ジャンヌ・オルタとの甘い生活。〘完結〙 作:どこかの超電磁砲
バレンタインが終われば、次はホワイトデー。男子は女子に
何を送るかを迷うであろう。しかし我らがジャンヌ一筋の翔真は
違った。夕飯が終わり、ソファーでくつろぐ翔真は本を取り出す。
「(そう言えばジャンヌと、まだデートしたことなかったな)」
カタログ雑誌"週間カルデア"を読みながら、デートスポットを探す。
傍らで熊のぬいぐるみを抱きしめるジャンヌをよそに、スポットに
幾つかチェックを入れる翔真。
「何読んでるのよ」
「ああ、週間カルデアだよ」
「そう。てっきりエッチな本かと思ったわ」
「俺をなんだと思ってるんだよ・・・・」
「変態の貴公子」
「あはは・・・・返す言葉もない」
ジャンヌの言葉に苦笑いしながら、デートスポットが掲載された写真を
眺める・・・・しかし翔真は何か妙な違和感を覚える。いつもと変わらない日常。
愛するジャンヌ・オルタ。だが、何か妙な違和感を感じる・・・・翔真が本を
閉じようとした時――――ジャンヌが本を取り上げた。
「じ、ジャンヌ?」
「さっきから何をしているのかと思えば、デートスポット探し・・・・
ワタシイガイノオンナト・・・・ユルサナイ・・・・ユルサナイ!」
「・・・・!」
翔真はジャンヌの様子に気付きソファーから降りようとしたが拘束され
身動きが取れない。翔真は拘束を逃れようとするがジャンヌは光りのない
眼差しで翔真を見つめる。
「ねぇ翔真。私は貴方が少々変態だということを承知で結婚しました。
でもね・・・・浮気を許可した覚えはないわ・・・・ねぇ?」
背筋が凍るような感覚・・・・今のジャンヌがいつもとは違うと察知した
翔真は次第に今の彼女に恐怖を覚える・・・・それに構わずジャンヌは
リビングの床に100枚はあるであろう写真をばらまいた。
「こ、これって・・・・!」
「私が飼い犬に撮らせた写真よ。なによこれ・・・・周りにはいつも
いつもいつもサーヴァントがいる・・・・・・・・
ユルセナイユルセナイユルセナイユルセナイユルセナイユルセナイ
ユルセナイユルセナイユルセナイユルセナイユルセナイユルセナイ
ユルセナイユルセナイユルセナイユルセナイユルセナイユルセナイ
ユルセナイユルセナイユルセナイユルセナイユルセナイユルセナイ
ユルセナイユルセナイユルセナイユルセナイユルセナイユルセナイ
「ユルセナイ・・・・ああああ!」
「ッ!あ"あ"ァァァァァァ!!!
身体を蝕む痛み――――恐る恐る太ももの方を見た。包丁が刺さり
切り口から血が大量に溢れていた。ジャンヌは光りの消えた瞳で
胸や腕を包丁で傷付けてゆく。
「あ"あ"ァァァァ!!や、やめてくれジャンヌ・・・・!!なんでこんな!」
「なんで?・・・・私がいるのに、貴方が他のサーヴァントと浮気したから」
「だからって・・・・ッ!ぐあああァァァァ!!」
「アハハ・・・・アハハハハハハハハハハハ!!!貴方を傷付ければ
当分の間カルデアに行かなくて済む・・・・けれど、いずれは・・・・なら」
「な、なんだ・・・・」
ジャンヌは魔法陣からある物を取り出す。それを見た翔真は一気に
青ざめ、じたばたと身体を揺らし拘束を壊そうとした。
「腕や足が無くなれば、私が永遠に側に居られる。フフフフ・・・・」
「やめてくれジャンヌ・・・・やめてくれェェェェェェ!!!!」
「か・い・た・いの・・・・始まりよ」
チェンソーを起動させ、ジャンヌは翔真に迫る・・・・刃が徐々に近づく。
「うあああああ!!!・・・・ゆ、夢・・・・」
「むにゅ・・・・しょうまァ・・・・」
恐ろしい夢から覚めた翔真。汗を拭い、隣を見る・・・・そこには
いつもと変わらず、にこやか笑みを浮かべたジャンヌが寝言を言いながら
翔真に抱き着いていた。さっきの夢が相当効いたのか、しばらくは放心状態。
しばらくして落ち着ついた翔真はパジャマを脱ぎ捨てて私服に着替える。
「(やべ・・・・まじで夢怖かった。ああならないように、俺も気を付けよ)」
ホワイトデーのお返しを考えながら、翔真は朝食を作る。