リ【GE2】 ラケル・クラウディウス
過去に起きた出来事から妹へ罪の意識を感じ続けていたレアは、妹が望む事であれば全てを捧げて来た。それは幼い頃から一緒だった家族と同等な存在、ハクも例外では無い。しかし道具などとは違う存在だったが故に、彼女は妹へハクの時間を譲る度に心を痛める。罪の意識と、それをも揺らすハクへの感情。それは時に彼女が手掛けている研究にすら手が付けられなくなる程であり、彼女には定期的に安静にしておくべき時間があった。
ある日の事。研究への時間を終わらせたレアは肩を落としながら、自分の部屋へと戻る。研究が余り上手く行っているとはいえず、またラケルが今もハクと一緒であると思いながら扉を開けたレアは……何故か自分の部屋で猫の姿になって眠っているハクの姿を発見して目を見開いた。
「どうして……」
『?』
思わぬ遭遇に訳が分からないまま困惑してしまうレア。そんな彼女の気配と声で目を覚ましたハクは顔を上げてから、真っ白な薄手のワンピースを纏った人の姿へと一瞬で変わる。ハクはラケルの元に居る時、猫の姿で居る事が多く、余り人前で人の姿になる事が少ない。故にその姿はレアにとっても久しぶりであり、ハクはそんな彼女の元へ近づき始めた。
「……ラケル。忙しそう、だから……逃げて来た」
「っ! そう。ふふっ、ゆっくりしてね?」
それはレアが呟いた疑問への答え。それを聞いて驚きながらも大人の余裕を何とか見せながら微笑み、頭を撫でたレアは自然とハクを連れて部屋にあったソファへ座る。内心では飛び上がる程に喜んでいるが、レアはそれを顔には出さずに受け入れた。そして自然な流れで自分の横に座ったハクの頭を撫で続けながら、頭を抱えて自分の胸に寄り掛からせた。この世界でハクが遭遇した人物の中では特に大きな胸を持っている彼女に胸へ抱えられれば、簡単にその頭は埋ってしまう。幸いにも後頭部だったため、窒息する危険性は無い。だがその柔らかさと女として負けている事実にハクの目は細められた。
「……疲れてる」
「そんな事は……いいえ、そうね。少し、疲れたわ。だからしばらくの間、こうさせて? 貴女と一緒なら、癒されるの」
「ん」
自分にその様な効果があるかは分からないものの、レア本人がそう言うのなら彼女にとっては言葉通りなのだとハクは受け入れる。忙しそうなラケルは自分が居なくなった事に気付いたかどうかも分からないが、例え気付かれたとしても彼女から無理に引き剥がそうとはしないだろう。……ラケルはレアが差し出すものを受け取っており、自らの手で奪う様な事はしない。但し欲しがりはする。姉が自分の言いなりであると分かっているからだ。
「貴女はラケルと一緒で、楽しい?」
「……分からない事、多いから……暇」
「ふふっ、そうね。でもそれなら他の人達と一緒でも、同じ事になりそうね」
「ん。でも……自由な方が、楽。……ラケルは何時も、膝の上……乗せるから」
「それは……分からなくも無いわ。私だってそうする気がするもの」
「……レアは、乗せたい?」
「…………えぇ」
長い間話を出来なかった2人だからこそ、この何気ない会話がとても貴重な物であった。レアはハクと話が出来る事を喜びながら続ける中で、彼女からされた質問に長い間をおいて肯定する。猫だからなのか、自分だからなのか。それを分からないままにハクはレアの答えを聞いてソファから立ち上がると、そのままレアの膝上へ腰を下ろした。抜群のプロポーションを持つレアの膝上に乗る幼子は、その差もあってとても小さく見える。が、された本人は驚き固まってしまう。ハクが一時的に離れた際、残念がって伸ばしたままの腕が宙で静止してしまう程に。
「……こう?」
「……」
「? レア?」
顔だけ振り返って聞いたハクは、固まったままのレアに気付いて不思議そうに首を傾げる。そして余りそれが良くないと思ったのか、立ち上がろうとして……左右から迫った腕に抱かれて立ち上がる事は出来なかった。自身の膝上に座ったハクの腹部を両腕でしっかりと抱きしめたまま、レアはハクの髪に顔を埋める。そして思いっきり息を吸い込めば、他の何にも例える事の出来ない正しくハクの匂いが鼻を通じてレアの中を満たし始める。
「んっ……はぁ……ふぅ」
「……平気?」
「えぇ。もう少しこのまま……? 貴女、下着はどうしたの?」
「……」
少々トリップしながらもハクを堪能していたレアは、ハクの身体を直接触る中で女として着けてあるべきものが無い事に気が付いた。後少しで見えそうな程にスカート部分が捲れても、見えるのは素肌だけ。背中を自身へ押さえ付ける様に抱いた事で、ブラがあればホックなどの感触がある筈なのに、レアはそれを感じられなかった。自身の服が邪魔をしている訳でも、偶然当たっていなかった訳でもない。ハクは本当に下着を着けていなかったのだ。
「まさか、着けていないの?」
「……ラケルが……要らないって」
「あの子が? 何故そんな……っ! まさか貴女達……」
ハクが下着を着けるか否か、それを妹が決めている事実にレアは驚愕する。そして1つの可能性を感じて、言葉にはせずにハクへ質問した。『身体を重ねたの?』と。ハクはレアが何を聞こうとしているのか察する事が出来た為、顔を背けて後ろ姿を見せながらも肯定する様に頷いて答える。
エレベーターに関する暗黙の了解。彼女はその向こう側でラケルがハクを愛でている姿を想像して羨ましいと感じていた。しかし実際にその時間行われていたのは、ハクに対する淫らな行為。妹が愛でるの域を超えてハクを堪能している事実を知り、レアは再び固まってしまう。だが彼女の復活は早かった。それは偏に嫉妬の感情が彼女の中で一瞬にして湧き上がったから。ハクが妹の手で既に穢されているのなら、今彼女を独占している自分もしたい。寧ろ今しなければ、次のチャンスは何時になるか分からない。……彼女の中で生まれた感情は瞬く間に大きくなって行く。
「私はあの子に出来る事の全てを持って償うつもりよ。だけど……貴女まで失うのは、嫌なの」
「……」
「今だけで良い。私のモノとして、私を受け入れて」
膝の上に座らせたハクを抱き締めながら、耳元で告げるレアにハクは目を閉じる。ラケルとの話をしてからの流れで彼女が何を求めているのか、分からない訳が無い。ハクはしばらく黙った後、ゆっくりとレアの腕を剥がして立ち上がる。自分から離れるハクの姿に絶望しながら空に手を伸ばしたレアは、振り返ったハクがその手を取った事で目を見開いた。
「私は、ラケルのモノ……らしい」
「ハ、ク……」
「だけど……私は、モノじゃ無い。……だから。レアのモノにも、なれない」
「……ぁ」
「約束。……ちゃんと、私を見て」
それはハクが抱えた不満の1つであった。自ら身を捧げた覚えも無いのに、誰かのモノとして自身が扱われる事に対する不満。だからこそ、自分を欲するレアに応える上での条件はモノとして扱わない事だった。そしてハクはレアの想いを受け入れる為に、掴んだ彼女の手を自身の頬に当てる。全身の暖かさとは明らかに違うハクの暖かさを感じて、レアは全てを理解した。
「ごめんなさい。貴女は、モノじゃない。……そうね。大事な事を、私は間違えていた」
「ん……」
「ハク、好きよ。子供の頃からずっと、私は貴女を愛してる」
そう言ってレアはハクに口付けをした。ハクが彼女として口付けをして感じた味は、今までに経験の無い鉄の味だった。
ソファの上、レアと向かい合う様にして彼女の膝上を跨ぎながら座るハクは口付けをされ続けていた。レアの下にはピアスが付けられており、時折柔らかさに交じるその固い感触が、彼女と繋がっている事を感じさせる。何度か息継ぎをしながらも、繰り返す事で溢れた唾液が2人の間へゆっくりと零れ落ちた。
「脱がすわ」
「……ん」
ワンピースの裾に手を掛けられて、ハクはそれを受け入れる様に両腕を上げた。万歳の体勢で待てば、レアが徐々に晒されていくハクの素肌を眺めながらワンピースを脱がし始める。最初は女性にとって大事な部分。続いて腹部。胸も見える様になり、やがて頭や腕から完全に脱ぎ切った時、レアは生まれたままの姿になったハクを優しく抱きしめた。
「私も脱がないと、ね」
しかし自身が服を着ていた為、ハクの素肌を直に感じられる場所はとても少ない。そこでレアは自身の服に手を掛けると、胸元に手を掛けてから脱ぎ始めた。大人な女性の脱ぐ姿はとても妖艶で、同じ性別の者であっても見惚れてしまう程。ハクも疚しい気持ちでは無く、綺麗な存在を眺める様に彼女の姿を眼に映す。
豊満な胸が解放される。服を脱ぎ、括れた腰や染みの無い肌が外気に晒される。ハクを膝上に乗せたまま、上半身のみを脱ぎ終わったレアは改めて小さな身体を抱きしめ始めた。膝上に座っていた事で、上半身の高さは同じ程度。故に抱き締めるだけで、互いの胸が接触して押し合いが始まる。レアの胸がハクの胸を包む様にして、その上では再び口付けが開始されていた。
「んっ、ぁ……ちゅ」
胸が擦れる感覚に僅かながら身動ぎするハクを逃がさない様にしっかりと抱き、口付けの中で徐々に力が抜けて行く様子を感じたレアはやがて抱いていた手をゆっくりと下へ降ろし始める。背中をなぞる様にして向かった先は臀部。そこを撫で回す様に触れば、ハクが口付けを止めてレアと目を合わせる。
「……痴漢、みたい」
「ふふ。それ以上の事を、これからするのよ」
「ぁ……」
ハクの言葉に微笑みながらそう告げたレアは、ハクを抱いたまま立ち上がり始める。軽々と運ばれた先はベッドの上。そしてそのままベッドで押し倒されたハクは、口付けをされながら胸を揉まれ始める。明確な攻めに僅かな声を漏らすハクだが、そんな彼女にレアは耳元で囁き掛ける。
「この部屋は防音よ。だから、我慢する必要は無いわ」
「ん、ぁ……れ、あ……」
「貴女の声、私に聞かせて?」
「ふぁ!」
胸を揉むレアの手が乳首を容赦無く攻め立てた時、ハクは我慢する事も出来ずに声を上げる。それに気を良くしたレアは更にハクを攻め始めた。揉む事は止めずに人差し指で何度も弾く様に乳首を攻めれば、その度にハクは快感に声を上げて身悶える。……この時、レアは気付いていなかった。既に何度も妹であるラケルに攻められた事で、ハクは元の身体よりも更に敏感な身体へ開発されていたのだ。故に少し攻められただけで快感に悶えるハクは、遂に胸だけで達してしまう。
「来、ちゃう……っ! んあぁぁぁ!」
「!? まさか、胸を攻められただけでイったの?」
「ぅ、ぁ……はぁ……はぁ」
余りにも敏感過ぎるハクの身体に、レアは優しくする事を意識する。感じたままに好き放題攻めてしまったら、簡単に壊れてしまうと危惧したのだ。
「だぃ……じょぅ、ぶ」
「!」
「……したぃ、様に……して、良い……から」
だがそんなレアの不安を拭う様にハクはそう言って、両手を広げながら彼女を受け入れる様な姿勢を取る。壊れそうな程に儚い姿をしながらも、本当に大丈夫と思わせる健気な姿を前に、レアの中にあった理性が一瞬飛びそうになる。しかし妹よりも幼い彼女の前では余裕のあるお姉さんの様に振る舞って来たが故に、何とか暴走せずに済んだ。が、下手に刺激を受ければ襲い掛かりそうな程にギリギリで……。
「来、て……レア」
「っ!」
自分を求めるハクの姿を前に、レアの何とか堪えた筈の理性は吹っ飛んだ。
レアは本能のままにハクを求めて手を伸ばす。優しかった手は僅かながら荒々しく、ハクの胸を鷲掴みにする。腹部に舌を這わせて身体を舐め回し、ハクの喘ぐ声を聞く度にそれは激しくなっていった。感じやすいハクの身体はその攻めで絶頂するが、既に理性の無いレアはそれで攻めを緩める様な事はしない。遂にはハクの太腿に両手を伸ばして開き、濡れたそこを前に理性が僅かな抵抗を見せる様に目を閉じて深呼吸をする。
「ふぅ……ふぅ……はむっ!」
「ひぁあぁぁぁ!」
駄目だった。一度理性が負けたせいで、彼女が自分を抑える事は適わなかった。目の前にある愛しい人の大事な部分へ顔を近づけたレアは、舌を伸ばしてハクの膣内を攻め始める。舌の柔い優しい刺激と、ピアスの固い部分が齎す強い刺激はハクを思う存分乱れさせる。髪が乱れても太腿をガッシリと掴まれているせいでその場から動く事も出来ず、レアが落ち着くまでに何度も繰り返しハクは絶頂を繰り返した。
「ぁ……ごめんなさい。やり過ぎたわ」
「……」
ハクの絶頂と共に顔に掛かった水が、遂にレアを落ち着かせる。気付けばベッドのシーツはビショビショになっており、ハクは虚ろな目をして天井を見上げていた。それに気付いたレアが少し焦りながら足を解放すると、ハクの顔に近づき始める。虚ろな目がレアを映すと、ハクは弱々しくもレアの顔に手を当てた。
「……満足、出来た……?」
「!? ……えぇ。貴女のお蔭よ」
「そ、う……良かった……」
何処までも自分を満たす為の健気な姿を前に、レアは愛おしく思うと同時に……更なる疼きを感じ始める。もう終わりだとハクは思っているのだろう。レア自身もそう思っていたが、一度感じ始めた疼きを解消するには、まだ行為を続ける必要があった。
「本当にごめんなさい」
「っ! レ、ア……? んぁ!」
素早く下を脱いだレアがハクの片足を掴んで開かせると、自身の濡れた秘部をハクの先程まで舐めていた事で愛液と唾液に塗れた秘部に宛がい始める。クチュリと聞こえる水音と共に、身体に走った電気の様な感覚にレアの身体は仰け反った。そして押し付けられたハクもまた、終わりだと思っていたが故の不意打ちに声を上げる。
「くっ、ぁ! 気持ち、良い……っ!」
「ひぁ! あっ! イっちゃ、う……来ちゃ、うっ!」
一瞬で絶頂へと向かうハクを追い掛ける様に、レアも腰を揺らして何度も秘部を擦りつける。快感の波に頭の中が真っ白になっても、無意識に腰の動きだけは止まらない。そうして2人が同時に絶頂を迎えた時、レアはハクと足を交差させたまま彼女とは反対側に身体を倒した。仰向けのまま、お互いの秘部が近い位置にある状態で苦しそうに2人は荒い呼吸を続ける。
「はぁ……はぁ……」
「……も、ぅ……お終、ぃ……」
「…………まだ、足りないわ」
今度こそ終わりだと思ったハクは、レアの言葉と同時に足を掴まれた感触に声にならない声を上げる。そして身体が引かれると共に再び秘部がレアの秘部と触れ合い、痺れる様な刺激に襲われた。
その後、何度も互いに絶頂を迎えてはレアによって再び行為が再開される。例えハクの意識が飛びそうになったとしても構わずに始められる事で、ハクは刺激を受けて強制的に意識を戻され続けた。そんな淫らな時間もレアが快感と幸福に満たされた時、そのまま意識を失う事で終わりを迎える。
「……」
レアが気絶した事に気付き、休めると分かったハクもそのまま意識を失ってしまう。
次にハクが目を覚ました時、レアはまだ淫らな行為をした後の姿勢で眠ったままだった。ハクは疲労を抱えた身体を何とか動かしてベッドから降りると、レアの身体に掛け布団を掛けてから部屋を後にする。気付けばラケルの元を離れて数時間。間違い無く自分が居なくなった事は気付かれているため、一体どうなるかに怯えながら。
「お姉様との時間は、楽しかったですか?」
「!?」
ラケルの元へ戻った時、ベールの向こうで薄く笑いながら全てを見ていたかの様に告げた彼女の姿にハクは恐怖する。そして全てを上書きする様に伸ばされた手を、疲れ切ったハクの身体が逃れる事は出来なかった。