情熱的に舌を吸い合い、絡ませ合い、そして互いの口腔を弄り合う。目を瞑ったまま、懸命にスバルの舌の動きに応えようとする小さなレムの柔らかな唇と小さな舌。
自然とスバルの右手がレムの膨らみに伸び、その大きさと柔らかさを確かめるように揉みしだくたび、絡んだ舌の奥からくぐもった声が漏れる。レムもまた、その存在を確かめるようにそっとスバルに手を添えている。
「はぁっ……」
ため息にも似た声が漏れ、名残惜しそうに二人の唇がゆっくりと離れた。
スバルはレムの胸から手を外し、自身に触れていたレムの小さな手を優しく取った。そして、その手の暖かさを確かめるように自分の頬にあてがって、ゆっくりと目を閉じた。
「スバルくん?」
普段と――そして朝から今まで続いている状況とは違うスバルの様子に、レムは自然とスバルの名前を口にした。だが、その返事はない。レムは思わず拳を胸元で結び、心配そうな表情を浮かべた。
「スバルく――きゃっ!」
突然スバルに抱きしめられ、レムは思わず小さく叫び声を上げた。その細い体を抱きしめる腕に力が入る。レムはスバルの腕の中でそのままそっと目を閉じ、素直にその胸に顔を埋めた。スバルの指が青い髪を梳くように頭を撫でる。それだけでレムの鼓動が高なった。
「レム……」
スバルのその言葉ひとつで、スバルを受け入れる女の子の部分が、じゅんとするのが自分でもわかる。それと同時に、あの切ない疼きが自分の中心から体全体に広がっていく。
「と、突然どうしたんですか?」
そんな自分の状態を隠すように、レムがスバルに問いかけた。スバルはそれに応えることなく、レムの頭を撫で続けている。
「うふふっ。スバルくんの心臓、ドキドキしてますね」
自分と同じようにスバルの鼓動も早くなっているのがわかって、なんとも言えない嬉しさを感じる。だが、スバルの口から思ってもみなかった言葉が飛び出した。
「レム」
「はい」
「……レムは俺のどこが好きなんだ?」
「え?」
「俺……レムに好かれる資格、あんのかな?」
予想外の問いかけに一瞬戸惑う。
「……どうしたんですか?」
「俺、レムが……レムの体だけが……その、レムとエッチなことをしたいだけなんじゃないかって、さっきふと思って……。口では好きとか言ってるけど、本当はそうなんじゃないのか? そんな奴がレムに好きになってもらえる資格があんのかなって……。もしかしたらレムもそう思ってたり……してないか?」
次第に尻すぼみになるスバル。レムは小さく微笑むと、腰に回されているスバルの手をゆっくりと取った。
「わかりますか? レムもずっとドキドキしっぱなしなんですよ」
自分の胸の鼓動を確かめさせるように、その手を自身の左の胸にあてがう。
「スバルくんとこうしているだけで――ううん、スバルくんがそばにいるだけで、レムの心臓はいつもドキドキしてるんですよ」
豊かな胸の膨らみが、スバルの掌を優しく押し返す。
「こうやってスバルくんに優しく触られるの、好きです……」
スバルはレムの乳房に手を当てたままで、レムの言葉の続きを待った。
「レムはスバルくんとえっちな事をするの、嫌いじゃありません――ううん、本当のことを言っちゃうと、スバルくんとえっちな事をするの……好きです」
そう言いながら、スバルに重ねた自分の手を動かし、さっきまでと同じように自分の膨らみを揉むように催促する。レムに促され、そっと手を動かすスバル。 そのふたりの手が、徐々に膨らみの頂に移動する。
「うふっ。気持ちいいです。スバルくん」
纏っているベビードールの上からでもわかるほどに、レムの先端部分がすぼむように硬くなっている。
「あとは、スバルくんの気持ちよさそうな顔を見るのも大好きです……」
スバルの手を自分の胸に残して、今度はスバルの股間に手を伸ばす。ジャージ越しにそっと包み込むように手を添えると、ピクンと反応が返ってくる。
「レムを見て――えっと、今日は違うかもしれませんけど、でも夢の中だとしても、レムの事を考えて大きくなってくれるのって、とっても嬉しいです。それに……」
いったん言葉を切って、小声で囁くように続ける。
「レムは……スバルくんのおちんちん……好きです」
その言葉にスバルの手がピタリと止まった。
「あ……あの、スバルくん……そこで固まられると、精一杯勇気を出したレムの立場が……」
「う……ご、ごめん」
ようやくスバルが口を開いた。
「い、いや……ちんちんが好きって、直接言葉にされると、ちょっと恥ずかしい、ぜ?」
「え……あ、いえ……お、おち……そ、それだけじゃないですよ!」
「ほ、ほかにはどんな……?」
「そうですね……レムはスバルくんのお尻が好きです」
「は? ケツ? 俺の?」
「はい!」
「な、なんか気持ち良かった……の……か?」
「えっ? あ! ち、違いますっ! そうじゃなくって、スバルくんのお尻は、その、小さくてきゅっとしていて、その……かっこいいって言うか……」
「かっこいい?」
「お、女の子はみんな、男の子の引き締まったお尻がかっこいいって思うんです! で、ですからレムも……」
「ああ、びっくりした。指を入れるのが好きって事かと思った」
「ち、違います! あ、でもでも、スバルくんのあの感じ方はすごく嬉しいですよ!」
「いや、それはちょっと恥ずかしいからヤメて!」
「と、とにかく、レムはスバルくんの全部が大好きなんです!」
そう言いながら、スバルに触れている手を動かす。
「それに……こんなお話ができるのもスバルくんだからです」
スバルの反応を待たず、レムが続ける。
「スバルくんだから、レムはいっぱい……いっぱいしてあげたくって、スバルくんだから、レムもいっぱい、いっぱいして欲しいんです。スバルくんだから、レムの全部を見て欲しい。レムの全部を知ってもらいたいんです」
「……」
「これじゃ答えになっていませんか?」
スバルをさすっていた手を止めて、レムがちょっとだけ不安そうに尋ねる。スバルはレムの胸に手を置いたまま、再び強くその体を抱きしめた。
「ごめん、レム……いや、ありがとう、だな。そんなに俺を好きでいてくれて、ありがとな」
二人の顔がゆっくりと近づき、再び唇が触れ合う。スバルの手がレムの乳房から外れ、自然とレムの下半身へ伸びる。その指が、ショーツ越しにしっとりとし始めている部分をなぞるように動くと、
「あっ……」
小さなため息とともに、レムの体がピクンと反応する。
「レム、濡れてる……」
「は、恥ずかしいことを言っちゃ、ダメです……」
今は奥に隠れているはずの、レムの一番敏感な部分のあたりを押し込むようにして指を動かす。途端に腰のびくつきが大きくなり、レムが小さく喘ぎ始める。
「あっ……はぁ、はぁっ……」
スバルが徐々に指の動きを早める。それに呼応するように、レムの声も大きくなり始める。
「ああっ! んっ、んっ! す、スバルくん……んんっ!」
レムから漏れ出した蜜が、ショーツの底の部分を外まで濡らし始める。そのたっぷりと湿ったクロッチ部分の横から指を入れ、直接レムに触れようとした時だった。
「す、スバルくん……あんっ……ちょっと……ちょっと待ってください……」
硬くなっている部分から手を離したレムが、スバルの腕を掴んで、それ以上先へ進むことを拒んだ。
「ご、ごめん。痛かったか?」
「はぁっ、はぁっ……ち、ちがいます……んっ……」
余韻が残っているのか、スバルの指の動きが止まっても、レムの体のヒクつきが止まらない。スバルはレムからそっと手を離すと、レムの蜜で濡れている指をじっと見つめてから、それを口にしようとした。
「いやああん!」
とっさにスバルの手を押さえる、レム。
「そ、そんな恥ずかしいことしちゃダメですっ!」
「いや、だってさ……レムだって、俺の……その、飲んでくれたり――」
「それとこれとは話が違いますっ!」
「何が違うん――」
「スバルくんはそんなことしちゃダメなんですっ!」
真っ赤になって抗議するレムに、スバルは苦笑い。
「わかった! わかった!」
「本当に油断も隙もありません」
ちょっとだけむくれながら、可愛らしくスバルを睨むレム。そしてわざとらしい咳払いをひとつ。
「こほん……スバルくん、今日はなんの日か覚えていますか?」
「え? なんだっけ? なんかの記念日? あれ?」
「もう! 今日はスバルくんにレムと姉様がたくさんお礼をする日です!」
「あー、そんな話、だったっけか?」
「そうです! ですから、レムが気持ち良くなるんじゃなくって、スバルくんが気持ち良くなるようにレムが一生懸命いろいろする日なんです!」
「いや、それはそうかもだけどさ、俺だって――」
「ですから! あの……それは、その……ちょっとはレムだって気持ちよくなりたいですけど……」
スバルの言葉を遮った割には、最後の方はゴニョゴニョと言葉が濁る。
「と、とにかく、ですね、先にスバルくんのお世話をさせてもらいます!」
「先に?」
「さあ、スバルくん。さあ――えーと、どうしましょう?」
「いや、どうしましょうと言われましても……」
「あ! マッサージュはいかがですか? まず、そうしましょう!」
そう言うや否や、レムは抱えられていたスバルの腕からするりと抜け出して、ニコニコしながらベッドの端にちょこんと正座した。
「あー、マッサージね。じゃ、じゃあ、それで……」
「じゃあスバルくん、脱いでください」
「へ?」
「脱いでください」
「いや、別に裸じゃなくても……」
「え? 恥ずかしいですか?」
「う……いや、今更恥ずかしいってことはないけど、脱がなきゃダメなの?」
レムは返事をする代わりにスバルに手を伸ばすと、シャツの裾に手をかけた。
「あ、いや、自分で――」
言い終える前に、あっという間にパンツ一枚にされてしまうスバル。思わず股間を上から抑える。
「これも、脱ぐのか?」
「えーと、そうですね……とりあえずはそのままうつ伏せになってもらえますか?」
もう言われるままに、枕を抱えるようにしてベッドにうつ伏せになるスバル。
「えーと、じゃあ、お願いします、レムさん」
「はい!」
レムの小さな手が両肩にかかる。と、
「あ!」
レムが小さく声を上げる。
「ちょっとそのまま待っててもらえますか?」
「え? なに?」
「香油を……」
「香油?」
「スバルくんが姉様とレムにしてくれたみたいに、香油を使おうかと」
「いや、いいよ、別に」
「でも、すぐですから」
「すぐって?」
「レムのお部屋にあるので、一瞬で取ってこれますから」
「一瞬って……お前」
半身を起こしたスバルの口から、半ば呆れた言葉が漏れる。
「え? 何か変ですか?」
「いやいや、それ、例の、鬼の力を使ってだろ?」
「はい」
「いや、そんなことにその力を使っていいのかよ?」
「えーと、いいんじゃないでしょうか? 減るものでは無いですし」
レムは人差し指を顎に当てながら、可愛らしく微笑み返した。
「減るもんじゃねえって⋯⋯そりゃそうかもしんねぇけど!」
ある特定のシチュエーションでよく聞くセリフ。それがまさか可愛い女の子の口から飛び出すとは。スバルが更に呆れる。
ちょうどその時、ノックの音がして、ラムが部屋に顔を出した。
「よかったわ。まだお取り込み中じゃなかったみたいね」
「姉様!」
ラムは一度廊下に引っ込んでから、配膳用のワゴンを押して再び部屋に入ってきた。
「はい、これ」
ワゴンにはたくさんの綺麗なタオルと水差し、お湯の入った大きめの桶のようなものも見える。
「間に合ったようで何よりね」
「何が間に合ったんだ?」
「何って⋯⋯バルス、まだまだたくさん出すんでしょう? 汗だってかくでしょうし、その都度綺麗にしないと」
「う⋯⋯」
ラムはスバルに顔を向けると、そんな事もわからないの? という表情を浮かべた。
「あと、これ」
「あ!」
レムが手渡された小瓶の蓋を開けたとたん、果物のような甘く爽やかな香りが部屋じゅうに広がった。
「ふうん。バルス用の香油はこんな香りなのね」
にっこりして頷く、レム。
「え? 俺用?」
「はい、スバルくん。レムがスバルくんに似合いそうな香りで調合しました!」
「あ、あの⋯⋯嬉しいんだけど、なんでラムが?」
「ああ、ここにくる前になんとなくピンと来て、レムの部屋から取ってきたのよ」
「さすが姉様です!」
「いや、お前らニュータイプかよ⁉︎」
「にゅー」「たいぷ?」
「なんですか? そのにゅーたいぷって?」
「なんなの? そのにゅーたいぷって?」
不思議そうな顔をする二人。
「あー、なんって言ったらいいか⋯⋯そう、ちょっと感のいい人間っていうか、お互い分かり合える人類って言うか⋯⋯ああでもあれか、二人のは共感覚、か」
「感が良くて分かり合える、可愛い双子なら目の前にいるわよ」
「そうですね、レムはスバルくんともっとわかり合いたいです!」
「そうね、レム。あとどのくらい出したらバルスのソコが治るのかは、わかっておいた方がいいわね」
「いや、ニュータイプって、そんなんじゃない。そんなんじゃないんだ⋯⋯」
いつものパターンに、スバルはボソッと呟いた。その様子に気づいたレムがパン、と一つ手を叩いて、
「スバルくん。さあ、始めましょう!」
そう明るく言った。
かわいい笑顔のレムに、思わずドギマギする。そんな心情を知ってかしらずか、レムは再びスバルをうつ伏せにさせると、オイルをとった掌を優しくスバルの背中にあてがった。
こんばんは。Kuro Maruです。
EX.の14話、ようやくアップ出来ました。更新が遅くなってしまい、すみません。
実は、おおよそ二話分、書き進めてはいたのですが、書き上がったものを読み返したところ、なんだか自分的にイマイチで、結局その二話分を破棄して、まるっと書き直しをしてました。次の15話はなるべく早いタイミングでアップできる様に頑張ります。
話は変わりますが、巷では色々大変なことになっていますね。実際厳しい状態の方もたくさんいらっしゃると思います。実のところ、自分もちょっとその部類に含まれちゃったりしています。
でも、踏ん張るしかないのも分かっています。なんとか歯を食いしばって頑張ろうと思います。そしてこの物語が、ちょっとでも気分転換になったりしていたら嬉しいです。
世の中が、早くこの状況から抜け出せるように、また、皆様の努力が実を結び、そして報われますように!
それまで、そしてそのあともどうぞご自愛下さい!
Kuro Maru