早朝、カルデアと呼ばれる場所で数々のサーヴァントを纏めるマスター、藤丸 立香は悩んでいた。サーヴァント達が活動する為に必要な要素の1つ、魔力。それを彼女は供給する必要があるものの、余りにも相手の数が多くなり過ぎてしまったのだ。普通に生活している分には倒れる心配など無い。だが求める声もあり、戦いには必要不可欠な要素故、立夏には余裕が無かった。
「はぁ……いっそのこと、私も誰かから魔力を……。そうだ。そうすればきっと」
一瞬浮かんだ方法に希望を感じた立香は座っていた自室のベッドで立ち上がる。そして彼女は真っ先にとある人物を思い浮かべ、部屋を飛び出す様にその場を後にした。
一方、カルデアの食堂へ朝食を食べる為に訪れたハクは数人の女性サーヴァントに囲まれる。
「はい、どうぞ♪」
「……食べれる」
「いいえ、今日は私が食べさせてあげますよ。良妻ですもの、うふふ。あぁ、でもどうしてもと言うのなら次は私に食べさせてくださいません? 良妻同士、お互いを支え合ってその内くんずほぐれつ……むふふ」
「……」
「ぐっ、やっぱりケモミミなんですか! 沖田さんに足りないのはケモミミなんですか!?」
「えぇい! 焦るな沖田! 何か前にも言った気がするが、属性過多で色物扱いされるだけじゃ!」
「……」
「……チッ」
ハクの周りは非常に賑やかだった。余りにも自然に自分を膝の上に乗せ、楽しそうに食べ物を与えようとしては何かを想像して妄想の世界へ入る玉藻の前。そんな彼女に嫉妬する沖田 総司と彼女を落ち着かせようとする織田 信長。そしてまるで最愛の人を寝取られたかの様に光の無い目でハクを見つめるジャンヌと不機嫌そうなジャンヌ・オルタ。
そこは正に混沌であった。しかし人物は決まっておらずともハクの傍にこうして誰かが集まるのは、誰もが見慣れた光景。だが今日この日、そんな現場を更に掻き乱す様に食堂へ姿を見せた立香が真っ先にハクの元へ。囲む彼女達と、囲まれるハクを前にして立香は声を掛ける。
「ハク、少し話があるんだけど……良いかな?」
「……ん」
立香とハクの関係はこのカルデアに居る誰よりも長かった。そもそも彼女が普通に暮らしていた頃から、ハクは彼女の傍で過ごして居たのだ。今ではハクを一人占め出来なくなり、不満を募らせていた立香。それも今日までだと、彼女は期待を胸に話の内容を口にする。……彼女はこの時、期待に胸一杯で大事な事を忘れてしまっていた。魔力を与える事が出来るのは、決して自分だけでは無いという事を。
「ハクの魔力を、私に分けて欲しいんだ」
「?」
その言葉の意味を上手く理解出来ず、首を傾げたハク。しかし彼女の言葉にそれを聞いた者達は一様に戦慄する。魔力の供給方法は非常に様々だが、主な方法は接触。マスターである彼女と手を繋ぐなどする事が殆どだが、それは効率の話で言えば決して最高とは言えなかった。ならば最高に効率の良い魔力の供給方法は何か? それは肌を重ねる事である。
立香は他のサーヴァント達が居る前で、自分の保有する魔力の量が足りない事を補う為だと説明する。だからハクの中にある魔力を自分へ与え、それを皆へ与えると。だが当然、そんな2度手間に意味は無い。彼女の話を聞いていた者の1人が言う。「直接ハクから受け取れば良いのでは?」と。……それを聞き、立香は自分の失敗に気付いて無言になった。
今までの話はそもそも、ハクの中に魔力がある事が前提である。そして実際に、ハクの中には魔力が存在していた。しかし彼女はこの世界の人間とは違う。身体の概念そのものが違うのだ。故に魔力を本当に供給できるのか、調べる必要があった。
調べる、となればそれが得意な者がカルデアには居る。だが立香はその人物に頼らず、自ら調べる事をマスターの権限で強引に押し通した。自分がやってしまった失敗を補う為に、せめてハクから魔力の供給……という名目で、イチャイチャする為に。この時点で立香の中にあった最優先事項は魔力では無く、ハクを1人占めする事であった。
「という事で、ハクの魔力を貰うね?」
「……どうすれば、良い?」
何度か立香がサーヴァントへ魔力を与える姿をハクは見ている。故に言われた言葉に頷き、彼女は立香の手を取ってから何をするべきか質問した。感覚を掴む事が出来れば確かにそれで簡単に魔力を送る事は出来るが、立香はそれを望まなかった。
「ハクは誰かに魔力を送った事、無いよね? 説明するのは難しいから、身体で覚えよっか?」
その言葉と後の行動は余りにも自然で、ハクには一瞬何が起こったのか訳が分からなかった。気付けば天井を見上げており、いつの間にかベッドの上で転がされて服に手を掛けられている状態。やっと自分が今から襲われる事に気付いた時、ハクの不安気な瞳が期待に輝く立香の瞳と合う。
「ふふ、優しくしてあげるね」
カルデアへ来て、仲間が増えてからずっと立香が募らせていたハクへの情欲。それが遂に解放される。
ベッドの上で生まれたままの姿にされたハクは、自分の上で潰れない様に意識しながらも身動きが取れない程度の体重を掛ける立香を見つめる。既に彼女も服を脱ぎ捨てており、ハクの肌を撫でる様にして立香は両手の指先をゆっくりと上下させる。それは多少弄ぶ気持ちも含まれているが、きちんと意味のある行為であった。魔力を供給する上で一番ハクが魔力を出しやすい場所を探っていたのだ。
「口、胸、あそこに……背中かな」
「っ……立、香」
「順番に試してみるね?」
そう言って身体を倒した立香はハクが何かを答えるよりも前に、その唇を自分の唇で塞いでしまった。そして始まるのは、キスに交じった魔力の吸収。舌が挿入されて強引に開かされた口内を立香が吸い始めれば、唾液と共にハクの魔力が奪われ始める。今まで魔力に関しての知識が殆ど無く、内にある自覚も無かったハク。訳が分からないまま、自分の中から出て行くその感覚に快感とは違うゾワゾワとしたものに襲われる。
「んじゅ、じゅぷ……ぷはぁ! ふぅ……うん、悪くないかな。でももう少し吸い出しやすい場所があるかも。試してみないとね」
「はぁ……はぁ……今の、が……魔力?」
初めての感覚に戸惑いを隠せないハク。そんな彼女の新鮮な様子に立香は楽しそうな笑みを浮かべてから、身体を下へ移動させた。ハクの両足を自身の両足で抱き、両手でハクの身体を腕ごと抱いたまま、まるで赤子の様に胸へ顔を近づけた立香の様子を見て、ハクは彼女が何をしたいのか察した。だが気付いたところで、止める事など出来はしない。立香は容赦無くハクの乳首を口に含むと、強く吸い始める。
「んぁ!」
吸われる感覚と奪われる感覚を同時に与えられ、ハクは思わず声を上げてしまう。反応して身動ぎする身体は立香に抱かれて自由にならず、2種類の感覚は着実にハクを追い詰める。快感だけなら、慣れはせずとも経験はあった。だから少しは我慢が出来た。しかし魔力の奪われる感覚は未知のものであり、快感と似た様で違う感じにハクは頭の中が真っ白になる。
「ひ、ぁ……来ちゃ、う……~~~~っ!」
一際大きく身体を震わせ、絶頂を迎えたハク。抱いていた事でそれが分かった立香は吸い付いていた乳首から口を離して、弱々しい呼吸をするハクの姿を眺める。強く吸った事でハクの片乳首は多少赤くなって伸びており、立香は自身の中に増えたハクの魔力を感じながらも更に身体を下へ。呆然として力の無いハクの両足を開かせ、左右の太腿に両手を置いたまま顔を上げる。
「それじゃあ、こっちも試してみるからね」
「っ! 待っ、て……!」
ハクの言葉を聞かず、上げた顔を下へ向けて秘部へゆっくりと近づき始めた立香。1度絶頂した事で濡れ始めていたそこへ舌を這わせれば、反応する様にハクの身体が跳ね上がる。そして立夏の行動を止めようとハクが彼女の頭に両手を当てて押さえるが、殆ど力の入っていない腕では立香の動きを止める事など出来なかった。
まずは秘部の中へ入り込む滑った舌の感触にハクが悲鳴を上げ、そこから口を完全につけて立香が膣内を吸い上げ始める。部屋の中に木魂する卑猥な吸引の音と、ハクの悲鳴に立香の心は高鳴った。吸い出される魔力は最初に比べてかなり少なくなっており、それはハクの限界が近い事を知らせる。終わりは近いと悟った立香は吸い出すのを止め、ハクを再び絶頂させる為に舌の出し入れを再開する。……まだ終わらせたくは無かったのだ。
「ゃぁ……! 止ま、って……イ、ク……っ!」
再び限界を迎えて震えるハクの身体。溢れる愛液を躊躇もせずに飲んだ立香は満足そうに顔を上げると、身体を上へ移動してハクの身体をまた抱きしめ始める。だがその体勢は少々特殊で、ハクの身体を背後から抱きしめる様な体勢であった。何故そんな事をしたのか? まともに考える余裕の無い思考のまま、それでもハクは立香が始める前に言った言葉を思い出した。
『口、胸、あそこに……背中かな』
最初は口からだった。次は胸、次は秘部。彼女が言葉通りに試しているのなら……ハクはそれに気付いて必死で逃げようと残った力を全力で使い始める。しかし2度の絶頂とハクの中にあった魔力が殆ど失われた事で、殆ど動く事も出来なかった。
「可愛い羽だね。……もしかして、これが魔力の核みたいなものだったりするのかな」
「立、香……お願、い……」
「うん。優しくしてあげるからね」
「ちがっ、ひあぁぁ!」
身体のどの部分よりも敏感なハクの小さな羽へ、立香は吸い付いた。今までで一番に大きな嬌声を上げたハクの声に他のサーヴァントが心配して駆けつけてしまうかも知れないと危惧した立香は、抱いた腕をそのままに手でハクの口を塞いでしまう。声を出す自由も奪われ、身動きも出来ないハクの状況は正しく立香に支配されていると言える。立香自身もハクを支配している気分になり、大変ご満悦であった。
全てを失ってしまえば色々な危険もあるため、吸い過ぎない様に注意しつつもハクの中に残っていた魔力を奪い始めた立香。羽から与えられる快感は大事な部分以上であり、ハクは一瞬で絶頂に導かれてしまう。魔力を奪われる感覚を羽越しに感じた事もあり、それは1度どころでは無かった。絶頂に絶頂を重ね、やがてハクの意識は耐え切れずに途切れてしまう。
「ふぅ……あ、やり過ぎちゃった?」
これ以上魔力を吸う事も出来ないと判断して止めた立香は、気絶してしまったハクに気付いて頬を掻きながら申し訳なさそうな表情を浮かべる。しかし言葉とは裏腹に、内心は一切後悔していなかった。寧ろ今の今まで出来なかった事が出来た為、満たされていた。……そして、今後もしたいと思ってしまう。
「はぁ……やっぱり、直接になっちゃうのかな……」
最初に失敗した事で恐らく既に殆どの女性サーヴァント達が今朝の話を知っていると立香は確信していた。他の者達には知られずに自分だけがハクから魔力を貰えると最初は思っていたが、それはもう難しい。今朝の自分の軽率さに憤りを感じながら、立香はどうにかしてハクを奪われない様に魔力に満たされて冴えた思考で考えを巡らせ始める。
「それで先輩、結局何処からが一番効率良く魔力を頂けるんですか?」
「えぇー……他の人には内緒にしてね? 私とマシュだけの秘密だから」
「はい、絶対に漏らしません!」
「……正直どこでも変わらなかったけど、強いて上げるなら口かな……。柔らかくて、少し甘くて……あぁ、またしたい」
「ふむふむ、柔らかくて甘いんですね……!」
後日。このカルデアで最古参と言える存在……マシュ・キリエライトからの質問に、その長い付き合いもあってか正直に教えた立香。興味深そうに彼女の答えをメモしたマシュの目は、何時かの立香と同じ様に期待で輝いていた。