その小さな村には有名な女性が二人存在する。
一人は小さな村にありながら名家として存在するアルバート家の長女、ゼシカ・アルバート。男の欲望を形にした様な恵まれた容姿と豊満な身体を持つ彼女は、大のお兄ちゃん子としても知られている。
一方、もう一人村ではゼシカと対をなす様に有名な村娘が居た。特に名のある家ではなく、普通の村娘として生まれたその女性の名はエスティ。ただの村娘でありながら、その容姿や身体はゼシカ同様に恵まれており、ゼシカとも同い年という事もあって二人は幼馴染の様に育っていった。残念ながらゼシカの母親からは庶民の子供だと見下されているが、ゼシカと彼女の兄にとっては召使い達とは全く違う対等の友人として。
「エスティ! 今日も魔法の練習するわよ!」
「俺、魔法苦手なのは知ってるよな! ……仕方ない。受け流してやるから、いつでも来い!」
村の外、魔物も現れない様な場所でゼシカは兄とエスティを連れて魔法の練習を始める。兄が鎧を身に纏い、剣を手に素振りをする横で魔法の練習をしようとエスティに向かって躊躇なく構えるゼシカ。それを前に呆れた様子でエスティも槍を構える。それはアルバート兄妹の母親には内緒で行われる鍛錬の時間であり、殆どの村人が知っている何時もの光景でもあった。
「はぁ!」
「っと!」
ゼシカから放たれた火の玉を前に、エスティは槍を回転させてその軌道を逸らせる事で受け流す。自分の攻撃を軽々と逸らす友人の姿にゼシカは勝ち気で楽しそうな笑みを浮かべて更に何度も魔法を放ち、容赦のない火の玉による雨をエスティは途中から必死になって逸らし続けた。
「はぁ、はぁ……きっつ」
「ふぅ。もうバテちゃったの? まだまだ、これからよ!」
「んなこと言って、お前も魔力殆ど使っただろ? 休憩しようぜ?」
「……そうね」
肩を揺らし、ついでに他の部分も揺らしながら汗を拭うエスティからの言葉にゼシカは不満そうな表情を浮かべながらも、言われた通り休む事にした。言葉の通り、彼女の
「サー兄は体力あるよなぁ」
「男なんだから、女のエスティよりあって当たり前でしょ?」
「いや、俺は本当は男なんだって」
「またその話? いい加減止めなさいよ、そんな分かり切った嘘。誰も信じないわ」
ゼシカは友人であるエスティの言葉に呆れた様子で返しながら、その姿を頭の天辺から爪先まで眺める。ゼシカは自分の容姿や身体が優れている事を自覚しており、自信を持っている。口にする事は無いが、村に居る殆どの女性たちが相手にならない程の美貌。だがエスティだけが男たちの中で自身と比較する対象として常に上がり、それが相応のモノを持っている事にも納得していた。
「誰がどう見ても、エスティは美少女じゃない。同じ
「……はぁ。まぁ、確かに
綺麗な長い髪。豊満な乳房。太っているとは違うムチっとした肉付きの良い身体。エスティは自分の身体を客観的に見て否定は出来ないと受け入れながらも不満気な様子を見せる。世の女性が見たら嫉妬しそうな光景だが、子供の頃から見て来たゼシカからすれば何時もの事。既に見慣れた光景だった。
「あ。そういえば、お前の家に何か変なのが来てたよな? えっと……名前なんだったっけ? 許嫁だとか言ってたけど」
「あぁ。確かにそんなのが居たわね。名前なんて覚えてないけど」
エスティはふと、思い出した様にゼシカへ話し掛ける。その内容はアルバート家にやって来ていたゼシカの許嫁について。その姿形は何となく覚えており、第一印象は『気色悪い男』であった。それもその筈。ゼシカの許嫁となった男はゼシカの容姿や身体に隠そうともしない欲情を見せ、その勝気な性格すらも何時か従順にしてやろうと企む様な男であった。
「結婚か。式とか挙げるんだろうな」
「しないわよ」
「え?」
「あんな気色悪いのと結婚なんてする訳ないでしょ。こっちから願い下げよ」
「まぁ、何となくそう言う気はしたけど。でもお前の家って名家ってやつだろ? そんな我儘、通るのか?」
「そうね。最悪、家出でもしてやろうかしら?」
少し悪い笑みを浮かべながら呟くゼシカの姿にこの先どうなるのかとエスティは憂う。
その後、十分に休憩した事で鍛錬を再開した二人。途中でゼシカの兄にエスティが稽古を付けてもらう様な形でも行い、三人は陽が暮れるまで共に時間を過ごした。
その数日後。ゼシカの兄、サーベルト・アルバートは何者かに命を奪われてこの世を去った。
悲しみに暮れる村。ゼシカは大好きだった兄が亡くなった事で部屋に閉じこもってしまい、エスティも大事な友人が無くなった事に悲しみを抱きながら村で静かに過ごしていた。時には旅人がやって来た事でサーベルトを殺したかもしれない盗賊と勘違いした子供達を止めたり、一人で村の外に出て槍の素振りをしていたところで引きこもっていた筈のゼシカを見つけて声を掛けるか迷い、結局止める等して。
「はぁ……」
自分の家で湯浴みをする事で汗を流しながら、ゼシカに掛ける言葉が思いつかない事にエスティは落ち込んでいた。
――――――ドンドンドンっ!
「ん? 客か? ちょっと待ってくれ! 今……」
「エスティ! 旅に出るわ……よ……」
「…………」
突然聞こえた扉を力強く叩く音に、せめて身体にタオルだけでも巻いて出ようとしたエスティ。だが彼女が扉の向こうへ聞こえる様に大きな声を出した事で、中に居る事を理解した客人……ゼシカはエスティが扉を開ける前に開いて中へ入ってしまう。まだタオルを手に取ったままのエスティと目が合い、続いて見えるのは彼女の裸体。ゼシカは同性でありながら、その姿を前に硬直する。
「……」
「取り敢えず、服着るから待ってろ。後、勝手に人の家の扉を開けるな」
「……うん」
少し強く怒気の籠った声で告げるエスティにゼシカは自分が悪い事を自覚し、僅かに委縮した様子で家の中にあった椅子に腰掛ける。ゼシカの目の前で堂々と服を着始めたエスティは、やがて普段着になってから同じ様に椅子へ腰掛けた。
「で? 旅に出るって?」
「そうよ。兄さんを殺した奴が分かったの。ドルマゲスって奴よ」
「ドルマゲス……。それは確かな情報なんだよな?」
「えぇ。実は……」
ゼシカはエスティの知らぬ間に起きた出来事について説明する。その中には村へやって来た旅人の存在もあり、納得出来る話だった事でエスティは疑う事も無くそれを信じる事にした。
「なるほど。それで、敵討ちの旅に出るってなった訳か。家はどうすんだよ?」
「もう家出してきたわ」
「それで、その服装なのか」
ゼシカの姿は既に旅支度を整えた後の服装であった。家を飛び出した後という事もあり、もう本当に帰る気が無いのだと悟ったエスティ。そしてここへ来た理由も、最初の言葉から既に分かっている。大事な友人の敵討ちに行こうとする幼馴染を一人で旅立たせる選択肢など、エスティには無かった。
「はぁ。分かった。ちょっと待ってろ。着替え直す。準備もしないとな」
自分について来てくれると分かり、ゼシカは目に見えて嬉しそうな表情を浮かべる。そしてエスティも旅支度を整えて、二人は村を飛び出した。仇を討つための旅。それは壮絶な冒険の始まりであった。同じ目的の仲間と出会い、時にはゼシカが呪われたりもしながら……長い旅路の果てに強大な存在をも討ち果たす事となる。
敵討ちを終えたゼシカは村にある自分の家へ帰るつもりが無かった。戻ってしまえば最後、喧嘩別れした母親の元でお小言を言われながら用意された許嫁との結婚をさせられて小さな村で細々と暮らす未来が容易に想像出来てしまったのだ。長い旅を経て世界の広さを知った今、彼女はそんな未来を受け入れる事が出来なかった。そして、何よりも……。
「うーん。この辺には無いみたいだな」
地図を手に頭を抱えるエスティ。彼女が一緒に居れば、ゼシカはそれで良かった。旅の仲間と別れ、二人だけの旅に切り替えたゼシカ。旅の過程で魔法使いとしての才能を覚醒させた自分と、一緒に居た仲間のお蔭で熟練の槍使いとなったエスティが居ればある程度の危険は容易く乗り越えられる。そしてそんな二人の旅の目的は今、エスティの欲するモノを手に入れる事であった。
「実在しないのかもしれないわ。もう諦めたら?」
「文献にも乗ってたくらいだから、きっと実在する筈なんだ。
自分が男であると幼い頃から頑なに主張して来たエスティは旅の途中、様々な知識に触れる機会があった。そこで彼女は性別を変える事の出来るアイテムの存在を知る事となったのだ。敵討ちは第一に、何処かでそれを手に入れられたらと希望を抱いたエスティ。しかし旅に出た当初の目的は達成され、ついでだった目的が主目的へと変わる事になった。ゼシカ自身、旅を続けたいだけで宛が無いと言う事もあり、エスティとそれを求めて再び世界を巡る事にしたのだ。
「ねぇ。それを本当に見つけられたら、エスティは男に成るつもり?」
「勿論。男に戻るんだ」
「男に戻る……ね」
幼馴染として共に育ち、ずっと一緒に居たエスティ。旅の中で経験した出来事から、ゼシカにとって掛け替えのない存在となった彼女が男に成ろうとする事実にその心境はとても複雑だった。だが同時にエスティの願いが叶えば、ゼシカにとって全てが悪いとも限らない。
エスティの新たな旅の目的が男になるアイテムを手に入れる事なら、ゼシカの目的はエスティと共に居る事。更に言ってしまうなら、エスティを落として自分だけの存在にする事だった。
エスティの願いに反して、性別を変える事の出来るアイテムはそう簡単に手に入らない。街から街へ、時にはダンジョンに潜って魔物を蹴散らしながら日々を過ごしていた。当たり前の様に同じ宿で、今は同性だからと気にした様子もなく同じ部屋で寝泊まりをする二人。最初の頃はエスティも気にしていたが、仲間が殆ど男性だった事もあって慣れるしかなかったため、今では抵抗もなく同じ部屋で一夜を過ごしている。
「ふぅ……ふぅ……っ!」
「すぅ……すぅ……」
だがそれはゼシカにとって良くもあり、悪くもある事だった。年頃である彼女は三大欲求の一つでもある性欲が人に比べて多くなっており、しかしそれを発散できる様な出来事は旅に出てから一度も無い。敵討ちとして出た旅の最中はそんな事を考える事すらなく、自由で宛の無い旅になった事でその性欲は芽生えてしまった。外でも街でも、宿ですらいつも一緒にエスティが居る事で発散する機会も無く、遂にこの日ゼシカは我慢出来ずに行動を起こしてしまう。
「はぁ、はぁ……んっ!」
隣で眠るエスティに背を向けて、ゼシカは自らの手で大きな乳房を揉みながら必死に声を殺し続ける。しかし年頃で知識はあれど、経験が浅いゼシカには自分で自分を満足させる事が到底出来そうになかった。それでも少しでも気持ち良くなろうと手の動きを激しくする。
「はぁはぁ、くっ! だ、めっ……足り、ない……」
人が誰かを想って自慰をする事はあるだろう。基本的に大抵の人はそれで発散が出来る。だが欲する存在が常に傍に居り、経験の浅いゼシカには求める量と自分で与えられる量が合っていなかった。気持ち良くはなれる。快感も得られる。しかし常に大事なモノが足りていない。
「エスティ……エスティ……っ!」
声を殺す事も考えられなくなるほどに、没頭してしまったゼシカ。やがて初めての絶頂を迎えるまでに至るも、それは決して満たされる事のない不完全燃焼に終わってしまう。完全に満たされるには、隣に居る存在が必要不可欠なのだと誰に言われるでも無く悟ったゼシカ。自然とその視線がエスティへ向いた時、
「あ、あぁ~。その、なんだ」
「あ、あ、あ……っ~~~~!」
「悪い。あぶっ!」
何をしていたのか完全に知られてしまった事実に思わずゼシカが枕を放り投げると、綺麗にエスティの顔面へと当たって落ちる。
「いや、盗み見るつもりは無かったんだって。呼ばれた気がしたから、その……な?」
「くっ! こうなったらもう、あんたを燃やすしかないわ!」
「おま、ここ宿屋だから! 一旦落ち着けっ!」
魔法を放とうとするゼシカを何とか抑え込むためにベッドへ押し倒す姿勢になったエスティ。鞭を使う事もあるゼシカだが、その力は槍を扱うエスティには敵わなかった。魔法を阻止して何とか落ち着くまで待った後、ゼシカが抵抗しなくなった事で魔法を使わない様に言いながらエスティはゆっくりと離れる。
二人はしばらくの間、黙ったままだった。ゼシカを抑え込む際に近づいた事で、一つのベッドに座っていた二人。互いに別の位置から床に足を下ろした状態で、続く沈黙の中……先に口を開いたのはエスティだった。
「ごめん」
「っ! 何に謝ってるつもり?」
「その、色々。何にも気付けなかったというか、分からなかったというか。年頃なんだから、察するべきだった」
「年頃って、同い年の癖になに言ってるのよ」
「……俺さ。元々男だったから、理解出来て無かったんだ。正直、そういう気分になった事が無い訳じゃないけどさ。男だった記憶があって、でも女として生まれてから今までの記憶もあって。発散の仕方も知らない。でも、そのせいでゼシカに我慢させてたんだ。だから、ごめん」
頭を下げて謝るエスティを前にゼシカは何も言わなかった。それから再び始まった沈黙。だがゼシカは自分がエスティの名を呼びながら見られた事実から気になっていた。果たしてエスティはどう思っているのかを。意図せずして好きである事を知られてしまったのだから。それならば、隠す事も取り繕う事も無いと開き直る様に、ゼシカは問い掛ける。
「ねぇ。私は……エスティが好き。エスティは?」
「俺は……俺も、ゼシカの事は好きだ。この世界で誰よりも一緒に居たい。でもこの好きは……」
「いいわ。どっちでも。こうなったら、もう我慢しないから。えいっ!」
「!?」
好意を聞けた事でゼシカはもう悩む事を止めた。今度は自分からエスティを押し倒し、ベッドの上で彼女の上に覆い被さる。驚き目を見開くエスティの姿を見降ろし、やがてその唇を流れる様に奪った。それはゼシカにとっても、エスティにとっても初めてのキス。
「発散の仕方が分からないって言ったわよね? だったら、私が教えてあげるわ。女の気持ち良さをね。……私もそんな経験ないけど」
いつの日か落とすと決めていた相手が自分の目的を知っただけ。そんな開き直りから、ゼシカはエスティに倒して正面から攻める事を決める。押し倒され、剰え女同士で始める事になりそうな事実を前に若干顔を引き攣らせたエスティだが、ゼシカに抵抗しようとはしない。それが同意であると判断したゼシカは、エスティの身体に手を掛けた。
宿屋の一室。二人の女性が借りた部屋の中、ベッドの上で生まれたままの姿になって重なり合う姿がそこにはあった。
豊満な四つの乳房が跳ね、揺れ、ぶつかり合う。二人が繋いだ両手は指を絡ませ合い、息継ぎをしてはキスを絶え間なく繰り返す。足は何度も動いては相手の太腿を捕まえようとして、互いの肌を愛液で濡らす。
「はぁ、はぁ。ゼシカ!」
「エスティ! んむっ」
まだ互いに相手を性感で気持ち良くさせるつもりは無かった。だがお互いを求め合い、思うままに行動すれば、その結果絡み合う様に二人は快感を得る。ゼシカは先程の自慰では足りなかった何かが過剰な程に満たされていくのを実感していた。肌が触れ合う心地良さ。初めてするキスの味。身体が熱く疼き、それを沈めようとして自然とエスティに身体を重ねてしまう。
「ふふっ、どっちの好きか分からない? 一目瞭然じゃない」
「そう、なのか?」
「えぇ。エスティも、私の事が好きなのよ。恋愛の意味でね。寧ろ、私より私を好きなんじゃない?」
「ゼシカの事を……そっか。俺、ゼシカの事を愛してるんだ」
「っ! 今の、もう一回言って?」
「? 俺はゼシカの事を愛してる」
「~~~~っ! エスティ!」
「むぐっ!」
愛を口にされて感極まったゼシカは力強くエスティの身体を抱きしめる。少し姿勢を上へと移動して、その豊満な胸でエスティの顔を包む様にして。
「お返しに、沢山気持ち良くしてあげる!」
「お返しって……ひっ!」
エスティへの感情を溢れさせながら、ゼシカは徐に繋いでいた手を解いてエスティの下半身へと伸ばす。太腿同士で擦り合わせ続けた大事な場所は既に愛液を垂れ流しにしており、優しく撫でる様にしてその周辺へと触れた瞬間、エスティの身体は反応して飛び跳ねる。だが抱き締めた片腕でエスティを逃げられない様にして、ゼシカは至近距離で目を合わせた。
「今からするのが、女の子の気持ち良さよ」
「待っ、んあぁ!」
同じ女だからこそ、その部分が如何に敏感で優しく丁寧に触らなければいけないのかをゼシカは知っている。男に成ろうとするエスティに女としての快感を教え込む様に、ジッとその様子を観察しながら刺激を明確なモノへと変えていく。周りをなぞる様に何度も触れ、その次に入口を指先で撫であげる。
「うぅ! ビリって、頭が……」
「痛い訳じゃないでしょ?」
「あぁ。痺れる感じで、んっ!」
「さっきとは違うでしょうけど、それも気持ち良いって事よ」
「これが?」
初めての感覚に戸惑うエスティを優しく諭す様にしながらも、ゼシカは攻める手は一向に止めない。普段強気な口調で本当に男の様に接するエスティの戸惑い、不安そうに委縮しながら自分を見つめる姿はゼシカにとって新鮮な光景。それは彼女の中の新たな母性に近い感情を目覚めさせるには十分だった。
「指、入れるわ」
「ぅ、ん……っ!」
未知なる感覚への恐怖から縋る様に、ゼシカの身体を力強く抱きしめるエスティ。互いの乳房が上下で組み合う様に接触し、ゼシカは安心させる様に再びキスをすると同時にその指先をエスティの膣内へ一本、優しく挿入する。まだ何も受け入れた事のない膣の中はとても狭く、何より火傷しそうな程に熱かった。
「痛くないわね?」
「平、気……だ……」
「そう。なら、今度はゆっくりと」
エスティが痛みを感じていないのを確認して、ゼシカは挿入した指を低速で出し入れし始める。奥へ入る度、膣内に異物が入って来る感覚に身体を震わせ、抜けていく度に身体の奥から持っていかれる様な感覚に再び身体を震わせる。それと同時に込み上げて来る快感の波に、ゼシカを抱きしめる力も強まる。
「何か、来て……こんなの、知らない……っ!」
「大丈夫よ。そのまま受け入れていいわ。そのまま……イきなさい!」
「ゼ、シカ……っ! ~~~~っ!」
絶頂が近い事を悟り、そのままエスティを気持ち良くさせたいという感情が高ぶったゼシカは出し入れする指の速度も上げる。そして一際強く指を膣内の奥へと差し込んだ時、その刺激が止めとなってエスティは大きく身体を震わせた。声にならない声を上げて、秘部から沢山の愛液を流しながら。
「ぅ、ぁ……ぁ、たあ……ぉか、しく……」
初めての女性としての快感。初めて女性として迎える絶頂。それを一度で受け止めるのは、まだ男に戻ろうとするエスティには難しい話だった。ゆっくりと目を閉じてそのまま意識を失ってしまう姿を前に、ゼシカはエスティを絶頂させた事で満足した様子を見せる。
「これからどんどん、教えてあげるわ。男になんて、なる必要ない。……そうよ。私の相手になるんだから、それこそ最高の女にしてあげるわ」
エスティを落とす目的は無事に成功したと判断したゼシカだが、当然それで終わりではない。男に成ろうとするエスティを止める為に、女としての幸せや快感を教える為に、彼女はこの日から毎日の様にエスティと身体を重ねる様になる。それは例えエスティが目的を諦めて女としての自分を受け入れたとしても、終わる事のない時間の始まりだった。