【もしもの話】
奏さんとの日常は何時だって平和そのもの。例え周りに私を含めて人間ではない存在ばかりだとしても、何も知らない奏さんは私達を人と思ったまま接して来る。何度か正体を明かそうと思った事もあったけど、その必要は無いのかもしれないとその度に思う。だって、きっと奏さんは私が悪魔であると知っても変わらないと思うから。……だから、そのままで良い。何も変わらない、今のままで。
「小猫ー。今日、みんな居ないんだって」
「? どういう事?」
「えっとね。ミッテルトは用事で外にお泊りで、オーフィスも今日は帰って来ないかもって」
「シロ達は?」
「この前あった黒い着物のお姉さんが、『一日貸してほしいにゃ』ってお願いしてきたの。だから、エリザベスもスフィンクスも一緒でお泊りだよ」
「……」
少し聞き捨ててはいけない様な内容が最後にあった気もする。でも私はそれ以上にその状況が今後あるかも分からない大きなチャンスだと思う。
元々、堕天使の問題が起こる前まで奏さんの傍には私と奏さんの飼う猫しかいなかった。時折泊まりに来る事もあって、ここは私にとって憩いの場。奏さんと一緒に居る時間が何よりの幸せだった。なのに気付けば居候として2人が増えて……奏さんとの時間が減った。
――――――もう、我慢も限界だから。
「奏さん、今日泊まって良い?」
「小猫、泊まれるの? なら1人じゃないね! やった~!」
奏さんは私が泊まる事を純粋に喜んでくれる。今私が邪な事を考えているなんて、欠片も思ってない。……私だって、前の様に静かでも心地良い時間を奏さんと過ごせたならこんな事は思わなかったかも。だけど部長にお願いしたとはいえ、一緒に過ごすのと近くに転移の魔法陣を用意して通うのとでは全然違う。奏さんを一人占めに出来るまたと無い機会だから。迷っていられない。
「それじゃあ、泊まりの準備してくるから一旦帰る」
「? 着替えとかなら部屋にあるよ?」
「忘れ物、あるから」
私物の多くをこの家において、何時だって泊まれる様には確かになってる。だけど今回は必要なモノがある。前に部長達から聞かれた事はあった。私は奏さんの友達で、奏さんをどうしたいのか? って話。確か、エリザベスとスフィンクスが生まれたばっかりの頃だったと思う。
「取り敢えず、首輪は必要かな」
とても可愛くて、何も知らない奏さん。その首に私が飼い主である証を付けて、呼べば駆け寄って来る想像をするだけで胸と鼻の奥が熱くなる。私が奏さんを飼い、ご主人様として永遠に愛してあげる。……最高。
夜になって、夕ご飯の後にお風呂にも入った。久しぶりに2人っきりという事で、一緒にお風呂に入ろうと誘ったら奏さんは喜んで一緒に入ってくれた。『自分の身体を使って相手の身体を洗うのが一緒に入った際のマナー』とか、どこで覚えたんだろう? 私と同じくらいなのに、ちょっとだけ膨らんでるおっぱいで背中を撫でられたのは正直気持ち良かった。お返しにやってあげたら楽しそうにしてたから、凄い幸せな時間だった。
「これ、用意した?」
「新しいパジャマ? あれ、でもちょっと薄いね?」
「着て見せて」
「うん。よいしょっと」
ここで用意して来た荷物の1つを取り出す。それは白くてとても薄い生地のネグリジェ。部長に頼んで随分前に用意してもらったもので、買う際には正直に奏さんに来てもらう事を伝えた。『これを着た奏さんの写真を撮って来る』という約束で即購入してもらい、今こうしてその時が来た。
「うわぁ、サラサラしてる!」
「……」
「小猫?」
「…………あ、ごめん。綺麗だったから」
「えへへ、そうかな?」
妖精とは、正に目の前に居る奏さんの事かもしれない。薄い衣に身を包んだその姿は可愛いのは勿論の事、綺麗でもあった。絶対に穢してはいけない存在だって、思わずにはいられない。でも、薄いせいで微かに透けて見える乳首とかがえっちに映る。穢してはいけないからこそ、今から穢す事により興奮する。取り敢えず、部長との約束を守るためにも携帯で写真を撮らないと。
「ハイ、チーズ」
「写真? ピース、いぇい!」
私の言葉に合わせてカメラに視線を向けながらピースを作って笑顔を見せる奏さん。自分の大事な部分が透けてる事には全く気付いてない様子。気付いたところで奏さんの場合、恥ずかしいと思わないかもしれないけど。……良い笑顔。
「小猫、まだ撮るの?」
「……」
「小猫?」
携帯越しに見える奏さんの顔が徐々に近づいてくる。笑顔から不思議そうな表情へと変化する。もう、私の我慢は限界だった。携帯を床に転がってるクッションの方へ放って、奏さんの身体に手を伸ばす。近づいていたのは奏さんじゃなくて、私だった。
「? わぁ!?」
「フゥー! フゥー!」
「小猫……?」
腕を掴んで痛まない様に気を付けながら、奏さんをベッドへ放る。そして仰向けで転がったその身体の上に四つん這いで覆い被さる。お風呂の時にも感じた奏さんの匂いが一気に目の前で広がって、頭の中が少しだけ真っ白になった。少し視界が狭くなって、ドキドキが止まらない。
「奏、さん……っ!」
「んむっ!? んっ、じゅるるっ!」
顔が目の前になって、奏さんとキスをした。舌も入れてディープなキスを。突然の事に驚いた奏さんの目が見開いて、ビックリしているからか身体が沢山動くのを私の身体で抑え込んで……そこでもう、微かに残ってた私の理性は消え失せた。
――――――犯したい。犯したい、犯したい!
「ひぁ! こねこ、何して、るの? ん、ゃ!」
「フゥー! フゥー! 奏、さん。好き。好き、好き好き好き!」
「はむっ! んぁ!」
キスをすると甘い味がする。服を捲って肌を撫でて、おっぱいを軽く弄ると反応する。可愛い。気持ちいい。好き、好き、好き。もっと、もっと感じたい。この人の事を。私の大好きな人を。香りを、感触を、声を、何もかも全部……
「……?」
気が付いた時にはもう、部屋の中は静寂に包まれていた。私の身体はベトベトで、外はまだ真っ暗なのかカーテンの隙間から光は差し込んでいない。
朧気な記憶はある。奏さんを好きに出来ると思ったら抑えられなくなって、そのまま本能のままに襲い掛かった。キスの甘い味も、奏さんの柔肌も全部覚えてる。だけどそれが過去の事でしかなくて、今は実感出来ない……と思ったら、私の傍に来ていたネグリジェを肌蹴させて眠る奏さんの姿が。
「……ベトベト。これ、唾液じゃない?」
私の記憶は本当に朧気で、忘れている事もある。多分だけど、キスと愛撫に留まらなかったかも。例えば、残っている若干のベトベト。私の手や太ももについているそれは唾液じゃなくて、奏さんのお腹や足の内腿にもついてる。何より奏さんの下半身からは普段絶対に匂わない雌の香りが。
「そっか。ヤったんだ」
記憶が無い。だけど明らかに私は奏さんのアソコを触って、きっと喘ぎに喘がせたんだと思う。もしかしたら、今寝てる奏さんは気絶しただけなのかも。でも何も覚えて無いのが悲しい。だから奏さんには悪いけど、もう一度しよう。
「ひ、ぁ……ぅん……」
「凄い、匂い。でも、悪くない匂い……はむっ」
毛なんか一切生えて無いツルツルなおまんこ。そこに口を付けて舌で舐め始めると、中から大量の汁が溢れ出て来る。エッチな事なんて全然知らない筈の奏さんでも、ちゃんと愛液は流すみたい。味わった事のないそれは決して綺麗なものではない筈なのに、もっと欲しくなって舌が止まらない。
「ぁ! ん、ぁ! ひあぁぁ!」
「んむっ。寝ながらイった? 奏さん、意外とえっちなのかも」
奏さん、無知なのに実はえっちな事に関する素質が高いのかも……それはそれで凄い興奮する。
「あ、忘れてた……ちゃんと、付けないと」
一通り奏さんのえっちな汁を堪能してから、私はまだ奏さんに私のモノになった大事な証の首輪を付けていない事に気付いた。寝ている奏さんの首に付けるのは、アクセサリーとして付けていても不思議ではないチョーカー。普通の違うのは、私の名前が裏に書いてあったり、少し特殊なおまじないがある事。
「似合ってる。……フゥ、フゥ……また、興奮して来た」
今から思うままに激しくしたら、奏さんは起きてしまうと思う。けど、それでも良い。今度は理性を残してしっかりと奏さんを味わう。後々、私を求めてくれる様になれば…………その時が、楽しみ。