【もしもの話】
「お疲れ」
「うん……お疲れ様、フィー」
ティアはミシュラムワンダーランドにある鏡の城の前でした私がした提案、『全てが終わったら遊撃士になって、私と一緒に過ごす』って事を受け入れてくれた。先の事をまだ考えていなかったティアは凄く悩んでいたけど、最終的に私と居る事を選んでくれたのが嬉しい。当然の事だけど、あの人達も傍には居る。でもティアを見守る様にしているだけで、ずっと一緒って訳じゃ無いらしい。
「お風呂入ったら、きっとすぐに寝る」
「疲れ、ちゃった……ふぁ~」
偶に現れてはティアの様子を聞いて、また何処かに行ってしまう。鉄騎隊の3人もマスターであるティアのママに追従してるから、別行動の事が多い。ティアは私のペアになって遊撃士の仕事を。あの人達は全く別の形で人助けをしてるらしい。私に託すって話の時は大分デュバリィが渋ってたけど、ティアの決めた事だから尊重するってさ。
「まだ、寝ちゃ駄目だよ」
ティアの実力はそれなり。だけど一緒だと他の誰よりも心強い。援護もそうだし、こうして仕事が終わってから眠そうにしてる姿を見ると心が和む。魔獣と戦う事もあるから、危険はあるけど、それでも私はこうしてティアを誘って受け入れてもらえた事が嬉しい。
「はい、バンザイ」
「あ、ぅ」
でも、時々こうして無防備な姿を見ると変な気分になって来る。ラウラも言ってたけど、私はティアの事を友達以上に思っているみたい。友達以上、『親友』って言葉が私達の関係を現すのなら正しい筈だけど、それは再会出来た時や大きな戦いが終わった時も変わらない。なら、今の私達の関係をなんて呼べば良い?
「行くよ」
『相棒』? 『仕事仲間』? 後者は嫌だな。前者は別に悪くないけど、ちょっと違う気がする。そもそも私はティアとどんな関係になりたいんだろう? 一緒に居る事を望んで、それが叶った。ならそれで満足? 違う……満足してないから、こういう事を考えてるんだ。
「はぁ~」
「はふぅ~」
一緒にお風呂に入る時だって、自然と私達は一緒。ティアの身体を後ろから抱きながら、お湯の温かさに身体を癒す。そういえば、サラが前に言ってた。私達を見て『恋人でもそこまでくっ付いて無いわよ』って。……『恋人』、か。
「ティア」
「ん~?」
「私達、恋人になろっか」
「恋、人……?」
「好きな者同士が一緒になるって事」
「? 今は違う、の……?」
「……変わんないか」
今からなったって、サラから見たらもうなってる様なものだったんだから何も変わらない。だけどティアが恋人だって思いながら改めて見ると、少しだけ違う気分になった。小さな身体を背中から包み込む様に抱き締めていたけど、自然とその力が強くなる。
「んっ。フィー?」
「こっち、向いて」
「?」
不思議そうに私を見上げるティアの顔が至近距離にある。見つめ合っていると、その金色の猫みたいな瞳に自然と吸い込まれそう。だんだんと顔が近づいて来て……違う、私が顔を近づけてるんだ。このまま誰も止めないでいると、しちゃいそう。嫌がって無いし、別にいっか。
「は、むっ」
「んっ、じゅる……ふぁ」
キス、しちゃった。ティアは最初私がキスして来た事に驚いたみたいに目を丸くしたけど、そのまま勢いに任せて舌を入れてティアの舌を絡めてみると、蕩けたみたいな表情に。私よりも小っちゃいのに、凄くえっちな感じがする。それに味なんて余り感じないけど、凄く頭の中がふわっとした。正直、癖になりそう。
「フィ、ぃー」
「続きは、出てからしよっか」
今すぐにでももう一度したい。だけどこのまま続けると、お風呂に入ってるから多分一緒になって逆上せる気がする。だから今は我慢。一回キスしただけで力が入らなくなっちゃったティアの身体を持ち上げて、そのまま何時もの様に頭や身体をを拭いてあげて……頭も少しサッパリして来た頃。ティアが私を見る。
「さっきの……また、するの?」
「ティアが嫌なら、我慢する。……したいけど」
「……フィーが、したいなら……いい、よ?」
「じゃあする。えいっ」
「あぅ!」
サッパリして少し冷静になっていたけど、『ティアが受け入れた』って分かった瞬間には我慢する事を止めた。ベッドに押し倒してしっかり拭いて乾かした髪を触りながら、顔を近づける。小さな身体を私の下にして、ティアの頭の後ろに手を添えて……後はもう、シタイ事をするだけ。さっきよりも思うままに、キスをする。舌だって容赦無く入れて、ちょっと涙目になりながらも私の舌に答えようとするティアの姿が凄く可愛い。
「ん、むっ……じゅるるっ! むぐっ」
「むっ……はぁ、はぁ……頭、ボーっと、する……」
「身体も熱くなって来た」
キスしてると、身体が火照って来る。せっかくお風呂からあがって来たけど、服を着ているのも苦しいくらい。ティアの体温も上がってるのが分かる。
流石にこの行為に続きがある事くらい、分かってる。ティアも多分、分かってるとは思う。キスを受け入れてくれたなら、このまま続きをしたってきっと大丈夫。嫌がられたら、止めれば良い。少しショックだとは思うけど。
「脱がすよ」
「う、ん……ばん、ざーい」
お風呂に入る前みたいに、ティアは私の行為を受け入れて自ら脱がしやすい姿勢になる。そのままお互いに裸になってまたキスをすると、今度はお風呂の時とは違う姿勢で肌が擦れて少し気持ち良い。ティアの肌は滑々のプニプニで、触り心地抜群なのは出会った頃から変わらない。
「やっぱり、小っちゃいね」
「フィー、は……大きく、なった」
「成長期だから。でも、ティアはそのままの方が私は好き」
「なら、いい……ん、ぁ!」
お互いの胸を見て話す。大分私は大きくなったけど、ティアは昔から全然変わらない。あの人が死なない様にする為に、身体の成長を犠牲にしているのは聞いた。だからこれからも成長する事は無いらしいけど、私はその方が良い気がする。ティアが大きくなった姿、想像出来ないし。
向かい合って抱き合っているから、そのまま胸同士が擦れて痺れたみたいな刺激が身体を走る。ティアも同じみたいで、喘ぎ声が漏れた。やっぱり、業と擦り合わせるなら乳首を狙ってぶつけるのが良いのかな。まぁ、その辺は適当でいいか。もっとキスして、そのまま身体を動かしたら自然と当たる気がする。
「いっぱい、気持ち良くなる」
「フィー……う、ん」
今までと何も変わってないのに、ティアを『恋人』だと思うだけでこんなに違うんだ。小さな身体は殆ど毎日の様に抱き締めてるけど、こうしてキスをしながら肌で感じるだけで過去に無いくらいに幸せな気持ちになる。これからもずっと、ティアは私と一緒だから。これからは今まで以上にティアに触れて、ティアを感じて生きて行きたい。
それから私はティアと何度も身体を重ねた。仕事から帰ってきたら、お風呂に入ってからキスをして、そのまま自然と裸になって……。まだ胸を擦れ合わせる行為くらいしかしてないけど、それでも満足はしてる。ティアは感覚が人の何倍も鋭いから、それだけでイっちゃう時もあるし。でも、その内それ以上の事もしてみたいかも。
「ティア、好きだよ」
「私、も……大好き」