬間。
「わわわっ! ああっ!」
レムがスバルの股間から前の方へ手を伸ばし、大きくなったままのスバルをたっぷりの泡をつかって前後にしごいていた。
「あっ! くうっ」
「どうですか? 気持ちいいですか?」
目隠しをされたままのスバルの背後から、さっきまでと全く違う、嬉しそうな声がする。
「ああっ、レム! き、気持ちいい……あっ、ああっ」
腰が震え始め、徐々に足から力が抜ける。スバルは立っていられず、そのままベンチに両手をついた。意図せず、尻をレムに突き出す格好になる。レムがすかさずもう片方の手を使い、スバルの袋、鼠蹊部、そして小さいすぼみに指を這わせる。
「あ……あ……」
スバルは腰をベンチに落としそうになりながら、しかし、レムのその可愛い手から逃れられないでいた。
「スバルくん、もっと声を出してくれて構いませんよ?」
レムのその一言で我に返るスバル。一度ぎゅっと口を閉じて、崩れ落ちそうな膝に力を入れる。
「れ、レム、も、もういいから! じゅうぶんきもち——あああっ!」
突然、あの感覚がスバルを襲った。今朝知ったばかりの、あの未知の何か。
「お……おぅっ……くうっ」
途端にスバルの体から力が抜ける。
「スバルくん、これ、して欲しかったんですよね?」
優しくゆるゆると手を動かしながら満足げにそう言うと、彼女はその細くて綺麗な中指を、更に奥深くへとスバルの体内に差し込んだ。
あけましておめでとうございます。
年明け最初の投稿です。2020年もどうぞよろしくお願いします!