久遠は学校から帰って来るや否や、自室でゲームを始める。他に誰も居ない家の中で、自分の好きなゲームをする事こそが久遠にとっての生きる意味だった。他の誰にも邪魔されず、架空の物語や世界に浸る時間。その幸せを享受していたのも束の間、ノックも無しに久遠の居た部屋の扉が突然開かれる。
「ヨハネが帰還したわ!」
「……」
その言葉と共に現れたのは、自称ヨハネこと津島 善子。彼女は久遠にとって幼馴染と言える存在だった。年は善子の方が上だが、幼い頃から一緒だったために接し方はとても気安い。今も自分の存在を主張する善子の姿を一瞥して、何も言わずにゲームの世界へ再び入り込もうとしていた。
自分の存在を明らかに認識した上で、分かり易く無視を決め込もうとする久遠の姿に善子はムッとした表情で近づき始める。そして世界へ浸る為に大事なヘッドホンを強制的に外してしまう。急に現実へ引き戻されて久遠が取り返そうとすれば、その拍子にコントローラーが落下。画面内に映るキャラクターが勝手な行動を取り、久遠にとっての悲劇が訪れる。
「返して」
「駄目よ。勝手に一人で過ごすなんて許さないわ!」
久遠が自分を無視して一人で遊ぶ事を善子は認めない。自分がここに居るのなら、一緒に過ごすのが彼女にとっての当たり前。故にゲームを強制的に終わらせた上で、善子は久遠と共に同じ時間を過ごそうとする。
「邪魔しないで」
「邪魔じゃないわ! 貴女はヨハネの半身なんだから、当たり前の事よ!」
幼い頃から共に過ごしていた二人。久遠にとって善子は幼馴染のお姉さんだが、善子にとって久遠は自身の半身といえる存在だった。自らを堕天使と自称する彼女は今、それを本気で信じている。美しさ故に嫉妬され、運気を奪われて堕とされた天使。それが今の自分であり、失われた部分が久遠に宿っているのだと。だからこそ、彼女は求めていた。いつか自分達は繋がり、一つになる時を。
自分よりも小さな少女が、持ち上げたヘッドホンを取り返そうとジャンプする姿が善子にはとても愛おしく映っていた。
休日。目を覚ました善子が即座に感じた違和感。やがて響き渡る彼女の悲鳴。顔を真っ赤にしながら、自らに起こった現象に目を回して困惑する。人としてありえない事だが、普通の人間とは違う自分だからこそ起こった事だとまずは無理矢理納得した善子。次に考えるのはそれが何を意味するのか。
「そう、そういう事ね。今こそ、ヨハネの別たれた身体を取り戻す時なのねっ!」
湧き上がる感情に善子は覚悟を決める。そして彼女は外出の準備をすると、近場にある久遠の家へ何時もの様に乗り込んだ。
「久遠、遂に一つになる時が来たわ!」
「……」
見慣れた光景。久遠の部屋へ入った善子は、当たり前の様にゲームをしている久遠の背中を見る。ヘッドホンを付けているとはいえ、扉を勢いよく開けた事から、その振動で久遠は善子が入って来た事には気付いているだろう。それでも反応しない姿を前に、善子は後ろからその身体に抱き着き始めた。両腕が押さえつけられてゲームの操作がし辛くなる中、それでも久遠は続けようとする。
「久遠は元々、自我を持ったヨハネの半身。けれどそれも今日まで。私に還る時が来たのよ」
「んっ。何を、言ってるの?」
ヘッドホンを外して、久遠の耳元へ善子は囁き掛ける。掛かる吐息に少しだけくすぐったさを感じながらも、いつもと少し違う様子に気付いた久遠がゲームを止めた。途端に善子は力を振り絞って久遠を抱えると、そのままベッドに向かってダイブする。大きな音を立てて二人がベッドに乗れば、善子は久遠が反応する前に上へ馬乗りになった。
「ぅぐ……降り、て」
「今から私達は一つになるの。天使に戻る為に。ヨハネにはその力があるんだから」
「離し、て!」
様子がおかしい。ただのじゃれ合いでは無いと本能的に感じてしまった久遠が暴れようとするが、自身よりも大きな相手に馬乗りの状態で抑え込まれている状況では何も出来ない。そして久遠は決定的な事に気付いてしまう。
「それ、なに……?」
「これが力よ。私達が繋がるための力!」
「嘘……」
異様に盛り上がっている善子の下腹部。本来ある筈のないモノが彼女にある事に、久遠は気付いてしまった。彼女の言う力が、一つになるという意味がどういう事なのか全てを察してしまった久遠。このままでは不味いと本気になって再び逃れようとするが、簡単には逃げられない。
「繋がる為には準備が必要よね。いきなりすると痛いって言うから。大丈夫よ、私達は元々一つ。それが元に戻るんだから、苦しい筈ないわ」
「い、や!」
久遠は服に手を掛けられる。肌蹴て見えるのは真っ白な下着。スカートだった足元も捲り上げられ、上下が露わになった状態で久遠は逃れられる隙を一瞬だけ見つける事が出来た。善子が服を脱がそうとした事で、拘束が少しだけ緩んだのだ。上下共に半脱ぎとも言える状態で、それでも善子を押し退けて立ち上がる事の出来た久遠は部屋を飛び出そうとする。
「逃がさないわ!」
「っ! 離して!」
「大人しく、ヨハネに還りなさい!」
だが逃げられはしなかった。即座に追いつかれると同時に久遠は腕を掴まれて引き戻され、今度はベッドに上半身を突っ伏す様な姿勢で頭を抑え込まれる。立ち上がろうとしても抑えられた身体は動かせず、善子は片手で久遠の頭を押さえながらもう片方の手でその身体を弄り始める。
「くっ、もう我慢出来ない!」
「ゃ! だ、めっ!」
まだ前戯も真面に出来ていない状況で、それでも善子は自らを抑えられなかった。久遠の身体を抑えたまま、下着を膝辺りまで脱がせた善子は自らに生えたそれを取り出して宛がい始める。愛液はまだ分泌されていないが、善子の方が既に溢れんばかりに流し続けていた。
「これで入りそうね。さぁ、一つに戻る時よ!」
「入れちゃ、駄目っ!」
「久遠、ヨハネに還るのよっ!」
「いっ! ~~~~~っ!」
呆気なく、久遠は善子によって初めてを失った。秘部から流れ出す、真っ赤な破瓜の証。身体を貫かれる様な痛みに久遠は声に鳴らない悲鳴を上げる。一方、善子は今まで存在しなかった部分から感じる感覚に悶えていた。入れただけで感じる温かさと締め付け。まだ動かすには滑りが足りていないが、それでも挿入自体はまるで最初からそうあるべきかの様に容易く行えてしまった。
久遠は動けず、善子もまだ動けない。貫かれてしまった事で抵抗力を失ってしまった久遠をもう押さえる必要も無く、善子はその両腕を後ろへ背中越しで引っ張る様にして掴み始める。
「痛、い……う、ぁっ!」
「ずっと離れていたから、一つに戻るには時間が必要なのね。息を整えて、私を受け入れるの」
下腹部から来る痛みに必死な様子で耐え続ける久遠へ、善子が優しく諭す様に語り掛ける。処女だった久遠の身体は強引に侵入して来たモノに対してまだ対応出来ておらず、膣内が萎縮してしまっている。動かさずに時間を待つ事で徐々に膣内が馴染み、どれと同時に愛液が潤滑油として行為を促進させる様を分泌され始めるのだ。善子はそれを知ってか知らずか、一切動かさずに久遠の身体が受け入れるのを待ち続けた。
「ふーっ! ふーっ!」
「良い子ね。それじゃあ、動くわよ」
少しの時間が経ち、まだ下半身にある圧迫感に荒い呼吸をしながらも落ち着き始めた久遠の姿を前に善子は腰をゆっくりと動かし始める。膣内を擦りながら動き始めるモノに久遠は悶えながらも、感じるのは痛みではなく快感。決して二人は一つだった訳では無いが、その相性は確かに良かったのだ。初めて受け入れた善子のモノに膣の形が変わってしまえば、もう久遠の身体は本人の意志に関係なく完璧に受け入れてしまう。
「はぁ、はぁ、んぁ!」
「良い、凄く良いわっ! 一つに戻る為にも、まずは魔力を中に流す必要がありそうね!」
善子の言葉を聞いていられる程、久遠に余裕はない。だがその言葉が的外れな事だけは確かだと分かっていた。いくら行為を続けたところで、自分と善子が同じ存在になる事は決してない。半身だと信じ込まれても、そんな事実は無いのだから。しかしそれを信じ込んでいる本人はこの行為の先で一緒になると思ってしまっている。そしてそうなるまで、本人は止まらないだろう。
「くっ! 込み上げて来たわ……っ! ヨハネの魔力を、受け取りなさい!」
「中、で……膨らんで……ぅあっ!」
両腕は変わらず善子に後ろへ引っ張られたまま、離れる事も出来ずに久遠は善子の放った欲望を身体で受け入れてしまう。身体の中を満たしていく何かに、身体の奥から込み上げて来る快感。やがてそれを抑える事も出来ず、久遠は全身を震わせてしまう。それは正しく絶頂の瞬間だった。
「ぁ……ぅ、ぁ……」
「ふぅ。凄かったわ。でも、まだ私達は離れたままね」
普通の人であれば、一度放出してから次の行為を始めるまでには時間が掛かる。だが善子の身体に生えたそれはそもそも存在自体が普通では無い様に、時間すらも必要としなかった。久遠の身体に入ったまま、その固さを維持し続けるそれを善子は当たり前の様に再び動かし始める。既に絶頂を迎えて弱っていた久遠は再び与えられる容赦のない快感に悶える事しか出来なかった。
「ぅ、あぁ! ま、たっ……あぁ!」
「魔力が足りないなら、足りるまで何度だって注ぎ込んであげるわ!」
それから善子による、一つに戻る為の魔力供給という名の陵辱は続いた。ベッドの上に場所を移して姿勢を変えて、何度も何度も犯されては濁った白濁の欲望が久遠に注ぎ込まれ続ける。善子が目的を果たせる事は無く、例え久遠が絶頂を迎えても終わりは見えない。
「ぅ、ぁ……」
「ぜぇ、はぁ、ぜぇ……もう何度出したかしら? まだ魔力が足りないの?」
「…………」
「久遠? 駄目ね、意識が無いわ。もしかして、一日に受け止められる魔力には限界があるの? 今までずっと別れていたのだから、必要な魔力はきっと膨大な筈。なら、これから毎日魔力を注ぎ続ければいつの日か……っ!」
待ち侘びた終わりの時は、久遠が意識を失った時。しかしそれはこれから始まる淫らで爛れた生活の始まりでもあった。
「ヨハネに還るその時まで、よろしくね。私の