※この作品はR-18です。

愛され過ぎた少女達   作:ウルハーツ

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リ【リリなの】 月村 すずか☆

 月村 すずかはその日、通っている学校の教室内で自分の席に座りながら窓の外を見つめていた。だがその瞳が捉えているのは窓の外でありながら違う。と、彼女の親友であるアリサ・バニングスは思う。何に黄昏ているのかは分からないが、少なくとも何かに悩んでいる事は理解出来たアリサ。既に教室内はお昼休みを迎えた事で生徒達が各々持参したお弁当を取り出す中、アリサは自らのお弁当を手にすずかの元へ近づき始める。

 

「はぁ~」

 

「何黄昏てるのよ、すずか」

 

 毎日と言っていい程、共に食事を取るアリサからの声に我に返った様子で驚きながら視線を向けるすずかを見て重症だとアリサは一人考える。普段ならば屋上に向かうところをアリサはすずかの前に存在する空席を見て、その席の生徒に許可を取った後に椅子を反対に向けて座り込み始める。我に返ったすずかはアリサの行動を見てこの場で食事をしようとしていると理解し、お弁当を取り出した。

 

「で、何があったのよ?」

 

 食べ始めて少しした時、アリサがした質問に食べ物を挟んだ箸を口元へ近づけていたすずかの手が停止する。口を開いたまま固まる事数秒、すずかはそれを口に入れて良く噛んで飲み込んだ後に何処か不安そうな表情でアリサを見始める。

 

「アリサちゃん。私……恋、しちゃったかも」

 

「……は?」

 

 すずかの言葉に今度はアリサの手が停止する。驚き固まるその姿を前にすずかは再び窓の外へ視線を向けて語り始めた。途中から何とか我に返ったアリサはその内容を聞き続け、やがてすずかの語りが終わると同時に最後の一口を口の中へ入れてお弁当を片付け乍ら要約する。

 

「つまり、昨日何故かすずかの家の敷地内に居た女の子に一目惚れしたって訳ね」

 

「う、うん」

 

 アリサの言葉に頷いて肯定するすずか。彼女の話では昨晩、自分の部屋の窓から庭を覗いた際に見知らぬ女の子がそこには居たと言う。どう考えても不法侵入でありながら、すずかはその少女の姿に魅入ってしまった。だが少し目を離した隙にその少女は姿を消してしまい、今ではその光景が忘れられない。との事であった。好きになった相手が女の子である事に驚いていたアリサだが、それ以上に驚く事があった故にアリサは其方へ触れる。

 

「すずかの家の警備ってかなり厳重よね? 子供が侵入出来るとは到底思えないんだけど」

 

「それは私も思ったよ。蟻一匹……は無理かも知れないけど、迷い込むのは難しいと思う」

 

 アリサの言葉にすずかは難しい顔をして考え始める。すずかにはとある秘密があった。それはすずかだけでは無く、月村家が持つ秘密。知っている者は数少なく、アリサや最近忙しい故に登校が出来ていない数人の親友達のみがその秘密を知っている。そしてそれぞれが必ずその秘密を誰にも話さないと誓っていた。それぐらい大きな秘密を守る為、月村家の警備は非常に厳重になっている。元々大きな家故に狙われる事も0では無く、その上で秘密を守る為に徹底されている。子供が迷い込む事は不可能と言って過言では無い程に。

 

「どうやって入ったんだろう?」

 

「まさか、最初から中に居た訳じゃあるまいし……」

 

「……最初から……?」

 

 何気なく呟いたアリサの言葉にすずかは反応する様に入っていた思考の渦から出て来ると、今度は明らかに別の何かを考え始める。明らかに何か心当たりがあるすずかの様子にアリサは疑問を抱き、そしてすぐに自分の言った言葉が不可能では無いと理解する。何故ならアリサとすずかは親友達が関わる『魔法』と言うものを知っているから。魔法で潜り込む事は不可能では無いだろう。だがそれ以上に2人は犬の様な姿を取れる1人の女性を思いだしていた。

 

「ねぇ、すずか。あんたの家、猫が一杯居たわよね?」

 

「アリサちゃんも同じ事考えたんだね」

 

 月村家には沢山の猫が住んでいる。それは主に拾ってくる猫ばかりであり、今現在も猫を拾う事は稀にある事であった。最近もまた白い翼の生えた猫を拾った記憶のあったすずか。その猫かは定かでは無いが、拾った猫の中に人の姿を取れる特別な何かが存在する可能性は否定出来なかった。人に成れる『使い魔』と言う存在を知っている2人なら尚更である。アリサが考える様に、すずかも同じ考えに至った。故に2人は目を合わせて頷き合う。

 

「今日、都合よく放課後は何も無いのよ」

 

「奇遇だね。私も無いよ」

 

 突然予定について話し始める2人。他人が見れば頭に? を浮かべる会話だが、2人は長い付き合い故に通じ合っていた。予定が無い故に時間がある。沢山の猫を相手に探すのは骨が折れる。だから2人は協力する。決して言葉にはせず、2人は約束を交わした。そして残りの授業を過ごした後、アリサは一度帰宅してから月村家へ赴くのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 すずかとアリサの目の前には様々な柄の猫が存在していた。すずかの家に住んでいるメイドに頼んで猫を集めて貰った後、2人は改めて見る猫の大群に別々の感情を抱く。モフモフとした毛並みを持つ猫達が様々な仕草をし乍ら部屋の中に存在する光景に喜びと幸せを感じる猫好きのすずか。片や好きな部類に入るだけでそこまで深い感情の無いアリサは、猫だけで出来上がっている海の様な光景に顔を引き攣らせる。

 

「こうして見ると多すぎるわね」

 

「そうかな? ほら、おいでおいで」

 

 アリサの言葉に首を傾げながら、すずかはしゃがみ込んで猫を迎え始める。猫の中に居るかも知れないと思った2人だが、その実本当に居たとしてそれを見つけだす方法を考えてはいなかった。結局アリサはすずかの家で猫達と戯れるだけで夕方を迎えて帰宅。その時既に、アリサは猫の中に居る可能性を考えなくなっていた。だがすずかは簡単に諦める事等出来なかった。その日の夕食を食べ終えて入浴も済ましたすずかは宿題などのやるべき事も素早く終えた後、少女を見た時間が近くなると同時に窓の外を見る。見慣れた庭の光景が映るものの、目当ての少女は何処にもいない。少し時間を置いて再び外を覗くが、少女の姿をすずかが確認する事は出来なかった。

 

「今日は現れないのかな?」

 

 明日には学校がまた控えている為、度が過ぎる夜更かしは出来ないすずか。既に昨日見た時間は過ぎており、溜息をついてベッドに横になった彼女はそのまま眠りに付く。1つの希望に願いを託して。

 

 翌日、すずかは目が覚めると同時に文字通り飛び起きた。部屋から出て向かった先は庭。すずかの部屋から見える少女が立って居た庭に着いたすずかは、庭に生える木へ視線を向ける。そしてそこに近づいて何かを探る様に草木を鳴らした後、すずかは1台のカメラを手に姿を現した。

 

『もし猫の中に居るなら、また夜に現れる可能性が高いわ。カメラでも仕掛けといたら?』

 

 防犯意識の高い月村家には当然カメラが設置されている。だが少女の立っていた場所はすずかの部屋から見えてもカメラからは死角であった。本気で少女を見つけたいと考えるすずかはアリサが何気なく告げた言葉を迷わず実行したのだ。猫の中に居る可能性を考えて一時可哀想に思いながらも部屋の一室に集めて閉じ込めた後、置いてあったカメラを移動。猫を解放して次の日確認する為に。防犯カメラ故にすぐ中身を確認する事は出来ないが、早めに起床していた為に確認する時間は十分にあった。

 

 カメラの撮った映像を見れる様にしたすずかはその中身を確認する。早送りして何も変化の無い庭をジッと見続けるその姿は最早執念の塊。やがて朝食の準備が出来た故に呼びに来るメイドのノックが部屋に響くも、すずかは食い入る様に画面を見続ける。再度ノックが響いた後、扉を開けて入って来たメイドが見たのは……笑みを浮かべるすずかの姿だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 学校を終えて真っ直ぐに帰宅したすずかはメイドや早く帰って来ていた姉に声を掛けた後、自らの部屋を向かう。廊下を歩けば殆どその視界に猫が映る中、自分の部屋の扉を開いたすずかの視界に映ったのは……ベッドに腰掛けて座る、白いワンピースを着た少女であった。

 

「……お帰り」

 

「ただいま、ハク」

 

 すずかがハクを目撃し、その正体にカメラを使って気付いてから既に長い時が経っていた。最初、撮ったカメラの映像に猫が人へと変わる姿を見て驚かずにはいられなかったすずか。だが魔法を知る彼女はすぐにその正体を知れた事に歓喜する。自分の家で飼っている猫が少女の正体であった事も嬉しさを倍増させた。飼っている猫が少女ならば、すずかはその少女の飼い主と言う事故に。猫の群れの中から朝の陽ざしを浴びて眠る白い羽の生えた翼猫を見つけ出し、撮った映像を見せて正体を明かす様に迫ったすずか。やがてハクは観念して、人に成ってすずかと向き合った。

 

「ハク。何時もの、しよ?」

 

「……ん」

 

「はぁ~、凄い癒されるよ~!」

 

 すずかの言葉にハクはベッドから立ち上がると、すずかの元へ近づき始める。そして笑顔で待つすずかの身体へ抱き着き始めた。自分よりも小さな少女に抱き着かれたすずかはその温もりと光景に言葉通り、癒しを感じ始める。これはすずかがハクの正体を知って少ししてから毎日の日課と言える行為である。一目惚れした少女が飼っている猫ならば、命令する事も可笑しな事では無い。決して強制はせず、人の姿に成れるからと追いだす事もしない。だがすずかの【お願い】をある程度聞く事が、ハクがここで過ごす上での条件であった。因みにもうすずか以外の家に住む者達はハクの存在を知っている。最初は当然警戒されたハク。だがすずかのお願いでしばらく様子見を続けた後、今ではすずかの傍に居るのが当たり前の存在に変わっていた。

 

「あ、そう言えばこの後アリサちゃんが来るんだった!」

 

 ハクの温もりを受けて学校での疲れを全部とは言えずとも飛ばしたすずかは思い出した様に告げる。ハクはすずかの身体から離れた後、アリサを迎える為に準備する彼女の手伝いを始める。やがて響き渡るインターホンの音を聞いて2人は客人を出迎えた。

 

「来たわよ、すずか。何時も通りハクも一緒ね」

 

「いらっしゃい、アリサちゃん」

 

「……」

 

 アリサと共に向かう先は猫達が好きな様に過ごして居る広い部屋。すずかの部屋に入る時もあるが、基本的に友人を呼んだ際はその部屋を使用する事が多かった。最初出会った時には驚いていたアリサも、今ではハクが居る状況を当たり前の様に過ごす。猫達が集まる部屋の中で、ハクは人の姿で2人が話をしているのを何も言わずに眺めていた。時折用意されたケーキと紅茶を摘みながら。っと、そんなハクの足元に2匹の猫が近づき始める。

 

「?」

 

「遊んで貰いたいって感じね」

 

「……そうなの?」

 

 すずかと話をしていたアリサは、その光景に気付くと猫の様子を見て告げる。ハクは猫を1匹ずつ膝に移動させて首を傾げながら質問した。が、残念ながら2匹からの返答は無い。唯ハクの膝の上で丸くなって眠り始めてしまう。2匹の重みを感じ乍らその背を撫でて片手でフォークを手にケーキを食べたハク。だがそれを見たアリサが笑みを浮かべながらハクの頬に手を伸ばす。そこに付いていたのはケーキを食べた際に付いたクリームであり、それを拭ったアリサはそのままそれを口へ運んだ。

 

「ん……ありがとう」

 

「どう致しまして。ってすずか、どうしたのよ?」

 

 アリサにお礼を言って猫を再び愛で始めたハク。アリサはそんな姿を見た後、再び話をしようとして何処か先程と雰囲気の違うすずかに気付く。明らかに不機嫌そうであり、さっきまでとは明らかに違う様子を見せるすずか。訳も分からず一度首を傾げたアリサだが、その理由に気付くと同時にニヤニヤと笑みを浮かべ始める。

 

「まさか、嫉妬してるの?」

 

「! そ、そんな事無いよ。別に羨ましいとか思ってないもん」

 

 言われた言葉に反応して否定するすずか。だがそれはアリサから見れば肯定しているのと同じであった。決して意地悪しようとは思っていないアリサは、猫を愛でるのに意識を向けているハクを確認してからすずかに囁く様に話し掛ける。

 

「ハクとは何処まで行ったのよ?」

 

「ど、何処までって……」

 

「はぁ。前も言ったけど、すずかはハクの飼い主なのよ? それこそ押し倒したって誰も文句言わないわ」

 

「押しっ!?」

 

「?」

 

 もじもじしながら答え難そうにするすずかを見て、殆ど進んでいない事を察したアリサ。そして思ったことをそのままに告げれば、思わずすずかは大きな声を出して反応してしまう。その声でハクの意識は猫からすずかへ移動し、ハクの膝に丸まっていた猫達もその場を離れる。結局その後、ハクが他の事に意識を向けなかった故にそれ以上の話をする事は無かった2人。だがアリサが帰る時、再びすずかにだけ聞こえる様に話し掛ける。

 

「余り時間を掛け過ぎる様なら、奪われても知らないわよ?」

 

「!?」

 

 焚き付ける様に告げたアリサの言葉に驚き固まるすずか。2人の会話を聞く事の出来ないハクが首を傾げる中、アリサはすずかと学校で会う事を。ハクにまた遊びに来る事を告げて帰って行く。見送るハクと我に返ったすずかはその後、夕食まで2人っきりとなる。すずかの部屋で寛ぐハクとは対照的に、すずかはアリサの言葉に耳に残り続けていた。ハクの事を知っている人物は月村家に住む者とアリサのみ。アリサにその気があるかは定かで無いが、少なくともハクを悪くは思って居ないだろう。姉や家族と言って過言では無いメイド達もハクに悪い感情は決して抱いていない。幸い前者は既に彼氏が居るものの、後者はありえない話では無かった。

 

「……すずか?」

 

「嫌。そんなの、絶対に嫌」

 

 気付けばすずかの頭の中には自分では無い誰かがハクの隣に立つ光景が映し出されてしまう。そしてそれを認めたく無かったすずかはアリサに言われた言葉を思いだした。ハクの飼い主は自分であり、押し倒したところで誰にも文句は言われない。ベッドに座って見つめるその瞳を前に、すずかの身体は動きだしていた。気付けばハクの両肩を掴んで体重を掛け始め、驚き目を見開くハクの上に身体を密着させて覆い被さる。

 

「ねぇ、ハク。何時ものじゃ無い、もっと凄い事……しよ?」

 

 

 

 

 

 学校からの帰路をすずかはアリサと共に歩いていた。迎えが来る事もあるが、大抵は自分の足で帰っている2人。鞄を手に並んで歩く中、アリサはふと思いだした様にすずかへ話し掛けた。

 

「そう言えばすずか。あの子は押し倒せた?」

 

「! あ、アリサちゃん!?」

 

 突然掛けられた言葉にすずかの顔は一瞬にして真っ赤になってしまう。だがその表情にすずかの答えを聞かずとも察したアリサは、面白そうに笑いながらすずかの前に出て振り返る。アリサを前に逃げられないと確信したすずかは足を止め、俯きながら微かに振るえる声で答えた。

 

「……よ」

 

「? 何?」

 

「お、押し倒したよ! エッチな事もしたし、今日も帰ったらするつもりだもん!」

 

「ちょ、すずか!?」

 

 小さ過ぎて聞こえなかった声にアリサが聞き返した時、すずかは恥を捨てて今度は大きな声で答えた。だがまだ帰路に立つ2人の周りには当然何の関係も無い人々が居る。すずかの声は周りの人にしっかりと聞こえており、アリサは焦った様子で周りを見た後にすずかの手を掴んで走り始める。頭から湯気すら出そうな程に顔を真っ赤にしてアリサに手を引かれ、俯いたままのすずか。そして2人は月村家へ辿り着いた。

 

 半ば逃げ込む様に家の中へと入ったアリサとすずかを最初に出迎えたのは、ケーキの乗ったお皿と紅茶の入ったティーカップをトレイに乗せて運ぶ首を傾げたハクの姿であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 アリサから不躾な質問をした事への謝罪と共に、説教を受ける事になったすずか。ハクは自分用のケーキを食べ乍らその様子を見続け、やがてアリサは用事があるとの事で帰宅。すずかの部屋にはケーキを食べ終えたハクと少しだけ落ち込むすずかの姿があった。が、落ち込んでいたすずかは無表情で自分を見つめ乍ら紅茶を飲むハクの姿を見て真剣な表情になると、立ち上がる。ハクは丁度紅茶を飲み終えたところであり、カップを置くと同時に突然軽々と持ちあげられてしまう。

 

「?」

 

「ハク。何時もの、しよ?」

 

 言葉は何も変わらない。だが数日前とその意味は変わっており、ハクの答えを聞く間も無くベッドに運んだすずかはそのままハクを股に挟んで馬乗りになる。小さなハクが潰れない様にしっかりと両膝へ体重を掛け乍ら、両手を顔の左右についてその目を見つめ始めるすずか。お互いに何を言うでも無く少しの時間が経った後、ハクは目を瞑って受け入れる様子を見せた。そしてすずかはハクと口告げを交わした。

 

「脱がすよ」

 

「ん……」

 

 微かに頷いて了承したハクの姿にすずかは言った通り、服へ手を掛け始める。すずかの手際は恐ろしい程に早く、気付いた頃には丸裸にされていたハク。すずかも同時に脱いでおり、お互いに肌を曝け出した状態ですずかはハクの身体を抱きしめた。布越しでは感じられない本物の肌の感触を身体全体で感じて、すずかは悩まし気に溜息を吐いた。その頬は赤く染まっており、ハクの胸と自らの大きな胸を擦り合わせる。弾ける様にぶつかり合う音が部屋の中で数度に渡って響き渡る。

 

「はぁ~。ハク、暖かい。こうしてるだけで気持ち良いよ」

 

「……そう」

 

「む……」

 

 人肌を感じて幸せそうに言うすずかの言葉を前に、ハクは普段と変わらない無表情で見つめ乍ら返すだけであった。だがこの状況でも無表情で居られるハクの姿に少しだけ悔しく感じたすずか。最近はほぼ毎日行っている行為だが、今日は今まで以上にハクを乱し鳴かせると決意する。

 

 ふと、すずかは自分が脱いだ服にリボンがある事を思い出す。それは学校指定の制服であり、今手の届く範囲にそれが落ちていた事で迷いなくすずかはそれを手に取った。リボンの長さは手や足を縛ろうと思えば十分な程。だがすずかが行ったのは拘束では無かった。微笑みを浮かべてリボンを持つ姿に首を傾げるハクを前に、すずかは何も告げる事無くその頭へ手を伸ばした。白い髪に触れ乍ら、リボンを目元に一周。出来上がったのはリボンで目隠しをしたハクの姿であった。

 

「……すずか?」

 

「凄い、良い」

 

 裸の幼い少女の目を塞ぎ、これから本人に見えないところで悪戯をする。自分が行おうとしている事への背徳感を強く感じ乍らも、すずかは間違い無く興奮していた。そしてハクに声を掛けずに突然身体を撫で始める。首元からなぞる様に腰辺りまで指を動かせば、ハクは視界を遮られた事でより感覚が敏感になり、身悶えずにはいられない。楽しく感じ乍ら続けていた時、突然すずかの手は止まった。何も見えないハクには何が起きているのか分からず、やがて自分の元からすずかが離れた事を感覚で理解したハクは本当に何も分からなくなってしまう。

 

「外しちゃ駄目だよ」

 

 理解する為、リボンへ手を伸ばしたハクに止める様すずかの声が聞こえた事でその手は止まる。扉の開く音や、袋を探る様な音がハクの耳に届き続けて数分。離れたすずかの気配や暖かさがハクの上に再び戻る。

 

「ふふ。少し、冷たいよ」

 

「? ……! 何、を……」

 

 微かに聞こえた微笑みの声と共にハクの胸に柔らかい何かが塗られ始める。既に固さを主張し始める頂点を中心に、乳房全体へ広げられる何か。左右両方の胸にそれが塗られた事で、ハクは気持ち悪さに似た何かを感じて胸を守る様に両腕を動かした。だがすずかはハクの両手首を掴んで下へ移動し、足の間に身体を移動。……少しの静寂の後、それは突然やって来た。

 

『にゃ~』

 

『んにゃ~』

 

「! ひっ、あ!」

 

「ふふ。美味しそう」

 

 猫の鳴き声と共にザラザラとした生暖かく柔らかい何かが胸を這い回り始め、ハクは急な事故に声を抑える事も出来なかった。余りの事に理解が追い付かないハクの思考。困惑して焦り、声を上げるハクの姿を前にすずかは嬉しそうに告げる。現在、彼女の目の前に映るのはハクの胸を舐める2匹の猫の姿であった。それは以前ハクの元へ近づいた、一段と懐いている猫達。餌を求めてか遊び相手を求めてかは定かで無いが、すずかの部屋を訪れた猫達はハクの胸に塗られたおやつを目当てに舌を伸ばし続けていた。全体的に塗られている為、乳房を舐めながらも時折頂点へ舌が触れればそれだけで強い快感がハクの身体を襲う。乱れるハクを前に、すずかはハクの秘部へ視線を向けた。まだ濡れているとは言えないが、時間の問題であろうその場所。猫達が舐める光景を前に、すずかは迷いなくハクの手を掴んだまま秘部へ顔を近づける。

 

「っ! ふぁ、待……って……!」

 

 猫に左右両方の胸を責められ、すずかに秘部を舐められる。元々快感に弱いハクは見えない事で余計に敏感になってしまっている為、分かっていても声を抑える事が不可能に近かった。部屋の中に響き渡るハクの嬌声。数分もしない内にその秘部はすずかの唾液と愛液で濡れ、猫達はおやつの御代りを求める様に鳴き声を上げた。

 

「追加してあげるね」

 

「もう……止め……んっ!」

 

 今までに感じた事の無い快感はハクに取って恐怖すらも与えていた。すずかの言葉と共に再び胸へ塗られる猫達のおやつ。今度は広げる範囲が先程よりも少ない代わりに、頂点である乳首へ多めに塗り広げられてしまう。そしてすずかの手が離れた途端、猫達は再び舌を伸ばし始め……すずかは秘部に舌を入れ始めた。限界まで伸ばされたすずかの下は膣壁を舐め上げ、一度離した後に今度は秘部の上にある敏感な突起を口に含んで下で転がし始める。

 

「あぁ! う、あぁぁぁぁ!」

 

 普段のハクでは考えられない程に大きな声が部屋の中に響き渡る。掴む両腕や触れ続ける口元でハクの痙攣を感じ、すずかはハクが絶頂した事を察した。目的であったハクを鳴かせる事は間違い無く成功したと言って良いだろう。だが満足出来るかは別の話である。気付けば猫達は満足したのか舐めるのを止めており、すずかは猫達に舐められて濡れる胸元をそのままにハクとキスをする。

 

「まだまだ、これからだよ?」

 

 その後、すずかが満足するまでハクは鳴かされ続ける事になるのであった。




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