ティアのアリサへの好感度が最大の状態で本編が終わるとあるかもしれない
【もしもの話】
ミシュラムにて、アリサは目の前の光景に感動していた。紆余曲折を経て士官学校の時期以来、自分達の仲間として帰って来たティア。彼女が誰よりも心を開いていたフィーは当然として、あの頃に比べれば心も育った事でVII組の面々にはもう怯える事も無い。だがアリサはそれで感動している訳では無かった。
「アリサ……」
「ティアちゃん……っ!」
再会してから、アリサはあの頃の様にティアと仲良くなるための積極的な接触を心掛け続けていた。最初は怯え、逃げられる日々。しかしケルディックでの特別実習で僅かに心を開いてもらい、名前を呼んでもらえる様になり、部活の前には応援してもらえる様になった。それを敵対してしまってからは出来なかったが、戻って来た今なら出来る。そうして続けた結果、アリサはティアにとって数少ない大好きな人となった。
「ぎゅって、しましょう?」
「うん……ぎゅっ」
「はぁぅ……あぁ、しあわせ……」
ティアと身長を合わせる為にしゃがんで、両手を広げて迎え入れる姿勢になる。するとティアは戸惑う事無くアリサに近づき、やがて二人は抱き合い始めた。アリサに包まれてその温かさに心地良さそうな表情を浮かべるティアと、そんな小さな存在を抱きしめて余り他の人には見せられない緩み切った表情をするアリサ。幸いにも他の誰も居ない場所だったため、それを見られる事は無い。
「ティアちゃん。全て終わったら、私のところに来ても良いのよ。覚えておいてね?」
「アリサの、ところ? うん……分かった」
決戦を前にしたこの日、複数の未来を考える事になったティアの選択肢にまた一つ、新たな可能性が生まれる瞬間だった。
そして、戦いの後。様々な問題を抱えながらも各々が奮闘する中、ティアは自らの道を決める場面がやって来る。士官学院への再入学。フィーと共に遊撃士として。姉との新しい日常。ママと鉄騎隊と一緒に。そして、アリサの元へ進む未来。
「アリサ、一緒に、居たい」
「えぇ、えぇ! 一緒に居ましょう!」
自分の元へ来てくれる事に、アリサは心の底から歓喜した。数多くの嫉妬が混ざった視線を向けられながらも、それがティア自身の決断で会ったが故に誰も文句は言えない。恐らく自由に動ける者は頻繁にアリサの元へやって来る事が予想できるも、ティアに選ばれた優越感に浸りながら、アリサは仲間達に別れを告げて自分の住んでいた街へと戻る。
ラインフォルト社でティアに出来る事は殆ど無かった。姉の様に機械に強い訳でも無く、出来る事と言えば危なっかしくもお茶やお菓子を社員の皆へ運ぶお手伝い程度。だがそれは全てを完璧に熟すシャロンが居る為、必要が無い。アリサの仕事場において、ティアに出来る事は殆ど無かった。
「ティアちゃん、こっちにおいで」
「何か、するの?」
微笑みを浮かべて、椅子に座るアリサが手招きをする。シャロンは何をしようとしているのかすぐに分かり、同じ様に微笑みを浮かべ、唯一分からないティアだけが首を傾げながらも、アリサの言う事に疑問を持つ事も無く近づいた。
「よい、しょっと」
「あわわっ! ……?」
「ふふっ」
手を伸ばせば届く距離にまで到達した時、アリサはティアの両脇を抱えて持ち上げる。そして背を向けさせる様に180度回転させると、自分の膝上に乗せて一度背中からしっかりと抱きしめる。そしてそのまま、ティアを乗せて端末を打つ作業を再開してしまう。
「邪魔じゃ、無いの?」
「全然邪魔なんかじゃないわ。寧ろこの方が捗るわ」
「そう、なの?」
何がどうしてアリサの仕事が捗るのか、ティアには全く理解できない。だが本人が言うのなら、そうなのだろうと疑問に思う事も無かった。
ティアがアリサの元へやって来てから、アリサにはとても楽しみな時間が増えた。正しく学院時代から狙っていた存在が自分の元へ来た事で、一緒に居られる時間すら幸せに感じているが……それ以上に食事の時間やお風呂の時間なんかも一緒な事でアリサの笑顔は始終絶えない。
だが、そんなアリサが特に楽しみにしている時間が一つある。それは就寝の時。同じベッドで一緒に寝る提案を今までがそうだったためか、悩む事も無く受け入れたティア。だが彼女は知らない。ただ一緒に寝るだけでは済んでいない事を。
「すぅ……すぅ……」
「ふふ、ふふふ、さて。お楽しみの時間ね」
仰向けで眠るティアが起きない様に、薄明りの中でアリサは掛け布団に手を掛けてゆっくりと足元へ剥がしていく。そうして露わになる小さな少女の眠る姿を上から下まで眺めて、アリサは何処か興奮した様子で息を荒げ始めた。
「もう、何度目かしら。駄目だって分かってるけど……止められないわ」
ティアの服装は寝る時間と言う事もあり、髪と同じ薄水色の前面にボタンが付いたパジャマだ。ティアが着るにはかなり大きくブカブカなそれは膝近くまであり、スカートの様になっている。その為、その他には下着以外何も履いていなかった。因みに上の下着は必要ないのでそもそも付けてすらいない。
アリサはそんな彼女の隠す事も無く露わになった足にまずは触れる。成長しない身体となったティアの子供らしい柔らかさと、周りに居た者達の影響でしっかり手入れをされている事による質の良い肌触りに、アリサは優しく何度も撫で続ける。
「ん、ぅ……ぁ」
「はぁ、はぁ……ふぅ。そっと、そぉっと」
小さく漏れるティアの熱い吐息に手を止めて、今度はゆっくりと着ているパジャマのボタンに手を掛ける。上から一つ、また一つと外していけば……やがて留める部分が無くなったパジャマをアリサは一度息を呑んでから捲る。未発達ながら、僅かにある膨らみと小さな桃色の頂点。お腹や臍も晒され、アリサはその光景を前にゆっくりと顔を近づける。挟む事も出来ず、だが確かな柔らかさを持つ胸の部分へ。
「んむっ、ふふ♪」
熱い程の暖かさと、至福を感じる柔らかさにアリサはだらしない表情を浮かべる。そしてしばらくの間その感触を顔で堪能してから、アリサは続いてティアの下着に注目する。
「水玉模様。エンネアさんが選んだ下着ね」
当然ながら、一緒に住む様になれば衣服などを用意する必要がある。ティアが持っていた服は数が少なく、シャロンも交えて三人で買いに行った事もあった。しかし水玉模様の下着を買った記憶は無く、以前にティアの服を用意していたであろうエンネアが選んだものだとアリサは確信する。
「……」
下着の確認をした上で、無意識に伸ばしたアリサの手が寸前で止まる。それがそのまま動いていれば、きっと足の付け根に到達して水玉の下着を脱がしていた事だろう。だがアリサはまだそこまでした事は無い。いや、そこまでして良いとは思っていないのだ。寝ている間に悪戯するのも決して良い事ではないが、それ以上ともいえる下着を脱がせてしまうのは行為は流石に躊躇う。
「これ以上は駄目。ここから先はティアちゃんの合意を得て、それから……」
『ティアちゃん、良いのね』
『うん……アリサなら……私、なにされても、良いよ』
「む、ふふ。ふぅ……」
想像して鼻に熱さを感じたアリサ。しかし旧校舎や学生寮の時の様にそのまま流す事は無く、自らそれを気合で抑え込んだ。ついでに行き過ぎない様に自分の欲望も抑え込んで、そのままティアの身体を堪能するだけでお楽しみの時間は済ませる。こうして最後の一線を超えそうで超えなかったアリサ。因みに躊躇うのは殆ど毎日の事であった。