※この作品はR-18です。

愛され過ぎた少女達   作:ウルハーツ

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【ブルアカ】 鬼方 カヨコ

 寡黙な性格な上、顔が怖いからと距離を置かれる。それがカヨコにとっての当たり前であり、仕方のない事だと半ば諦めているところもあった。故にベンチに座って独りで仲良さげに遊ぶ自身と同年代の子供達を見ながら時間を過ごしていたカヨコ。

 

「どうしたの?」

 

「……別に」

 

「?」

 

 そんな彼女に他の子供達とは違い、怯える様子も無く話し掛けた少女が一人。それがカナデであり、カヨコが興味無さげに返したところでカナデは引こうとはしなかった。何処か悲しそうな顔をしている人がそこに居るのなら、一緒にお菓子を食べるのが彼女の思考なのだから。

 

「はい、あげる!」

 

「……」

 

 半ば強引に押し付けられたお菓子。そして許可も無く隣に座って食べ始めるカナデを横目に、カヨコも無言でお菓子を食べる。それが二人の出会いだった。独りで過ごすのが当たり前だったカヨコはその日からカナデに見つかる度傍に寄り添われる様になり、その関係は数年と続いていく。

 

 

 便利屋68の仲間として、今日もカヨコは騒がしい仲間達に囲まれていた。だが一瞬時計を見た瞬間、帰り支度を始める。外は既に茜色に染まっており、帰ろうとするカヨコの姿を見て向かいに座っていたムツキが声を掛けた。

 

「もしかして、カナっちのところ~?」

 

「うん。夕食作って待ってるから」

 

 そう言って僅かに微笑む姿にこの場に居る全員が笑みを浮かべる。表情が変わらないとはいえ、分かる人達からすれば簡単に気付ける穏やかなカヨコの笑顔。それを引き出す人物とは全員が顔見知りであり、カヨコが心を許しているのは分かり切っていた。

 

「カナデの手料理……ゴクッ」

 

 思い出しながら生唾を呑むアルの姿にカヨコは少し考えてからスマホを取り出す。開いたアプリはモモトーク。

 

 

――――――――――

 

『もう夕食作り終わってる?』

 

『今作ってるよ! どうしたの?』

 

『量、増やせる?』

 

『何人分?』

 

『便利屋全員』

 

『5人分作ればいいんだね! 分かった!』

 

『ありがとう。これから帰るから』

 

『うん、気を付けてね!』

 

――――――――――

 

 

「社長。カナデがみんなの分も作ってくれるって」

 

「え!?」

 

「カナっちの手料理食べてるの!?」

 

「わ、わたしなんかの分も用意してくれるんでしょうか……」

 

「当たり前。カナデはハルカだけハブったりしないよ」

 

 羨ましがっていた状態から一変。アルを筆頭に全員が事務所を意気揚々と出て向かう先はカナデの家。既に似た様な状況を何度も経験していたカナデは訪れる全員を歓迎して、騒がしい夕食を過ごす。

 

 それから数時間。ソファに座ってスマホを弄るカヨコを除いた全員が帰宅した中、カナデは洗い物を終えてカヨコの隣へ座り込む。途端にカヨコの体が横へと倒れ、カナデの膝上へその頭が綺麗に収まった。するとごく自然な様子でカナデの手がカヨコの頭を撫で始めていた。それはまるで普段通りかの様に。

 

「いつも突然でごめん」

 

「ううん、大丈夫だよ。みんなで食べるの楽しいもん!」

 

「……そっか。ありがとう」

 

 それが気の利かせた答えでも我慢している訳でもなく、カナデの心から思っている言葉だとカヨコには分かった。撫でられる髪の優しい感覚に目も重くなる中、それに気付いたカナデは微笑み掛ける。

 

「今日、泊まっていく?」

 

「ん、そうする」

 

「うん。それじゃあ、一旦お休み~」

 

「ぁ……」

 

 自身より小さいにも関わらず、包み込まれる様な優しさと温かさにカヨコは落ちる様に意識を失う。夜に寝る前の仮眠程度ではあるが、それでもその時間はカヨコを確かに癒していた。

 

 

 

 

 ある日、カナデは便利屋68の事務所へ来ていた。しっかりとした何でも屋ではあるが、依頼が来るまでは仲間達の集いの様な環境。カヨコから繋がって便利屋の面々とも仲良くなったカナデはこうして遊びに来る事も多かった。

 

「ねぇカナっち。これあげる~!」

 

「? 猫耳?」

 

「そうそう。これを家に帰ってから付けてカヨコっちに見せてあげたらきっと喜ぶよ~!服装はこんな感じで…… くふふ~!」

 

 カヨコが席を外していた時、同じソファに並んで座っていたムツキがどこからともなく猫耳のカチューシャを取り出してカナデへ差し出した。カヨコが猫好きなのは周知の事実であり、それが彼女を喜ばせるのなら良いと受け取ったカナデ。どうしてここで付けて見せてはいけないのかという疑問を彼女は抱かなかったが、見ていたアルは違った。

 

「あら、ここで付けて見ても良いじゃないかしら?」

 

「えー! 止めた方が良いと思うな~!」

 

 アルの疑問にムツキは何かを察している様子で止めようとする。不思議に思いながら手に持った猫耳を見つめるカナデ。結局事務所で付ける事は無く、やがて帰宅する時間が来た事でカナデはカヨコと共に事務所を後にした。

 

 

 便利屋の面々をまた家へ呼ぶ話が一瞬だけ上がるも、ムツキによって阻止された事でカナデはカヨコと二人っきりで帰宅。二人で共に夕食を食べてから、互いに順番でお風呂にも入り、そして就寝する。お風呂の順番は部屋主のカナデが先であり、カヨコが出て来る時には既に布団が引いてあるのがいつもの事。そしてそれは今日も殆ど変わらないが、その日唯一違ったのはカヨコの風呂上り後だった。

 

「お風呂いただい……た……よ」

 

「えへへ、にゃぁ!」

 

「……」

 

 ムツキに言われた通り、渡された猫耳を付けてお風呂上がりのカヨコを出迎えたカナデ。その服装は上が大きなYシャツのみに下は白のショーツと途轍もない軽装であり、全てがムツキの入れ知恵であった。既に足元には布団が二人分敷かれており、その上で片手を猫の手にして出迎えるカナデの姿にカヨコはバスタオルを片手に固まってしまう。

 

「……」

 

「カヨコ、猫が好きだから喜んでくれるってムツキが……ふぇ?」

 

 少しだけカヨコから視線を外しながら説明していたカナデは、視線を戻すと同時に目の前にカヨコが居た事にビックリする。と同時にその猫耳に触れられながら背中に手を回されて抱き締められ、そして

 

「んっ、はぁ」

 

「んむっ!?」

 

 何の断りも無くカヨコはカナデにキスをした。驚き跳ねる体を強引に抑え込みながら、ただのキスでは無く舌を強引に侵入させてカナデの口内を蹂躙する様に。突然の事と口内を好き放題される事で徐々にカナデの体からは力が抜けていき、やがて一旦満足したカヨコが腕を出すとそこへカナデの体が凭れ掛かる。

 

「誘ったの、そっちだから。私は我慢してたのにさ」

 

 その言葉と同時にカナデの体を布団の上へ転がし、その上へカヨコが覆い被さる。普段から肌での接触は多かった二人だが、今の状況はそれまでと全く違うもの。カナデが動けない様に両腕を押さえつけながら、再びカヨコはその唇を奪い始める。

 

 カヨコにとってカナデの存在は既に特別だった。今は便利屋という居場所があるが、それよりも前の孤独だった状況から救い出して共に居る事が当たり前になった存在。それは彼女にとって紛う事無き居場所だった。数年共に居る中でいかに人に対して無警戒なのかも知り、いずれ誰かに襲われないかと心配も感じていたカヨコ。その結果、猫好きな自身の目の前で猫耳を付けて軽装なカナデに彼女の理性は耐えられなかった。

 

「ふぅ……ふぅ……相手をその気にさせたらどうなるか、教えてあげる」

 

 その日、カヨコはカナデを襲った。怯える小さな体を思うままに愛撫し、絶頂へと導くまで。

 

 

 全てが終わった後、冷静になったカヨコはカナデに距離を取られる事を内心で恐れるしかなかった。性的な知識に乏しい純真な少女に事細かな快感から絶頂までを言葉攻めの要領で教え込み、穢れを知ってしまったその体をカナデは布団で隠しながらカヨコに声を掛ける。

 

「カヨコ……」

 

「ごめん」

 

「う、ううん。……私も、ごめんね。カヨコ、我慢してたん……だよね?」

 

「……うん」

 

「怖かった、けど……うん。カヨコ、なら……良いよ」

 

()?」

 

 それは受け入れる言葉。その瞬間、冷静になった事で復活したカヨコの理性は再び綻びた。

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