初めてサガリに出会ったのは、お母さんに言われてジュエルシードを集めている時。
『これが欲しいのか? ほらよ』
『えっ……良いの?』
反応があった場所に、拾ったジュエルシードを太陽に照らしながら眺めているサガリがそこに居た。地球に魔法を使える人が居るかどうかなんて知らない私は警戒しながら近づいたけど、欲しいと言ったら簡単に譲ってくれた。あの時はビックリしたけど、当時のサガリは魔法も何も知らなかったからだった。
『その格好、何かのコスプレか?』
『こす、ぷれ?』
『親の趣味か? 家ならともかく、そのまま外に出すのはどうなんだ……?』
私が纏っているバリアジャケットも、地球に住んでる人達が着ている服装と比較したらかなり目立ってた。取り敢えず敵じゃないと分かって、私は譲ってもらったジュエルシードを手にその場を離れて……それからサガリと会う事はしばらく無かった。私自身余裕も無かったし、あの時の出会いが最初で最後だと思ってた。
なのはと出会って、私は私の真実を知った。それから地球を離れて、また戻って来て……学校に通う事になった。なのはと同じ学校。そこに、サガリは居た。
『あ……』
『んぁ? お前、どっかで……』
そこで私達はお互いの名前を初めて知り合って、それからなのはの友達だったアリサとすずかとも仲良くなって。サガリは誰と一緒に居る事も無かったから、私が見つけたら話しかける様にしていたら、いつの間にかみんな仲良くなってた。
「おい……なんのつもりだよ?」
私の目の前で、私を見上げる様に見つめて来るサガリの姿に昔の事を思い出していた。仲良くなって、でも徐々に大きくなるにつれて地球に居られる時間が短くなって。気付いたら私達はもう大人になってた。なのはやはやてとは一種に居る事も多いけど、サガリやアリサとすずかの三人と一緒に居られる時間は短くて、友達と会えないって事が凄く寂しかった。苦しかった。
――――――違う。友達だからじゃない。会えなかったから
「サガリ、ごめん。もう、我慢出来ないんだ」
「お、おいっ!? んっ!?」
「は、むっ。ジュルルっ! はぁはぁ、これが……キスの味なんだ」
休日に地球へ戻って来た私はアリサとすずかに久々に出会って、楽しくお話をした。だけどそこにサガリは居なくて、私は会いたい一心でサガリの家へ。どうしても会いたいって思ったから。そうしたら家についてインターホンを押して、少しの間を置いて出て来たサガリは物凄い軽装だった。
大きなTシャツ一枚。年を重ねたのに私達の誰より小さいサガリはそれだけで上下を隠すには十分だった。そんな無防備な姿を見ただけでドキドキしたのに、そんな私へ追い打ちを掛ける様に、サガリは少しだけ苦しそうな息遣いで頬を赤らめていた。風邪をひいてたんだ。
いつも強がってて、頼りがいもあるサガリが弱っている。それだけで私は放っておけなくなった。だから少し強引に家へ上がり込んで、看病のつもりで傍に居たのに……気付いた時には、私はサガリに覆い被さっていた。病人を相手にしてはいけないと分かっているけど、自分を抑えきれなかった。
「私、サガリの事が好き。同性だけど、関係ない」
「なっ……」
口にすると、サガリに対する感情が身体をスーッと通って馴染んでいく様な気がした。友達として会いたかったと思っていた。だけど私はサガリに対して友達以上の感情を抱いているんだって。初めて出会ったあの時、あの小さな出来事。それが私にとって掛け替えのない瞬間だった。
「あの時、始めて人に優しくしてもらったんだ。再会出来てからも、困った時は助けてくれた」
「別に、困った時はってやつで」
「うん、そうだね。サガリにとってはそうなんだ。だから、そんなサガリが好き。もう一回、するね? 嫌なら、私を押し返して」
「……風邪で力も入らない俺に、そんなの出来るかよ。移るぞ」
「ふふっ、そっか。それじゃあ、仕方ないね。一緒に風邪ひいて、一緒に休もう。は、むっ」
さっきは不意打ちだった。思ったままに行動してしまったから。だけど今度は違う。少し不貞腐れた様な仕草をしても、サガリは抵抗しようとはしない。私の事を受け入れたくないなら、弱くてもきっと抵抗する筈。それすらもしないって事は、私の事を受け入れてくれたって事だと思う。だったら、もう我慢なんてしない。サガリの身体を抱きしめて、思う存分にキスをする。言葉にならない味。でも幸せでずっと味わっていたいと思う様な、そんな味。
何度もキスを繰り返していたら、身体がどんどん熱くなって来る。もう風邪が移ってしまったのかと少し思ったけど、多分違う気がする。特に熱いのはお腹の少し下辺りで、気付いたら太腿の内側が少し濡れていて……あの部分が特に熱くなってる。
「サ、ガリ……サガリっ!」
「んぁ、もう、少し……優しく、しろよ」
サガリの身体を纏う大きなTシャツを下から捲り上げると、見える綺麗なサガリの肌。面倒くさがったのか、下着も付けてない。少し汗ばんでいて、私と同じ様にあの部分から少し水が流れているのが見える。ちゃんと、サガリも興奮してくれてるって事だ。
ゆっくりと下へ手を伸ばす。サガリにも見えていて、私の手があの部分に近づいているのに気づいて少しだけ表情が強張った。
「触るよ」
「……」
そっぽを向くみたいにサガリは顔を逸らすけど、やっぱり抵抗はしない。好きじゃない人には勿論、好きでも特別な好きじゃない相手には絶対に触らせたくない場所。それを許してくれる意味が分かって、嬉しさが込み上げて来る。
クチュリと、微かな水音がした。
「んっ!」
「凄く、熱い」
指先で軽く触れただけ。なのに音が聞こえた事にも驚いたし、何より離した指に橋を作る様に伸びる熱い愛液が残っていた。それを少しだけ自分の指で擦り合わせるとすぐに冷めて行って、その熱さがサガリのモノなんだってよく分かる。
少し入れたくなった。だから私はもう一度サガリのアソコに手を伸ばして、今度は触れるだけじゃなくて中指をゆっくりと挿入する。サガリの身体が反応する様に跳ねて、それを私は抑え込む様に抱き締める。入った指をどうしようか迷って、サガリの反応を見ながら決める事にする。
「ふぅ……ふぅ……ふぇい、と……」
「気持ち良いんだよね?」
「わから、ない……けど、頭が……変に、なりそうだ」
簡単に激しくは出来ない。大事な場所だから、敏感な場所だから。
「っ! ~~~~っ!」
「!? サガリっ!」
触れた瞬間、サガリの身体がさっき以上に跳ね上がった。跳ねるよりも痙攣といった方が良いような震え方。それが絶頂した瞬間だったんだって、少ししてから分かる。サガリの身体は汗にまみれていて、荒い呼吸が落ち着くまで待つ事にした。
「はぁ……はぁ……」
「大丈夫?」
「あ、あぁ……。けど、今日はもう、止めてくれ。身体が、持たない」
「えっと……うん。ごめんね」
「……治ったら……また、な?」
風邪で弱ってるサガリを襲ってしまった事に今更ながら罪悪感を感じていた私は、サガリの言葉ですぐに嬉しくなった。また、しても良いって事だから。サガリは私に全てを許してくれているって、その言葉で分かったから。
そのまま疲れからか眠ってしまったサガリ。汗でいっぱいのまま放置するわけにもいかないから、お湯で濡らしたタオルで身体を拭いてあげて、服をしっかりと整えてから布団を被せてあげる。後は時間の許す限り、私はサガリの看病をする為にその部屋で過ごし続けた。
後日、しっかりサガリの風邪をもらって寝込んだのは当然の事だと思う。
「うぅ~、さがりぃ~」
「ったく。大人しく寝てろ、ばーか」
でもあの日とは反対に自分のが移ったせいだからって、サガリが治るまでずっと看病しに家へ来てくれたお蔭で悪い気はしなかった。