姉のマーニャと妹のミネア。そんな二人の旅にアークは同行していた。向かう場所も、したい事も無いままに彼女達へついて行く唯一の理由は拾われたから。気付いたら知らない世界で目覚め、彼女達に出会ってから何も分からないままに同行する事となった。
旅する姉妹の目的は敵討ち。踊り子として劇場で資金を稼ぎながらもギャンブルに散在する事も多々あるマーニャと、占い師として資金を稼ぎながら真面目に過ごすミネア。そんな二人と共に行動する為、アークも時折資金稼ぎに町の外へ繰り出していた。目的はモンスター退治だ。
身の丈以上の剣を振るって戦う事が出来たアーク。攻撃の魔法を得意とするマーニャ。回復や補助の魔法を得意とするミネア。三人で協力する戦闘のバランスは取れていた。だが一人で戦うとなれば話は別であり、他に選択肢の無かったアークは戦う事で旅の資金調達に貢献しようとする。最初は危険だからと反対されたものの、黙って出る様になってからは諦められたのか黙認される様になっていた。
「帰ったわよ~!」
「もう、姉さんったら。またお酒を飲んでいるの?」
「ちょっと一杯引っ掛けただけよ~! って、あら? あの子は?」
「まだ帰ってないわ。でも町には戻って来ているみたい」
夜中、街の宿で姉妹は合流する。マーニャはお酒を飲んでいるせいで頬を赤く染めながら千鳥足だが、一方のミネアは素面で椅子に腰かけたまま目の前に置かれた水晶玉を見つめる。その中には町の露店で買い物をするアークの姿が映り込んでいた。
「また外に出るなんて、聞き訳の無い子ね」
「私達に負い目を感じているのよ。気にしなくてもいいのに……」
「帰ってきたらお仕置きしないといけないわね。抱き枕の刑ってところかしら?」
「それは私がやるから、姉さんはまず酔いを醒まして。凄く臭うわ」
姉妹は水晶玉に映るアークを見ながら話し続ける。やがてその姿が宿へ向き始めた時、姉妹はこの後に備えて行動を開始した。
姉妹にとって久遠は血の繋がりは無くとも末っ子の様な存在になっていた。姉妹間の仲とは違う、唯一無二の存在。可愛がるのに理由は要らず、寝る時はどちらかの抱き枕になる事はもう当たり前。例え本人が逃げようとしても、常に宿を取る時のベットは二つにする事で逃げ場を無くすくらいには意図的に。
だがその愛する感情が家族愛とも違う事に二人は気付いていた。妹を思う姉、姉を思う妹とは明らかに違う感情。お互いに共有し合いながらも、決して取られたくはないと思うその独占欲は本人達にも分からないところで確かに膨れ上がっていた。
それはある日の出来事。ミネアがいつもの様に占いで旅の資金を稼いでいた時だった。
「お嬢さん。占いは如何かね?」
「えっ? 私を、占うのですか?」
目の前に現れたローブを纏う老婆に声を掛けられたミネアは困惑する。占いをしていた筈なのに、何故か自分が占われる側になろうとしていたのだから。その容姿は見えずとも、声だけで老婆である事だけは確信出来たミネア。相手が同業者の類いだと分かって困る間にも、老婆は目の前で両手を広げ始める。途端に浮かび上がるミネアの水晶玉。
「ほぅ。中々の独占欲を持っているねぇ」
「一体、何を……」
「魔の者となるには少々足りないが、危険因子としては十分。ほれお嬢さん、自分の水晶玉をよく眺めてご覧」
自らの水晶玉が使われた事に戸惑う中、ミネアは言われたとおりにそれを見つめてしまう。覗き込んだ水晶の中に映るのは、一つの眼。その目が淡い紫色に光った時、ミネアはそこから目が離せなくなってしまう。
頭の中に流れるのはマーニャとの旅が始まる切っ掛けから、拾ったアークと共に過ごす今までの出来事。そこでマーニャとアークに向かって体から繋がる真っ白な線が色付き始める。
「ヒッヒッヒっ! その独占欲を解放して、思うままに行動すると良い。お前たち姉妹の旅はここで終わりじゃ」
マーニャへと繋がる線が黒く、アークへと繋がる線が紫色に染まる。それと同時にミネアの瞳もまた、紫色に発光した。
それは魔の者が姉妹の目的に感付いて送った刺客だった。命を奪うのではなく、自分達に対する恨みや殺意を消してしまう事で姉妹の目的を果たせなくしようとしたのだ。
「ジッと、見つめてください」
「……ぁ」
ミネアの水晶玉は呪われてしまう。その水晶に宿った魔眼とも言えるたった一つの眼が、相手の思考を奪ってしまうのだ。ミネアはアークに対する想いを操られ、宿に戻ると同時にまだ出発していなかったアークに水晶玉を見つめさせる。そして同じ様にその眼がアークを見つめ、思考を奪ってしまった。
「一緒に、堕ちましょう」
紫色に光るミネアの眼。同様にアークの眼も紫色に発光し、それは意識を奪われた証明でもあった。
水晶玉が役割を果たして割れない様にゆっくりと床へ転がる中、それを無視してミネアはアークの体をベッドへ押し倒す。二人の体は重なり合い、そのままミネアはアークの唇を容赦なく奪った。最初から濃厚に舌を絡める様にしてキスを始めれば、その紫色の眼は喜びを表現する様に強く発行する。彼女の中に膨れ上がる独占欲が反応しているのだろう。
「はむっ、んっ……ん、はぁ」
唾液が垂れようと関係なしにキスを続けた二人がやがて離れた時、名残惜しそうに粘液の橋が出来上がる。アークは思考する事が真面に出来ないせいで、自分が何をされているのかも分かっていなかった。
「(頭、ふわふわする。私、なにを、してるの?)」
「もっと、しましょう」
一瞬疑問を持ったところで、次のキスに全てを奪われる。徐々に服すらも奪われていき、その体すらミネアの好きな様に出来る状態が出来上がってしまった。既に長いキスで体が反応しているのか、その秘部は僅かに濡れており、ミネアは優しく指を這わせ始める。
「んっ!」
「このまま、貴女を私のモノにします」
そう言ってミネアが自らの服を脱いだ時、その下腹部に生えたモノがおかしいと思う事すらアークには出来なかった。それは紛う事無き男性器であり、華奢な彼女には似つかわしくない大きさをしていた。更には黒い靄の様なものが纏っている事から、呪われている事が誰の目にも分かる。それはミネアに巣食った呪いの大本。それがアークの秘部に宛がわれ、やがてその体を容赦なく貫いた。
「いっ! えっ……わた、し……犯されて、る?」
「ふぅ、はぁ……キツイ、ですね」
真っ赤な破瓜の証が流れる中、アークはその痛みに一瞬だけ我に返る。一方貫いた側であるミネアもアークの膣内が締め付ける感覚に少々苦しんでいた。そして二人の眼が合うと、アークは再びその意識を乱される。水晶玉による呪いではなく、繋がった事でミネアから直接呪いを受け取る様になってしまったのだ。
「気持ち良い、ですっ!」
「(気持ち、いい? そう、なのかな?)」
「こうして貴女とえっちな事が出来るなんて」
「(えっちな、事? えっち、って……なんだっけ?)」
体は快感に震えるものの、その思考は全て答えを出せないままに終わり続ける。ただ疑問だけを持つだけでミネアの暴走する独占欲と性欲の捌け口として使われ続けるアーク。ミネアは腰を振り易いように姿勢を変えて、完全にアークの体へ覆い被さった。
「ん、ちゅっ! はぁ、はぁ! もっと、もっと!」
口づけをしながら押し付ける様に腰を打ち付けて快感を享受する。下腹部に込み上げて来る感覚が性行為の最終地点だと分かっても、ミネアはもう止まらない。そのままアークの子宮へ全てをぶちまける様に、腰を強く深く打ち付ける。
「あぁ、出ます! 中に、たくさん出します!」
「(中に、出す? なんだろう。良いの、かな?)」
ドクドクと脈打つ呪われた男性器から放たれる子種がアークの子宮を穢していく。それが何を意味するのか真面な思考を奪われたアークには理解出来なかった。ただ体の大事な場所に、ミネアの何かが注がれているという事しか。
ミネアの吐精が終わり、やがて二人は落ち着き始める。だが呪いがそれで解呪される訳でもなく、再びミネアは動こうとし始めた。途端、部屋の扉が勢いよく開かれる。そこに居たのは急いで帰って来たのか、少し汗に濡れたマーニャの姿。
「ミネア! アーク! 貴女達っ……!」
「あぁ、姉さん。お帰りなさい。姉さんも、一緒にする?」
「そんなの……当たり前じゃない」
ミネアの問いに笑みを浮かべて答えるマーニャの眼も、紫色に発光していた。
マーニャはアークの体を後ろから抱え上げると、そのまま自らに生えたモノで膣内に挿入する。アークの腹部に両腕を回してガッシリと離れられない様に押し付けながら。
「おバカな子で良かったわ。あぁ、気持ち良い」
「アーク、これをジッと見るんですよ」
「ぅ、ぁ……」
マーニャが腰を動かす度、卑猥な音が部屋の中に響き渡る。揺れる体と衝撃でアークが我に返りそうになっても、ミネアが再び水晶玉を見せる事でより深く長く真面な思考が奪われていく。
ミネアとマーニャの姉妹にある絆は敵討ちをしようとしていた事もあり、一般的な姉妹よりも固い。故に目には見えない確かな繋がりがあった。だからこそ、ミネアが呪われた事でその呪いはマーニャにも伝染してしまう。呪われた瞬間、マーニャに繋がっていた線が黒く染まったのはその瞬間でもあった。
「何で今まで我慢していたのかしら? こうしてレイプでもなんでもいいから、とっとと犯しちゃえば良かったのよね」
「私達に捨てられたら、もうアークに居場所は無い。私達に縋るしかないのだから、何処にも逃げられないのね」
「(レイプ? わたし、レイプされてる……の?)」
ミネアがマーニャの言葉に続けた時、少しだけ水晶玉の位置が変わった事で一瞬アークの思考が戻り始める。勿論そのまま我に返るのを姉妹が許す筈もなく、行為は続いた。
「待っ、て……なにか、おかしい、気が……!」
「何もおかしくないわ。だって、貴女は私達のおちんぽケースでしょ?」
「ほら、これを見てください。貴女は何の疑念も持たず、私達の言う通りにするんですよ」
彼女達の性欲を発散する為の道具の様に扱われる事に、アークは疑問を抱く事も許されなくなっていく。やがてマーニャの子種を受け入れる瞬間でも、反応する事すら許されない。喘ぐ事も声を上げる事も出来ないまま、しかし体は確かな快感によって絶頂を迎える事だけが出来てしまう。
「澄ました顔してるけど、中出しと同時にイったみたいね」
「姉さん、出したなら交代して。まだ私も足りないわ」
「(中出し、された。今度は、ミネア? これで良い、の?)」
それからアークは二人によって犯され続ける。目的を上書きされた姉妹はもう、大事な仲間を犯す事しか頭になかった。呪いが解呪されるその時まで……。