「んんっ……うっ……んっ」
すばるの律動の大きさに合わせて、レムも動きを小さくする。男の子のそれは、射精が終わると苦しいほど敏感になるのは知っている。あたまの部分が表に出たばかりのすばるにとっては、ここからは先は敏感どころの騒ぎではないはずだ。
レムは、すばるがすっかり柔らかくなるまで、このままの体勢でいるつもりだった。自然と抜け落ちるのが、特別敏感なはずの今のすばるにとって、一番いい方法だと考えていた。
脈動がほぼなくなると同時に、レムも腰の動きを止める。レムの中のすばるが少しずつ緊張をほぐし始めている。その持ち主は、赤い顔をしてはぁはぁと息を荒くしている。
「どうでしたか? すばるくん」
「どう……って」
「はじめてのせっくすはどうでしたか? 気持ちよかったですか?」
「せっく……?」
——あ、その言葉も知らないんですね……。うっかりしてました。
「すばるくん、男の子と女の子がこうやってつながることを“せっくす”っていうんです」
「せっくす?」
「そうです。せっくす、です」
「せっくす……せっくす、っていうんだ……」
「どんな感じでしたか?」
「えっとね、あったかくて、とけちゃうみたいで、あと、びくんびくんってなった」
「気持ちよかったですか?」
「うん。びくんびくんってなって、あの、たくさん出るかんじ、した……。きもち……よかった」
「そうですね。たくさん出ましたね」
「あの、ね……」
「はい、なんですか?」
「あの、ぼく、せっくす、すき!」
「はい。すばるくん。でも、誰とでもしてはいけないんですよ?」
「うん、ぼく知ってる。好きな女の子としかしちゃいけないんでしょ?」
「そうですよ。でも、その女の子もすばるくんのことを好きじゃなくっちゃ、せっくすはできないんです」
「ぼく、れむおねえちゃんのこと大好き!」
その一言にレムの心が躍った。そして躰も同じ反応をした。
「あっ!」
レムの鞘が、柔らかくなり始めていたすばるをぎゅっと締め付けた。そのとたん、すばるに力がみなぎってくるのがわかる。
「すばるくん……あの……」
「もっとしてみたい!」
二人の言葉が重なる。
「ぼく、もっとせっくすしたい! いいでしょ? ね?」
あっという間に最初の勢いを取り戻したそれは、精一杯の叫び声をレムの中で上げ始めていた。
「えっと、少し休憩しませんか? 疲れたでしょう?」
心配するレムを置き去りにして、すばるが下から腰を突き上げる。
「あっ、ちょ、ちょっとまって——」
すばるは両手をレムの上半身に伸ばし、ぎゅっと乳房を鷲掴みにした。そして、なるべく大きく出し入れしようと、やみくもに腰を動かし始めた。
「すばるくん、待って! 待ってください!」
レムは自分の胸からすばるの手を優しく取り去ると、指を絡めてすばるの顔の横にそっと戻した。
「わかりました、すばるくん。もっとしましょう。でも……」
少し困った様子のレムにようやく気づいたすばるは、神妙な顔つきで体の動きを止めた。
「あ……、ぼ、ぼく……」
「いいんですよ、すばるくん。男の子ですもん、我慢できませんよね……。でも、ちょっとだけレムのお話を聞いてください」
「……」
黙ったままレムを見上げるすばるが、少し泣きそうな表情を浮かべている。
「ごめん……なさい……」
レムはすばるに覆いかぶさって、そっとその唇にキスをした。そして、優しくすばるの顔を覗き込んだ。
「すばるくん、レムもすばるくんと、もっとせっくすしたいんです。二人でもっと気持ち良くなりたいんです」
レムの下ですばるが沈黙している。
「大好きなすばるくんと、たくさん、たくさんしたいんです。でも、せっくすは一人ではできませんよね? 大好き同士の二人が、お互いに優しくしないとダメなんです。わかりますよね?」
うんうん、と、黙って頷くすばるの目に、うっすらと涙が浮かんでいる。レムの中のものはすでに力を失っていて、もう少しで抜け落ちそうだ。
「レムにはせっくすの経験がありますけど、すばるくんは今日が初めてですよね? せっかくの初めてで、痛かったり気持ち悪かったり、もしそんなことになったら、レムはとっても悲しいです……記念になるはずの初めてがそんなふうだったら、とっても寂しいです」
「……ごめんなさい」
「すばるくんの初めてのお相手がレムで、レムはとっても嬉しいんです。だから二人で一緒に、すばるくんの一生の思い出になるような、素敵なせっくすをしたいと思うんです」
レムが優しく続ける。
「いった後、痛くなかったですか? ひりひりしませんでしたか?」
「うん……だいじょうぶ……」
すっかり意気消沈したすばるは、小さく答えながら横を向いた。その黒い髪をレムの手が優しく撫でる。
「よかった。レムはそれが心配だったんです。お風呂で皮をめくって洗った時、ものすごくひりひりしたでしょう?」
すばるがこくりと頷いた。
「レムのお腹の中で、おちんちんの皮がめくれていたの、知っていましたか?」
今度は横に首を振る、すばる。
「初めての時に、大切なおちんちんがひりひりして痛かったら、きっとせっくすが嫌いになっちゃいます」
レムはすばるの頬を両手で挟んで、横を向いたままのすばるの顔を自分に向けた。そしてにっこりと微笑んだ。
「せっくすってとっても素敵で、とっても気持よくて、そして特別なことなんです。だからすばるくん、あわてないで……二人で……れむとすばるくんで、素敵なせっくすをしましょうね」
レムはすばるの唇に自身の唇を重ねた。そして“本物のキス”をした。今度はすばるの舌も積極的にレムに入り込み、そしてレムの舌を絡めとった。
「すばるくん、すばるくんのキス、とっても上手です。レムはそれだけでとっても気持いいです」
短めの大人のキスが終わると、レムはすばるの上から降りて、用意してあったタオルを手に取った。すばるのものはすでにレムから抜け落ちていて、皮が被った状態に戻っていた。
「一度きれいにしましょうね」
すばるの両足を大きく広げてみると、想像していた通り、すばるの白濁と自分の蜜が絡まり合い、可愛い股間をたっぷりと濡らしていた。
あらかじめ用意してあったタオルを絞って、すばるをきれいに拭っていく。二人の体液は、混ざり合ったまますばるのお尻まで垂れている。そこにも手を差し込んで、丁寧に拭う。すばるはすでにまな板の鯉のようになっていて、まるで赤ん坊のようだ。その姿もまた、可愛らしい。
「すばるくん、おちんちんをちょっとだけ剥きますけど、痛かったらすぐに言ってくださいね」
「うん……」
だが、小さくなってしまっているせいか、それとも皮があまりすぎているのか、うまく剥き上げることができない。
——すこし大きくしないとだめかもしれませんね……。
「あっ!」
その部分が暖かな口腔に含まれると同時に、すばるが声をあげた。レムが小さなそれを舌全体で舐め回す。同時に小さなお手玉を指先でくすぐる。とたんにむくむくとその部分が膨れ上がる。
あとは加減が大切だった。完全に大きくなる少し手前で、レムは口を窄めて皮の部分を押し下げた。さっきは隠れたままだった先端が、口の中でひょこっと顔を出したのが分かった。
「あ…あの、れむおねえちゃん、汚くないの?」
「汚いくないですよ、すばるくん」
一度口から外して、優しく答える。
スバルは自分の体内から出たそれを、口にするどころか、その臭いすらおぞましいもの、と思っている節がある。たしかにそれは、匂いも舌触りも独特だ。味だって苦い。
だが本人が嫌悪するほど、レムはそれが嫌いではない。こうして口できれいにすることにも抵抗はない。それは男女の差なのかもしれないが、少なくともスバルの、そしてすばるの体液に嫌悪感はない。
すっかり顔を出している部分をたっぷりの唾液で包み込みながら、優しく拭っていく。チラリと上を見上げると、すばるは小鼻を膨らませて気持ちよさそうにしている。もしかしたらこの短時間で、随分と慣れてきているのかもしれない。
きれいに仕上がったすばるから口を離す。そこはすでに限界ぎりぎりまで膨らみきっていたが、先ほどのように暴走しそうな雰囲気はない。
レムは包皮を元に戻してから、すばるをゆっくりと抱き起こした。
「すばるくん、レムは喉が渇きました。すばるくんも喉が渇いていませんか?」
「う、うん。のどかわいた……」
「じゃあ、グラスにお水を入れてもらえますか?」
普段から、テーブルにグラスと水差しを用意してある。レムは顔を向けて、そこにすばるを誘導した。裸のままのすばるが、起立したものをぴょこぴょこ上下に揺らしながら、テーブルに向かう。
その隙をみて、レムは濡れたタオルを自身の股間に差し入れた。二度目の射精にもかかわらず、かなりの量が彼女の体内に残されていた。それを素早く拭い去ると、先ほどすばるに使ったものと一緒にまとめる。新しいタオルで包み込んだので、匂いも気にならないはずだ。
これは、初めてのすばるにはあまり見せたくない光景だった。これがどう言うことなのか、そのうちにちゃんと理解するだろう。だが、今のこのすばるには、初めてのせっくすが美しくて素敵な思い出になるよう、そしてその記憶だけをずっと心に留めてほしいと思った。
「れむおねえちゃん、お水……」
「ありがとうございます、すばるくん」
差し出されたグラスを受け取って、冷たい水で喉を潤す。口の中もさっぱりする。
「あのね……」
「なんですか? すばるくん」
「さっき、あの……」
すばるが何を言おうとしてるのか、すぐにわかった。だが、それはもう終わったこと。二度も三度も繰り返す必要はない。
その小さな口がレムの柔らかな唇で塞がれた。言おうとした言葉を遮ったまま、さっきと同じ大人のキスが施される。すばるもそのままその口づけに懸命に応えた。
レムの手がゆっくりと下におり、すばるの股間に触れる。さっきの刺激とそして今のキスで、そこはより太く固く、そして精一杯に背伸びをしていた。
「すばるくん、ふたりでもう一度、素敵なせっくすをしましょうね!」
二人の唇が離れると、レムはにっこりと微笑んだ。
「う、うん……したい。して……いい?」
「レムもすばるくんと早く繋がりたいです。すばるくんのおちんちんをレムに入れてほしいです」
グラスをサイドテーブルにおいて、そっとベッドに横になる。
「れむおねえちゃん。れむおねえちゃんのおまたにキスするね」
レムの足を広げようとするすばるに、
「あ、その……もうレムの準備はできてるんです。だからそのまま入れても大丈夫ですよ……でも、とってもうれしい」
レムはそう言って、そっとすばるを抱き寄せた。さっき綺麗にしたとは言え、多少匂いが残っているかもしれない。それに口づけをもらうのは、流石に躊躇ってしまう。
それに、さっきの言葉は嘘ではない。そこが再び潤い始めているのが自分でもわかっている。すばるの〝したい〟という素直な言葉にレムの体も素直に反応しているのだ。
「そうなの? あ、あのね……、ぼく、れむおねえちゃんの上でしてみたい」
「わかりました、すばるくん。今度はすばるくんが上になってくださいね」
レムが両足を大きく広げると、すばるはそこにゆっくりと覆いかぶさった。さっき教えてもらった通りに、レムの脇に両腕をついて、自身の股間をレムに近づけていく。だがレムの想像通り、すばるの先端はつるりと上に逃げるだけで、その場所を探り当てられない。
「すばるくん……」
今度は自分の意志で挿入してみたいのだろう。すばるは両腕をつっぱって、下半身を一生懸命覗き込んでいる。レムはすばるに手を差し伸べる代わりに、自分の腿に手を添えて、臀部を上に引き上げた。ここまで足を広げれば扉はすっかり開かれているだろう。おそらく排泄に使う一番恥ずかしい部分まで丸見えになっているはずだ。
「すばるくん……み、みえますか?」
すばるが体を起こしてレムの間で膝立ちになった。その顔は何かの術がかかったようにぼおっと上気していて、何も触れていないのに、小さな股間が何度もビクビクと上下している。
——は、はずかしい……。流石に恥ずかしいです! で、でも……
「よ、よく見てください、すばるくん。おちんちんを入れるところ、見えてますか?」
その黒い瞳に映っているのは、一番大切な女の子の秘密の場所。レムはさらに両足を持ち上げて、小さなすばるにその秘密の全てをさらけ出した。思っているよりも下に鎮座しているはずの入り口も、これでしっかりと確認できているはずだ。
そういえば、スバルも初めての時はそこを探りあてられず焦っていた。自分自身では感覚的にその場所がどこかわかるが、男の子にとっては、やはり未知な器官なのだろう。
「おねえちゃん……ぼく、ぼく、ここにいれたい……」
「はい、いいですよ、すばるくん。おちんちんに手を添えて……そこに先をつけてみてください」
「うん。ぼくそうする」
レムに言われた通り、すばるは自分をしっかりと持ってから、そこに狙いを定めた。先端がそっと触れる。そのまま腰を突き出して、さらに先に進み始める。
だが、少し引っかかっただけで、すばるのものは上にするりと逃げてしまう。
「はいらない……うまくできないよ……」
「あせらないで、すばるくん。そう、もう一度……」
再度すばるの先端がレムの口先に触れる。それを見計らったように、レムの腰が少しだけ下に下げられた。その途端、すばるの固くなった先端は、その表皮を後退させながら、レムの小さな入り口を押し広げていった。
「あ、あ……入る! 入ってく!」
「そのまま、そう、ゆっくり……」
押し下げられるような角度をつけて、少しずつすばるがレムの中に入り込んでいく。さっきのことがなければ、勢いに任せて突っ込んでいただろう。だが今のすばるはそうすることもなく、ゆっくりと、そしてそっと、自身をレムに沈めていく。
「お、おねえちゃん……はいった……全部入ったよ!」
自分の力だけで入れられたことに感激したのか、それとも柔らかいレムの体内に包まれた感覚のせいなのか、すばるは体をぶるぶるっと震わせて、歓喜の声を上げた。